介護食士とは?資格取得の方法や向いている人の特徴も詳しく解説!

食事というのは、多くの人にとって幸せを感じる大切な時間です。
特に介護が必要になった方にとっては、一番の楽しみといっても過言ではないくらい、人生において大切なものとなることがあります。

「介護についての知識はないけれど、介護の分野で食に携わりたい。」
「食に関する資格が取りたいけれど、介護食士ってどうなの?」
今回は、そんな考えや疑問を持っている方のために介護食士についての以下のことを解説していきます。

  • 介護食士とは?
  • 介護食士を取るメリット
  • 介護食士の資格を取る方法や費用

介護食士の資格取得を検討する際の参考にしていただけたら幸いです。
ぜひ最後までご覧ください。

目次

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介護食士とは?

疑問

介護食に対しての正しい知識と技術を持ち、介護を必要とする方に適切な食事を提供できることを証明する資格です。

介護食士には1~3級と段階があります。
3級であれば、介護や食事について全く知識がない方でも講習を受けることができます。
介護食について専門的なことが学べるうえ、講習を受ければほぼ100%取得することができるので、興味のある方には魅力的な資格になっているのではないでしょうか。

冒頭でもお伝えしましたが、食事は多くの人にとって幸せを感じる大切な時間です。
その時間の質をより高めることができるのが介護食士です。

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介護食士を取るメリット

介護食士を取るメリットは以下の通りです。

  • 介護食についての知識やスキルが学べる
  • 介護以外の分野でも活かせる
  • 他の資格と併せて強みになる

1つずつ解説していきます。

介護食についての知識やスキルが学べる

介護の食事について、深く学べる機会はそうありません。
介護士など介護業界で働いている方は、食事のことに関しての知識が深まることで、より一層仕事全体に活かすことができます。

また、自分も家族も歳をとり、いつかは食事が食べづらくなる時がくるでしょう。
そんな時に食事の楽しさを諦めることなく生きられるというのは、健康な身体を持っている人が思っている以上に大きな財産となります。

介護以外の分野でも活かせる

高齢化社会の今、介護食についての知識や技術があるというのは、どの分野にとっても大きな強みとなり得ます。
外食産業であれば、高齢者の立場にたった視点を持つことで他店との差をつけることができます。

直接高齢者にその情報が届かなくても、介護を必要とする家族にその視点をアピールすることができれば、たくさんのニーズに応えることができるでしょう。
仕事だけではなく、ご家庭に介護の必要な家族がいる場合も、介護食の技術を手に入れることで生活全体の質を高めることができます。

他の資格と併せて強みになる

今持っている他の資格と併せることで、より大きな強みとなります。

例えば、栄養士や調理師が挙げられます。
もともと食事についての知識と技術がある上で介護食の知識を新たに入れることは、食について幅広く知ることになります。
そうなれば、より1人1人に合った食事を提供することができるようになるでしょう。

食事についてのアイデアを出す際も、人とは違った魅力のある提案を出せるようになるのも大きなメリットです。

介護食士の級の違いと資格が役立つ職場

 

先ほど述べた通り、介護職士は3段階に分かれています。
学ぶ上でどんな違いがあるのでしょうか。
ここでは、それぞれの級の特徴についてお伝えしていきます。

3級

高齢者の身体の機能の特徴や、栄養についての知識、調理する際の衛生上の注意などを学べます。
また、おいしく、楽しく、飲み込みやすい「介護食」の技術も習得できます。

2級

医学的な基礎知識や高齢者の心理、食材の衛生管理などを学べます。
それに加え、おいしく食べやすい「介護食」について学び、普通食からの展開方法や生活習慣病の予防策まで、幅広い知識を習得することができます。

1級

栄養状態の判定や、栄養のバランスを考慮した献立作り、食品と薬の関係などを学ぶことができます。
また、身体の状態や持っている病気に合わせた献立を作成し、調理する実習もあります。
ひとりひとりに合った食事を提案することができるようになります。

資格が役立つ職としては、いずれも介護士や介護施設の調理師などが主となります。
または介護食を扱う企業や、シニア向けの外食産業などにも大きな需要がありそうです。

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介護食士の資格を取る方法や費用

 

では介護食士の資格はどうやって取るのでしょうか。
取得する方法は以下の2つです。

  • 指定の講習会を受講する
  • 専門学校に入学する

それぞれ詳しく解説していきます。

指定の講習会を受講する

食の専門学校等に入学していなくても、一般向け講習会を受講することで資格を取得することができます。
全国で行われているので、住んでいる県で行われているか確認してみてはいかがでしょうか。

専門学校に入学する

調理師の専門学校や医療・福祉の専門学校に入学すると、介護食士講座講習会を開講しているところがあります。
全ての学校が対象という訳ではないので、介護食士の資格がとりたい場合は学校に直接確認してみると良いでしょう。

受講にかかる費用

受講にかかる費用は約7~9万円です。

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介護食士の試験について

介護食士の試験を受けるためには、1級、2級、3級と段階を踏む必要があります。
それぞれの受験資格、出題分野は以下の通りです。

受験資格 出題分野
3級 誰でも受講可能 介護食士概論、医学的基礎知識、高齢者の心理
栄養学、食品学、食品衛生学
2級 3級を取得した方 医学的基礎知識、高齢者の心理、栄養学、食品学、食品衛生学
1級 2級取得後、2年以上介護職調理の実務に従事した25歳以上の方 医学的基礎知識、高齢者にかかわる制度、栄養学、食品学
食品衛生学

正式な発表はありませんが、合格率はほぼ90%だそうです。
しっかり学んで履修すれば、合格できる内容となっています。

いずれも合格基準は60点以上です。
ただし講習会への出席率が80%未満だと受験することができないので気をつけましょう。

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介護食士に似た資格との違い

介護食士に似た資格に、介護食コーディネーターと介護食アドバイザーというものがあります。
それぞれ解説していきます。

介護食コーディネーター

介護食コーディネーターとは、高齢者をはじめとする噛む力や飲み込む力が弱い方に対し、適切なやわらかさで美味しい食事を提案・提供できる資格です。
介護食士との違いは通信講座のみで資格が取得ができることです。

テキストを中心に、食べやすい調理方法や味付けなどを学べます。

介護食アドバイザー

介護食アドバイザーとは、介護食に対して根拠を持ったレシピを考案したり、実践する技術を証明する資格です。

高齢者の心理や栄養学、介護食の基礎知識などを学べる点では介護食士と似ています。
違いは内容の濃さと実習の有無です。
こちらもコーディネーター同様、通信講座のみの資格取得が可能です。

講座の費用は約4万円。

介護食士の類似資格概要比較表

介護福祉の現場では、食事の内容の制限がある方や飲み込みが難しい方などもみられます。
ここでは、介護食士や管理栄養士など、介護食を通してサポートすることができる資格をまとめています。

資格名 受験資格 難易度(合格率) 資格取得費用 資格保有者給与
介護食士 3級は誰でも受験可能
1級・2級はひとつ前の級資格、1級は+2年以上介護食調理実務に従事している25歳以上の方
非公開 約70,000~90,000円 約年収300万円
介護食アドバイザー 指定のカリキュラムを受講・修了した方 非公開 約40,000~46,000円 約29〜36万円
管理栄養士 栄養士養成施設を卒業して、栄養士の免許を受けた後、厚生労働省令で定める施設において規定の年数従事した者 65.1%(2021年度) 約2,400,000~5,100,000円 平均351,460円
介護食コーディネーター 指定のカリキュラムを受講・修了した者 非公開(約7割) 約30,000~460,000円 約261,600~311,600円
介護食マイスター 特になし 非公開(約7割) 10,000円 平均261,600円
介護食作りインストラクター 特になし 非公開(約7割) 10,000円 平均261,600円

介護食士の類似資格試験比較表

介護食士以外にも気になる資格があれば、以下のリンクからご確認ください。

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資格名 資格概要 受験資格 資格試験実施機関
介護食士 介護が必要な人に適切な食事を提供する知識や技能があることを証明するための資格です。 3級は誰でも受験可能
1級・2級はひとつ前の級資格、1級は+2年以上介護食調理実務に従事している25歳以上の方
各級ごとに講習内容、受援内容が異なります。
介護食アドバイザー 高齢者がおいしくて健康的な食事を楽しめるようサポートし、知識をもとに食事メニューの考案や調理を実施します。 指定のカリキュラムを受講・修了した方 在宅受験が可能なので、自由に受験日を決められます。
管理栄養士 栄養に関する知識と技術を用いて栄養指導・管理をおこなう専門職です。 栄養士養成施設を卒業して、栄養士の免許を受けた後、厚生労働省令で定める施設において規定の年数従事した者 年1回2月に行われます。
介護食コーディネーター 高齢者をはじめとした咀嚼や嚥下に不安がある方に対し、柔らかく美味しい料理を提案・調理できる資格です。 指定のカリキュラムを受講・修了した者 在宅受験が可能なので、自由に受験日を決められます。
介護食マイスター 高齢者の食べる力をサポートする介護食の専門家です。 特になし 毎年偶数月に行われている認定試験に合格すると、認定されます。
介護食作りインストラクター 栄養素や調理法、正しい食事の取り方といった介護食に関わる知識があり、介護食が必要な人への調理や、介護食を作ろうとしている人へ指導できる職業です。 特になし 2ヶ月に1回ペースで開催(年度による)

介護食士に向いている人の特徴

 

介護食士に向いている人の特徴は以下の通りです。

  • 食で人を喜ばせることが好き
  • 食についての視野を広げたい
  • 介護について幅広い知識を得たい
  • 介護が必要な家族の生活の質をあげたい

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介護食士の通信教育

高齢者の身体を拭く女性 介護 清拭

介護食士の資格は、介護食アドバイザーや介護食コーディネーターと違い通信教育で取得できません。
講習会を開講している施設(調理関係の専門学校など)での受講が必要です。

講座は学科と実習からなり、各級とも72時間のカリキュラムになっています。
資格取得は講座受講と修了試験の合格が必要です。

講習時間は以下の通りです。

資格級 3級 2級 1級
学科受講時間 25時間 16時間 32時間
実習時間 47時間 56時間 40時間

 

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介護食士の独学

介護食士の資格取得は、講習会での学科の受講と実習および修了試験の合格になります。
講習会を開講している施設は、調理ができる設備を備えた調理関係の専門学校になります。

従って、ユーキャンなどでの独学で取得する事はできません。
試験の難易度は低く、講習に参加し内容をよく聞いていれば合格できるレベルです。

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介護食士の年収や給料

介護食士の平均年収は300万円前後といわれています。
介護食士は国家資格ではないので、特に資格手当もつきません。

介護の現場であれば、以下の国家資格に比べ目指す優先順位は低いといえます。

  • 介護職員初任者研修
  • 介護福祉士
  • 栄養士
  • 管理栄養士

栄養士や管理栄養士の補助的な知識の習得として位置づけて取り組む資格になります。

介護食士のメリット

介護食士の知識は、高齢者の健康に大変有益なものです。
栄養士や栄養管理士の方の知識に介護食の知識をプラスすることで、より良い食の提供ができます。

以下のようなメリットがあります。

  • 介護食に関する知識の向上
  • 介護以外の職場で食事知識の活用
  • 高齢者の健康の手助け
  • 他の国家資格取得挑戦へのウオーミングアップ

 

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介護食士の実際

高齢化が進む現代社会、介護の需要はなくなることがありません。

介護の話題が取り上げられるのと同時に注目されているのが、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)の向上です。
生活の質をあげる1つの手助けとなるのが食事なのです。
食事を楽しめるかどうかで生活の質は大きく変わります。

1日に3回ある食事。
1年で1,095回。
食事を楽しめるかどうかで人生の質は大きく変わります。

そしてそれは、健康で動きたいように動ける身体では想像できないほど大きな役割を持っているのです。
介護施設で働くにしても、外食産業に携わるにしても、自分の手で作り上げたもので誰かに幸せを感じてもらえる仕事は、そう多くはありません。
とても魅力的な資格だと思います。

ここで活かし方の1つとして、介護食士の資格を持っている方の1日のスケジュールをご紹介します。
​​​​​​この方は、介護施設の調理としてフルタイムで働いています。

08:30 出勤
10:00 調理開始
11:30 食事提供
12:00 片付け
13:00 休憩
14:00 掃除
14:30 調理開始
17:15 食事提供
17:30 業務終了

このように、スケジュール自体はとてもシンプルです。

あとはいかに食べやすく、満足してもらえる食事を提供できるかどうかにかかっています。
この方の場合は、入居者さんの食事量が増えた時にやりがいを感じるそうです。

一歩踏み出してみると、自分では思いもよらなかったやりがいに出逢うことがあります。
ぜひ資格をとったその先に、自分だけのやりがいを見つけてみてはいかがでしょうか。

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介護食士まとめ

 

 

ここまで、介護食士の資格を取るメリットや方法などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 介護食士とは、介護を必要とする方に適切な食事を提供できることを証明する資格
  • 介護食士を取るメリットは、「介護食についての知識やスキルが学べる」「介護以外の分野でも活かせる」「他の資格と併せて強みになる」 
  • 介護食士の資格を取る方法は指定の講習会を受講するか、専門学校に入学する
  • 介護食士の費用は7万円から9万円

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。

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