「みんなで一緒に暮らしたら」高齢者が共に歩む人生

公開/放送日:2012年11月3日 介護

あらすじ

それぞれが老いの問題を抱える5人の親友たちが、アパートを一つにつなげて共同生活を始めることを決意する。
認知症、心臓病、身体の衰えなど様々な困難を抱えながらも、互いに支え合いながら残りの人生を豊かに生きようとする。

特徴・見どころ

もしも、人生の最期を気心の知れた仲間たちと笑い合いながら過ごせるとしたら、それはどんなに素敵なことでしょうか。

名女優ジェーン・フォンダをはじめとする伝説的な名優たちがスクリーンに集結し、そんな多くの人が一度は夢見るであろう「理想の老後」を、ユーモアと愛情たっぷりに描き出した物語、それが『みんなで一緒に暮らしたら』です。
本作は単なる友情物語にとどまらず、これからの介護のあり方や人生の終わり方について、温かくも鋭い問いを私たちに投げかけます。

歳を重ねることを楽しむ、新しい共同生活のカタチ

物語の中心となるのは、長年の付き合いである5人の男女です。
それぞれが健康への不安や孤独感を抱える中で、誰かの施設入居をきっかけに「それならみんなで一緒に暮らそう!」と一つ屋根の下での共同生活をスタートさせます。

プライバシーは守りつつ、食事や日々のちょっとした出来事を共有し、互いの変化にいち早く気づき、支え合う。
この作品が描き出すのは、個人の尊厳を何よりも大切にしながら、必要な時にはそっと手を差し伸べ合う、理想的なコミュニティの姿です。

共同生活がもたらすメリットは、精神的な充足感だけではありません。

  • 日々の会話や笑いが、心身の健康を促進する
  • お互いの健康状態を気遣うことで、急な体調変化にも対応しやすくなる
  • 一人では抱え込みがちな将来への不安を、仲間と分かち合える
  • それぞれの得意なことを活かし、役割を持つことで、生きがいや張りのある毎日につながる

もちろん、共同生活は楽しいことばかりではありません。
長年の友人だからこその気遣いや、時には意見の衝突も描かれます。

しかし、それらを乗り越えて築かれる絆の深さこそが、観る人の心を強く打つのです。

超高齢社会ニッポンが学ぶべき、コミュニティの持つ力

本作が提示するテーマは、超高齢社会を迎えた現在の日本にとって、非常に多くの示唆を与えてくれます。

特に、健達ねっとでも大きな課題として取り上げている老々介護の問題や、増加する独居高齢者の孤立といった課題に対し、新たな光を当てています。
施設に入るのでもなく、家族だけに頼るのでもない、「友人たちとの支え合い」という第三の選択肢です。
劇中では、登場人物の一人が認知症との向き合い方に苦悩する姿もリアルに描かれます。

しかし、彼を孤立させるのではなく、仲間たちが彼の記憶や尊厳を守ろうと奮闘する姿は、地域コミュニティ全体で人を支えることの重要性を教えてくれます。
病気や老いによって「できなくなること」が増えても、その人らしさが失われるわけではありません。

その人らしさを理解し、尊重してくれる仲間がいる環境こそが、最高のケアにつながるのかもしれません。
笑いと涙を織り交ぜながら、高齢期の生きがい、友情、そして愛の形を問いかける感動作『みんなで一緒に暮らしたら』。

ご自身の未来や、大切なご家族のこれからを考える上で、きっと心に響くものがあるはずです。
新しい時代の「終の棲家」について、この映画を通して一緒に考えてみませんか。

作品詳細

監督ステファン・ロブラン
脚本家ステファン・ロブラン
主要キャスト
上映時間96分
放送局/制作Wild Bunch|TF1 Films Production
フランス
目次