認知症早期発⾒・予防研究

ABOUT MCS

トップページ   認知症早期発⾒・予防研究

認知症の
社会課題解決に向けた
共同研究

島根⼤学、島津製作所、ERISAとともに、認知症の社会課題の解決に向けた共同研究を⾏っています。軽度認知障害(MCI)の⽅を対象に、6か⽉間、認知機能の改善を⽬的としたプログラムを実施。プログラムの介⼊前後で機能的fMRI検査※1、およびfNIRS※2による脳の⾎流量の変化の測定、血液検査、認知機能検査などを⾏い、介⼊効果と認知機能の変化と関連する⽣体マーカー※3の開発を⽬的としています。

共同研究契約を締結

共同研究契約を締結
2025年には高齢者の5人に1人が認知症を患うと予想されています。しかし、認知症に対する根本的な治療法は存在せず、認知症の早期発⾒、予防への対策が重要な課題となっています。そこで、島根⼤学、島津製作所、ERISAとともに、認知症の早期発⾒や予防に向けた共同研究に取り組んでいます。

MCSの早期発⾒・予防への取り組み

MCSの早期発⾒・
予防への取り組み
⾼齢化に伴う認知症への対策は社会的な課題となっています。施設運営により認知症になっても住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる共生社会の実現を目指すとともに、認知症の早期発見や予防に力を入れています。
今回の研究を通して、今後は、地⽅⾃治体との連携を通じた事業化、およびMCSが事業展開する中国をはじめとした海外への展開も推進していきます。

共同研究の流れ

  • 事前評価

    事前評価

    認知機能を判定するインタビュー形式の認知機能検査を⾏います。

  • 介入前評価

    介入前評価

    認知機能改善に向けたプログラムを実施する前に、fMRIやfNIRS、⾎液検査などを⾏い、介入前の状態を評価します。

  • 認知機能改善プログラム

    認知機能改善
    プログラム

    インストラクターによる週2回30分間のプログラムを実施します。

  • 介入後評価

    介入後評価

    認知機能検査の結果と生体マーカーの相関性をみて、その有用性を検証します。

※1 fMRI (核磁気共鳴画像法・Magnetic Resonance Imaging)
磁気を⽤いて⼈間の体内を画像として可視化する技術です。磁⽯によって作られた磁場を利⽤するため、⼈体への影響はほぼないと考えられており、侵襲性の⾮常に低い検査⽅法の1つです。⽔素原⼦核を磁化させることにより⽔分を含む体内の部位を可視化させることができるため、⽔分量が多い⾎管や脳の診断に⽤いられています。また、⾎流の変化を可視化させる機能画像(fMRI)により神経活動を推定することもできます。
※2 fNIRS (機能的近⾚外分光法・functional Near-Infrared Spectroscopy)
⽣体への透過性が⾼い近⾚外光を⽤いて、⽣体⾎流量(酸素化ヘモグロビン、脱酸素化ヘモグロビン)の変化を計測する技術です。この技術を利⽤した近⾚外光脳機能イメージング装置は脳の活動状態を可視化する他の技術の中でも、より⾃然に近い安全な環境下で簡便に脳の活動状態を測定できます。
※3 ⽣体マーカー(バイオマーカー)
⼈の⾝体の状態を客観的に測定し評価するための指標で、観察、診断、治療に⽤いられます。⾮常に多様で分類の仕⽅も様々ですが、⽣化学検査、⾎液検査、腫瘍(しゅよう)マーカーといった臨床検査値、CT やMRI、PET などの画像診断データのほか、広い意味に捉えた場合には⽇常の診察に使われる体温や脈拍なども含みます。

その他早期発見・
予防研究に向けた事業内容

  • 国立大学法人 浜松医科大学との共同研究

    70歳以上の方を対象に、6か月間認知症に関する基礎的知識の学びとタクティール®ケアの資格取得・実践を支援。
    タクティール®ケアの実践が及ぼすQOLの評価や、認知症に対する意識の変化を検証するとともに、認知症の共生社会の担い手を育成します。

  • 国立大学法人 静岡大学への研究協力

    せん妄やBPSDになりやすい環境要因を客観的に評価し、BPSDの軽減とせん妄の防止を図ることを目的とした研究です。当社の事業所に、湿度や温度、照度などのセンシングデータの収集・分析する機器や、映像分析機器を設置し、環境要因や介護職員の言動によるご利用者の状態変化に関する情報提供を行っています。

  • 次世代型グループホームの企画と開発

    従来のグループホームの特徴を活かしつつ、ICTの活用による介護職員の行動解析や、周辺症状への事前介入を目指したご利用者の映像データ分析、また、体操プログラムの実施前後におけるQOL、周辺症状の相関関係の検証を行っています。これらのデータを生かした次世代型グループホームの企画・開発に向けて進めています。

  • 睡眠センサーの導入

    睡眠センサーを導入することで、ご利用者の睡眠状態の把握と良眠時の状態分析を行います。ご利用者のレム睡眠時の起床を促すことや睡眠情報と介護記録の情報を突合し、よく眠れた日・眠れなかった日の理由を明らかにし、日中の活動状態の向上や工夫を施します。

  • 離職防止および転倒転落防止等に向けた言語系AIシステムの導入

    定期的に実施される面談記録の情報を解析し、AIが職員の退職を事前に検知することで、離職率の低下を図ります。また、介護記録の情報を解析することで、転倒のリスクをAIが予測し、骨折などの重大な事故の防止・低減を目指します。