【WHO推奨】認知症リスク低減のためのポイント|多量飲酒の減量

WHOは認知症リスク低減のためのポイントとして「多量飲酒の減量」を推奨しています。
適切な飲酒量を守ることは健康を維持するためにも重要なポイントになります。

なぜ多量飲酒の減量が認知症リスク低減のためのポイントとなるのでしょうか。本記事では、多量飲酒の事柄について以下の点を中心にご紹介します。

  • 多量飲酒による認知症の発症リスク
  • アルコール性認知症とは
  • 多量飲酒をやめる方法

適切な飲酒量を理解するためにも参考にしていただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

目次

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多量飲酒による認知症の発症リスク

アルコールの過剰摂取は認知症を含む様々な障害の主な原因の一つであるとされています。
WHOは「危険で有害な飲酒を減量または中断することを目的とした介入は、他の健康上の利点に加えて、認知機能正常または 軽度認知障害の成人に対して認知機能低下や認知症のリスクを低減するために行われるべきである。」と推奨しています。

アルコールの摂取では、適度な飲酒量(純アルコール20g)を超えたところからリスクが高くなります。
量が多くなるにつれリスクは高くなる一方で、38gを超えると危険です。

また、適度な飲酒は、まったく飲まない人に比べて認知症になるリスクが下がるという報告もありますが、因果関係ははっきりしていません。
体質にもよりますが、適量であればやめる必要はないでしょう。
はじめから飲まなかった人が、無理をして適量を摂取する必要はありません。

参考:WHOガイドライン「認知機能低下および認知症 のリスク低減

 

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認知症の危険因子|多量飲酒で脳が委縮

多量飲酒を続けていると、飲酒量と比例して脳が委縮すると言われています。
多量飲酒により脳が委縮すると、萎縮した部分の機能は失われます。
委縮した部分の機能が失われると、認知機能や運動機能が低下するため、認知症の発症リスクが高まってしまいます。

アルコール性認知症とは

アルコール性認知症とは、アルコールの過剰摂取が原因となる認知症のことです。
アルコール性認知症の症状やなりやすい人について見ていきましょう。

症状

アルコール性認知症では以下のような症状が現れます。

  • 注意力・記憶力の低下
  • 手の震え
  • 歩行時のふらつき
  • 平衡感覚の喪失
  • 情緒不安定

これらの症状が現れた場合にはアルコール性認知症の可能性があります。
日常生活に支障が出るような症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。

なりやすい人

高齢者はアルコール性認知症になりやすいと言われています。
加齢による認知機能低下が既にあるため、アルコールを摂取した際に影響を受けやすいことが理由です。

高齢者に限らず若い人にもアルコール性認知症の発症リスクはあります。
年齢にかかわらず、アルコールの多量摂取には注意が必要です。

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アルコールの適量の目安

厚生労働省の国民健康づくり運動「健康日本21」によると、1日の適度な飲酒量は純アルコール約20gとされています。

以下の表はお酒の種類ごとの純アルコール20gに相当する量を示しています。
適度な飲酒のため、以下の表を参考にすると良いでしょう。

 

お酒の種類 純アルコール20gに相当する量
ビール(アルコール度数5%) 500ml
日本酒 180ml(1合)
ワイン 200ml
ウイスキー 60ml(2オンス)
チューハイ(7%) 350ml

 

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習慣的な多量飲酒をやめる方法

多量飲酒をやめるための具体的な方法をご紹介します。

飲酒量の把握

まずはじめに、自分の飲酒量について把握することが重要です。
1~2週間、毎日どのくらいの量のアルコールを摂取しているかを記録しましょう。
健康診断で異常値はないか、体調が悪いなどの自覚症状はないかなどをはっきりさせましょう。

多量飲酒の理由

多量のお酒を飲んでしまうには、何らかの理由があります。
お酒を飲んでしまう理由について、飲酒量の把握と一緒に記録してみましょう。

飲酒の原因がストレスであった場合は、ストレスを減らすための行動をとってみると良いでしょう。

減酒か禁酒かを決める

飲酒量の把握を参考に、減酒から始めるか、禁酒してしまうかを決めましょう
飲酒による悪影響が重大である場合は禁酒を目標とすることをおすすめします。
健康診断の数値次第では、きちんと精密検査を受けて、医師の判断を仰ぐことも大切です。
また、自分で判断出来ない場合は、かかりつけ医や、医療機関を受診して相談することをおすすめします。

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アルコール依存症の可能性

減酒、禁酒に取り組んでも、どうしてもやめられない場合はアルコール依存症の可能性があります。
アルコール依存症とは、慢性的な多量飲酒によりアルコールに対する精神的・身体的な依存が生じ、飲酒量のコントロールができなくなる病気のことです。

アルコール依存症の治療方法としては、集団精神療法や認知行動療法と薬物療法を組み合わせて行われます。

薬物療法で使用される薬は、主に二種類に分類されます。
飲酒欲求を減らすための薬と、飲酒をすると不快な反応を発生させる薬の二種類があります。
これらの薬は飲酒したい気持ちを抑えることで飲酒量を減らすことを目的としています。

アルコールについての国民健康調査

日本における平均的な飲酒量はどの程度なのでしょうか。
性別・世代ごとの週の飲酒頻度、1日当たりの飲酒量についての調査結果について見ていきましょう。

週の飲酒回数

週の飲酒の頻度について年齢階級別に見ていきましょう。

総数 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70歳以上
人数 人数 人数 人数 人数 人数 人数
総数 総数 5,701 100.0 446 100.0 552 100.0 896 100.0 894 100.0 1,170 100.0 1,743 100.0
毎日 1,030 18.1 22 4.9 55 10.0 167 18.6 188 21.0 282 24.1 316 18.1
週5~

6回

313 5.5 8 1.8 28 5.1 62 6.9 74 8.3 77 6.6 64 3.7
男性 総数 2,666 100.0 220 100.0 254 100.0 428 100.0 413 100.0 564 100.0 787 100.0
毎日 805 30.2 14 6.4 37 14.6 120 28.0 123 29.8 234 41.5 277 35.2
週5~

6回

214 8.0 7 3.2 15 5.9 41 9.6 44 10.7 56 9.9 51 6.5
女性 総数 3,035 100.0 226 100.0 298 100.0 468 100.0 481 100.0 606 100.0 956 100.0
毎日 225 7.4 8 3.5 18 6.0 47 10.0 65 13.5 48 7.9 39 4.1
週5~

6回

99 3.3 1 0.4 13 4.4 21 4.5 30 6.2 21 3.5 13 1.4

この調査結果から、週に5回以上飲酒する人の割合は全体の約24%にも及んでいることがわかります。
高頻度な飲酒は習慣的な多量飲酒につながるため注意が必要です。

1日あたりの飲酒量

飲酒をする日の1日当たりの飲酒量についての調査結果を見ていきましょう。

総数
人数
総数 2258 100.0
1合(180ml)未満 916 35.8
1合以上2合(360ml)未満 929 36.3
2合以上3合(540ml)未満 461 18.0
3合以上4合(720ml)未満 158 6.2
4合以上5合(900ml)未満 52 2.0
5合以上 42 1.6

飲酒の適正量である1合未満に飲酒量を抑えることができている人は全体の35.8%にとどまります。
その他の64.2%の人は飲酒の適正量を超えてしまっています。

自分の飲酒頻度や1回あたりの飲酒量が適切かどうか、一度振り返ってみると良いでしょう。

参考:厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査

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WHO多量飲酒の減量まとめ

ここまで、WHOが推奨する認知症リスク低減のための多量飲酒の減量についてお伝えしてきました。
WHOが推奨する認知症リスク低減のための多量飲酒の減量の要点を以下にまとめます。

  • アルコールの摂取では適度な飲酒量(純アルコール20g)を超えたところからリスクが高くなる
  • 多量飲酒によるアルコール性認知症はどの世代でも発症リスクがある
  • 習慣的な多量飲酒をやめるには飲酒量の把握が重要

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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