熱失神とは?熱中症で起こる症状や対処法を徹底解説!

熱失神は熱中症の症状の1つです。
熱失神を放置すると、最悪死につながるおそれがあります。
そもそも熱失神とはどのような症状なのでしょうか?
熱失神とは何が原因で起こるのでしょうか?
本記事では熱失神について以下の点を中心にご紹介します。

  • 熱失神とは
  • 熱失神の対処法
  • 熱失神の予防法

熱失神について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

目次

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熱失神とは


熱失神とは熱中症の分類、Ⅰ度の症状になります。

皮膚の血管が拡張して、静脈の心臓へ戻る血流が停滞することで血圧が低下します。
そして、脳への血流が減少し、めまいや失神などの症状があらわれます。

主に炎天下にじっとしていたり、立ち上がったりしたとき、運動後などに起こります。

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熱失神の原因と環境


熱失神の原因には次のものがあります。

  • 環境によるもの(気温や湿度が高いなど)
  • 体調によるもの(寝不足や疲労など)

熱失神は、環境と体調の悪条件が重なったときに起こりやすくなると考えられています。

注意が必要な場所には次のような場所が挙げられます。

  • 強い日差しが当たる屋外
  • 駐車場に止めた車の中
  • 気密性の高い建物内
  • 家庭内の風通しの悪い室内

熱失神のメカニズム


熱失神が引き起こされるメカニズムは次の通りです。

  • 暑さにより体温が上昇
  • 体の熱を逃がすために、皮膚の血管が拡張
  • 全身を循環する血液量が減少
  • 血圧低下
  • 脳への血流減少
  • 一時的な失神

熱失神は、血圧低下による脳への血流が減少することで起こります。

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熱失神の症状


激しい運動をした直後などに多く、めまいや失神のみが起こることは少ないです。

  • 顔面蒼白
  • 呼吸回数の増加
  • 脈は弱く速くなる
  • 唇のしびれ
  • 全身のだるさ
  • 吐き気や嘔吐
  • 頭痛

などの症状があらわれる場合があります。

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子供の熱失神


子供の熱失神の症状としては次のものが挙げられます。

  • めまい
  • 失神
  • だるさ
  • 脱力感
  • 吐き気・嘔吐
  • 頭痛

症状が見られたら早急に以下の処置を行います。

  • 涼しい場所に移動する
  • 衣服をゆるめて寝かせる
  • 脚を頭の位置より上げる
  • 水分(0.1~ 0.9%程度の食塩水)を補給する

以下の症状があらわれた場合は、すぐに体の冷却と救急車を呼ぶ必要があります。

  • 会話や動きが不自然
  • うずくまる
  • 反応がない
  • 顔が赤い
  • 触ると熱い

重要度の見極めが非常に重要になり、放置すると死に至る危険があります。

幼児は次の要因により特に注意する必要があります。

  • はっきり自己主張ができない
  • 体温調節機能が未発達
  • 体温が環境によりすぐに変動する

屋外で大人と同じ場所にいても、地表からの熱の影響を受けやすく注意が必要です。

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熱失神の対処法


応急処置ですぐに回復するようであれば様子見で問題ありません。
少しでも様子がおかしければ、すぐに救急車を呼んだり、病院に搬送する必要があります。

すぐにできる応急処置

熱失神を生じたときは、涼しい木陰やクーラーの効いた部屋に移動させます。
移動させるときは、転倒防止のために両脇を2人で抱えることが大切です。

寝かせて、足を10cmほど上げることで、脳や心臓への血流が良くなります。
衣服を脱がせたり、体を締め付けるベルト、下着をゆるめて熱を放熱させやすくします。

皮膚に冷水をかけて、うちわなどで扇ぐことにより体温を下げます。
頸動脈、脇の下、大腿の付け根の前面に保冷剤、氷のうなどを当てて血管を冷やします。

スポーツドリンクなど適切に水分補給をすれば、ほとんどの場合は改善します。
少し様子を見て回復しない場合は、医療機関を受診する必要があります。

こんな場合はすぐに医療機関へ

  • 吐き気や嘔吐
  • 頭痛
  • 倦怠感
  • 痙攣
  • 言動がおかしい
  • 反応が鈍い
  • 意識がはっきりしない

以上の場合はすぐに医療機関を受診する必要があります。

若い人は体力があるため、応急処置で回復してしまう場合があります。
しかし、一時的な回復の場合が多く、再発する可能性がとても高いです。

上記のような状態になれば、回復後でも医療機関で必ず診察を受けることが重要です。

熱失神の予防方法


熱失神の予防方法は主に暑さ対策と水分補給です。
補給する水分によって吸収の速さが違うため、適切に使い分けると効果的です。

気温の上昇に注意する

  • 暑くなり始め
  • 急に暑くなる日
  • 熱帯夜の翌日

は特に注意する必要があります。

あらかじめ最高気温を天気予報で確認することが大切です。
そして、当日の服装や水分補給に気を配り、激しい運動を控えるようにします。

外に出るときは帽子や日傘を携帯する

日傘と帽子は、両方とも直射日光をさえぎり、熱中症の防止に効果があります。
日傘と帽子は、場面により使い分けたり、両方を併用して使用することも効果的です。

日傘は「遮光」だけでなく、熱をさえぎる「遮熱」の機能があるものもあります。
そして、雨傘として使える兼用傘もあり、日常的に携帯しておくと便利です。

こまめに水分を摂る

軽い脱水状態のときは、のどの渇きを感じません。
そのため、のどが渇く前から水分補給することが大切です。

日常生活で飲み物で摂取すべき目安量は、1日あたり1.2リットルとされています。
作業などの場合、水分は完全に摂取できず、翌日までに十分な水分補給が必要になります。

睡眠や入浴でも発汗しているので、起床時や入浴後は水分補給をする必要があります。

スポーツ時には塩分補給が大切

野外でスポーツや作業をする予定がある場合、事前に食塩水などを用意しておきましょう。

通常の水分補給やスポーツ前の水分補給には、スポーツドリンクが向いています。
大量に発汗するスポーツ中やスポーツ後は、吸収の速い食塩水の摂取が効果的です。

スポーツドリンクの作り方

スポーツドリンクは、かかる時間はわずか1分で、家庭にある材料で手軽に自作できます。

基本の作り方
材料(1L分)

  • 水(水道水もしくはミネラルウォーター):1L
  • 食塩:3g
  • レモン汁:大さじ3
  • 上白糖:大さじ6(または、はちみつ大さじ4)

大さじ1は15ccとして計算しています。

ペットボトルに全ての材料を入れて、上下に振り混ぜて出来上がりです。

はちみつを使用する場合は、1歳未満の赤ちゃんには摂取させてはいけません。
はちみつを赤ちゃんが摂取することで、乳児ボツリヌス症のリスクがあります。

食塩水の作り方

水1リットルに対して1〜2gの食塩を入れれば完成です。
親指・人差し指・中指の3本の指先でつまんだ食塩が約0.8gで、2つまみが約1.6gです。

水分と塩分が吸収されやすく脱水の回復を早めるためには、糖分が必要になります。
1リットルあたり30g以上だと吸収が遅くなるので、20g程度が適当になります。

体調が悪いときは暑いところへは行かない

  • 暑さに体が慣れていない
  • 睡眠不⾜
  • 風邪

など体調が良くない場合は、屋外での活動は避けることが大切です。

体調不良で無理をすると、体調が急に悪くなり最悪死に至る場合があります。
急ぎの用事でも、夕方以降の気温の低い時間に変更することも検討しましょう。

異変を感じたらすぐに休憩する

熱中症は症状が急に進行して重症化します。
そのため、熱失神になる前に異常に気づき、対処することが重要です。

めまいや気分が悪くなったときは、早急に涼しい場所に移動します。
衣服をゆるめたり、扇いだりするなどして、放熱させて体温を下げます。

水分補給をし、しばらく休んでも回復しない場合は、医療機関を受診します。
意識障害がある場合は、ためらわず早急に救急車を呼ぶ必要があります。

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熱中症による死傷災害の発生状況(速報値)

以下の表は2013〜2021年の死傷者の推移をあらわしたものです。
()内の数値は死亡者数で、死傷者数に含まれています。

西暦(年) 死傷者(人)
2013 530 (30)
2014 423 (12)
2015 464 (29)
2016 462 (12)
2017 544 (14)
2018 1,178 (28)
2019 829 (25)
2020 959 (22)
2021 547 (20)

出典:厚生労働省「職場における熱中症による死傷者数の推移」

2017年以降の熱中症の死傷者の数を業種別で分けると、

  • 建設業
  • 製造業

上記の業種で多く発生し、2021年は全体の約4割がこの2つの業種で発生しています。

2017年以降の時間帯別の発生状況では、

  • 15時台
  • 14時台

上記の時間帯で熱中症が多く発生しています。

建設業での死亡事例としては、作業の現場に配置されて1週間未満が多く見られます。
そして、熱中症への対処が遅すぎたために手遅れになる状況が多々あります。

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熱中症の重症度


熱中症の重症度は体から失われる水分量に比例し、大きく3つに分類されます。
体内の水分の20%が失われれば、死に至る場合があります。

Ⅰ度(軽症)

  • めまい
  • 大量の発汗
  • 熱失神
  • 筋肉痛

熱失神やめまいはあっても意識障害はありません。

通常は涼しい場所で安静にし、体を冷やして水分補給で対応できます。
しばらく休んでも回復しない場合は、医療機関を受診します。

Ⅱ度(中等症)

  • 頭痛
  • 吐き気や嘔吐
  • だるさ
  • 脱力感
  • 集中力や判断力の低下

上記の場合は、早急に医療機関での診療が必要になります。

医療機関で体温管理と水分補給、経口摂取が難しい場合は点滴で対応します。

Ⅲ度(重症)

  • 意識混濁
  • 痙攣
  • 肝・腎機能障害
  • 血液凝固異常

上記の症状があらわれた場合は、早急に救急車を呼ぶ必要があります。

医療機関に入院して、場合により集中治療が必要になります。

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熱中症の種類

熱失神

皮膚の血管拡張により血圧低下、脳への血流が減少することで生じます。
症状には、めまいや失神などがあります。

そのほか、顔面蒼白、呼吸回数増加、唇のしびれ、脈は弱く速くなります。

熱痙攣

大量に発汗し、水だけ補給して血中の塩分濃度が減少したときに生じます。
症状として、足や腕、腹部の筋肉に痛みをともなう痙攣がおこります。

暑い環境で長時間の運動をして、大量の発汗があるときにおこりやすいです。

熱疲労

熱疲労は、大量に発汗して、摂取した水分の補給が間に合わないことが原因で生じます。
症状では、

  • 虚脱感
  • だるさ
  • めまい
  • 頭痛
  • 吐き気

などがあります。

熱射病

体温上昇によって中枢機能に異常が発生しています。

  • 応答が鈍い
  • 言動がおかしい
  • 意識がない

などの意識障害が特徴です。

頭痛や吐き気、めまいなどの症状のほかに、痙攣発作などもみられます。

臓器の血管がつまり、全身の臓器障害が生じることも多く、死亡リスクが高まります。

熱中症にかかりやすいタイプとは


とくに熱中症になりやすく、注意するべきなのは、乳幼児や高齢者といわれています。

次のような場合は、年齢に関わらず熱中症リスクが高いため、注意が必要です。

  • 運動不足(発汗機能が良くない)
  • 肥満(皮下脂肪が熱の放散を妨げる)
  • 体調不良(抵抗力が低い)
  • 脱水状態(熱中症になる手前)


熱中症のほとんどは屋外ですが、屋内でも注意する必要があります。
のどの乾きがなくても、こまめに水分補給をすることが重要です。

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熱虚脱と熱失神の違いとは


熱虚脱とは、

  • 放熱のため血管が拡張する
  • 静脈の循環が遅くなる

以上により、脳や心臓などに血液が届かないという障害です。

熱失神は熱虚脱の症状の1つで、脳に血液が届かないことでおこります。

運動直後に熱失神が多いのは、筋肉ポンプによる血液循環の補助が止まるためです。
筋肉ポンプは足の裏にあり、長距離走の直後は循環が安定するまで歩くことが効果的です。

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熱失神と脳梗塞の関係性


脱水状態になると血中の水分が少なくなり、血液がドロドロになります。
そして、血流が悪くなり、血管が詰まることで脳梗塞が発生します。

熱失神と脳梗塞によるめまいは、メカニズムは違っても脳への血流不足が原因です。

熱失神と脳梗塞の違いとして、脳梗塞は熱失神の症状に加え麻痺が生じます。
半身にしびれや麻痺、ろれつが回らない、力が入らないなどがあります。

数分で収まっても、血流が一時的に戻っただけで放置は危険です。
脳梗塞の予防法は、熱失神と同じく水分補給です。

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熱失神のまとめ


ここまで熱失神についてお伝えしてきました。
熱失神の要点をまとめると以下の通りです。

  • 熱失神とは、脳への血液が減少することでめまいなどがおこること
  • 熱失神の対処法は、涼しい場所で体温を下げつつ水分補給
  • 熱失神の予防法は、暑さ対策とこまめな水分補給

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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