alsの検査方法とセルフチェック方法|検査入院の必要性について

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は発症すると筋力が衰えていく病気です。
ALSは発症の原因のはっきりしない指定難病の1つです。

そもそもALSとはどのような病気なのでしょうか?
ALSはの診断はどのように行われるのでしょうか?

本記事ではALSの検査について以下の点を中心にご紹介します。

  • ALSの検査方法について
  • ALSの診断は検査入院が必要かについて
  • ALSでみられる初期症状について

ALSの検査について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

目次

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ALSとは

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は運動ニューロンと呼ばれる脳の運動神経の障害によって起こる病気です。
脳の運動神経の障害によって体の機能に様々な影響を及ぼします。

運動ニューロンには下位運動ニューロンと上位運動ニューロンの2つがあります。
下位運動ニューロンとは脊髄前角細胞を指し、骨格筋を支配する神経を構成します。
上位運動ニューロンとは大脳皮質の運動神経細胞を指し、下位ニューロンに随意運動のための刺激を送ります。

ALSはどちらか、あるいは両方の運動ニューロンが侵される進行性の神経変性疾患です。
原因は今のところ不明で、根本的な治療法のない指定難病の1つです。

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ALSの検査方法

ALS診断のための検査方法には以下のようなものがあります。
診断は、症状や障害に対する問診や種々の検査により行われます。
問診や検査により、類似の症状をみせる病気を除外し、総合的に判断するのです。

問診 バビンスキー反射 膝蓋腱反射
レントゲン MRI 血液検査
髄液検査 神経伝導検査 筋電図検査

それぞれの検査方法についてご紹介します。

問診

問診ではまずどのような症状があるかを細かく聞き取ります。
ALSは初期症状によって以下の3つに分類されます。

【普通型】
普通型は、症状が主に上半身でみられるもので、以下のような症状が出ます。

  • 筋肉の痩せによる腕や手の筋力低下
  • 下半身のこわばりやつっぱり

【進行性球麻痺型】
進行性球麻痺型は、脳幹の一部である延髄が障害になることで、以下のような症状が出ます。

  • 嚥下障害
  • 言語障害

【偽多発神経型】
偽多発神経型は、症状が主に下半身の足にみられるもので、以下のような症状が出ます。

  • 足全体の筋肉反応の低下で動きにくくなる
  • 足の腱の反射低下

【その他】
その他以下のような症状がでることもあります。

  • 呼吸が苦しい
  • 意欲低下
  • 異常行動
  • 言語理解能力の低下

バビンスキー反射

バビンスキー反射検査は脊髄反射の確認をします。
検査では、足の裏を軽くこすり足の指の動きを確認します。

正常時には親指が内側に曲がり、異常時は反ります。
異常な症状が出れば、随意運動を支配する上位運動ニューロンの異常が疑われます。

膝蓋腱反射

膝蓋腱反射検査は、ハンマーでひざを叩いて腱反射の確認をします。
反射が強く足が持ち上がる場合は、上位運動ニューロンの異常が疑われます。

レントゲン

レントゲン検査はALSとよく似た病気を除外するための検査です。

ALSの初期症状として呼吸が苦しくなる場合があります。
ALSが原因で呼吸が苦しくなる場合は、呼吸をする筋肉が弱っています。
レントゲン検査では呼吸の苦しさの原因が呼吸器疾患でないか確認します。

MRI

MRI検査はALS以外の病気を除外するために行います。
頭部MRIや脊髄MRIで、筋力低下の原因になるような以下の病気の有無を検査します。

  • 脳梗塞
  • 脳出血
  • 腫瘍
  • 頚椎症

いずれの病気もALSでは異常が認められないのが一般的です。

血液検査

血液検査は、筋力低下の原因となるような他の病気を除外するために行います。
血液検査では、一般的な項目に加えて特殊な項目も評価します。
ALSでは異常を認めないのが一般的です。

髄液検査

髄液検査は腰から針を刺し髄液を採取し検査します。
ALSではほとんどの場合正常です。

ただし以下のような場合があります。

  • ALSの症状が進むとタンパク量が上昇することがある
  • 末梢神経障害ではタンパク量が上昇することが多い

神経伝導検査

神経伝導検査は、末梢神経の障害の有無を確認する検査です。
末梢神経を電気で刺激して、電気の伝わり方が以下のようになっていないかを調べます。

  • 電気の伝わり方の低下(伝導速度低下)
  • 活動電位の弱体化(振幅低下)

ALSでは末梢神経の障害は認められません。

筋電図検査

筋電図検査は、筋肉に直接電極針を刺して行います。
筋肉や神経に起こる電気的活動(信号の伝わり方)を記録します。
電気活動の記録の評価から神経や筋肉の疾患の有無を診断します。

ALSの診断は検査入院が必要?

ALSの診断は検査入院するのが一般的です。
ALSの診断は問診や他の似たような疾患の除去も含め様々な検査を行います。
様々な確認を経て総合的に診断するため検査入院するのが一般的です。

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ALSのセルフチェック診断

ALSのセルフチェック診断ができます。
セルフチェックは早期発見のために大切です。

ALSは早期発見することで以下のようなメリットがあります。

  • 将来起こる症状に対する準備ができる
  • リハビリ(薬物療法や理学療法)の早期開始
  • 支援制度(難病医療費助成制度など)の早期利用

以下に挙げる自覚症状が少しでもあれば、できるだけ早く神経内科を受診しましょう。

  • 手の筋力低下により腕が上がらない
  • 指の筋力低下で箸やペンが握れない
  • 足の筋力の低下(どちらかでも)で歩きにくなったり、突っ張りがある
  • 話しにくかったり、食べ物が飲み込みにくい
  • 顔や手足の筋肉の表面がピクピクする
  • 以上の症状が徐々に強くなってくる

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ALSでみられる初期症状

ALSでみられる初期症状は大きく以下の2つに分けられます。

  • 手や足の筋肉が弱まる
  • 舌やのどの筋肉が弱まる

それぞれの症状についてご紹介します。

手や足の筋肉が弱まる

手や足の筋肉が弱まる症状のALSは四肢型といわれ以下のようなことが起こります。

  • 箸やコップ、ペンなどがうまくつかめない
  • 足が前に出ず思うように歩けない
  • 一度しゃがむと立ち上がりにくい

舌やのどの筋肉が弱まる

舌やのどの筋肉が弱まる症状のALSは球麻痺型といわれ以下のようなことが起こります。

  • ろれつが回りにくい
  • ラ行やパ行がうまく発音できない
  • 食べ物や飲み物がうまく飲み込みにくい

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ALSと診断するには様々な検査が必要

ALSは画像診断や血液検査をしても明確な診断基準のない指定難病の1つです。
したがってALSと診断するには様々な検査が必要になります。

ALSの診断は以下の3つの所見を総合して診断せざるを得ない難しい病気です。

  • 上位及び下位運動ニューロン障害の存在
  • 進行性の経過
  • 除外診断(電気生理学的検査、血液・脳脊髄液検査)

他疾患を除外する診断はALS診断感度を高めるために大変重要な診断です。

電気生理学的検査には必須の以下の2つの検査があります。

  • 針筋電図検査
  • 神経伝導検査

針筋電図検査は委縮の目立たない筋の脱神経所見を検出するものです。
神経伝導検査は脱髄性ニューロパチーを除外するための検査です。

ALSの生化学的診断マーカーは現在のところ存在しません。
血液・脳脊髄液検査をすることによって以下の異常値の検出から他疾患除外をします。

  • 筋逸脱酵素
  • 脳脊髄液蛋白上昇

ALSの検査のまとめ

ここまでALSの検査についてお伝えしてきました。
ALSの検査についての要点を以下にまとめます。

  • ALSの検査方法には問診や触診、他疾患除外検査、神経伝導検査、筋電図検査などがある
  • ALSは総合的に診断されるので検査入院が一般的
  • ALSにみられる初期症状は、「手や足の筋肉が弱まる」「舌やのどの筋肉が弱まる」の2つに大きく分けられる

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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