飲み込みにくいと感じる原因と病気|受診する科と検査方法を説明

飲み込みにくいと感じたことがある方もいるのではないでしょうか。
飲み込みにくい原因には、のどや食道の炎症、加齢が考えられます。
では、飲み込みにくい症状がある場合、何科に受診し、どのような検査を受けるのでしょうか?

本記事では、飲み込みにくいについて以下の点を中心にご紹介します。

  • 飲み込みにくいと感じる原因とは
  • 飲み込みにくい時に受診する診療科について
  • 原因を特定するための検査について

飲み込みにくいについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

目次

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飲み込みにくいとは

飲み込みにくいとは、物を食べるときに、上手く飲み込めない、上手く噛めないなどの症状がある状態をいいます。
医学的には、飲み込みにくい症状のことを嚥下障害といいます。

食べ物を口に入れ、口の中で食べ物を飲み込みやすい形に変え、のどへ送り込む動作のいずれかが障害された状態のことをいいます。
嚥下障害が重度になると、食べ物が誤って気管に入ってしまったり、食事ができなくなったりします。

とくに高齢者の方では、肺炎による死亡率がとても高いため、嚥下障害がある場合は治療を受けることが重要です。

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飲み込みにくいと感じる原因

飲み込みにくいと感じる原因には

  • 加齢
  • のどや食道に炎症がある
  • のどや食道が狭くなっている
  • 嚥下させる神経がうまく働かない
  • 精神的なストレス

などがあります。
それぞれ具体的にご紹介いたします。

加齢

飲み込みにくかったり、むせてしまったりなどの症状の最大の原因は加齢です。
年齢を重ねると、のど周辺の筋力が落ちてしまい、飲み込む機能が衰えるためです。

飲み込む機能が衰えることで、食べ物や飲み物が誤って気管に入りやすくなります。
気管が食べ物や飲み物を排出しようとして、むせてしまうときもあります。

また、神経伝達や認知機能が低下して、物を口に入れて飲み込むという作業がスムーズにできなくなる可能性があります。

認知機能が低下すると、脳が飲み込む動作を正しく認知できなくなります。
その結果、口腔周辺の筋肉が動かなくなり、飲食物をスムーズに飲み込めなくなってしまいます。

さらに、加齢による嚥下障害は、一般的に60代前後から多くなるといわれています。
若い方で嚥下障害が出ている場合は、何かしらの障害や病気の可能性があります。

のどや食道に炎症がある

飲食物の通り道であるのどや食道に炎症が起きる症状は、高齢者だけでなく全世代でみられます。
炎症が治ると飲み込みにくさも改善されます。
しかし、繰り返し炎症が起こる場合は、原因に合わせた治療が必要です。

また、飲酒や喫煙をする方、ピロリ菌に感染している方は、胃がんや食道がんのリスクが高くなります。
さらに、ダイエットをしていないにもかかわらず体重が減少した場合は、悪性腫瘍が原因の可能性があります。

症状が長引いている場合は、医療機関を受診しましょう。

のどや食道が狭くなっている

のどや食道が狭くなっていることで、飲み込みにくいと感じることがあります。
咽頭がんや食道がん、喉頭がんなどでは、唾液や飲食物の通り道である部位にがんができます。
飲食物の通り道にがんができると、飲食物が胃にスムーズに送り込まれなくなり、のどに何かつかえている感覚になることがあります。

また、がんが進行すると咽頭や食道、喉頭の粘膜がダメージを受けます。
そのため、食べ物などの刺激で痛みを感じる恐れがあります。

嚥下させる神経がうまく働かない

飲み込みにくさは、加齢により嚥下させる神経がうまく働かなくなることがあります。
そのため、飲食物の一部や口腔内の細菌が気道に入り込み、誤嚥性肺炎を起こす可能性があります。

誤嚥性肺炎は重症化することもあり、命に関わることもあります。
しかし、誤嚥を恐れて食事量を減らすと低栄養状態となり、食べるための筋肉も落ちてしまいます。

精神的なストレス

飲み込みにくさを感じ、内科や耳鼻咽喉科で検査をしても、原因がみつからないことがあります。
その場合は、精神的なストレスが原因の可能性があります。

精神的なストレスが原因で起こる飲み込みにくさのことを咽喉頭異常感症といいます。
咽喉頭異常感症が原因の場合は、ストレス解消が必要になります。
心療内科や精神科へ受診することや心理カウンセリングで、症状を緩和することができます。

飲み込みにくいと感じやすくなる病気

飲み込みにくいと感じやすくなる病気について、以下の表にあらわしています。

咽頭炎 口腔がん 舌がん 咽頭がん 喉頭がん
食道がん 食道炎 口内炎や歯槽膿漏 脳血管障害や神経障害 筋疾患

病気が原因で、食道から胃に送る筋肉の働きが衰えたり、通り道のどこかが狭くなっている可能性があります。
とくに、咽頭がん、喉頭がんなどは食べ物の通り道が狭くなるため、精密な検査が必要です。

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飲み込みにくい時の受診は何科?

飲み込みにくいやむせやすいなどの症状がみられる方は、一度病院を受診しましょう。
では、飲み込みにくい時は何科を受診したら良いのでしょうか?
以下でそれぞれ具体的にご紹介いたします。

耳鼻いんこう科

扁桃にウイルスや細菌が感染することによって、のどに炎症が生じる症状があらわれます。
溶連菌が代表的な扁桃炎となっており、そのほか、黄色ブドウ球菌などの細菌などがあります。
また、コロナウイルス、アデノウイルスなどのウイルスが原因となります。

飲み込みにくさに加えて、喉の痛みや発熱などの症状がみられるときは、耳鼻いんこう科を受診しましょう。

内科

胃酸が逆流して、食道の粘膜に炎症をおこす疾患を逆流性食道炎といいます。
加齢により食道裂孔のゆるみ、肥満、カフェインの過剰摂取などの発症原因があります。

のどのつかえた感じに加えて、胸焼け、胃やみぞおちの痛み、咳などの症状があります。
上記のような症状がみられたら、内科を受診しましょう。

心療内科

咽喉頭異常感症は、ストレスやこころの葛藤によりのどから胸にかけて異物感、違和感を感じる病気です。
のどに球が詰まっている感じがすると訴える方が多いことから「ヒステリー球」と呼ばれることもあります。

体に症状が出れば体に原因があると考えるのが普通です。
しかし、ストレスなどの影響で自律神経が乱れ、体にさまざまな症状をおこすこともあります。

そのため、飲み込みにくさや喉の異物感、違和感を感じたら心療内科を受診しましょう。

呼吸器内科

のどの違和感という症状は以下のようなものがあります。

  • のどが痛い
  • のどがイガイガする
  • のどがザラザラする
  • のどに何かがつかえている感じがする
  • 物を飲み込んだ時に違和感を感じる

以上のような症状があり、飲み込みにくさも感じている場合は呼吸器内科を受診しましょう。

のどの違和感といってもさまざまな症状があります。
そのため、医師が正確な診断ができるように受診時に具体的な症状を伝えることが大切です。

のどのどの辺が痛いのか、常に痛いのか、起床時に痛いのかなどのどが痛む状況などを伝えるようにしましょう。

精神科

のどに違和感があるなどの症状がある場合、咽喉頭異常感症の可能性があります。
そのほか、鉄欠乏性貧血、甲状腺機能異常、のどのがんなどさまざまな原因が考えられます。
しかし、咽喉頭異常感症を訴えても検査では原因がみつからないことがあります。

原因がみつからない場合は、身体性障害のうち転換性障害、うつ病、うつ状態が隠れている可能性があります。
また、飲食物がうまく飲み込めない、声が出ないなどの症状も転換性障害としておこることがあります。

心の病はさまざまな症状としてあらわれます。
気のせいと済ませずに精神科を受診しましょう。

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飲み込みにくい原因と特定するための検査

飲み込みにくい原因と特定するための検査には

  • 嚥下造影検査
  • 内視鏡カメラ
  • 食べているところを観察

などがあります。
それぞれみていきましょう。

嚥下造影検査

嚥下造影検査とは飲み込みの過程、状態を正確に確認するための検査です。

検査方法は以下のとおりです。

  • 食べ物、飲み物などのヨード造影剤が含まれている模擬食品を指示に従って飲食する
  • 模擬食品が通過する様子を口からのど、食道の部位にかけて撮影する

嚥下造影検査をすることで、のどの形や飲み込み方に問題がないかどうかを調べます。
また、経口摂取が可能か判断します。

嚥下造影検査の結果、確実に飲み込める体制やその方に適した食べ物の状態を検討します。
さらに、誤嚥を予防する体位、食事方法を検討することで誤嚥性肺炎の予防につながります。

内視鏡カメラ

内視鏡カメラの検査方法は以下のとおりです。

  • 鼻の穴から、直径約3mmの内視鏡を入れ、咽頭の様子を観察
  • 内視鏡で観察しながら、食紅などで着色したゼリーやとろみをつけた水分や実際の食事の一部を飲み込む

嚥下造影検査とは違い造影剤を使用しません。
また、検査に使用する内視鏡が移動できる場合、病室でも検査できます。

内視鏡カメラは、実際に水分や固形物を口に入れてから飲み込むまでの様子を直接観察できます。
そのため、しっかりと咀嚼できているか、食べ物が残っていないかなど嚥下状態を確認できます。

食べているところを観察

その方の状態に適した食べ物を食べてもらい、嚥下状態を客観的に観察します。

観察するときは以下のようなことを確認します。

  • 食べ物をしっかり認知できているか
  • 食べ物をしっかり飲み込んでいるか
  • 飲み込む動作は一回で済んでいるか
  • 飲み込む前に口の中に食べ物を詰め込んでいないか
  • 口の中に入れ過ぎていないか
  • 上手に口全体を使って咀嚼できているか

食べているところを観察することで、原因となっている箇所を特定します。

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「飲み込みにくい」は生活習慣病の原因にも

口腔機能は食事の際に、咀嚼、食べ物の形成と移送、嚥下、唾液の分泌など健康な生活を営むために基本的な機能です。
口腔機能が低下すると、ミネラル、ビタミン、タンパク質などの栄養素が減少してしまいます。

逆に炭水化物、砂糖、塩、菓子類などの摂取量が増えるという報告があります。
したがって、口腔機能の低下により食事バランスが悪くなってしまいます。

さらに、運動機能、生理機能を正常に保つことが困難になることで、高血圧、糖尿病などの生活習慣病のリスクが高くなります。
出典:厚生労働省【口腔機能の健康への影響】

飲み込みにくいのまとめ

ここまで、飲み込みにくいの情報を中心にお伝えしました。
要点を以下にまとめます。

  • 飲み込みにくいと感じる原因には、のどや食道の炎症や加齢、狭くなっているなど
  • 飲み込みにくい時に受診する診療科は、耳鼻いんこう科、内科、心療内科など
  • 原因を特定するための検査は、嚥下造影検査、内視鏡カメラ、食べているところを観察など

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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