関節痛の薬は3種類|内服薬の種類と副作用・市販薬の効果について

関節痛では、加齢による膝や股関節などの悩みをよく聞きます。
また、関節痛の治療では、膝へのヒアルロン酸の注射治療がよく知られています。

では、関節痛に効く薬には、どのようなものがあるでしょうか?
関節痛の薬の服用で、副作用はないのでしょうか?

本記事では関節痛の薬について以下の点を中心にご紹介します。

  • 関節痛で処方される薬の種類について
  • 関節痛の内服薬の種類について
  • 関節痛の内服薬の副作用について

関節痛の薬について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

目次

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関節痛とは

関節痛は、身体を動かすための関節の組織が刺激を受け、炎症を起こし、痛みを感じる症状です。

身体の中でも関節痛のよくあらわれる箇所は、以下のようなところです。

  • ひざの関節
  • 指の関節
  • 股関節
  • 足首の関節
  • 肩の関節

また、関節に炎症が起こると、以下のような痛みの症状があらわれます。

  • 水がたまり腫れる
  • しびれる
  • ずきっとした痛み
  • 関節がこわばり動きにくくなる
  • 関節が腫れてこわばり痛みが出る(変形性股関節症の場合)

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関節痛で処方してもらえる薬は3種類

関節痛で処方してもらえる薬は、以下の3種類です。

  • 外用薬
  • 内服薬
  • 注射薬

それぞれの特徴や使用感についてご紹介します。

外用薬

外用薬には、

  • 塗り薬
  • 貼り薬

の2種類があります。

どちらも、

  • 患部に直接塗布するか貼り付けることで薬効成分を皮膚から内部へ浸透させる
  • 浸透した薬効成分が血流にのって関節内部や周りの筋肉、腱に作用する

などの働きによって、炎症が起きている箇所の関節痛を抑える効果が期待できます。

塗り薬

塗り薬には、以下のような特徴があります。

  • 軟膏やゲルなどさまざまな形状のものがある
  • 外出先で使用しやすい(目立ちにくい、持ち運びが容易など)
  • ひざなど可動域の広い箇所でも使いやすい

塗り薬のタイプは、使用感の好みに合ったものが処方されます。

貼り薬

一方、貼り薬の特徴は、以下のようなものがあります。

  • 湿布とテープ剤の2種類がある
  • 貼り薬は塗り薬に比べて効きやすい(患部に密着して貼られるため)
  • 湿布ははがれやすいので身体を動かすことが多い方には不向き
  • テープ剤ははがれにくい半面、はがす際には痛みがある
  • 長時間貼ることで肌がかぶれやすい方は注意が必要

貼り薬も使用箇所や体質、生活習慣などから合ったものが処方されます。

内服薬

 

関節痛によく使用される内服薬には、以下のようなものがあります。

  • アセトアミノフェン(解熱鎮痛薬)
  • NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛薬)
  • オピオイド(オピオイド受容体に作用し痛みを抑える薬)
  • 漢方薬

それぞれ特徴や使用上の注意などもあるので症状に応じて処方されます。

注射薬

関節痛の程度などから、医師の判断で患部に直接、以下のような注射をする場合があります。

  • ヒアルロン酸注射
  • ステロイド注射
  • PFC-FD療法(血液に含まれる血小板を活用したバイオセラピー)

それぞれの内容を簡単にご紹介します。

【ヒアルロン酸注射】

ひざ関節のヒアルロン酸減少にともなう関節痛の緩和などを目的に直接患部へヒアルロン酸を注入します。
通常、ヒアルロン酸注射は週に1回、5回続けて行う比較的副作用の少ない治療法です。

【ステロイド注射】

ステロイド注射は、

  • 関節の痛みが強い場合
  • 内服薬(アセトアミノフェンやNSAIDs)で改善が見られない場合

関節に直接注射されます。

ステロイド注射は、高抗炎症効果がある反面、副作用もあるため使用回数に制限があります。

【PFC-FD療法】

PFC-FD療法は、関節痛症状のある方の血液中の血小板を活用し症状改善を図るものです。

ただし、以下のようなデメリットもあります。

  • 保険適用外で治療費は全額自己負担
  • 治療をうける方の血小板により効果にばらつきがある

関節痛の内服薬の種類と特徴

関節痛の内服薬には、以下のようなものがあります。

  • 非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)
  • COX-2選択的阻害薬
  • アセトアミノフェン
  • オピオイド
  • デュロキセチン

それぞれの特徴、作用(効果)についてご紹介します。

非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)

非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)の特徴、作用(効果)は、以下のようなものがあります。

特徴 NSAIDsはステロイド以外で抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用のある薬の総称で、直接局所に働く
作用 炎症の原因のプロスタグランジン(PG)の生成を抑え炎症や痛みを緩和させる
一般的な商品 ロキソニン、アスピリンなど

 

COX-2選択的阻害薬

COX-2選択的阻害薬の特徴、作用(効果)は以下のようなものがあります。

特徴 NSAIDsに分類される抗炎症、鎮痛薬で副作用が少ない
作用 COX-2(シクロオキシゲナーゼ)を選んで阻害しPGを抑え抗炎症や鎮痛作用を発揮する
一般的な商品 セレコキシブ

 

アセトアミノフェン

アセトアミノフェンの特徴、作用(効果)は以下のようなものがあります。

特徴 脳(体温調節中枢や中枢神経など)に働いて熱を下げたり痛みを抑える薬
作用 発熱や痛みの情報を脳へ伝えるのを阻害し熱を下げたり痛みを緩和する
一般的な商品 カロナール

 

オピオイド

オピオイドの特徴、作用(効果)は以下のようなものがあります。

特徴 オピオイド受容体(鎮痛作用に関与)に作用する鎮痛薬
作用 オピオイドが中枢神経や末梢神経にあるオピオイド受容体に作用して高い鎮痛効果を発揮する
一般的な商品 フェントステープ、デュロキセチン

 

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関節痛の内服薬で起こりうる副作用

関節痛の内服薬で、起こりうる副作用を以下の内服薬ごとにまとめました。

非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)

非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)の主な副作用を以下の表にまとめました。

【NSAIDsの主な副作用】

部位 症状 備考
胃腸障害 腹痛、吐き気、食欲不振、消化性潰瘍など あらわれる場合あり
腎機能障害 尿量の減少、発疹、むくみ、体がだるいなど 頻度はまれ
喘息発作 息をするとゼーゼーとなる、息苦しいなど 頻度は非常にまれ

 

COX-2選択的阻害薬

COX-2選択的阻害薬の主な副作用を以下の表にまとめました。

【COX-2選択的阻害薬の主な副作用】

部位 症状 備考
胃腸障害 腹痛、吐き気、食欲不振、消化性潰瘍など NSAIDsより少ない

 

アセトアミノフェン

アセトアミノフェンの主な副作用を以下の表にまとめました。

【アセトアミノフェンの主な副作用】

部位 症状 備考
胃腸障害 吐き気、おう吐、食欲不振など 頻度はまれ
肝機能障害 倦怠感、食欲不振、発熱、黄疸、発疹など 頻度は非常にまれ

 

オピオイド

オピオイドの主な副作用を以下の表にまとめました。

【オピオイドの主な副作用】

部位 症状 備考
胃腸障害 便秘、吐き気、おう吐、食欲不振など あらわれる場合あり
精神神経系症状 眠気、めまい、発汗、幻覚、頭痛など あらわれる場合あり

 

デュロキセチン

デュロキセチンの主な副作用を以下の表にまとめました。

【デュロキセチンの主な副作用】

部位 症状 備考
精神神経系症状 眠気、悪心、口渇、便秘、倦怠感など あらわれる場合あり

 

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関節症に効くおすすめの薬をシーン別に紹介

関節症に効くおすすめの薬を以下のシーン別にご紹介します。

風邪による関節痛に効くおすすめの薬

風邪による関節痛に効く薬は、総合感冒薬がおすすめです。

総合感冒薬には、風邪のさまざまな症状に効く成分が含まれています。
含まれているアセトアミノフェンには、痛みを緩和する薬効があります。

ワクチンでの関節痛に効く薬

ワクチン接種後の副反応で関節痛などが出れば、解熱鎮痛剤の使用がみとめられています。
推奨されている解熱鎮痛剤は、

  • アセトアミノフェン
  • イブプロフェン
  • ロキソプロフェン

などです。

低気圧による関節痛に効く薬

低気圧による関節痛には血流や体液の流れを改善する以下の漢方薬がおすすめです。

  • 防已黄耆湯
  • 桂枝茯苓丸

これらは、血流や体液の流れ改善に効果のある漢方薬です。

肩の関節痛に効く薬

肩の関節痛に効く薬は、急性と慢性の痛みによって以下のように分けられます。

  • 急性の痛みに効く内服薬はロキソニンなどの痛み止め薬を使用
  • 急性の痛みに効く貼り薬は冷感タイプの湿布を使用
  • 慢性の痛みには筋肉弛緩成分や痛み止め成分を含む内服薬を使用
  • 慢性の痛みに効く貼り薬は温感タイプの湿布を使用

更年期による関節痛に効く薬

更年期による関節痛には、さまざまな症状に効く漢方薬がおすすめです。
更年期にも関節痛のどちらにも効果があるのは、以下のような漢方薬です。

  • 防已黄耆湯 :冷えや湿気を除去する作用がある
  • 五積散 :炎症部や体内から熱を取り除く作用がある

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関節痛の市販薬はサポートがメイン

関節痛の市販薬(内服薬)の役割は、体の中から関節の働きをサポートすることです。
含まれる主な成分と働きは以下のようなものです。

【関節の働きをサポートする薬の成分】

主な成分 作用
コンドロイチン硫酸ナトリウム 軟骨の弾力性や補水性を高める
ビタミンB1 筋肉疲労の緩和
ビタミンB12 傷ついた末梢神経の修復
ビタミンE 血行不良改善

関節痛の薬はサポートを役目としているため、以下のような場合は病院を受診しましょう。

  • 患部の腫れや痛みがひどい
  • 激痛がする

関節痛に対する有効成分

関節痛に対する有効成分を以下にまとめます。
有効成分による作用は、市販薬を選ぶ際のポイントとして参考にしてください。

【関節痛に対する有効成分と作用】

有効成分 作用
アスピリン、アセトアミノフェン 解熱・鎮痛
酢酸-d-トコフェロール(ビタミンE) 血行促進、細胞の老化防止
塩酸フルスルチアミン(ビタミンB1) 筋肉疲労の緩和
シアノコバラミン(ビタミンB12) 傷ついた末梢神経の修復
インドメタシン 炎症による痛みの緩和
コンドロイチン硫酸ナトリウム 軟骨の弾力性や補水性を高める
dl-カンフル、l-メントール 患部を冷やす
桂皮、麻黄、附子、朮、茯苓、防已、黄耆 血流改善、冷え改善、鎮痛

出典:厚生労働省【厚生労働省:一般用医薬品の製品群と主な製品

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関節痛の薬のまとめ

ここまで関節痛の薬についてお伝えしてきました。
関節痛の薬についての要点を以下にまとめます。

  • 関節痛の処方薬には外用薬(塗り薬と貼り薬)、内服薬、注射薬の3種類があり症状に応じ処方される
  • 関節痛にはNSAIDsやCOX-2選択的阻害薬、アセトアミノフェン、オピオイド、デュロキセチンなどの内服薬がある
  • 関節痛薬のNSAIDsで胃腸障害、オピオイドで胃腸障害と精神神経系症状、デュロキセチンで精神神経系症状があらわれることがある

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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