夜中に何度も目が覚めてしまうことはないでしょうか。
熟睡できずに疲れが取れないことが続くと、うつ病になるリスクがあります。
中途覚醒などの不眠症とうつ病には、どのような関係があるのでしょう?
中途覚醒やうつ病を発症しないためには、どんな対策をとるべきでしょうか。
本記事では、中途覚醒とうつ病について以下の点を中心にご紹介します。
- 中途覚醒とうつ病には関係があるのか
- 中途覚醒が続くとどのようなリスクがあるのか
- 中途覚醒への対策とは
中途覚醒とうつ病について理解するためにも、ご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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中途覚醒とは

中途覚醒とは睡眠障害の中の不眠症の一種です。
夜中に何度も目が覚めて熟睡できない状態を指します。
不眠症には4つのタイプがあり、症状も違っています 。
- 中途覚醒:途中で目が覚める
- 入眠障害:なかなか寝付けない
- 熟眠障害:睡眠に満足感が得られない
- 早朝障害:朝早く目覚めてしまう
中途覚醒は、一旦は眠りにつくものの眠りが浅い状態です。
途中で何度も目が覚めてしまい、一度目が覚めるとなかなか寝付けないタイプです。
とくに中高年で途中覚醒が起こりやすいといわれています。
中途覚醒の原因
中途覚醒には、いろいろな原因が考えられます。
そのなかでも一般的な5つの原因を詳しくみていきましょう。
加齢が原因
加齢とともに眠りは浅くなる傾向があります。
年を重ねるごとに、眠りの深いノンレム睡眠が減少するのです。
逆に眠りの浅いレム睡眠が増加して、目が覚めやすい状況が長く続きます。
目が覚めやすい状況に尿意や物音などの刺激が加わると、中途覚醒になります。
ストレスが原因
脳には覚醒中枢と睡眠中枢があり、通常2つの中枢が睡眠バランスをとっています。
しかし精神的なストレスやプレッシャーがかかると、優位になるのが覚醒中枢です。
覚醒中枢が優位になると夜中に何度も目が覚めて、その後眠れなくなってしまいます。
「また眠れないのでは」という不安が、途中覚醒を悪化させるのです。
寝室の環境が原因
寝室が暑すぎたり寒すぎたりする環境にある場合も、途中覚醒は起こります。
寝室の温度や湿度や、寝具の環境が適切に整えられていることが大切です。
たとえば布団の温度は32〜34℃、寝室の湿度は50%前後が理想的な環境です。
途中覚醒が続くようなら、まずは寝室の環境をチェックしてみましょう。
自律神経が原因
「足がムズムズして途中で起きてしまう」という方がいます。
これはムズムズ脚症候群とも呼ばれる症状です。
寝ている途中でも、足のムズムズが気になって起きてしまいます。
原因は、自律神経の乱れやドーパミン不足といわれています。
不規則な生活や偏った食生活などが続くことで、自律神経が乱れるのです。
いびきが原因
以下のような方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
- 自分のいびきで目が覚めてしまう
- 息苦しくなって目が覚めてしまう
いびきをかくことは、一見熟睡しているように思えるかもしれません。
しかし実際の眠りは浅く、いびきをかく方は途中覚醒を起しやすいのです。
無呼吸症候群は自分ではわかりにくいものです。
会議中にもかかわらず猛烈な眠気に襲われたり、疲れが取れなかったりします。
このような症状があれば無呼吸症候群を疑いましょう。

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うつ病とは

うつ病は、気分障害の一種といわれています。
主な症状には
- 1日中気分が落ち込んでいる
- 何をしても楽しめない
- 食欲がない
- 疲れやすい
- 眠れない
などがあります。
うつ病の原因は、精神的なストレスや身体的なストレスがベースとなっています。
脳がうまく機能しなくなっている状態といえるのです。
またうつ病になると、ものの考え方がネガティブになることも特徴です。
出典:厚生労働省【みんなのメンタルヘルス】

中途覚醒とうつ病の関係

中途覚醒とうつ病には深い関係があるといわれています。
中途覚醒などの不眠症からうつ病を発症することがあります。
逆にうつ病から不眠症になるケースもあるのです。
中途覚醒などの不眠症はうつ病になりやすい
中途覚醒など不眠症状のある方が、すべてうつ病を発症するとは限りません。
しかし、うつ病を発症した方の80〜85%が不眠症も併発しているという統計があります。
また不眠症状があると、うつ病を発症するリスクが1.5〜2倍になるといわれています。
中途覚醒などの不眠症はうつ病が再発するリスクが高い
睡眠時間は十分確保されているのに再び眠れない場合は、うつ病の再発かもしれません。
とくにうつ病とストレスは関係が深いものです。
何らかの強いストレスがかかったときに眠れなくなり、うつ状態がぶり返します。
脳の機能が疲労で限界に達していると、睡眠などの生活リズムが崩れてしまうのです。
中途覚醒など自分の睡眠状態を把握することで、うつ病の早期発見にもつながります。
一度うつ病を患った方は、定期的に睡眠習慣を確認しましょう。

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うつ病の人が中途覚醒で眠れないときの対策

うつ病を患っているときには、中途覚醒など睡眠障害になりやすくなります。
眠れなくて困ったときの対策法をご紹介しましょう。
考え方を変える
「眠らなければならない」という考え方を一度リセットしてみましょう。
人によって必要な睡眠時間は異なります。
6時間以上眠らなければいけないという考え方は、逆にストレスを与えてしまいます。
途中覚醒してから眠れなくなってしまったら、無理に寝ることをしないことです。
一旦起きて本を読むなど、眠くなるまでリラックスしてゆったり過ごしましょう。
生活習慣の改善
途中覚醒しないようにするためには、以下のような生活習慣が大切です。
- できるだけ同じ時間に起床する
- 布団に入る4~5時間前に軽い運動を習慣づける
- 眠りやすい環境にする
- 夕方以降のカフェインは控える
- 寝るためのお酒はNG
- 寝る前のスマホ、パソコンは控える
生活習慣を改善することで、途中覚醒が起こらないようにすることができます。
症状に応じて薬物・精神治療
考え方や生活習慣の改善を試みても、うつ状態が改善されない場合もあります。
どんどん悪化している場合には病院で受診しましょう。
症状によって、睡眠薬やうつ病の薬を処方してもらえます。
よく眠ることができれば、うつ病の症状も軽減されるでしょう。

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うつ病の人が中途覚醒など不眠により受ける悪影響

中途覚醒などの睡眠障害では、さまざまな悪影響があることがわかっています。
ここで睡眠障害による影響について詳しくみていきましょう。
うつ病の症状が悪化する可能性もある
うつ病は睡眠時間の不足や睡眠の質の低下で、症状を悪化させてしまいます。
自分ではあまり自覚症状がなくても、不眠が引き金となって悪化することがあります。
とくにうつ病の再発が心配な方は、自分の睡眠状態を把握することが大切です。
うつ病以外の不調が出る
途中覚醒などの不眠が続くと、うつ病だけでなくさまざまな不調があらわれます。
中でも、糖尿病や高血圧といった生活習慣病のリスクが高まるので要注意です。
不眠症が続くと、血糖値をコントロールするインスリンへの感受性が低下します。
すると血糖値が常に高い状態になるため、糖尿病のリスクが高まるのです。
また睡眠中は副交感神経が優位になっているので、血圧は下がった状態です。
しかし、睡眠状態が悪いと交感神経が優位になり、血圧は上がったままになります。
そうすると、慢性的な高血圧につながりかねません。

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うつ病を患った9割の方が不眠症状を発症する?

中途覚醒などの不眠症の症状が続くと、心の病としてあらわれることがあります。
代表的な病気がうつ病で、9割近い方が何かしらの不眠症状を訴えています。
なかでも、眠っても疲れが取れないことが最も特徴的です。
また睡眠障害を抱えている方は、うつ病を発症しやすいということもわかっています。
うつ病にかかわらず、睡眠障害がある場合は昼間の集中力や注意力が低下しがちです。
さらに頭痛や消化器系の不調など、体に負担がかかります。
睡眠障害を自覚したら、早めに医師や専門家に相談することが大切です。
初期の段階で適切な治療を受けることで、うつ病の悪化を防ぐことにもつながります。
出典:厚生労働省健康局【健康づくりのための睡眠指針 2014】

中途覚醒とうつ病のまとめ

ここでは、中途覚醒とうつ病について紹介してきました。
その要点を以下にまとめます。
- 中途覚醒とうつ病には密接な関係があり、睡眠障害が起こるとうつ病になりやすい
- 中途覚醒が続くと「うつ病」「糖尿病」「高血圧」のリスクが高まる
- 中途覚醒への対策は「考え方を変える」「生活習慣の改善」「病院で受診」
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


