うつ病診断はどのように行われる?診断書の有無についても紹介

うつ病は、100人に約6人が経験するといわれるほど身近な病気です。
特に女性の発症率が高く、自殺する人の9割に見られるといわれています。

そもそもなぜうつ病を発症してしまうのでしょうか?
うつ病を診断する項目には何があるのでしょうか?

本記事ではうつ病の診断について以下の点を中心にご紹介します。

  • うつ病の診断方法とは
  • 診断書はもらえるのか
  • セルフチェックのやり方は

うつ病の診断方法ついて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

目次

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うつ病とは

うつ病とは、気分障害の1つで、常に落ち込んだり、悲観的な状態が続く精神症状です。
強い抑うつ気分、睡眠の障害、食欲不振、疲労感、気力の減退、思考力や集中力の低下といった精神症状が認められます。

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うつ病の診断方法

うつ病の診断方法は、精神科や心療内科のカウンセリングとともに簡単なスクリーニングテストで行っていきます。
うつ病の検査項目について、以下で説明していくので参考にしてください。

SRQ-D

SRQ-Dとは、軽症のうつ病を発見するために行う簡易的なスクリニーングテストです。
質問項目が18項目あり、「いいえ」0点、「ときどき」1点、「しばしば」2点、「つねに」3点で回答していきます。

判定方法は、10点以下が抑うつはなし、11〜15点が境界領域、16点以上が抑うつ傾向とされています。
SRQ-Dの質問項目については、以下の表をご参照ください。

質問項目
1) 体がだるく疲れやすいですか 2) 騒音が気になりますか
3) 最近気が沈んだり気が重たくなることがありますか 4) 音楽を聞いて楽しいですか
5) 朝のうち特に無気力ですか 6) 議論は熱中できますか
7) 首筋や肩こりがあって仕方がないですか 8) 頭痛持ちですか
9) 眠れなくなり、朝早く起きることがありますか 10) 事故やケガをしやすいですか
11) 食事が進まず、味がない感じがしますか 12) テレビをみて楽しいですか
13) 息が詰まって胸が苦しいことがありますか 14) 喉の奥にものがつかえている感じがしますか
15) 自分の人生がつまらなく感じますか 16) 仕事の能率があがらず何をするものおっくうですか
17) 以前にも現在と似た症状がありましたか 18) 本来は仕事熱心で几帳面ですか

 

DSM-5

DSM-5とは、アメリカの精神医学会が作成した精神疾患の診断マニュアルです。
精神疾患や発達障害の診断を行う際に、どの症状が当てはまるか判断するための診察基準・診断分類をします。

うつ病の判定する基準は、基本症状が1つ以上、よくある症状が5つ以上ある場合です。
DSM-5でのうつ病診断基準について以下の表をご参照ください。

2つの基本症状:以下の状態のうち、少なくとも1つがある
1) 抑うつ気分 2)興味または喜びの喪失
7つのよくある症状:さらに、以下の症状を併せて合計5つ(またはそれ以上)が認められる。
3) 食欲の減退あるいは増加、体重の減少あるいは増加
4) 不眠あるいは睡眠過多
5) 精神運動性の焦燥または制止(沈滞)
6) 易疲労感または気力の減退
7) 無価値感または決断困難
8) 思考力や集中力の減退まては決断困難
9) 死についての反復思考、自殺念慮、自殺企図

これらの症状がほとんど1日中、ほとんど毎日あり、2週間にわたっている状態です。

症状のために著しい苦痛、社会的、または他の重要な領域における機能の障害を起こしています。
これらの症状は一般身体疾患や物質(薬物やアルコールなど)では説明できないとされています。

ICD-10

ICD−10とは、WHO(世界保健機関)が作成している国際的な疾病分類です。
国際疾病分類は、医療機関での記録・管理で活用されています。

診断方法としては、大項目と小項目から軽症・中等度・重症を判定することが特徴です。
診断方法については以下の表で説明していきます。

大項目:以下のうち少なくとも2つがみられること
1) 抑うつ気分 2) 興奮と喜びの喪失
3) 活力の減退による易疲労感の増大、活動性の減弱
小項目:以下のうち少なくとも2つがみられること
1) 集中力と注意力の減退 2) 罪責感と無価値観感
3) 将来に対する希望のない悲観的な見方 4) 将来に対する希望のない悲観的な見方
5) 睡眠障害 6) 食欲不振

 

  • 大項目2つと小項目2つに同時に当てはまる場合=軽症
  • 大項目2つと小項目4つに同時に当てはまる場合=中等度
  • 大項目全てと小項目4つ以上に同時に当てはまる場合=重症

QIDS-J

QIDS-J(簡易抑うつ症状尺度)とは16項目の質問に回答しながら、うつ病の重症度を判定する方法です。
以下で特徴を詳しく説明します。

  • 採点項目は睡眠や食欲・体重、精神運動、その他に分かれている
  • 各項目を0〜3点で点数をつける
  • 睡眠、食欲・体重、精神運動は、項目で点数が高いものを選び点数をつける
  • その他は項目は、各項目ごとに点数をつける

採点結果から正常、軽度、中等度、重症、極めて重度で判定します
採点項目と採点結果に関しては、以下の表で詳しく説明します。

睡眠 1.寝つき
2.夜間の睡眠
3.早く目が覚めすぎる
4.眠りすぎる
精神運動 15.動きが遅くなった気がする
16.落ち着かない
その他 5.悲しい気持ち
11.自分についての見方
12.死や自殺についての考え
13.一般的な興味
14.エネルギーのレベル
食欲・体重 6.食欲低下
7.食欲増進
8.体重減少(最近2週間で)
9.体重増加(最近2週間で)
採点方法
・正常:0〜5 ・軽度:6〜10 ・中等度:11〜15 ・重度:16〜20 ・極めて重度:21〜27

 

うつ病にも診断書は処方される?

うつ病でも診断書の処方が可能です。
会社の欠勤や休職を希望する場合や公的な保険支援制度を使用する際に、診断書が必要な場合があります。

お近くの精神科医または心療内科医で診察や検査を受けて、診断書の発行ができます。
なお、診断書は診断名や症状による所見や治療内容を記載するため、医師しか作成ができません。

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うつ病の診断書の注意点


うつ病の診断書を作成する際、いくつか注意点があります。

医師の診察時、すぐに休職などの対応が必要な状態の場合は初診で診断書が発行されます。
しかし、経過観察が必要な状態と判断された場合、診断書はすぐに発行されません。
また、うつ症状がないと判断されると診断書が発行されない可能性があります。

診断書を発行する場合、費用が発生します。
診断書の相場は2000円~3000円程度で、複雑な内容の場合は1万円程度になります。

診断書は医療保険の適応外の為、全額自己負担になります。
障害年金や休職の場合、診断書以外に様々な手続きが必要になります。
医療機関に何度も足を運ぶことや書類の作成に多くの負担がかかります。

結果、複雑な手続きが原因でうつ病の症状が悪化する場合があります。

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うつ病のセルフチェック

朝無気力になったり気持ちが沈んだりする方は、うつ病の疑いが考えられます。
うつ病のセルフチェック項目として、以下で表で説明していくので参考にしてください。

うつ病セルフチェック項目
1) 騒音が気になる 2) 体重の増減が見られる
3) 朝は無気力 4) イライラして、落ち着いて座れなくなる
5) 人生がつまらなく感じる 6) 集中したり、考えをまとめれなくなる
7) 毎日、気持ちが沈み抑うつ状態になる 8) 周囲へ無関心になる

 

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うつ病は中学生でも発症するの?

現代は人間関係や仕事の業務量などで、ストレスが溜まりやすい環境です。
酷くなると、うつ病などを発症する方もいらっしゃいます。

大人だけではなく、子どもでも人間関係が影響してうつ病を発症する人も少なくありません。

うつ病発症は年齢に関係なく、近年は10代の発症率も増加傾向にあります。
公益財団法人日本生産性本部メンタル・ヘルス研究所は、2019年に「メンタルヘルスの取り組み」に関する企業アンケート調査を行いました。

調査結果は以下のとおりです。
「心の病」の年代別割合については、2017年度以降10〜20代が増加傾向にあります。
30代は2010年を最後に下降傾向にあり、40代になると2012年に一時的な上昇を認めるも、30%を維持する結果です。

以上の調査結果から、10〜40代でそれぞれ3割の人が心の病を抱えており、年代に関係ないことが分かりました。
10−20代の心の病も増加傾向にあり、中学生でうつ病を発症することが考えられます。

うつ病に似た精神障害

うつ病以外の精神障害にも、症状が似ているものが複数あります。
類似した精神障害を以下に記載するので、ご参考にしてください。

適応障害

適応障害とは、強いストレスが原因で起こる感情や行動の障害です。
症状は意欲の低下や不眠などが見られ、会社や学校へ行けないことがあります。

不安障害

不安障害とは、精神的な不安から心と身体に様々な不快な変化が引き起こされるものです。
原因としては、地震や火事などの強いストレスなどが挙げられます。

このような体験からパニック発作と同じような反応が起きることがあります。
症状としては、動機やめまい、手の震えなどが起きることが多いです。

気分障害

気分障害とは、気分変動によって日常生活へ支障をきたす病気の総称です。
気分障害は、うつ病と双極性障害に分けて考えられます。

脳の意欲に関わる部位に不良が生じることが原因であると考えられています。

双極性障害とは、ハイテンションで活発的に活動する躁状態と、憂うつで無気力なうつ状態を繰り返し引き起こす病気です。

遺伝的な体質により神経伝達物質の機能が変化することが、原因の1つであるといわれています。

症状は躁状態とうつ状態で交互に見られることが特徴です。
躁状態は短時間睡眠で活発的に行動し、うつ状態になると食欲不振、寝不足になります。

統合失調症

統合失調症とは気持ちと考えがまとまらない病気です。
細かな原因は分かっていませんが、仕事や人間関係によるストレスが影響しているといわれています。

症状としては、主に幻覚や幻聴、妄想などが現れます。
さらに悪口をいわれている、いじめられているなどの被害妄想が起こることもあります。

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うつ病診断されたら?公的支援は?


うつ病診断された場合の公的支援(休職の際の支援など)を記載する。
うつ病と診断された場合、様々な公的支援制度を利用できる可能性があります。

具体的には以下の通りです。

  • 傷病手当金:うつ病で4日以上休んでいる場合、過去1年間の平均月収の約2/3支給
  • 自立支援医療制度:継続的な通院による医療費の減額(原則1割負担)
  • 障害年金:障害等級など、一定の条件を満たした場合に支給
  • 精神保健福祉センター:社会復帰を目標に社会に適応できるよう指導と援助を行う
  • 復職支援(リワーク・プログラム):復職・再発予防のプログラムを実施

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うつ病の診断まとめ

ここまでうつ病の診断と診断書の有無についてお伝えしてきました。
うつ病の診断と診断書の有無について要点を以下にまとめます。

  • うつ病の診断方法は、精神科や心療内科で簡単なスクリーニングテストを行う
  • 会社の休職や支援制度を使用する際に、うつ病で診断書が処方される
  • セルフチェックのやり方は、複数の簡易的な質問形式へ答えていく

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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