血圧の下が高いと危険?起こり得るリスクと対処法を解説!

「高血圧」は、代表的な生活習慣病の1つです。
上の血圧だけではなく下の血圧が高くても高血圧と診断されます

下の血圧は、どのような原因で高くなるのでしょうか?
下の血圧が高いと、どのようなリスクがあるでしょうか?

本記事では下の血圧が高い場合について以下の点を中心にご紹介します。

  • 下の血圧だけが高い原因について
  • 下の血圧が高い人の特徴について
  • 下の血圧が高い場合のリスクについて

下の血圧が高い場合について理解するためにも、ご参考いただけますと幸いです。
また、下の血圧を下げるための対策についてもまとめていますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

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そもそも血圧とは?

「血圧」とは、心臓から送り出された血液が、血管(動脈)の壁を押す圧力の事です。

血圧は以下の2つの要素で決まります。

  • 心臓から送り出される血液の量(心拍出量)
  • 血管の硬さ(血管の抵抗)

血圧は、心臓が縮んだり広がったりすることで変動します。

全身に血液を送り出すときは、心臓が収縮して血圧は高くなります。
また、全身から血液が戻ってくるときは、心臓が拡張して血圧が低くなります。

血圧に不調があると循環器の病気(脳卒中や心疾患など)のリスクが高まります。
血圧は健康にとって大切な指標です。

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上の血圧と下の血圧ってなに?

血圧は、健康診断の必須項目で、測定値は「上の血圧」「下の血圧」が幾らといいます。
「上の血圧」「下の血圧」とは一体どういう意味があるのでしょうか?

以下にそれぞれの意味をまとめます。

上の血圧とは

「上の血圧」とは、血液を送り出すときに心臓の収縮で血管に最も圧力がかかったときの値です。
心臓が収縮して、最も高くなったときの血圧を収縮期血圧といいます。
収縮期血圧のときは、大動脈には血液が溜まって膨らんだ状態になります。
高齢になると、収縮時の大動脈のふくらみは少なくなって、上の血圧は上がりやすくなります。

高齢で上の血圧が上がりやすいのは大動脈が硬くなって膨らみにくくなるからです。
上の血圧が140mmHg以上の場合高血圧と診断されます。

出典:【一般向け「高血圧治療ガイドライン2019」解説冊子

下の血圧とは

「下の血圧」は、全身から血液が戻り心臓が拡張した状態で血管(動脈)にかかる圧力の値です。
心臓が拡張したときの血圧を拡張期血圧と呼びます。
拡張期血圧のときは、拡張した心臓が血液を受け入れ大動脈のふくらみは元に戻った状態です。

血液は心臓の収縮と拡張を繰り返すごとに上の血圧と下の血圧が発生します。
血液は上の血圧と下の血圧を発生させながら全身へスムーズに送られます。

血圧は以下の場合に高血圧と診断されます。

  • 上の血圧が140mmHg以上か
  • 下の血圧が90mmHg以上
  • もしくは両方を満たす場合

出典:【一般向け「高血圧治療ガイドライン2019」解説冊子

下の血圧だけ高い原因

下の血圧だけが高い原因には、末梢血管が硬くなっている事が挙げられます。
末梢血管は、手足など体の端にまで張り巡らされた動脈の末端部分の血管です。

下の血圧は心臓から血液を送り出した後、膨らんだ大動脈が元に戻った状態の値です。
心臓が拡張して大動脈が元に戻った状態でも血流はゆるやかに押し出されています。

末梢血管が正常であれば、血流に問題は起こりません。

ところが末梢血管が硬くなると、血液が流れにくくなり血流の抵抗が大きくなります。
下の血圧だけが高い人は心臓から送り出す力はあるが、末梢血管が硬くなっている為に起こる現象です。

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下の血圧が高い人の特徴

上の血圧は問題がないのに、下の血圧だけが高い人がいます。
下の血圧だけが高い高血圧は若い世代の人がなる傾向があります。

下の血圧が高い人の特徴には、以下のような生活習慣に乱れがあるという共通点があります。

  • 肥満
  • 運動不足
  • 喫煙習慣
  • 過剰な飲酒

生活習慣の乱れは、大きな血管は大丈夫でも末梢血管が硬くなるような影響を及ぼすのです。

まだ若いといっても影響が出始めるということです。
このタイプは、女性ホルモンのエストロゲンが少なくなる更年期の女性にもあてはまります。

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下の血圧が高いとどんなリスクがある?

下の血圧だけが高い場合でも、下の血圧が90mmHg以上あれば立派な高血圧です。
下の血圧が高い高血圧も一般的な高血圧と同様のリスクがあります。

下の血圧が高い人のリスクは以下のような人でも変わりません。

  • 上の血圧が正常範囲
  • 若年層

高血圧の状態を放置すると、徐々に血管が硬くなり動脈硬化のリスクが高まります。
下の血圧が高くても命にかかわる病気になったり死に至るリスクがあるということです。

年間10万人以上の方が、高血圧が原因で亡くなっています。
以下のような症状があるときは高血圧の影響による合併症の疑いがあります。

早朝の頭痛 夜間の頻尿
呼吸困難 めまい
ふらつき 足の冷え感

放置すると突然、脳卒中や脳梗塞、腎臓病などが起こる可能性もあります。
早めに病院を受診することが必要です。

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下の血圧を下げるための対策

下の血圧を下げるための対策として以下の6つを挙げます。

  • 食生活を見直す
  • 適度な運動習慣
  • 自宅でも血圧を測る
  • 減量する
  • 良質な睡眠
  • 薬による治療

それぞれの対策についてご紹介します。

食生活を見直す

食生活を見直す事は、高血圧の改善の重要な対策の1つです。
食生活を見直すポイントを以下に3つ挙げます。

野菜や果物を多く摂取する

野菜や果物を多く摂取する事で、高血圧を改善する効果が期待できます。

ミネラルの1種でカリウムという成分があります。
カリウムは体内の細胞内液に存在しています。

カリウムは細胞の外液に存在するナトリウムとバランスをとりながら

  • 血圧の調整
  • 細胞を正常に維持

など、身体の状態を一定に維持する働きを担っています。

塩分を摂りすぎたときには、血圧の調整など高血圧やむくみ対策が期待できます。
カリウムはほうれん草などの野菜やアボカドやバナナなどの果物に多く含まれます。

塩分を控える

血圧を下げるために効果的なのは、塩分を控える「減塩」です。
高血圧の人の食塩摂取量の目標値は1日6g未満です。

食塩摂取量を抑える方法には以下のようなものがあります。

  • 味付けは香辛料や香味野菜、果物の酸味を利用する
  • マヨネーズやドレッシングなど低塩のものを使う
  • 食塩の摂取量が把握しにくい外食や加工品を控える
  • 調味料を使いすぎない
  • 麺類の汁は飲み干さない
  • 過食を避ける

日本高血圧学会減塩委員会では多くの減塩食品を紹介しています。
参考にされるのもおすすめです。

飲酒の制限

過剰な飲酒は、高血圧はもとより脳卒中や心筋梗塞、心房細動などを引き起こします。
厚生労働省は「健康日本21(第二次)」で生活習慣改善の呼びかけをしています。

生活習慣改善の1つに適正な飲酒について以下のような目安を示しています。

【アルコール摂取量の基準1単位(純アルコールにして20g)】

種類 基準量 準アルコール度数
ビール 中びん1本(500ml) 5度
日本酒 1合(180ml) 15度
焼酎 0.6合(約110ml) 25度
ウイスキー ダブル1杯(60ml) 43度
ワイン 1/4本(約180ml) 14度
缶チューハイ 1.5缶(約520ml) 5度

出典:厚生労働省【わたしたちは健康家族!健康日本21(第二次)

適度な運動習慣をとり入れる

高血圧を下げるためには、適度な運動が効果的です。

厚生労働省は、高血圧の改善に有酸素運動を定期的にとり入れる事を推奨しています。
以下のような有酸素運動を1日合計最低30分、できれば毎日継続して実施する事です。

  • ウォーキング(速歩)
  • ステップ運動
  • スロージョギング
  • ランニング

中でも手軽に始められて継続しやすいのはウォーキングです。

厚生労働省の「健康日本21(第二次)」でも生活習慣病予防にウォーキングをすすめています。
今より10分多く身体を動かす「プラス・テン」運動を呼びかけています。

出典:厚生労働省【高血圧症を改善するための運動 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
出典:厚生労働省【わたしたちは健康家族!健康日本21(第二次)

自宅でも血圧を測る

下の血圧が高い高血圧の予防には、自宅でも日々血圧を測定することが重要です。

自分で日々血圧をチェックすることは

  • 健康への危機意識を高める
  • 生活習慣改善の意識向上

につながります。

その他にも、自宅で血圧を測る家庭血圧のメリットがあります。
家庭血圧の方が診察室血圧よりも、脳卒中や心筋梗塞の予測方法に優れているということです。

日本高血圧学会のガイドラインでは、高血圧の判定は家庭血圧を優先しています。
血圧手帳に定期的に家庭血圧の測定結果を記録するようにしましょう。
健康診断やかかりつけ医を受診するときに見せることで高血圧のより正確な状態が診断されます。

減量する

肥満の人は、3〜4kg減量することで血圧低下の効果が期待できるといわれています。
肥満度の指標であるBMIの正常値は18.5以上25未満で25以上が肥満に分類されます。

BMIが25を超えると高血圧など生活習慣病発症のリスクが2倍以上になるとされています。
肥満の人の減量目標はBMI25未満になります。

ただし急激な減量は体調不良を招く事になります。
BMI25未満の適正体重が維持できるように食事や運動不足の改善の習慣化が大切です。

出典:厚生労働省【BMI | e-ヘルスネット(厚生労働省)

良質な睡眠をとる

良質な睡眠をとることは、生活習慣病の予防や改善にたいへん大切なことです。
厚生労働省の「健康日本21(第二次)」で生活習慣病の改善に以下の睡眠の指針を提示しています。

【健康づくりのための睡眠指針~快適な睡眠のための7箇条~】

  • 快適な睡眠でいきいき健康生活
  • 睡眠は人それぞれ、日中元気はつらつが快適な睡眠のバロメーター
  • 快適な睡眠は、自ら創り出す
  • 眠る前に自分なりのリラックス法
  • 目が覚めたら日光を取り入れて、体内時計をスイッチオン
  • 午後の眠気をやりすごす
  • 睡眠障害は、専門家に相談

睡眠指針を参考に良質な睡眠で高血圧の改善にも役立てましょう。

出典:厚生労働省【わたしたちは健康家族!健康日本21(第二次)

薬による治療

生活習慣を改善しても血圧が目標値まで下がらない場合、降圧薬による治療します。
降圧薬には多くの種類があります。

主な降圧薬は以下の表のようなものです。

【主な降圧薬】

降圧薬の種類 効果・効能
カルシウム拮抗薬 血管を広げて血圧を下げる
ARB、ACE阻害薬 血管を収縮させる体内の物質をブロックして血圧を下げる
利尿薬 血管から食塩と水分(血流量)を抜いて血圧を下げる
β遮断薬 心臓の過剰な働きを抑えて血圧を下げる

降圧薬は医師により高血圧のタイプや他の病気の事も考慮して選択されます。

下の血圧だけ低い場合は?

下の血圧だけが低い場合は、動脈硬化が進行している可能性があります。

心臓から送り出された血液は大動脈がふくらみ溜めながら末梢の血管へ流れていきます。
大動脈は末梢血管に一気に血液が流れ出ないように6割の血液をプールします。
プールされた血液は心臓の拡張期に大動脈がもとに戻り全身の末梢の血管へ流れます。
動脈硬化になると心臓収縮期に大動脈で血液を十分にプールできずに末梢血管へ流れ出てしまいます。

その結果心臓拡張期にも収縮力が弱くなって拡張期の血圧が下がる現象が起こります。
下の血圧が60mmHgを下回る場合は動脈硬化が進んでいる可能性があります。
病院を受診して動脈硬化の程度を評価する検査を実施して治療する必要があります。

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下の血圧が高い場合の男性と女性の違い

下の血圧が高いことに関しては男女で違いがあります。
厚生労働省の「令和元年 国民健康・栄養調査」でもその傾向があらわれています。
女性は男性と比較して、閉経前後から下の血圧の上昇が加齢とともに上昇しています。

出典:厚生労働省【第 2 部 身体状況調査の結果(第23表-3)】

下の血圧が高くなるのは末梢血管が硬くなっていることは既に説明しました。
動脈硬化の影響で末梢血管が硬くなると、心臓からの血液の圧力で血圧は高くなります。

下の血圧に性差があるのは、女性ホルモンが血管の動脈硬化を守る働きをするからです。

女性の動脈硬化性疾患の発症リスクが男性に比べて低いのは以下が原因と考えられています。

  • 女性ホルモンのエストロゲン作用
  • 女性特有のライフスタイル(妊娠、出産、育児など)

女性ホルモンの低下とともに動脈硬化を守る働きも低下するということになります。

出典:厚生労働省【動脈硬化性疾患予防のための 包括的リスク評価(1.6 加齢・性差)】

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下の血圧が高い場合にしたいストレッチ

下の血圧が高い場合、血流を改善するストレッチが有効です。
血流を改善することで血管がやわらかくなり血圧も下がりやすくなるからです。

血流を改善するための効果的なストレッチを2つご紹介します。

【かかと上げストレッチ】

ふくらはぎは「第二の心臓」と言われるくらい全身の血流改善に大切なところです。
ストレッチは以下の要領で行います。

  • 楽な姿勢で立ち、足は軽く開く
  • 両足のかかとを上げつま先立ちをし、下ろす
  • 1.2をセットで10セット、1日2回を目安に行う

【足の曲げ伸ばしストレッチ】

つま先立ちが難しい方は、寝たままでできるストレッチです。
起床時や就寝時に布団の上でもでき、すっきりした目覚めや快眠にも役立ちます。

ストレッチは以下の要領で行います。

  • 布団の上で寝たまま両足のつま先をピンと伸ばしキープ
  • ゆっくりつま先を上に引き上げてキープ
  • 1.2をセットで10セット、1日2回を目安に行う

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下の血圧が高い場合についてのまとめ

ここまで下の血圧が高い場合についてお伝えしてきました。
下の血圧が高い場合についての要点を以下にまとめます。

  • 下の血圧だけが高いのは末梢血管が硬くなって血流の抵抗が大きくなっていることが原因
  • 下の血圧が高い人には生活習慣の乱れ(肥満・運動不足・喫煙習慣・過剰飲酒)という共通点がある
  • 下の血圧が高い人も一般的な高血圧と同じ動脈硬化とそれに伴う合併症発症のリスクがある

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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