パントテン酸が豊富な食品は?パントテン酸の働きや摂取量目安まとめ

パントテン酸は、抗ストレス効果や動脈硬化を予防する効果がある栄養素です。
全身の健康維持に重要な役割を果たしています。

パントテン酸とは具体的にどのような栄養素なのでしょうか?
パントテン酸を多く含む食材とは何なのでしょうか?
本記事では、パントテン酸の食品について以下の点を中心にお伝えします。

  • パントテン酸の役割
  • パントテン酸を多く含む食材とは
  • パントテン酸の過剰摂取による弊害

1日に必要なパントテン酸の摂取目安量も解説しています。
パントテン酸の食品について理解するためにも、ご参考いただければ幸いです。

ぜひ最後までお読みください。

目次

スポンサーリンク

パントテン酸とはどんな栄養素?


あまり聞き慣れない栄養素であるパントテン酸ですが、どのような栄養素なのでしょうか。
栄養素の分類や体内での役割を、それぞれ解説していきます。

パントテン酸はビタミンBの一種

パントテン酸は水溶性のビタミンで、ビタミンB群の1つです。
ビタミンB群の中で5番目に発見されたことから、ビタミンB5とも呼ばれていました。
パントテン酸は、黄色く粘り気のある液状の物質で、パントイン酸とβ-アラニンという物質が結合して成り立っています。
パントテン酸の名前の由来は、ギリシャ語で「広くどこにでもある」という意味です。
パントテン酸は食品中に広く存在し、様々な動植物性食品に含まれています。
食品からの摂取が一般的ですが、微量ながら腸内細菌によっても合成されるといわれています。

パントテン酸の体内での役割・効果

パントテン酸の役割は主に、糖質や脂質、タンパク質の代謝で、エネルギーの産生に不可欠な栄養素といえます。

また、

  • 免疫抗体の合成
  • 薬物の解毒作用
  • 脂質の代謝を促す善玉(HDL)コレステロールの増加

なども、パントテン酸の役割です。
パントテン酸の効果としては主に以下の3つです。

  • ストレスの緩和
  • 動脈硬化の予防
  • 肌や髪を健康に保つ

【ストレスの緩和】

ストレスをやわらげる副腎皮質ホルモンの働きを促進する効果があります。
ストレスが生じると副腎から副腎皮質ホルモンを分泌し、血糖値を上昇させます。
パントテン酸は副腎の働きを強め、副腎皮質ホルモンの合成を促します。
そのためパントテン酸は「抗ストレスホルモン」とも呼ばれているのです。
免疫力向上にも効果を発揮するため、不足すると体調を崩しやすくなります。

【動脈硬化の予防】

パントテン酸は善玉(HDL)コレステロールの合成を促進するため、動脈硬化の予防が期待できます。
脂質の1つであるコレステロールを運ぶタンパク質は以下の2種類です。

  • LDL…肝臓から全身にコレステロールを運ぶ役割
  • HDL…余ったコレステロールを再び肝臓に戻す役割

それぞれのタンパク質が体内で異なる働きをしています。
また、2種類のタンパク質によってコレステロールが運ばれている状態を

  • 悪玉(LDL)コレステロール
  • 善玉(HDL)コレステロール

と呼びます。
LDLが多くなると、余ったコレステロールが血管の内側に蓄積し血管が硬くなります。
その結果、動脈硬化につながります。
パントテン酸はHDLを増やすことで、動脈硬化を予防します。

【肌や髪を健康に保つ】

パントテン酸は、肌や髪を作るたんぱく質を合成するビタミンCの働きをサポートします。
肌や髪の潤いや弾力を保つ、コラーゲンなどのタンパク質の生成には欠かせません。

パントテン酸の吸収

パントテン酸は、主に

  • コエンザイムA(補酵素A)
  • アシルCoA
  • アシルキャリアタンパク質(ACP)
  • ホスホパンテテイン

として細胞内に存在しています。
食品として摂取されると、パントテン酸まで消化され体内に吸収されるのです。
食品によって、吸収されるまでの過程はそれぞれ異なります。
補酵素Aは、アセチルCoAとして脂質や糖質の代謝で重要な役割を担う成分です。
また、体内で起こる酵素反応の多くに関与していることが分かっています。

パントテン酸の化学的な特性

パントテン酸は水に溶けやすく、熱や酸、アルカリに弱い性質を持っています。
そのため、調理や加工によって損失しやすい栄養素といえるでしょう。
調理の際は汁ごと摂取可能なスープなど、シンプルな調理法がおすすめです。
また、カフェインやアルコール摂取は、パントテン酸の吸収を阻害する働きがあります。
食べ合わせには注意しましょう。

スポンサーリンク

パントテン酸を多く含む食品〈ランキング〉


パントテン酸を多く含む食材として、

  • 肉類
  • きのこ類
  • 乳類
  • 魚介類
  • 豆類

などがあります。

パントテン酸を多く含む食材を、上記の種類ごとにランキング形式でご紹介します。

肉類

ランキング 食品名 100gあたりの含有量(㎎)
1 鶏レバー(生) 10.10
2 豚スモークレバー 7.28
3 豚レバー(生) 7.19
4 牛レバー(生) 6.40
5 スズメ(生) 4.56

きのこ類

ランキング 食品名 100gあたりの含有量(㎎)
1 シイタケ(乾) 7.93
2 マイタケ(乾) 3.67
3 ヤナギマツタケ(生) 2.61
4 ウスヒラタケ(生) 2.44
5 ヒラタケ(生) 2.40

乳類

ランキング 食品名 100gあたりの含有量(㎎)
1 チーズホエーパウダー 5.95
2 脱脂粉乳 4.17
3 全粉乳 3.59
4 乳児用調製粉乳 2.20
5 加糖練乳 1.29

魚介類

ランキング 食品名 100gあたりの含有量(㎎)
1 ヤツメウナギ(干し) 5.76
2 カラスミ 5.17
3 カタクチイワシ(田づくり) 3.74
4 タラコ(生) 3.68
4 タラコ(焼き) 3.68

豆類

ランキング 食品名 100gあたりの含有量(㎎)
1 ひきわり納豆 4.28
2 糸引き納豆 3.60
3 五斗納豆 2.90
4 粒状大豆たんぱく 1.89
5 ひよこ豆(乾) 1.77

出典:文部科学省【食品成分データベース(日本食品標準成分表2020年版)

食品添加物としてのパントテン酸


パントテン酸が添加物として使用される場合、

  • パントテン酸カルシウム
  • パントテン酸ナトリウム

という表記で添加されることが一般的です。

それぞれの目的や、実際に添加されている商品をご紹介します。

パントテン酸カルシウム

パントテン酸にカルシウム塩が付加した成分です。

  • 体力低下時のビタミン補給
  • 口内炎
  • 湿疹
  • 皮膚炎
  • 便秘・便秘に伴う肌荒れ

に効果を発揮します。

主にサプリメントなどの栄養剤に添加される成分です。
抜け毛を抑え、髪質を改善する作用で育毛剤にも添加されています。

パントテン酸ナトリウム

パントテン酸にナトリウム塩が付加された成分です。
ヘアコンディショニング剤としてのほか、ヒト用の医薬品の成分として、

  • 手術後患者の方の栄養保持
  • 口内炎
  • 湿疹
  • 皮膚炎

などの症状緩和に使用されています。

スポンサーリンク

パントテン酸が不足するとどうなる?


パントテン酸が体内で不足すると、

  • 成長障害
  • 手足の知覚異常
  • 頭痛
  • しびれ

などがみられることがあります。
ただ、幅広い食品に含まれるパントテン酸は、通常の食生活での欠乏症は稀です。
極端に食事量が減少するなどの理由がない限り、摂取不足になることはないでしょう。

スポンサーリンク

パントテン酸の過剰摂取によるリスク


パントテン酸単体の過剰摂取によるリスクは、ほとんど報告されていません。
摂りすぎたパントテン酸は、尿中にすぐ排出されるためです。
ただし、サプリメントなどの過剰摂取によっては吐き気や食欲不振が起こる恐れがあります。
パントテン酸をサプリメントで摂取するときは、適切な用量を摂取するようにしましょう。

スポンサーリンク

パントテン酸の一日の摂取量目安


パントテン酸の1日の摂取目安量は以下のとおりです。

性別 男性 女性
年齢 摂取目安量(㎎/日) 摂取目安量(㎎/日)
0~5(月) 4 4
6~11(月) 5 5
1~2(歳) 4 3
3~5(歳) 5 4
6~7(歳) 6 5
8~9(歳) 6 5
10~11(歳) 6 6
12~14(歳) 7 6
15~17(歳) 7 5
18~29(歳) 6 5
30~49(歳) 6 5
50~59(歳) 6 5
70以上(歳) 6 5
妊婦(付加量) +1
授乳婦(付加量) +4

出典:厚生労働省【パントテン酸の食事摂取基準

妊婦や授乳婦の方は、通常よりもパントテン酸の消費が多い傾向にあります。
摂取不足が継続しないよう、注意が必要です。
多く摂っても尿に排出されるため、過剰症の心配もありません。

パントテン酸が豊富な食品まとめ


ここまで、パントテン酸の食品について解説してきました。

パントテン酸の食品についての要点は以下のとおりです。

  • パントテン酸の役割は、糖質や脂質、タンパク質の代謝とエネルギー産生
  • パントテン酸を多く含む食材はレバーやきのこ類、乳類、豆類
  • 食品からの過剰摂取はほぼないが、サプリメントなどでの過剰摂取には注意

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
WRITTEN BY
メディカル・ケア・サービス株式会社

学研グループが提供する介護・健康についての総合情報サイト「健達ねっと」の運営会社です。

目次