脱水症状でしびれが出る?入院の目安・治療・予防までを徹底解説!

体にしびれの症状があらわれると不安になります。
脱水症状の1つに、体のしびれがあります。

そもそも脱水症状とはどういうものなのでしょうか?
また、脱水症状によるしびれとはなにが原因なのでしょうか?

本記事では脱水症状によるしびれについて以下の点を中心にご紹介します。

  • 脱水症状とは
  • 脱水症状のしびれのでる原因
  • 脱水症状を防ぐには

脱水症状によるしびれについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

目次

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脱水症状のメカニズム

脱水症状になるのは、汗の元になる水分と電解質が足りず、体温が下がらないことにより、発熱の状態が続くためです。

以下で詳しく解説します。

体に含まれる水「体液」

体液は、身体の60%を占める水分と、ミネラル(電解質)、たんぱく質などで構成されています。
そして、身体に含まれる水分が失われることにより、脱水症状が起こります。

身体の水分が、

  • 2%失われると、のどの渇きを感じ、運動能力が低下する
  • 3%失われると、強いのどの渇き、ボーッとする、食欲不振など
  • 4~5%になると、疲労感や頭痛、めまいなど
  • 8~10%になると、けいれんなど
  • 20%になると、尿が出ない、死亡

などの脱水症状があらわれます。

ミネラル「電解質」

血液や体液に含まれている電解質には、以下の成分があります。

  • ナトリウム
  • カリウム
  • カルシウム
  • クロール(塩素)

電解質は、神経や筋肉・心筋の収縮にかかわります。

そのため、大量に失われると、脱力感や手足のしびれ、不整脈などの症状があらわれます。

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脱水症状にしびれが出るのはどっち?

脱水症状には、水分と電解質のバランスにより、以下の2種類があります。

  • 低張性脱水(電解質不足)
  • 高張性脱水(水分不足)

それぞれの内容を詳しく紹介します。

低張性脱水

低張性脱水は、水分と一緒に血液中のナトリウムが不足している状態のことです。

  • しびれ
  • だるさ
  • 吐き気
  • けいれん

などの症状があらわれます。

低張性脱水が起きた状態で、水分だけ補給すると、血中のナトリウム濃度が低くなります。
すると、ナトリウムの血中濃度を保とうと、血液中の水分が細胞内液に移動します。

その結果、水分は摂取していたのに血液量が少なくなり脱水となります。

高張性脱水

高張性脱水とは、体内の水分だけが不足する状態のことです。

以下の症状を起こすことがあります。

  • 発熱
  • 激しいのどの渇き
  • 意識がもうろうとする

自分で水分が補給できない乳幼児、渇きを感じにくい高齢者に発症しやすい症状です。

脱水症状が起きやすい環境とは

脱水症状が起きやすい環境は、以下のものがあります。

  • 熱中症
  • 運動中や運動後
  • 起床時
  • 入浴後
  • 飲酒後
  • 乳幼児などの場合は水分補給を怠る
  • 下痢や嘔吐
  • 胃腸炎

他にも、おたふく風邪や急性腎障害、ノロウィルスでも起こることがあります。

また、冬場でも、以下の場合は注意が必要です、

  • 冬の乾燥による水分の蒸発
  • 冬はトイレが近くなる対策として、水分補給を控えめにしてしまう
  • 冬場はのどの渇きを感じにくい

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脱水症状?セルフチェックで早めの処置を

脱水症状か判断する方法として、以下のセルフチェックがあります。

唇や皮膚が乾燥してカサカサしている 頭がボーッとする
のどが渇く 集中力が無い
立ちくらみがする 大量の汗をかく
汗が全くでない 体温が上がっている
食欲がない だるい
口の中が乾燥している 舌が白いものに覆われている、赤みが強い、亀裂がある
手足のしびれや冷え 爪を押したあと、色が白色からピンク色に戻るまで3秒以上かかる
手の甲をつまんで盛り上がった皮膚がすぐに元に戻らない 排尿の回数がいつもより少なく、尿の色が濃い

少しでも異変を感じたら、脱水症状を疑ってください。

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脱水症状で救急車を呼ぶかどうかの判断は?

熱中症の重症度は、3段階に症状が分類されます。
症状と判断基準を紹介します。

重症度Ⅰ

  • 手足がしびれる
  • めまい、立ちくらみがある
  • 筋肉のこむら返りがある
  • 気分が悪い、ボーッとする

涼しい場所で水分・塩分を補給し、誰かが見守ります。
症状が良くならなければ、早急に病院へ搬送する必要があります。

重症度Ⅱ

  • 頭痛
  • 吐き気がする・嘔吐
  • 倦怠感
  • 虚脱感
  • 集中力や判断力の低下

周囲の人の判断により、すぐに病院へ搬送する必要があります。

重症度Ⅲ

  • 意識がない
  • 体がけいれんする
  • 呼びかけに対し返事がおかしい
  • まっすぐに歩けない・走れない
  • 体が熱い
  • 肝・腎機能障害
  • 血液凝固異常

すぐに救急車を呼び、最寄りの病院に搬送しましょう。

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脱水症状の治療方法

脱水症状の治療に使われる点滴は、電解質輸液です。
電解質の濃度により、等張性と低張性に分けられます。

脱水症状の治療に用いられる点滴は、主に低張性電解質輸液になります。
症状や体調などを考慮し、輸液の速度を調整します。

点滴にはどのくらいの時間がかかるの?

通常、点滴の速度は2時間あたり、500mLを目安にしています。
しかし、脱水の強い場合には、点滴の速度を2〜3倍に速めて輸液します。

点滴の速度が遅すぎると、必要量に達するまでに、

  • 口の中が渇く
  • 尿量の減少
  • 発熱
  • 意識レベルの低下

などの脱水症状を起こすこともあります。

また、心臓が弱っている方には、500mLを3時間かけて、輸液することもあります。
点滴の速度が速すぎると、

  • 動悸
  • 呼吸困難
  • 浮腫
  • 血圧低下

などの心不全症状を起こす場合もあります。

それぞれの体質に合わせて調節するので、点滴の時間は様々です。

脱水症状はどのくらいで改善するの?

脱水症状は多くの場合、1〜2日で症状がおさまり、その後は自然に回復します。

しかし、乳幼児や高齢者などは、長引くことがあります。
抵抗力が弱っているため、嘔吐や下痢が続いて、水分が失われるためです。
そのため、回復するまで注意深く観察する必要があります。

そして、脱水症状から熱中症に移行していた場合は、休養を必要とします。
たとえ症状が軽かったとしても、最低でも1週間ほどの休養が必要です。

回復するまで休養したうえで、軽めの運動から再開し、徐々に運動負荷を上げていきます。

脱水症状にならないためには

熱中症にならないためには、予防対策が必要になります。
予防対策は大きく分けて、以下の3つがあります。

  • 作業環境改善
  • 作業管理
  • 健康管理

屋外で作業する場合は、作業環境の暑さ指数である、WBGTを下げることが大切です。

  • 直射日光に当たらないように日除け
  • 水を散布することによる打ち水効果
  • 適度な風通し
  • 涼しい休憩場所
  • 身体を冷やす氷や冷たいおしぼりを用意

などの対策で、作業環境が改善されます。

作業管理では、以下の対策が必要になります。

  • 通気性のよい服装、日除けの帽子
  • 作業中は間に休憩をはさみつつ、長時間連続で作業しない
  • 徐々に身体を暑さに慣れさせていく
  • こまめに水分・塩分を補給

などの対策が重要になります。

健康管理は、持病が

  • 糖尿病(多量の水分が必要)
  • 高血圧、心臓病・腎臓病(利尿剤を服用している場合)

などの場合、高温多湿の環境で作業することがむずかしいことを知らせておきます。

以上の予防対策で、熱中症のリスクを減らすことが可能です。
出典:厚生労働省「「職場における熱中症予防対策マニュアル」

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こまめに水分補給をする習慣を

のどの渇きを感じなくても、こまめに水分・塩分などを補給しましょう。
のどが渇いたと感じたときは、すでに脱水が始まっている証拠です。

身体は、約60%が水分で構成され、大半は水分が占めています。

普通に生活しているだけでも、1日で2.5Lの水分が身体から排出されます。
食事から摂取する水分や、体内で作られる水分の量は、1日1.3Lです。
水分を補給しなければ、1日1.2Lの水分を身体から失います。

そして、水分の摂取量が不足すると、重篤な症状が起こる可能性があります。

  • 水分を5%失うとしびれなどの脱水症状や熱中症
  • 水分を10%失うと筋肉のけいれん、循環不全
  • 水分を20%失うことで死亡のおそれ

また、缶ビールを10本飲むことで、11本分の水分が排出されます。
アルコールやカフェインを含む飲料には、利尿作用があり、水分補給には不向きです。

入浴中や睡眠中にも、多量の汗をかいています。
特に、入浴後と起床後は、水分不足になりがちです。
そのため、入浴後や起床後には、1杯の水を飲む習慣が推奨されます。

出典:厚生労働省「熱中症予防のために」
出典:厚生労働省「健康のため水を飲もう講座」

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かくれ脱水症状とは?

「かくれ脱水症状」とは、体内の水分が不足している状態を指す言葉です。これは脱水症状の一歩手前の状態で、暑さや水分補給の不足が重なると脱水症状や、それに伴うしびれを引き起こす可能性があります。

かくれ脱水症状が起こりやすい環境

特に、屋内や運転中はかくれ脱水症状になりやすい環境です。屋内では、冷房による乾燥が進み、体から水分が抜けやすくなります。また、運転中はトイレの回数を減らすために水分補給を控えがちになり、それがかくれ脱水症状を引き起こす可能性があります。

かくれ脱水症状に注意が必要な人

かくれ脱水症状には特に高齢者や持病のある方が注意が必要です。高齢者は感覚機能や発汗機能が衰えているため、自身が脱水状態になっていることに気づきにくい傾向があります。また、糖尿病や動脈硬化、高血圧、心不全などの持病がある方は、脱水症状になると症状が重症化しやすく、腎臓などの臓器に負担をかける可能性があります。

かくれ脱水症状の予防方法

かくれ脱水症状の予防方法は、脱水症状の予防方法と同様です。症状が現れないため早期発見が難しいかくれ脱水症状ですが、予防をしっかり行い、発症を防ぐことが大切です。

出典:(株)T・S・O安全衛生委員会「脱水症状について

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ウイルス性胃腸炎の原因は脱水症状にある?

先ほど脱水症状の原因の一つに胃腸炎があるとお話しました。
以下ではウイルス性胃腸炎と脱水症状の関係についてご紹介します。

ウイルス性胃腸炎とは?

感染性胃腸炎は一般的に「細菌性」と「ウイルス性」の二つに分類されますが、冬に流行する胃腸炎の大部分はウイルス性のものです。
特に小さなお子さんでは、ロタウイルスやアデノウイルスによる胃腸炎がよく見られます。

その他にも札幌ウイルスやノロウイルス、アストロウイルスなども胃腸炎の原因となることがあります。
ウイルスの種類によって経過には多少の違いがありますが、基本的には特効薬は存在せず、脱水を予防し、対症療法で体力の低下を防ぎ、回復を助ける治療が行われます。

ウイルス性の胃腸炎では、脱水症状が顕著にあらわれるため、体のしびれの症状がよく表れます。

症状と治療法について

ウイルス性胃腸炎では、脱水の症状に注意が必要です。
冬に流行するウイルス性胃腸炎は主に2歳以下の小さなお子さんに多く見られ、主な症状は嘔吐と下痢です。
症状が強い場合には脱水や電解質の喪失、全身症状が現れることもあります。

脱水の程度を判断するためには、以下のポイントを観察し、医師に伝えることが重要です。

  • 1日に何回下痢があるか
  • 下痢の量はどの程度か
  • 1日に何回嘔吐があるか
  • 摂取した水分量はどの程度か

治療の基本は脱水を予防することです。
ウイルス性胃腸炎に特効薬はなく、自然に治癒するのをサポートすることが主な治療法です。

特に脱水の予防が重要であり、体液に近い水分を口からこまめに摂取することが求められます。
嘔吐後はすぐに水分や固形物を与えるのではなく、口をゆすぐ程度が良いでしょう。

その後、1〜2時間後から少しずつ水分摂取を始め、3〜4時間をかけて摂取することが推奨されます。

ウイルス性胃腸炎の中でもよく見られる病原体には、ロタウイルス胃腸炎とノロウイルス胃腸炎があります。
ロタウイルス胃腸炎は乳幼児期に多く発症し、白色の下痢や嘔吐、発熱が特徴です。

ノロウイルス胃腸炎は食物や飲料水を介して感染し、吐き気や嘔吐、下痢、腹痛が主な症状です。
これらのウイルス性胃腸炎には特効薬は存在せず、脱水予防と対症療法が中心となります。

脱水症状でしびれが出ることのまとめ

ここまで脱水症状によるしびれについてお伝えしてきました。
脱水症状によるしびれの要点をまとめると以下の通りです。

  • 脱水症状は体の水分・電解質が失われて起こる健康障害
  • 脱水症状のしびれは、電解質の不足に起因する
  • 脱水症状を防ぐには、水分・塩分補給の他に環境を整えることも大切

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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