ストレスが溜まると下痢になるのはなぜ?原因や改善方法を紹介

現代は、ストレス社会といわれています。
ストレスが多くかかることで下痢になる場合があります。

ストレスと下痢には、どのような関係があるのでしょうか。

本記事ではストレスと下痢について以下の点を中心にご紹介します。

  • ストレスがかかるとなぜ下痢になるのか
  • ストレスで下痢にならないようにするためには
  • ストレスによる症状は下痢以外にどのようなものがあるのか

ストレスと下痢について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

目次

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下痢とは

下痢とは、便の水分量が多くなった状態のことです。
以下の表で軟便、水様便が続く場合を下痢といいます。

便の性状表

便の性状 状態 水分含有量
正常便 バナナ状~やや柔らかく形状がわかる状態 70%前後
軟便 やわらかくて形状がわからず泥のような状態 70~80%
水様便 水様で固形を含まず液体の状態 90%以上

出典:独立行政法人地域医療機能推進機構「良いうんこ」

下痢となる仕組み

口から食べた物は、胃や小腸、大腸などの消化器官を通って便として排出されます。

その中でも大腸には、主に3つの働きがあります。

  • 水分を吸収する働き
  • 腸液などの水分を分泌する働き
  • 蠕動運動とよばれる便を肛門側へ運ぶ働き

大腸の働きが低下したり、高まったりすることで下痢が起こります。

下痢の種類

下痢の種類は、主に3つあります。

  • 分泌性下痢
  • 浸透圧性下痢
  • 運動亢進性下痢

それぞれについて説明していきます。

分泌性下痢

腸液などの分泌が過剰になることによる下痢です。

大腸では、腸液などのさまざまな水分が分泌されています。
過剰な分泌液によって、水分吸収が間に合わず下痢となります。

浸透圧系下痢

食事や薬の中には水分を多く引き付ける(浸透圧を高める)ものがあります。
大腸内に水分を多く引きつけるため、便の水分含有量が増加して下痢となります。

運動亢進性下痢

便の送る速度が活発になることで、大腸での水分吸収が不十分になります。
吸収されなかった水分が多いため下痢となります。

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なぜストレスによって下痢になるのか

ストレスを受けると、なぜ下痢を引き起こすのでしょうか。
詳しく説明していきます。

ストレスによって下痢となる仕組み

ストレスが腸に影響する仕組みとして、脳腸相関という関係があります。
脳腸相関とは、脳と腸がお互いに影響を及ぼしあっていることを表しています。

腸には、脳と同じ神経が多く存在しています。
腸は、第2の脳とよばれるぐらい脳と密接な関係があります。

脳は、ストレスを受けると自律神経を介して腸にストレスの刺激を伝えます。
逆に、腸内環境が乱れると、脳に刺激が送られ不安感などが増してきます。

消化器官の働きは、自律神経によってコントロールされています。
ストレスを受けた脳は自律神経を乱れさせます。
自律神経が乱れて消化器官の異常を引き起こします。

自律神経蠕動運動が乱れるということは、腸の蠕動運動が乱れます。
蠕動運動が乱れたことによって、食べたものが速く通過したり、停滞したりします。

つまりストレスによる下痢は、種類として運動亢進性下痢になります。

運動亢進性下痢となる主な要因

蠕動運動が活発になり下痢を起こす要因には、主に2つあります。

  • 過敏性腸症候群
  • 自律神経失調症

それぞれについて説明していきます。

過敏性腸症候群

炎症や潰瘍がないのに下痢や便秘、腹痛を繰り返す病気です。
英語の頭文字をとってIBSともよばれます。

脳と腸は、お互いに影響しあっており、脳から腸へ、腸から脳へ信号を送りあっています。

ストレスを受けると、脳から腸に向かう信号が強くなります。
そのため、不安状態になると自律神経が乱れて腸の収縮運動が激しくなります。

自律神経が繰り返し乱されると、腸がストレスに過敏に反応してしまいます。
過敏になった腸は、弱いストレスでも下痢や便秘、腹痛を起こしてしまいます。

過敏性腸症候群は3つのタイプに分けられます。

  • 慢性下痢型:ちょっとした緊張や不安で激しい下痢があらわれる
  • 不安定型腹痛:腹痛などとともに下痢と便秘を繰り返す
  • 分泌型:強い腹痛のあとに大量の粘液が出る

過敏性腸症候群は、約10人に1人がかかるといわれています。
現代社会は、ストレスが多いため誰でもかかる可能性があります。

自律神経失調症

消化器官は、自律神経によってコントロールされています。
自律神経のバランスが崩れ、下痢になっている可能性もあります。

普段であれば、交感神経と副交感神経がバランスを保っています。
しかし、精神的ストレスを受けると身を守ろうとして防御反応を起こします。
その結果、交感神経と副交感神経の働きがバランスを崩してしまいます。

自律神経がバランスを崩すと、腸の動きも乱れてしまいます。
また腸内環境も乱れてしまい、悪玉菌が増え整腸作用が乱れてしまいます。

整腸作用が崩れて、腸の動きも乱れることによって下痢になります。

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ストレスによる下痢への対処法

ストレスによる下痢の対処法には、いくつかあります。
以下の3つの対処法について具体的にご紹介します。

  • ストレスをかけない・溜めない
  • 生活習慣を見直す
  • 香辛料・刺激物を避ける

ストレスをかけない・溜めない

ストレスを極力減らすということが大事です。

現代社会においてストレスをなくすということは難しいです。
ストレスがかかるからといって、仕事や人間関係を断つことは無理です。

そのため、日頃からリラックスできる工夫をしてみましょう。
好きな音楽を聴いたり、散歩や軽い運動をするのもおすすめです。

生活習慣を見直す

ストレッサーは、仕事などでの人間関係によるストレスだけではありません。
環境や日々の生活習慣によるものもあります。

不眠や暴飲暴食、アルコールの多飲などはストレスになります。
生活習慣を整えることでストレスを減らすことにつながります。
生活習慣を見直してみましょう。

香辛料・刺激物を避ける

唐辛子などの刺激物は、胃や腸の内壁を刺激します。
コーヒーに含まれるカフェインも、腸を刺激して通常より速く腸を収縮させます。

つまり、香辛料や刺激物は、蠕動運動を活発にさせます。
蠕動運動が活発になりすぎることで、運動亢進性の下痢を引き起こします。

そのため、下痢を予防するためには香辛料や刺激物を控えるようにしましょう。

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下痢以外のストレス症状

ストレスを受けたときの下痢以外の症状として、以下のようなものがあります。

  • 腹痛
  • 吐き気
  • 発熱頭痛
  • 胃腸炎
  • 血便

それぞれについて具体的に説明していきます。

腹痛

消化器官の過剰な

  • 収縮
  • 伸展
  • 拡張
  • 痙攣

などによって腹痛が起こります。
ストレスにより自律神経が乱れることで、消化器官の働きに異常がでます。

吐き気

ストレスにより、胃腸の働きが悪くなります。
胃腸の働きが悪くなると食べ物が滞り、腸内にガスや便が充満します。
充満したガスや便の圧力で吐き気を催すことになります。

発熱頭痛

ストレスを受けると交感神経が亢進します。
交感神経の亢進による褐色脂肪細胞の熱産生により、体温が上昇し発熱します。

体温が上昇することで頭痛を伴うことがあります。
ストレスが原因で起こる体温上昇を心因性発熱といいます。

胃腸炎

胃では、消化液として強い酸性である胃酸が分泌されています。

強い酸性である胃酸は、食物を消化させます。
胃の内側は、胃粘液が分泌されることで胃酸から傷がつかないよう守られています。

ストレスがかかると自律神経が乱れ、胃酸と胃粘液のバランスが崩れます。
そのため強い酸性を持つ胃液が胃や十二指腸などに傷をつけ炎症を起こします。

炎症が起こると

  • 胃腸炎
  • 胃潰瘍
  • 十二指腸潰瘍

となります。

血便

ストレスにより、胃潰瘍や十二指腸潰瘍が起こると、潰瘍部から出血します。
胃や十二指腸からの出血では、便は黒っぽくなります。
これは、血液の中のヘモグロビンという鉄分が酸化されるためです。

ストレスによる過敏性腸症候群などでは、下痢便が頻回になります。
何度も繰り返しお尻を拭くことで、肛門付近から出血することもあります。

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ストレス以外の主な原因

下痢の原因は、ストレス以外にもあります。
主な原因を以下にまとめていきます。

分泌性下痢の場合

  • 細菌やウイルスによる感染
  • 魚介類、鶏卵、小麦などによる食物アレルギー
  • 薬の副作用

浸透圧系下痢の場合

  • 一部の下剤(酸化マグネシウムなど)
  • 人工甘味料
  • 乳糖不耐症(牛乳を飲むと下痢になる)

運動亢進性下痢の場合

  • 暴飲暴食
  • 過度の飲酒
  • カフェイン
  • 不規則な生活
  • 甲状腺機能亢進症
  • 体の冷え
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過敏性腸症候群の割合比

ストレス社会の現代では、誰もが過敏性腸症候群になる可能性があります。
実際に過敏性腸症候群の方は年々、増加傾向にあります。

男女比を見ると男性より女性の方が多いです。
しかし、男性の患者数は急激に増加しています。
2005年と比べると、2012年時点で約2倍に急増しています。

年代別に見てみると、15歳以降で患者数は増加しています。
理由の一因として、SNSの普及が考えられます。

SNSなどの普及により、他人から誹謗中傷されたり、いじめにあう可能性があります。
また、常に誰かの目を気にして、ストレスを抱え込んでしまうこともあります。

若年層も人間関係が複雑になっていることが過敏性腸症候群の増加の一因と考えられます。

20歳代〜30歳代では、男性より女性の方が多くなっています。
40歳以降では、女性より男性の方が多くなっています。
出典:株式会社日本医療データセンター「IBSに関する医療統計データ分析を実施しました」

ストレスにおけるホルモンに関して知りたい方はこちらをお読みください。

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ストレスの下痢まとめ

ここまでストレスと下痢についてお伝えしてきました。
ストレスと下痢の関係の要点をまとめると以下の通りです。

  • ストレスがかかると腸の蠕動運動が亢進して下痢になる
  • ストレスによる下痢への対処法はリラックスすること・生活習慣を見直すこと
  • 下痢以外のストレス症状には腹痛、吐き気、発熱頭痛、胃腸炎、血便などがある

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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