カルシウムの吸収効率を高めるには?牛乳は優れたカルシウム源!

カルシウムは骨や歯を作る大切な栄養素です。
ところが日本人は、とくに不足しがちな栄養素です。
カルシウムの吸収率をアップさせるにはどうしたらよいのでしょうか。

本記事ではカルシウムの吸収効率について以下の点を中心にご紹介します。

  • カルシウムのはたらきとは
  • カルシウム不足になるとどうなる
  • カルシウムの吸収効率をアップさせるには

 カルシウムの吸収効率について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

目次

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カルシウムとは

カルシウムとは、ミネラルのなかで最も多く人間の身体に含まれる成分です。
体重の1〜2%、たとえば50㎏の体重の人なら1㎏も含まれていることになります。
99%は骨や歯のエナメル質に含まれています。

体内のカルシウムが不足すると、補おうとして骨からカルシウムが流れ出てしまいます。そのため、骨がスカスカになる骨粗鬆症など深刻な事態になることもあります。

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カルシウムは主に小腸で吸収される

食品から摂取したカルシウムは、まず胃酸によって溶かされ消化されます。
消化されたカルシウムは、主に小腸で吸収されます。
そして、吸収率は20〜30%とあまり高くありません。
吸収されたカルシウムは、血液から骨に沈着します。 

骨は、約3カ月のサイクルで

  • 骨へのカルシウム沈着する「骨形成」
  • 骨からのカルシウム溶出する「骨吸収」

が行われています。

成長期には、骨形成量のほうが骨吸収量を上回りますから骨量は増加します。
しかし、年齢とともに骨吸収量が骨形成量を上回ってしまいます。
とくに閉経後の女性は、骨量の減少が顕著になります。

カルシウムの体でのはたらき

カルシウムの体でのはたらきには大きく分けて

  • 歯や骨を作る
  • 酵素やホルモンのはたらきに作用する

2種類あります。

歯や骨を作る

体内に吸収されたカルシウムは、リン酸と結合してリン酸カルシウムを作ります。
リン酸カルシウムは骨や歯のエナメル質を形成し、同時にカルシウムの貯蔵庫の役割もしています。

骨や歯のエナメル質に貯蔵されるカルシウムは、成長期に最も増加します。
20〜30代でピークを迎えたあとは徐々に吸収・貯蔵率が減っていきます。
そのため、成長期にいかに効率よくカルシウムを摂取・吸収・貯蔵するかが重要です。
高齢になったときの骨密度が変わってきます。

酵素やホルモンのはたらきに作用する

カルシウムの一部は、

  • 血液や筋肉、神経内でカルシウムイオンとしてのはたらき
  • 出血をしたときに血液の凝固を促して止血するはたらき
  • 心筋の収縮を促したり、筋肉の興奮を抑えたりするはたらき

があります。

寝ているときに「こむら返り」が頻繁に起こる人は筋肉が興奮状態にあります。
カルシウムをはじめとするミネラル不足が考えられます。

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カルシウムは吸収されにくい

私たちのまわりには、カルシウムを多く含む食品がたくさんあります。
しかし、カルシウムは吸収されにくい栄養素です。
炭水化物やタンパク質に比べると消化吸収効率があまりよくありません。

カルシウムが多く含まれた食品をたくさん食べたとしても、体内に吸収されるカルシウム量はごくわずかです。

カルシウムは体内で作れない栄養素です。
従って、食事からしっかりと摂取しなければなりません。

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カルシウムを効率よく吸収するには

吸収率がよくないカルシウムは、以下の点に注意すれば吸収効率をアップできます。

  • カルシウム吸収率の高い食品を選ぶ
  • ビタミンDでカルシウム吸収効率アップ
  • リンはカルシウムの吸収を阻害する

詳しくみていきましょう。

カルシウム吸収率の高い食品を選ぶ

カルシウムの吸収効率は、食品ごとに違います。
カルシウムを多く含む食品として

  • 乳製品
  • 大豆製品
  • 骨ごと食べられる小魚
  • 緑黄色野菜

があります。

 カルシウムが多く含まれていると同時に、体内での吸収率の高い食品を選ぶことが大切です。

カルシウムを多くて吸収率が高いのは、牛乳などの乳製品です。
コップ1杯、200mlの牛乳には227mgのカルシウムが含まれています。
1日コップ1杯の牛乳を飲むだけで、1日に必要なカルシウムの4分の1を摂取できます。

大豆製品は牛乳などの乳製品の次に吸収率が良い食品です。
和食でよく使われる大豆製品には、タンパク質が豊富に含まれています。 

魚介類や野菜にもカルシウムが含まれています。
吸収率においては小魚では30%、ほうれん草では17%です。
従って、牛乳がいかにカルシウム吸収率がいいかわかります。

ビタミンDはカルシウム吸収率を上げる

ビタミンDにはカルシウムの吸収を促進させる働きがあります。
ビタミンDを多く含む食品には、

  • 魚類、
  • キノコ類

があります。

ビタミンDは脂溶性で脂質と一緒に摂取すると吸収がよくなります。
たとえば、サケのムニエルやキノコのグラタンなどバターなどの乳製品と組み合わせたメニューがおすすめです。

さらにビタミンDは、日光を浴びることで体内でも作れる栄養素です。
しかし、紫外線量の少ない冬はビタミンDが不足しがちです。
積極的にビタミンDを含んだ食品を摂取するのが大切です。

「リン」はカルシウムの吸収を阻害する

リンはカルシウムに次いで人の体に多く含まれるミネラルです。
リンは比較的多くの食品の中に含まれているため、不足することは少ない栄養素です。
しかし必要以上に多く摂取してしまうと、カルシウムの吸収を阻害してしまうため注意が必要です。

リンは、食品添加物に多く使用されています。

食品添加物が多い食品に

  • インスタント食品
  • 冷凍食品
  • 加工食品
  • スナック菓子
  • 清涼飲料水など

があります。

頻繁に利用していると、​​知らず知らずのうちにリンの過剰摂取となります。
そのため、カルシウムの吸収を妨げているかもしれません。
カルシウム不足にならないように、一度食生活を見直してみましょう。
出典:厚生労働省

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カルシウムの摂取基準量

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では1日の推奨量が決められています。

​​​​カルシウムの食事摂取基準(推奨量)の目安

年齢 男性 女性
1〜2歳 450mg 400mg
3〜7歳 600mg 550mg
8〜9歳 650mg 750mg
10〜11歳 700mg 750mg
12〜14歳 1000mg 800mg
15〜17歳 800mg 650mg
18〜29歳 800mg 650mg
30〜49歳 750mg 650mg
50〜74歳 750mg 650mg
75歳以上 700mg 600mg

出典:​​厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020」308P

 日本人はどの年代においてもカルシウムが不足しています。
推奨量を参考に、吸収率の高い乳製品などカルシウムの摂取を心がけましょう。

カルシウムの不足・過剰摂取

カルシウムは、不足しても過剰摂取しても健康上のトラブルを招きます。

カルシウムの不足は骨粗鬆症の原因に

カルシウムの吸収不足になると、歯や骨が弱くなります。
成長期の子どもでは、骨の発育障害が起こり低身長になることもあります。
さらに成長期に十分カルシウムを吸収できないと、骨に十分なカルシウムを貯蔵できません。

カルシウム不足が長時間続くと、高齢者や閉経後の女性は骨粗鬆症が起こりやすくなります。
とくに閉経後の女性は、女性ホルモンであるエストロゲンが激減します。
そして、骨からカルシウムがどんどん引き出されてしまいます。

従って、カルシウムの貯蓄はできるだけ閉経前にしておかなければ骨粗鬆症になるリスクが高くなります。

過剰摂取も健康障害を引き起こす

通常の食生活では、カルシウムの過剰摂取はあまり起こりません。
過剰摂取で何らかのトラブルが起こらないように耐用上限量は1日2,500mgとなっています。

サプリメントやカルシウム強化食品など、通常の食事以外でカルシウムを補給する場合には注意が必要です。

カルシウムの過剰摂取によって

  • 高カルシウム
  • 血症高カルシウム
  • 尿症軟組織の石灰化
  • 前立腺がん
  • 便秘

といったさまざまなトラブルが発生します。

とくにカルシウムが血中に過剰になると、亜鉛や鉄といったほかのミネラルの吸収が妨げられるようになるので注意が必要です。

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カルシウムは不足しがちな栄養素

日本人の栄養摂取量は、ほぼ全般に必要摂取量を満たしています。
ところが「国民健康・栄養調査」が開始された昭和20年(1945年)から一度も必要摂取量を満たしていない栄養素がカルシウムです。 

日本人のカルシウム摂取量は、平均すると500mg台です。
推奨されている800mgの60〜70%ほどしか摂取できていません。

カルシウムが足りていないことを食生活でも意識し、いつもの食事に牛乳を1杯追加するなどの工夫が必要です。

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牛乳のカルシウム吸収率が高いのはなぜ

牛乳に含まれるタンパク質の8割にあたるカゼインは消化されるとカゼインホスホペプチド(CPP)が生成されます。
このCPPにカルシウムの吸収の促進効果があります。

小腸で吸収されたカルシウムはリン酸と結合することで不溶化して吸収されづらくなります。
しかしながら、牛乳は生成されたCPPによってリン酸との結合が阻止されるため、カルシウムの吸収効率が高くなります。

さらに、野菜や穀物、豆類に含まれるシュウ酸やフィチン酸、食物繊維はカルシウムの吸収を妨げてしまいますが、牛乳には殆ど含まれていません

以上の理由から、牛乳はカルシウムの吸収効率が高いと言われています。
日常から無理のない範囲で適量を摂りましょう。

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カルシウムの吸収率を上げる食べ物

先ほども紹介したように、カルシウムの吸収率を上げるには魚類やキノコ類に多く含まれるビタミンDや牛乳の摂取などがあります。

そこで具体的にカルシウムの吸収効率が高いメニューについて紹介します。

  • ひじきと小松菜の白和え
  • カブの葉とツナとチーズのサラダ
  • 納豆とじゃこのかき揚げ
  • わかめとじゃこのサラダ
  • ホットミルク

豆腐や納豆、青菜にはカルシウムが豊富に含まれています。

以上のメニュー以外でも、豆類や魚類、キノコ類、乳製品、青菜などを上手く組み合わせることで効率よくカルシウムを摂ることができます。

カルシウムの吸収まとめ

ここでは、カルシウムの吸収効率について紹介してきました。
要点を以下にまとめます。 

  • カルシウムのはたらきは「歯や骨を作る」「酵素やホルモンのはたらきに作用する」
  • カルシウム不足になると骨がもろくなり「骨粗鬆症」のリスクが高まる
  • カルシウムの吸収効率をアップさせるには「カルシウム吸収率の高い食品を選ぶ」「ビタミンDを摂取する」「リンを過剰摂取しない」

情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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