介護福祉士の手当はどのくらい?手当や給与を徹底解説!

介護福祉士の仕事は、緊急の対応や夜勤など特殊な対応が多い仕事です。
介護福祉士を目指すにあたって、仕事内容だけでなく手当の制度や給与の額も気になると思います。

実際の介護福祉士はどのような手当を受けることができ、給与はいくらなのでしょうか?

本記事では、介護福祉士の手当について以下の点を中心にご紹介します。

  • 介護福祉士の手当の種類と相場
  • 介護福祉士の仕事の種類や立場ごとの給与
  • 給与を上げるための要件
  • 介護業界の低賃金問題について

介護福祉士として働いてみたいと思っている方にご参考いただけますと幸いです。

ぜひ最後までお読みください。

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目次

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介護福祉士がもらえる手当の相場


まず介護福祉士が利用できる主な手当と、相場を説明します。

一般的な企業で働く際に支給される手当だけでなく、介護福祉士の業務形態に合わせた独自の手当もあります。

勤める企業を選ぶ際は、以下の手当が適応されているかどうかをチェックしてみましょう。

資格手当

介護職に関連する資格を取ることで、資格手当がもらえます。
資格手当の平均相場は、以下の通りです。

【各資格に対する手当の相場】

資格 手当の相場
社会福祉士 1万4100円
介護福祉士 1万802円
精神保健福祉士 1万5544円

出典:厚生労働省「福祉・介護分野で就労している3福祉士の資格手当(月額)の状況」

精神保健福祉士が、最も高い平均支給額でした。

処遇改善手当

処遇改善手当とは介護サービスを提供している事業者が、国に申請することで受けられる手当です。

申請をするためには、職場環境の整備など特定の条件を満たす必要があります。
また、手当はこの条件によって5つの区分にわかれており、区分によって受け取れる金額が変わります。

従業員に支給される手当の平均相場は月額1万2000円~3万7000円です。

特定処遇改善手当

キャリアを積んだ経験豊富な介護福祉士に対して追加で受けられる手当です。
特定処遇改善手当を利用することで月額の給与を8万円上げるか、年収を440万円以上にすることができます。

特別処遇改善手当は、給与が少ないベテランの介護福祉士を支援するために設けられた制度です。

夜勤手当

深夜の時間帯に勤務をした方に、付与される手当です。

また一ヶ月以内に特定の回数を超えた場合は、手当の金額が増加するルールを設けている企業もあります。

時間外手当

定時以外で業務をしなければならないときに、支給される手当です。
介護は緊急で対応しなければならない場面が多いので、時間外手当の有無によって給与の額が大きく変わってきます。

時間外手当は、通常時の給与の1.25倍を支払うことが規定されています。

家族手当

家族構成によって、受けることができる手当です。

具体的には、扶養している配偶者に1万円、子供一人につき5000円の手当など、施設によってさまざまです。

通勤手当

電車やバスなどの公共交通機関を利用する場合や、車などを使って職場に向かう際に発生する交通費の手当です。

移動手当

介護者の自宅で介護をするときの移動も労働として扱うため、移動手当が支給される場合もあります。

職務手当

介護業界も他の業界と同様に、専門職や管理職にステップアップすることでもらえる手当があります。
企業によって金額はさまざまです。

研修手当

スキルアップを目的とした研修に参加する際の手当です。
受講するように指示された研修は労働時間に含まれるため、原則として企業は給与を支払う義務があります。

また、介護福祉士について詳しく知りたい方は下記の記事も参考にしてみてください。

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介護福祉士の給料はいくら?


次に、介護に関連する様々な仕事の給与額について説明します。

まず介護職全体では、一ヶ月の平均給与額は31万5850円となっています。
さらに資格の種類や立場によって金額は変わり、以下は資格の有無や立場ごとの平均給与額です。

資格 平均給与
介護福祉士 32万9250円
社会福祉士 35万3020円
介護支援専門員 36万8030円
介護職員実務者研修 30万3230円
介護職員初任者研修 30万1210円
保有資格なし 27万5920円

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」

国家資格の介護福祉士よりも、取得難易度の高い社会福祉士を持っている方が高い給与をもらえる傾向があります。

また働いている施設によっても、給与は変わってきます。

以下のデータは、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、訪問介護事業所、通所介護事業所、グループホーム(認知症対応型共同生活介護事業所)の一ヶ月の平均給与額に関する情報です。

介護老人福祉施設

介護老人福祉施設の一ヶ月の平均給与額は、35万430円です。
資格の有無や立場ごとの平均給与額は、以下の通りです。

資格 平均給与
介護福祉士 36万1890円
社会福祉士 38万3970円
介護支援専門員 41万1830円
介護職員実務者研修 32万5230円
介護職員初任者研修 33万2390円
保有資格なし 30万1760円

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」

介護老人保健施設

介護老人保健施設の一ヶ月の平均給与額は、33万8920円です。
資格の有無や立場ごとの平均給与額は、以下の通りです。

資格 平均給与
介護福祉士 35万380円
社会福祉士 37万9670円
介護支援専門員 39万5950円
介護職員実務者研修 31万460円
介護職員初任者研修 31万6490円
保有資格なし 28万6330円

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」

介護療養型医療施設

介護療養型医療施設の一ヶ月の平均給与額は、30万6420円です。
資格の有無や立場ごとの平均給与額は、以下の通りです。

資格 平均給与
介護福祉士 32万9850円
介護職員実務者研修 30万7150円
介護職員初任者研修 26万2560円
保有資格なし 25万5410円

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」

訪問介護事業所

訪問介護事務所の一ヶ月の平均給与額は、30万6760円です。
資格の有無や立場ごとの平均給与額は、以下の通りです。

資格 平均給与
介護福祉士 31万4440円
社会福祉士 31万3300円
介護支援専門員 34万800円
介護職員実務者研修 31万430円
介護職員初任者研修 30万7410円

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」

通所介護事業所

通所介護事務所の一ヶ月の平均給与額は、28万600円です。
資格の有無や立場ごとの平均給与額は、以下の通りです。

資格 平均給与
介護福祉士 29万4980円
社会福祉士 32万8870円
介護支援専門員 33万8380円
介護職員実務者研修 27万4270円
介護職員初任者研修 26万6200円
保有資格なし 24万9830円

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」

グループホーム

グループホームの一ヶ月の平均給与額は、28万7770円です。
資格の有無や立場ごとの平均給与額は、以下の通りです。

資格 平均給与
介護福祉士 30万3800円
社会福祉士 33万5120円
介護支援専門員 34万9740円
介護職員実務者研修 27万8920円
介護職員初任者研修 27万7150円
保有資格なし 25万6420円

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」

以上が、施設ごとの一ヶ月の平均給与額でした。

施設によって給与に多少のばらつきがありましたが、資格を持っている場合と持っていない場合とでは給与の差が全体的に大きいです。

介護福祉士の給料は何によって上がっていく?


介護福祉士の給与は、どのような理由が影響して上がっていくのでしょうか?

以下のデータは給与の引き上げ理由と、給与を上げている職場の割合を表しています。
割合が高い理由ほど、給与が上がりやすいことを意味します。

理由 勤続年数の多さ 経験年数の多さ 資格の有無 常勤か非常勤か
割合 51.9% 30.0% 58.8% 22.1%
理由 正規社員か非正規社員か 勤務時間の多さ 管理職かどうか 人事評価が高いか
割合  22.5% 10.7% 17.9% 37.0%

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」

上記のデータから、給与が上がる要因は勤続年数の長さと資格を保有しているかどうかが大きく影響していることが伺えます。

そこで、次は勤続年数と資格保有に関する具体的なデータを見ていきましょう。

勤続年数

勤続年数の違いによって、給与はどのくらい変わってくるのでしょうか?

介護職全体の勤続年数による給与額の違いを見ていきましょう。(データは一ヶ月あたりの給与額です。)

勤続年数 1年 2年 3年 4年 5年
平均給与 28万3480円 28万7940円 29万1010円 29万6700円 29万6930円
勤続年数 6年 7年 8年 9年 10年
平均給与 30万4290円 31万1680円 31万3830円 31万9570円 32万6830円

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」

資格保有

資格を持つことで給与が上がることはわかりましたが、介護職に関連する資格はどのようなものがあるのでしょうか?

それぞれの特徴について、説明していきます。

ケアマネージャー

介護が必要な方に、提供するサービスやサポートの計画を立てる仕事を行う際に必要な資格です。
ケアマネージャーになると、介護の方針を決める重要な役割を担うことができます。

受験をするためには介護職の経験が5年以上必要だったり、900日以上の勤務実績が必要だったりなどの条件がある資格です。
資格の取得で、介護が必要な方が自立した生活を送るために現状の課題を発見したり、介護施設と連携したりする能力が身に付きます。

認定介護福祉士

認定介護福祉士は、国家資格である介護福祉士の上位資格として位置づけられています。

介護士のリーダーや指導者を目指す方に必要な資格であり、受験をするためには5年以上の実務経験が必要です。

介護士の人材育成やサービスのマネジメントなどの能力を、身に付けることができます。

認知症ケア専門士

認知症の方の介護に特化した資格です。
認知症の基本的な知識や介護方法を、身に付けることができる資格です。

3年以上の認知症の介護に関わる実務経験が、受験をするための条件になります。
また、この資格の上位資格として認知症ケア上級専門士というものもあります。

社会福祉主事

生活保護の需給が必要な方や、障害を持った方、高齢者などを支えるための福祉事務所で働くために必要な資格です。

国家資格の社会福祉士などとは異なり試験を受ける必要がありません。
大学での特定の科目の履修や講習会の受講などによって取得することができます。
そのため介護に関連する資格の中では、比較的取得しやすいです。

また、介護福祉士のキャリアアップについて詳しく知りたい方は下記の記事も参考にしてみてください。

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介護福祉士以外の給料は?


次に介護福祉士以外の職種について、勤続年数や給与額の観点から比較してみようと思います。

資格 勤続年数 平均給与
介護福祉士 8.9年 32万9250円
社会福祉士 8.4年 35万3020円
介護支援専門員 12.0年 36万8030円
介護職員実務者研修 6.7年 30万3230円
介護職員初任者研修 7.3年 30万1210円

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」

勤続年数の長い介護支援専門員の給与は、最も高額でした。
給与が高いと、長く勤務してくれる方が多い傾向があります。

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給与等を引き上げた介護施設はどのくらい?


介護業界は仕事量に比べて給与が低いというイメージを持っている方も、いらっしゃると思います。
そこで、どのくらいの割合で給与の引き上げを行ったかをチェックしていこうと思います。

令和元年10月1日~令和2年3月31日の間で、給与を引き上げた施設のデータを以下にまとめました。

【給与の引き上げを行った施設の割合】

施設名 全体 介護老人福祉施設 介護老人保健施設 介護療養型医療施設
割合 66.1% 80.6% 76.9% 52.8%
施設名 訪問介護事業所 通所介護事業所 グループホーム
割合 60.5% 63.2% 70.5%

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」

上記のことから、半数以上の施設で給与の引き上げを行ったことがわかります。

ニュースなどで介護業界の低賃金問題が取り上げられたこともあり、不安を抱いている方もいるのではないでしょうか?
しかし、近年では給与の引き上げを行っている施設は多く、この問題は少しずつ改善していることが伺えます。

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介護福祉士の手当のまとめ

まとめ
今回は、介護福祉士の手当についてご紹介しました。
介護福祉士の手当についての要点を以下にまとめます。

  • 介護福祉士の仕事は休日や夜間も働く特殊な仕事であるため、様々な手当によって働く方の給与面をサポートする制度がある
  • どの施設で働いても月額30万円前後の給与となるが、資格の有無によって金額の差が出てくる
  • 業務と並行して資格取得を目指すことによって、5年目以降に給与が上がりやすくなる
  • 介護業界全体として給与は引き上がっており、給与が低い問題は改善傾向にある

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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