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健達ねっと>認知症を学ぶ>【認知症ケア指導管理士とは?】資格取得メリットや現場での役割を徹底解説!

【認知症ケア指導管理士とは?】資格取得メリットや現場での役割を徹底解説!

「認知症ケア指導管理士って?その役割や重要性について詳しく知りたい…」
「認知症ケア指導管理士の資格を取得したいけど、どうすればいいんだろう?」認知症ケア指導管理士とは何か、あるいは周囲に認知症ケア指導管理士がいる方の中には、このように考えている方もいるのではないでしょうか。

高齢者介護の現場で、認知症ケアの専門知識とスキルを向上させたいと考える医療スタッフの方も多いはずです。

本記事では、認知症ケア指導管理士について、以下の3つのポイントを中心に詳しく解説します。

  • 資格を取得するメリット
  • 試験概要と難易度
  • 高齢者介護施設での具体的な役割

認知症ケア指導管理士にご興味のある方は、ぜひ最後までお読みください。

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認知症ケア指導管理士とは?

認知症ケア指導管理士とは?

はじめに、認知症ケア指導管理士について説明します。

認知症ケア指導管理士とは、認知症の方への適切なケア、ケアをする人への指導や管理ができる人材育成を目的とした資格です。
認知症ケア指導管理士の資格は、医療や介護現場で働くスタッフの認知症ケアに関する専門知識やスキル向上を支援するために創設されました。

少子高齢化が進む日本では、認知症患者の増加が見込まれており、質の高い認知症ケアができる人材が求められています。
そのため、認知症ケア指導管理士の取得は、認知症ケアの専門性を高めたいと考える若手医療スタッフなどにとって、とても有益な選択肢となるでしょう。

認知症ケア指導管理士の資格には初級と上級があり、段階的に専門性を深めることが可能です。

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認知症ケア指導管理士の資格を取得するメリット

認知症ケア指導管理士の資格を取得するメリット

ここでは、認知症ケア指導管理士の資格を取得するメリットについて、以下の4つをご紹介します。

  • 専門知識の向上
  • スキルの向上
  • キャリアアップ
  • 転職時のアピールポイント

①専門知識の向上

認知症ケア指導管理士の資格を取得するメリットの1つ目は「専門知識の向上」です。

資格取得の学習を通して、認知症の医学的理解や心理的理解、ケアの理念、実践方法など、幅広い知識を習得できます。
また、認知症の薬物療法や非薬物療法、家族への支援、社会資源の活用についても学べるので、認知症ケアに必要な知識を網羅的に身につけることが可能です。

認知症ケアに関する最新の情報を学ぶ機会も用意されており、常に知識をアップデートできるでしょう。

②スキルの向上

2つ目は「スキルの向上」です。

認知症ケア指導管理士の取得のための学習や試験対策を通して、認知症の方への具体的なケア方法を習得できます。
認知症の方の行動や心理を理解し、その人に合わせた適切なケアをしてあげられるようになるでしょう。

また、初級だけでなく上級の資格を取得することで、認知症ケアを他のスタッフに指導するスキルも身につけられます。

スキルを身につけることにより、チーム全体のケアの質を上げられるでしょう。

③キャリアアップ

3つ目は「キャリアアップ」です。

認知症ケア指導管理士の資格を取得することで、職場での評価が向上し、昇進や役職手当の対象となる可能性があります。
また、認知症ケアの専門知識やスキルを活かして、より責任のある役割を担えるでしょう。

認知症ケア指導管理士の上級資格を取得すれば、指導者として他のスタッフを教育する立場になることも可能です。

このように、認知症ケア指導管理士の取得は、自身のキャリアをさらに発展させるための強力な武器となります。

④転職時のアピールポイントになる

4つ目は「転職時のアピールポイントになること」です。

認知症ケアの専門知識やスキルを持つ人材は、医療や介護業界で高く評価されます。
また、資格取得を通じて、認知症ケアに対する熱意と専門性をアピールできるでしょう。
とくに、介護施設や病院など、認知症の方に関わる施設や事業所では、認知症ケア指導管理士の資格を持つ人材が求められています。

認知症ケア指導管理士の資格を保有していることで、より多くの求人に応募できるようになり、希望する職場への転職を成功させる可能性を高められるでしょう。

資格を持たない状態での介護の仕事に関しては、以下の記事でも解説しています。
合わせてご覧ください。

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認知症ケア指導管理士の試験概要と難易度

認知症ケア指導管理士の試験概要と難易度

ここでは、認知症ケア指導管理士の試験概要と難易度について、以下の2つをご紹介します。

  • 初級試験
  • 上級試験

①初級試験

認知症ケア指導管理士の試験概要と難易度の1つ目は「初級試験」です。

認知症ケア指導管理士の初級試験は、認知症ケアに関する基本的な知識を問う試験です。
受験資格はとくに設けておらず、誰でも受験できます。

試験は年2回(7月と12月)実施され、マークシート形式で60問が出題されます。
試験時間は90分で、合格基準は総得点の7割程度とされていますが、問題の難易度によって補正されることがあるでしょう。

出題範囲は、認知症高齢者の現状や医学的理解、心理的理解、ケアの理念、実践、日常生活支援、薬物療法、非薬物療法、家族への支援、社会資源、時事問題など、多岐にわたります。

合格率は約60%であり、しっかりと対策すれば合格可能な試験といえるでしょう。

②上級試験

2つ目は「上級試験」です。

認知症ケア指導管理士の上級試験は、初級試験合格者または一定の国家資格保有者が受験できる試験で、より専門的な知識や指導能力が問われます。
試験は一次試験と二次試験に分かれており、一次試験はマークシート形式で60問、二次試験は論述形式で行われます。
また、一次試験の合格者のみが二次試験に進むことが可能です。

一次試験の合格基準は非公開ですが、二次試験では認知症ケアに関する課題への対応力や判断力が評価されます。

上級試験の合格率はとても低く、約7%程度です。
合格率の低さは、上級試験が単に知識を問うだけでなく、実践的な応用力や指導能力を評価するためでしょう。

上級資格取得は、認知症ケアの専門家としての高い能力を証明するものといえます。

介護福祉士の受験資格に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。

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認知症ケア指導管理士になるための学習方法

認知症ケア指導管理士になるための学習方法

ここでは、認知症ケア指導管理士の資格取得に向けた効果的とされる学習方法について解説します。

試験合格のためには、計画的な学習と適切な教材の活用が不可欠です。
また、認知症ケア指導管理士の試験は幅広い知識を問うため、効率的な学習方法を確立することが重要になります。

公式テキストを軸に学習を進め、必要に応じてセミナーや講座を活用すると良いでしょう。
さらに、過去問を解くことで、試験の傾向を把握し、弱点克服に役立てることが可能です。
認知症ケア指導管理士の学習を始めるにあたっては、まず公式テキストを熟読することが重要です。

テキストの内容を理解したら、過去問や模擬試験を活用して、知識の定着度を確認しましょう。
また、試験対策講座やセミナーに参加することも効果的とされています。
試験対策の講座では、試験のポイントや解答テクニックを学べて、効率的な学習をサポートしてくれます。
さらに、認知症ケアに関する最新情報を得るために、関連書籍や論文を読むこともおすすめです。

これらの学習方法を組み合わせることで、試験合格に必要な知識とスキルを身につけられるでしょう。

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認知症ケア指導管理士と他資格との違い

認知症ケア指導管理士と他資格との違い

ここでは、認知症ケア指導管理士と他資格との違いについて、以下の2つをご紹介します。

  • 認知症ケア専門士
  • 認知症介護実践者研修

①認知症ケア専門士

認知症ケア指導管理士と他資格との違いの1つ目は「認知症ケア専門士」です。

認知症ケア専門士は、認知症ケアの実践能力向上を目的とした資格で、認知症ケアの現場でリーダーシップを発揮することが期待されます。
認知症ケア専門士の資格は、一般社団法人日本認知症ケア学会が認定しており、3年以上の認知症ケアの実務経験を受験資格としています。

認知症ケア専門士の大きな特徴は、資格取得後も生涯学習が義務付けられている点であり、常に最新の知識や技術を学び続ける必要があることです。
また、認知症ケア専門士には、上級認知症ケア専門士や認知症ケア准専門士といった区分もあります。

認知症ケア指導管理士と比較すると、より現場での実践力や専門知識に重点が置かれているといえるでしょう。

②認知症介護実践者研修

2つ目は「認知症介護実践者研修」です。

認知症介護実践者研修は、認知症介護の基本的な知識と技術を習得することを目的とした研修で、主に介護現場で働くスタッフを対象としています。
認知症介護実践者研修は、各自治体が実施しており、約2年以上の実務経験がある人が受講対象です。

研修を修了すると、認知症介護に関する一定の知識とスキルを持っていることが証明されます。
また、認知症介護実践者研修の修了者を介護施設に設置すると、介護報酬の加算対象となる場合があります。

認知症介護実践者研修は、現場での実践的なスキルを身につけるための研修であり、認知症ケア指導管理士のような指導者育成を目的とした資格とは異なると認識しておきましょう。

認知症に関わる介護◇に関しては、次の記事でも解説しています。
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高齢者介護施設での認知症ケア指導管理士の役割

高齢者介護施設での認知症ケア指導管理士の役割

最後に、高齢者介護施設での認知症ケア指導管理士の役割について、以下の3つをご紹介します。

  • ケアプランの個別性と質の向上
  • 介護スタッフへの指導と教育
  • 家族へのより良い支援

①ケアプランの個別性と質の向上

高齢者介護施設での認知症ケア指導管理士の役割の1つ目は「ケアプランの個別性と質の向上」です。

認知症ケア指導管理士は、利用者一人ひとりの状態やニーズを丁寧に把握し、個別のケアプランを作成します。
ケアプランを作成する際は、認知症の症状だけでなく、生活歴や価値観、身体的な状態なども考慮する必要があります。
また、定期的にケアプランを見直し、必要に応じて修正することも重要です。

利用者や家族の意向を尊重しながら、質の高いケアプランを作成することで、利用者の生活の質を向上させられるでしょう。

②介護スタッフへの指導と教育

2つ目は「介護スタッフへの指導と教育」です。

認知症ケア指導管理士は、認知症ケアに関する専門知識や技術を介護スタッフに指導し、教育する役割を担います。
具体的には、認知症の基礎知識やケアの具体的な方法、利用者とのコミュニケーションの取り方など、多岐にわたる内容を指導します。

また、定期的に研修会や勉強会を開催し、スタッフ全体のスキルアップを図ります。
さらに、現場でのOJTを通じてスタッフの個別指導をして、より質の高い認知症ケアができる人材を育成します。

介護スタッフの知識と技術の向上は、施設全体のケアの質向上に不可欠といえるでしょう。

③家族へのより良い支援

3つ目は「家族へのより良い支援」です。

認知症ケア指導管理士は、認知症の方の家族に対して正しい知識やケアの方法を伝える役割を担います。
同時に、家族が抱える不安や悩みの軽減をサポートすることも大切です。

具体的には、家族相談の窓口として機能し、認知症の症状や介護に関する相談に対応します。
また、家族向けの勉強会や交流会を開催し、情報共有や相互支援の場を用意することもあるでしょう。
さらに、地域包括支援センターや医療機関などの関連機関と連携し、家族が適切なサービスを受けられるよう支援します。

家族への適切な支援は、認知症の方の生活を支える上でとても重要であるため、認知症ケア指導管理士の役割はより重要となるでしょう。

認知症ケア指導管理士についてのまとめ

ここまで、認知症ケア指導管理士の資格概要や取得メリット、試験の難易度、そして現場での役割についてご紹介しました。
要点を以下にまとめます。

  • 認知症ケア指導管理士の資格は、認知症ケアの専門知識とスキルを向上させるだけでなく、キャリアアップや転職にも有利になる
  • 試験は初級と上級に分かれており、初級は比較的取得しやすいが、上級はより高度な知識と指導力が求められる
  • 高齢者介護施設では、ケアプランの個別化や介護スタッフへの指導、家族への支援など、多岐にわたる重要な役割を担う

これらの情報が、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

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  • 設立: 1999年11月24日
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