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健達ねっと>認知症を学ぶ>【アデノウイルスによる目の症状】流行性角結膜炎の特徴や後遺症などを解説!

【アデノウイルスによる目の症状】流行性角結膜炎の特徴や後遺症などを解説!

「アデノウイルスは目にどのような影響があるのか気になる」
「流行性角結膜炎とウイルス性結膜炎の違いについて知りたい」
現在、アデノウイルスについて調べている方の中には、このように考えている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、アデノウイルスについて以下の点を中心に詳しく解説します。

  • アデノウイルスが原因の目の病気
  • 流行性角結膜炎とウイルス性結膜炎との違い
  • アデノウイルスを予防する方法

アデノウイルスによる目の症状にご興味のある方はご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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アデノウイルスとは

アデノウイルスとは

まずは、アデノウイルスとはどんなウイルスなのかについて解説します。

アデノウイルスは、流行角結膜炎や胃腸炎、咽頭結膜炎などの感染症を起こす原因となるウイルスです。
アデノウイルスは温暖多湿な気候を好むため、5月末頃から増え始めて、6月や7月にピークを迎えます。

アデノウイルスの感染経路は、以下の2つがほとんどです。

  • 飛沫感染
  • 接触感染

例えば、アデノウイルスに感染した人が使ったタオルを共有する、咳やくしゃみで排出されたウイルスを吸ってしまうことなどで、感染が広がります。

もし感染した場合、症状が出るまでの潜伏期間は5〜7日間、症状が治った後もウイルスを体の外へ出すために、7〜14日間ほどの時間がかかります。 

さらに、アデノウイルスには、ワクチンや治療のための特効薬がありません。
そのため、感染した後は解熱剤や鎮痛剤、目に症状がある場合は目薬など、それぞれの症状に合わせた対処療法が行われます。

次の記事では、アデノウイルスについて詳しく解説しています。
合わせて参考にしてください。

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アデノウイルスが目に及ぼす影響

アデノウイルスが目に及ぼす影響

次に、アデノウイルスが目に及ぼす影響についてご紹介します。

アデノウイルスが原因の目の病気は、流行性角結膜炎です。
アデノウイルスには1〜51型までの複数の型があり、アデノウイルスにかかると、高熱や頭痛を起こすなどの症状が現れます。
多数ある型のうち、7型や8型、11型などが、流行性角結膜炎の原因となる型です。
目に症状が出る場合は、ウイルスに感染してから7〜14日の潜伏期間を経て発症します。

流行性角結膜炎は、熱や頭痛などの症状はありませんが、白目が赤くなるなどの症状が出ます。

流行性角結膜炎とは

流行性角結膜炎とは

ここでは、流行性角結膜炎とはどんな病気なのかを解説します。

流行性角結膜炎の主な症状は、目の充血や大量の目やに、涙が出る、異物感が出るなどです。
ひどい時には瞼が腫れてしまい、目が開かなくなる場合もあります。
そのほか、人によっては耳前リンパ節の腫れや圧痛が出る場合もあるでしょう。

流行性角結膜炎は1歳〜5歳ほどの子供に多く見られますが、大人でも感染します。
また、流行性角結膜炎は片目に症状が出た後、数日経ってからもう片方の目にも症状が出る場合が多いです。

通常、症状が出てから治るまでには、7日〜14日ほどの時間がかかります。
休息が十分でない場合は、治るまでに1ヶ月ほどかかる可能性もあります。

流行性角結膜炎については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
合わせてご覧ください。

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流行性角結膜炎の感染経路

流行性角結膜炎の感染経路

続いて、流行性角結膜炎の感染経路についてご紹介します。

流行性角結膜炎の主な感染経路は、アデノウイルスが付着したタオルやティッシュなどを他の人が触れることで起こる、接触感染です。
特に、手を介した感染が多く、家族内や学校などでの集団感染がみられます。

他の人に移さないためには、流行性角結膜炎の症状を持っている人はむやみに目に触れない、家族は同じタオルを使わないなどの対策を行いましょう。

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流行性角結膜炎の治療法

流行性角結膜炎の治療法

ここでは、流行性角結膜炎の治療法について解説します。

現段階では、流行性角結膜炎の原因であるアデノウイルスに対する治療薬はありません。
そのため、流行性角結膜炎を治療する際は、症状に応じた対処療法が行われます。
病院では、炎症を抑える抗炎症薬や、細菌の混合を防ぐ抗菌薬などの目薬を点眼して、自然に回復するのを待ちます。

また、重症であると判断された場合は、ステロイド配合の目薬を処方される場合もあるでしょう。

アデノウイルスが原因の病気にかかった場合は、基本的に対処療法と自身の回復力によって、良くなるのを待つことになります。

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流行性角結膜炎の生活への影響

流行性角結膜炎の生活への影響

続いて、流行性角結膜炎の生活への影響について解説します。

流行性角結膜炎の原因となるアデノウイルスは非常に感染力が強いため、流行性角結膜炎にかかった場合、登園や登校が禁止になります。
その理由は、流行性角結膜炎が学校保険安全法によって第三種学校感染症とされており、集団感染の可能性が高い感染症とされているためです。
大人の場合でも周囲への感染リスクを下げるために、医師から出社を止められるでしょう。

特に、医療従事者や教育関連、飲食、老人ホーム関連の仕事をしている人は、職場に相談して感染が拡大しないように注意する必要があります。
そのため、周囲の人に感染させる恐れがないと医師に判断されるまでは、外出などは極力避ける必要があります。

流行性角結膜炎に感染してしまうと、日常生活に大きく影響が出てしまうため、自身が感染した際は完治させることと、周囲の人へ移さないことが大切です。

流行性角結膜炎の後遺症について

流行性角結膜炎の後遺症について

ここでは、流行性角結膜炎の後遺症についてご紹介します。

流行性角結膜炎に感染した場合、結膜炎の症状が軽減した後、角膜が濁る場合があります。
角膜の濁りが残ってしまうと、見づらさや光が反射して見えるなど、視力に関する後遺症が出てしまうでしょう。

後遺症を出さないためにも、発症から2週間ほど経ってから病院で検査を受ける必要があります。
もし、角膜の濁りがあった場合は、抗炎症作用を持つ点眼薬が処方されるでしょう。
なお、後遺症を治療する際は数ヶ月から、1年以上の時間がかかります。

見えにくいなどの自覚症状が無くなっても、完治していない場合もあるため、必ず医師の判断を聞いたうえで点眼をやめるようにしましょう。

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流行性角結膜炎とウイルス性結膜炎の違い

流行性角結膜炎とウイルス性結膜炎の違い

次に、流行性角結膜炎とウイルス性結膜炎の違いについて解説します。

流行性角結膜炎は、感染力の強いアデノウイルスが原因の病気の1つです。
代表的な症状としては目やにや涙が止まらない、充血などが挙げられます。

一方、ウイルス性結膜炎とは、流行性角結膜炎を含む、結膜に炎症が起こる症状全般を指す呼称です。
特に、人に感染しやすい流行性角結膜炎や咽頭結膜熱、急性出血性結膜炎などは、はやり目と呼ばれる場合もあります。

流行性角結膜炎や咽頭結膜熱はアデノウイルスが、急性出血性結膜炎はエンテロウイルスかコクサッキーウイルスが原因です。

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アデノウイルスの予防法

アデノウイルスの予防法

ここでは、アデノウイルスの予防法について以下の3つをご紹介します。

  • 手洗い/うがい
  • むやみに目や口に触らない
  • タオルや食器の併用を避ける

手洗い/うがい

アデノウイルスの予防法の1つ目は「手洗いやうがいをすること」です。

アデノウイルスなどのウイルスを予防するためには、石けんを使って手洗いとうがいを行いましょう。

アデノウイルスはアルコール消毒が効きにくいという特徴があるため、消毒だけでは予防できません。
丁寧な手洗いとうがいにプラスして、手指消毒をするのがおすすめです。
トイレの後はもちろん、食事の前なども極力アルコール消毒のみではなく、石けんによる手洗いとうがいを行うようにしましょう。

さらに、使用したハンカチは家族間であっても、共有しないようにするとより感染リスクを下げられます。

むやみに目や口を触らない

2つ目は「むやみに目や口に触らないこと」です。

アデノウイルスは飛沫や接触によって感染するウイルスのため、感染した人が触れた物を通して別の人へ移っていきます。
そのため、アデノウイルスに感染している人は、目や口に触れないように注意が必要です。
また、もし目や口に触れた後は、ほかの物に触れないようにすることも大切です。

しかし、小さい子供が感染した場合は、看病のために親が目などに触れることもあるでしょう。
家族間の感染リスクを下げるためには、直接触れるのは極力避け、タオルやティッシュなどを使用しましょう。

特に、目や鼻を拭く時はティッシュなど、使い捨てにできるものであればより良いです。

タオルや食器の併用を避ける

3つ目は「タオルや食器の併用を避けること」です。

アデノウイルスに感染した人が触れた物、使用した物を他の人が使用すると、感染する可能性があります。
少しでも感染リスクを下げるために、アデノウイルスに感染した人が使用したタオルや食器の併用は避けましょう。
また、タオルなどの触れた物は、洗濯のほかに次亜塩素酸ナトリウムを使用して消毒も行いましょう。

そのほか、感染した人のお風呂の順番を最後にすると、より家族内での感染リスクを下げられます。

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アデノウイルスによる他の感染症 

アデノウイルスによる他の感染症

最後に、アデノウイルスによって起こる感染症を3つご紹介します。

  • 胃腸炎
  • 咽頭結膜炎
  • 呼吸器感染症

胃腸炎

アデノウイルスによる他の感染症の1つ目は「胃腸炎」です。

胃腸炎の主な症状は、下痢や嘔吐、嘔気、微熱、腹痛などのほか、咽頭炎や頭痛などを併発する可能性もあります。
胃腸炎の原因となるウイルスはいくつかありますが、ノロウイルスのように激しい嘔吐などは少なく、ロタウイルスの症状と似ています。

感染経路としては、便の中のウイルスが口に入る、飛び散ったウイルスを吸い込むなどです。
特に、乳幼児などの家族が感染してしまうと、看病した際に移ってしまう可能性があります。
そのため、子供の排泄物などを処理した際に、親にも感染するといったケースもめずらしくありません。
また、感染しても症状が出ない場合もあり、他の人に無自覚に移してしまう可能性もあります。

アデノウイルスによる胃腸炎を予防するためには、こまめな手洗いやうがい、タオルなどの使い分けを行いましょう。

咽頭結膜炎

2つ目は「咽頭結膜炎」です。

咽頭結膜炎の主な症状は、発熱や頭痛、喉の痛み、結膜炎のほか、腹痛や下痢などがあります。
症状は1〜2週間で治まってきますが、場合によっては高熱が1週間近く続く場合もあるほか、重症化した場合は肺炎などを合併することもあります。
特に夏の時期に子供を中心に流行しやすく、水の消毒が不十分なプールや、プール後のタオルの貸し借りなどが原因で感染が広がるために、プール熱とも呼ばれています。

しかし、近年では冬にも小流行する傾向にあります。
季節を問わずに予防するようにしましょう。
咽頭結膜炎を予防をするためには、タオルの貸し借りをしないのはもちろん、プール前後のシャワーや目洗いなどが重要です。

もし、感染してしまった場合は、感染の拡大を防ぐために症状消失2日後までは登校や登園はできません。

呼吸器感染症

3つ目は「呼吸器感染症」です。

呼吸器感染症の主な症状は、喉の腫れや痛み、扁桃炎、鼻炎などです。
人によって症状は異なりますが、場合によっては激しい咳が出ることもあります。
さらに、重症化した場合は気管支炎や肺炎などが起こり、最悪の場合は死に至る可能性もあります。

原因となるアデノウイルスの型は、3型や21型などがありますが、特に7型は肺炎などの重症を引き起こす原因の型です。

呼吸器感染症を予防するためには、アルコール消毒も併用した手洗いやうがいのほか、人が多い場所への外出を避けるようにしましょう。

感染性胃腸炎については、以下の記事で解説しています。
合わせてご覧ください。

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アデノウイルスの目への影響のまとめ

ここまでアデノウイルスの目への影響についてご紹介しました。要点を以下にまとめます。

  • アデノウイルスが原因の目の病気は流行性角結膜炎
  • ウイルス性結膜炎はウイルスが原因の結膜炎、アデノウイルスが原因の流行性角結膜炎はウイルス性結膜炎の1つ
  • アデノウイルスを予防するには手洗いやうがい、タオルを分けて使うなどが必要

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
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  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
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