「健康のために運動しなきゃ」と思いながらも、一人ではなかなか続かない……。そんなお悩みをお持ちではありませんか?
実は近年の研究で、「社会的な交流を伴う運動」や「1日5000歩程度の歩行」が、健康寿命や脳の機能維持にポジティブな影響を与える可能性が示唆されています。
今回は、最新の医学研究などのデータを交えつつ、心も体も健やかになる新しい習慣を提案する書籍『ふたりウォーク —ふたりで歩けばうまくいく』(著:佐々木千紘/Gakken)をご紹介します。
科学的な裏付けを知れば、明日からパートナーやご友人、ご家族を誘って歩き出したくなるはずです。
スポンサーリンク
ただの運動では足りない?「長生き」と「スポーツの種類」の意外な関係

「健康のために毎日一人で黙々と歩いています」 「自宅で一人、動画を見ながら筋トレをしています」
これらは素晴らしい習慣ですが、「平均余命(その後どれくらい生きられるか)」という観点で調査した興味深い研究があります。
デンマークで行われた大規模な追跡調査「コペンハーゲン・シティ・ハート・スタディ(CCHS)」[*1] によると、行っているスポーツの種類によって、平均余命の延びに大きな差が見られました。
- テニス:+9.7年
- バドミントン:+6.2年
- サッカー:+4.7年
- ジョギング:+3.2年
- ジムでの活動:+1.5年
上位のスポーツに共通するのは「相手がいる」「コミュニケーションが必要」という点です。一方で、一人で黙々と行う運動は、健康維持には役立つものの、余命の延び幅としては上位に及びませんでした。
この研究は、「社会的な相互作用(人との関わり)」を持つことが、身体だけでなく精神的な健康や長寿に寄与する可能性を示唆しています。誰かと一緒に楽しみながら体を動かすことは、非常に効率的な健康法と言えそうです。
スポンサーリンク
最新研究で判明!「1日5000歩」が脳内のタンパク質蓄積を遅らせる可能性
「認知症予防には運動が良い」とはよく聞きますが、「具体的に何歩歩けばいいの?」「脳の中で何が起きているの?」という疑問に対し、一つの答えを示す研究が発表されました。
アルツハイマー病の原因物質に関与か
医学誌『Nature Medicine』に発表された研究[*2] では、歩数と脳画像診断(PET検査)のデータを分析しました。その結果、よく歩く人ほど、アルツハイマー型認知症の原因物質の一つとされる「タウタンパク質」が脳に蓄積するスピードが有意に遅いことが判明しました。
つまり、歩く習慣を持つことで、脳の神経細胞に悪影響を与えるタウタンパク質の暴走にブレーキをかけられる可能性があるのです。
目標は「1日5000歩」からでOK
「1日1万歩」はハードルが高いと感じる方も多いでしょう。しかし、この研究で効果が認められた歩数の目安は、「1日 5,001歩 〜 7,500歩」の範囲でした。
これなら、「買い物ついでに少し遠回りする」「夕食後に近所を散歩する」といった工夫で十分に達成可能な数字ではないでしょうか。「まずは5,000歩を目指す」という目標が、将来の脳の健康を守る第一歩になるかもしれません。
なぜ「ふたり」なのか?心身を整える5つの健康メリット

ウォーキングなどの運動習慣には、脳や身体に対して多くの健康メリットがあることが様々な研究で報告されています。書籍『ふたりウォーク』や関連資料で紹介されている5つの効果を見てみましょう。
- 認知機能の維持
ウォーキングなどの軽い運動が1日に1時間増えると、脳の老化(脳容積の減少)は1.1年遅くなるというデータがあります[*3]。また、歩数が多いほど全原因認知症のリスクが低いことも報告されています[*4]。 - 生活習慣リスクの低減
週に2.5時間の歩行で心臓病のリスクが30%減少するとされています[*5]。特に65歳以上では、1年の平均歩数が8,000歩以上で高血圧や脂質異常症などの生活習慣病を予防できる可能性が示されています[*6]。 - 死亡リスクの低下
1日当たりの歩数が多いほど全死因死亡率が低くなる傾向があり[*7]、歩数が1日に1,000歩増えるごとに全死亡リスクは6〜36%減少するという報告もあります[*8]。 - 骨の健康維持
1日の歩数を2割増やすと、2年で骨密度が5%増加したというデータがあります[*9]。歩行による適度な衝撃が骨の強度維持に役立つと考えられています[*10]。 - メンタルヘルスのケア
週に150分の活発なウォーキングに相当する運動をしている人は、うつ病のリスクが25%低下するという報告があります[*11]。
これらの効果を継続的に得るために有効なのが「ふたり」であることです。 パートナーとの約束があれば「今日は休もう」という気持ちを乗り越えやすく、会話をしながら歩くことはストレス解消や脳への刺激にもつながります。
理学療法士が考案!『ふたりウォーク』のメソッドとは
ここでご紹介したいのが、『ふたりウォーク —ふたりで歩けばうまくいく』 です。
著者は延べ1万人をケアしてきた身体のプロ
著者の佐々木千紘(ささき ちひろ)さんは、理学療法士であり、一般社団法人ウォーキングヘルス協会の代表理事を務める身体のスペシャリストです。 総合病院のリハビリテーション科での勤務経験を経て、現在は美容整体サロンのオーナーとしても活躍し、延べ10,000人以上の健康と美容に携わってきた実績があります。
『ふたりウォーク』の特徴
本書は単なるウォーキングの技術書ではなく、「関係性」と「健康」を同時に育むことを目的としています。
- 特徴①:お互いがセラピストになる
2人1組になって、お互いの姿勢や歩き方のポイントをチェックし合います。自分一人では気づけない「背中の丸まり」や「歩き方のクセ」を、パートナーに見てもらうことで改善を目指します。 - 特徴②:フィードバックと承認(いいね!)
「姿勢が良くなったね」「今の歩き方、きれいだよ」と、互いに声をかけ合います。褒め合うことで関係性が深まり、モチベーション維持につながります。
スマホ首・猫背ケアにも!ふたりでできる簡単ウォーキング術
『ふたりウォーク』では、現代人が抱える悩みに特化したユニークなウォーキング方法が紹介されています。ここではその一部を抜粋してご紹介します。
【スマホ首対策】首つかみウォーク
うつむき姿勢が続きがちな方に。パートナーの後ろに立ち、首の付け根あたりを優しく把持しながら一緒に歩きます。首の緊張が和らぎ、頭の位置を意識しやすくなります。
【反り腰対策】骨盤立てウォーク
腰への負担が気になる方に。後ろの人が前の人の骨盤(腰骨あたり)を支え、骨盤が過度に前傾しないようにサポートして歩きます。体幹を意識した歩行練習になります。
【肩こり対策】肩ゆらゆらウォーク
肩に力が入って上がってしまっている方に。パートナーが後ろから肩に手を置き、リラックスするように優しく揺らしながら歩きます。脱力することで腕の振りがスムーズになります。
【猫背対策】肩甲骨寄せウォーク
背中が丸まりがちな方に。後ろから肩甲骨を寄せるようにサポートします。胸が開くことで、深い呼吸を意識しやすくなります。
※身体に痛みがある場合は無理に行わず、医師にご相談ください。
まとめ:歩くことは、愛する人と未来をつなぐこと
健康な生活を送るために必要なものは、高価な器具でも、苦しいトレーニングでもありません。「1日5000歩」という達成可能な目標と、「一緒に歩くパートナー」の存在が大きな鍵を握っています。
『ふたりウォーク』は、ウォーキングの効果や方法論だけでなく、「継続」するために最も重要な「関係性」*に焦点を当てた一冊です。
- 最近会話が減ったご夫婦
- 健康診断の結果が気になり始めたご友人同士
- 離れて暮らす親御さんと一緒に

この言葉の通り、歩く時間が互いの絆を深め、心身の健康を支える習慣になることでしょう。
まずは今日から、大切な人を誘って『ふたりウォーク』を始めてみませんか?

【書籍情報】 『ふたりウォーク —ふたりで歩けばうまくいく』
- 著者:佐々木 千紘(ささき ちひろ)
- 発売日:2023年7月27日
- 本体価格:1,400円
- ISBN:978-4-05-802053-1
- 発行:Gakken
- 仕様:A5判/112ページ/オールカラー
※全国の書店、オンライン書店にて好評発売中。
※本記事は特定の治療法や効能効果を保証するものではありません。健康状態に不安がある場合は医師にご相談ください。






