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トップページ>専門家から学ぶ>達人インタビュー>【専門家インタビュー】患者のQOL向上のための研究

【専門家インタビュー】患者のQOL向上のための研究

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研究内容について

編集部:「心理社会的行動障害を持つ高次脳機能障害者への認知行動療法:症例研究」についての研究内容とその研究成果について教えてください。

上田様:高次脳機能障害を持つ人は認知障害だけでなく心理社会的行動障害も併発し、それがリハビリテーションや社会適応に強く影響します。我が国においては心理社会的行動障害にどのようにアプローチすればよいのか手探りの段階であったが、この症例研究により、認知行動療法が有効な方法の一つであることが示されました。

編集部:その研究を行った経緯を教えてください。

上田様:脳機能障害者支援モデル事業が行われていた当時、福岡市心身障がい福祉センターにおいて高次脳機能障害者にとって有効であると言われていた全体論的認知リハビリテーションプログラムを行っていました。そのプログラムに参加していたケースについての症例研究です。

編集部:「筋ジストロフィーの心理的支援」についての研究内容とその研究成果について教えてください。

上田様:原因不明でいまだ治療法が確立していない筋ジストロフィーの患者は、医療技術の進歩、特に人工呼吸器の発展により、以前より長く生きることができるようになっています。しかし人工呼吸器を着用しベッド上での入院生活を余儀なくされます。このような患者の入院生活におけるQOLを維持、あるいは高めるために必要な心理的支援は何かについて研究を続けてきました。

編集部:上田様が考える本研究の意義を教えてください。

上田様:治療だけでなく入院生活のあらゆる行為に関わるスタッフにとって、筋ジストロフィー患者の心理的特性を知ることが、より効果的な、つまり患者のQOLを高めるような関わりを可能にすると考えています。

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今後の目標について

編集部:上田様の研究における最終的な目標を教えてください。

上田様:治癒することのない身体的な障害・疾病を抱えた方が、心理的支援を経験したあとに自分の人生を前向きに進んでいけるようになることです。

編集部:今後はどういった研究を進めていく方針なのでしょうか?

上田様:マインドフルネス瞑想を用いた心理的支援法をさまざまな障害・疾病を抱えた人たちに適用していきたいと考えています。

 

健達ねっとのユーザー様へ一言

医療におけるあらゆる行為は、患者のQOLを高める方向に作用するべきであること、もしくは人生を前向きに進んでいける方向に作用するべきであることを知っておいてもらいたいです。

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沖縄国際大学 総合文化学部 人間福祉学科 教授

上田 幸彦うえだ ゆきひこ

博士(心理学)
公認心理師・臨床心理士
日本心理学会・日本心理臨床心理学会

  • 博士(心理学)
  • 公認心理師・臨床心理士
  • 日本心理学会・日本心理臨床心理学会

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