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トップページ>障害を学ぶ>バリアフリーって何?今知っておきたい重要なことを紹介!

バリアフリーって何?今知っておきたい重要なことを紹介!

近年、都市のインフラや施設のアクセス性が高まってきましたが、それでもまだ「バリアフリー」について十分に理解していない人は多いです。
「バリアフリー」は、すべての人が平等に社会に参加できるようにするための重要なステップです。
障害を持つ人だけでなく、高齢者や子供たちもその恩恵を受けています。

しかし、「バリアフリー」は本当に私たちの生活を向上させるのでしょうか?

そこで、本記事では以下の項目を中心に解説します。

  • バリアフリーって?
  • 身近なバリアフリー
  • ユニバーサルデザインとの違い

この記事を最後まで読むことで、「バリアフリー」の真の意味とその重要性について深く理解できます。

バリアフリーとは

バリアフリーは、私たちの日常生活における障害や妨害を取り除くための考え方です。
この考え方は、物理的な障害だけでなく、情報のアクセスや社会的な側面にも及びます。

障害を持つ人や高齢者、そして多様な人々が生活の中で「不便だな」「難しいな」と感じることを減少させることが主な目的となります。

バリアフリーの基本的な定義

バリアフリー」とは、文字通り「障害をなくす」という意味を持ちます。

具体的には、障害を持つ人や高齢者が日常生活を送る上での障害や妨害を取り除くことを指します。
これには、建物の入口にスロープを設置する、情報を点字や音声で提供するなどの取り組みが含まれます。

また、バリアフリーは情報やコミュニケーションの面でも非常に重要です。

バリアフリーの目的と背景

バリアフリーの主な目的は、すべての人が平等に社会に参加できるようにすることです。
これは、障害を持つ人だけでなく、高齢者や妊婦子供連れの家族など、さまざまな状況の人々にとっても有益です。

高齢化社会の進行や障害を持つ人々の社会参加の拡大が背景として挙げられます。

また、SDGsの目標の一つとして、住み続けられる都市の構築が求められており、バリアフリーはその実現に向けた重要なステップとなります。

バリアフリーの具体的な例

バリアフリーとは、社会の中に存在するさまざまな障壁を取り除くことを指します。
これには物理的な障壁だけでなく、制度的、心理的な障壁も含まれます。

現代社会では、多様な人々が共存しており、それぞれのニーズに応えるための取り組みが求められています。

建築・施設における例

公共施設や建築物でのバリアフリーの取り組みは、すべての人が利用しやすい環境を作るためのものです。

具体的な例としては、駅のホームや公共施設に設置されているスロープや階段エレベーターエスカレーターなどが挙げられます。
これらの施設は、分け隔てなくさまざまな人々が利用しやすいように設計されています。

また、視覚に障害のある人のための誘導用ブロックや音響式信号機も、街中での移動をサポートするためのバリアフリーの取り組みです。

商品やサービスにおける例

バリアフリーを取り入れた商品やサービスの例としては、シャンプーボトルのギザギザ(リンスとの区別のため)や缶ビールの点字表示などが挙げられます。

これらの商品は、視覚や触覚を利用して情報を伝えることで、多様なユーザーのニーズに応えています。

日常生活での身近な例

日常生活の中で気づかないバリアフリーの取り組みやアイテムとして、エレベーターのボタンの位置や大きさ、公共施設のトイレの設計などが考えられます。

また、意識上のバリアを取り除くための取り組みとして、「心のバリアフリー」が重要です。
これは、多様な人の立場に立って考え、行動することを意味します。

日常生活の中で、車いすの人や高齢者、視覚や聴覚に障害を持つ人とのコミュニケーションを大切にし、互いの理解を深めることが求められています。

バリアフリーの施設や設備

バリアフリーの考え方は、公共施設や商業施設、交通機関など、さまざまな場所で取り入れられています。

公共施設のバリアフリー対応

公共施設は、社会全体の財産として多くの人々に利用される場所です。

バリアフリー法に基づき、病院劇場、銀行、ホテル、デパート、老人ホーム、福祉施設などの「特別特定建築物」に対して、出入口や廊下、階段、エレベーター、トイレなどの基準が示されています。

これらの施設では、すべての人が安心して利用できる環境を整備するための取り組みが進められています。

トイレのバリアフリー対応

トイレは、日常生活において必要不可欠な場所です。
バリアフリー法において、トイレの基準が示されており、出入口の幅や手すりの設置、床材の選定など、利用者の安全と利便性を考慮した設計が求められています。

さらに、多目的トイレの導入や、車いす利用者にも利用しやすい設備の整備など、さまざまな取り組みが行われています。

交通機関のバリアフリー対応

交通機関は、私たちの生活において欠かせない存在です。
バスや電車などの公共交通機関において、バリアフリーの取り組みが進められています。
車椅子利用者や高齢者が安心して乗車できるよう、車両の設計駅施設の整備が行われています。

また、視覚障害者や聴覚障害者を対象としたサポートサービスの提供や、情報提供の工夫など、多様なニーズに応える取り組みが行われています。

下記では、介護施設についても解説していますので、こちらの記事も合わせてお読みください。

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ユニバーサルデザインとの違い

ユニバーサルデザインとバリアフリーは、使いやすい環境を作るための考え方として知られていますが、その背景や目的には大きな違いがあります。

ユニバーサルデザインの定義

ユニバーサルデザインは、障害者だったロナルド・メイス氏が提唱した考え方で、最初から多くの人に使いやすいものを作る設計手法として発明されました。
この考え方は、「障害者だけの特別扱い」を避け、全ての人が使いやすいデザインを目指すものです。

例えば、建物の玄関前にある段差を最初からスロープにすることで、車いすの人だけでなく、ベビーカースーツケースを持った人も利用しやすくなります

両者の主な違い

バリアフリーとユニバーサルデザインの最大の違いは、その目的と発案の背景にあります。
バリアフリーは、障害者や高齢者などの生活弱者のために、物理的な障害を取り除くことを目的としています。

一方、ユニバーサルデザインは、全ての人が使いやすいデザインを目指しており、個人差や国籍の違いなどにも配慮しています。

また、普及の方法も異なり、バリアフリーは法律での規制を中心に、ユニバーサルデザインは民間主導での推奨を中心に行われています。

それぞれの目指す方向性

バリアフリーとユニバーサルデザインは、それぞれ異なる考え方に基づいていますが、共通して「全ての人が福祉の心を持つこと」を目指しています。
ユニバーサルデザインの思想には「心のやさしさや思いやり」があり、バリアフリーも同様に「全ての人を尊重し、思いやりの心を持って助け合う態度を育てる」ことを目指しています。

ハード面だけでなく、サービスを提供する人の心の部分も大切にし、真の意味でのユニバーサルデザインやバリアフリーを実現することが求められています。

下記では、ユニバーサルデザインフードについても解説していますので、こちらの記事も合わせてお読みください。

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バリアフリー法とは

バリアフリー法は、高齢者や障害者の移動や施設の利用に関する利便性や安全性を向上させることを目的とした法律です。
この法律は、高齢者や身体障害者が円滑に利用できる建築物の建築を促進するための法律や公共交通機関の利用を円滑にするための法律などを一体化したもので、平成18年に施行されました。

この法律のもとで、ユニバーサル社会の実現を目指し、ハード・ソフトの施策が充実しています。

バリアフリー法の概要

この法律は、高齢者や身体障害者が円滑に利用できる特定の建築物の建築を促進する法律や公共交通機関の利用を円滑にする法律を一体化したものです。

具体的には、身体障害者だけでなく、知的・精神・発達障害を持つすべての障害者を対象としています。

また、これまでの建築物や公共交通機関、道路に加えて、路外駐車場や都市公園、福祉タクシーなども対象施設として追加されています。

法律の内容と目的

バリアフリー法は、高齢者や障害者の移動施設の利用の利便性や安全性の向上を目的としています。
この法律は、ユニバーサル社会の実現を目指しており、ハード・ソフトの施策が充実しています。

また、建築物や公共交通機関、道路などの施設を対象として、バリアフリー化を進めるための基本構想制度が拡充されています。

バリアフリー商品の紹介

バリアフリー商品は、私たちの日常生活をより快適にし、高齢者や障害を持つ人々の生活をサポートするための商品です。
これらの商品は、日常生活の中での移動や活動を容易にし、安全性を高めることを目的としています。

家庭用品としてのバリアフリー商品

日常生活で使えるバリアフリー商品は多岐にわたります。

例として、街中でよく見かけるバリアフリーデザインの設備には、スロープ音声案内点字ブロックなどがあります。
スロープは、階段や段差を乗り越えるのが困難な人のための設備で、大型ビルや商業施設の入口などでよく見かけます。

また、音声案内は、視覚障害者の移動や案内をサポートするための設備で、音響信号機や電車のホームなどで使用されています。

高齢者や障害者向けの商品

特定のユーザー層を対象としたバリアフリー商品は、そのユーザーのニーズに合わせて設計されています。

例えば、ノンステップバスは、車いす利用者足腰が弱い人が快適に利用できるように設計されています。
このバスは、通常のバスよりも車高が低く、車椅子利用者が楽に乗り降りできるようになっています。

また、点字ブロックは、視覚障害者の移動停止をサポートするための設備で、街中や駅のホームなどで見かけられます。

バリアフリー商品の選び方

バリアフリー商品を選ぶ際のポイントは、使用する人のニーズ生活環境を考慮することです。

例えば、家の中で段差がある場合、その段差を解消するためのスロープや手すりを選ぶことが考えられます。

また、トイレやお風呂の設備が古い場合、洋式の便器やユニットバスに変更することで、バリアフリー化を進められます。
商品を選ぶ際には、その商品が持つ機能や特長、設置や使用に必要なスペースなどを確認し、自分の生活環境やニーズに合ったものを選ぶことが大切です。

障害者とバリアフリー

障害者の日常生活において、バリアフリーは非常に重要な役割を果たしています。社会全体が障がい者のニーズを理解し、それに応じたサポートを提供することで、障害者も安心して日常生活を送れます。

障害者の日常とバリアフリーの関係

バリアフリーは、障害者が日常生活を送る上での障壁を取り除くための重要な取り組みです。
心のバリアフリー」という考え方が注目されています。

これはさまざまな心身の特性や考え方を持つ全ての人々が、相互に理解を深め、コミュニケーションを取り、支え合うことを意味します。

また、「障害の社会モデル」という考え方もあります。
これは「障害」は個人の心身機能の障害と社会的障壁の相互作用によって生じるものであり、社会的障壁を取り除くのは社会の責務であるという考え方です。

障害者の声と要望

実際の障害者の声やニーズを取り上げることは、バリアフリーの必要性をより深く理解するために不可欠です。
障害者は日常生活の中でさまざまな困難に直面しており、それらの困難を乗り越えるためのサポート施設の整備が求められています。

例えば、公共交通機関の利用時の配慮や、多機能トイレの利用に関する意識など、具体的なニーズが存在します。

社会的なサポートと取り組み

障害者をサポートするための社会的な取り組みや制度は、日本国内でさまざまに展開されています。
国土交通省では、「バリアフリー教室」を全国各都市で開催し、擬似体験や介助体験、バリアフリー化された施設の体験などを提供しています。

また、高齢者障害者等用施設の適正な利用の推進や、エレベーターやトイレなどの公共施設の利用に関する広報啓発活動も行われています。
これらの取り組みを通じて、障害者が安心して日常生活を送れる環境の整備が進められています。

バリアフリーマークとその意味

バリアフリーマークは、障害者が利用しやすい建物や施設を示すための特別なマークです。
このマークは、障害者の利用を容易にするための基準や要件を満たしていることを示すものであり、多くの場所で見かけられます。
しかし、このマークの正しい使用方法や誤解を避けるための注意点もあります。

バリアフリーマークのデザインと意味

バリアフリーマークは、障害者が利用しやすい建物や施設を示すための世界共通のシンボルマークです。
このマークは「全ての障害者を対象」としており、特に車いすを利用する障害者に限定したものではありません。

マークが示す基準とは

バリアフリーマークが示す基準は、障害者が利用しやすい建物施設であることを明確にするためのものです。
マークの使用法は国際リハビリテーション協会によって指針が定められています。

この指針に従い、マークを掲示することで、障害者が安心して施設を利用できるようになります。

マークの活用方法と注意点

バリアフリーマークの正しい使用方法は、マークを掲示することで障害者が利用できる施設であることを示すことです。
しかし、誤解してはならない注意点もあります。

例えば、このマークを個人の車に表示することで駐車禁止を免れる、などといった法的効力は生じません。
障害者専用駐車場が優先的に利用できる証明にもなり得ません。

このような点を理解し、マークを正しく活用することが求められます。

社会全体でのバリアフリーの推進

社会全体でのバリアフリーの推進は、私たち一人ひとりの生活の質を向上させるための重要な取り組みです。
国や自治体、企業や団体、そして個人がそれぞれの役割を果たして、より多くの人々が安全で快適に生活できる環境を整えることが求められています。

この取り組みは、社会の基盤としてのバリアフリーの施設や設備の整備、そしてその活動の推進を意味します。

国や自治体の取り組み

国や地方自治体は、バリアフリーの推進を目指してさまざまな政策や取り組みを展開しています。
内閣府の報告によれば、バリアフリーの基本方針や実施計画を策定し、施設や交通機関の利便性向上を目指しています。

また、国土交通省の資料からも、公共交通機関のバリアフリー化や、歩行者空間の整備など、多岐にわたる取り組みが進められていることが確認できます。
これらの取り組みにより、高齢者や障害者、または子育て中の家族など、さまざまな人々が安全かつ快適に移動や生活ができるよう努力が続けられています。

企業や団体の役割

企業や団体も、バリアフリーの推進において重要な役割を果たしています。
多くの企業は、商品やサービスの提供の際に、バリアフリーを考慮した設計や開発を行っています。

また、団体やNPOなどは、バリアフリーに関する啓発活動や研修を行い、社会全体の意識向上を目指しています。
これらの取り組みにより、日常生活の中でのバリアフリーの実現が進められており、多くの人々がその恩恵を受けています。

個人ができるバリアフリーの推進活動

個人レベルでも、バリアフリーの推進に参加する方法は多くあります。

例えば、地域のバリアフリーに関するイベントワークショップに参加することで、知識を深めたり、実際の取り組みに参加できます。

また、SNSやブログを通じて、バリアフリーに関する情報を発信することで、多くの人々と情報を共有できます。
さらに、日常生活の中での小さな工夫や配慮も、バリアフリーの推進に繋がります。

私たち一人ひとりが、バリアフリーの重要性を理解し、実践することで、より良い社会を築けるでしょう。

バリアフリーのまとめ

ここまでバリアフリーについてご紹介しました。
要点を以下にまとめます。

  • バリアフリーとは、私たちの日常生活における障害や妨害を取り除くための考え方で、多様な人々が生活の中で「不便だな」「難しいな」と感じることを減少させることが主な目的
  • 身近なバリアフリーには、駅のホームや公共施設に設置されているスロープや階段、エレベーター、エスカレーターなどがある
  • バリアフリーとユニバーサルデザインは全ての人が福祉の心を持つことを目指し、バリアフリーは障害者や高齢者などの生活弱者のために物理的な障害を取り除くことを目的とし、ユニバーサルデザインは全ての人が使いやすいデザインを目指している点で異なる

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
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