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トップページ>健康お役立ち記事>ウォーキング>ウォーキングの効果と目的ごとの目安|正しいフォームと適した時間

ウォーキングの効果と目的ごとの目安|正しいフォームと適した時間

ダイエットや健康管理などを目的にウォーキングを行っている方は多いです。
ウォーキングは手軽に始めやすいですが、正しい知識や方法はあまり知られていません。

ウォーキングを行うとどのような効果が得られるのでしょうか?
ウォーキングの目的に応じた方法や距離は何なのでしょうか?

本記事ではウォーキングについて以下の点を中心にご紹介します。

  • ウォーキングで得られる効果とは
  • 目的別のウォーキング時間や距離とは
  • 正しいウォーキング方法とは

ウォーキングについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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ウォーキングとは

ウォーキングとは日常の歩行と異なり、目的を持って歩く運動をいいます。
ウォーキングの目的はダイエットや生活習慣病予防など「健康」に関連します。

年齢や季節などの影響が少なく、老若男女問わずはじめやすいです。
また膝や腰の負担も少ないため、運動の習慣化がしやすい特徴があります。
出典:厚生労働省「ウォーキング(うぉーきんぐ)

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ウォーキングで得られる効果

ウォーキングを続けることで健康に関する様々な効果が得られます。
具体的には以下の通りです。

ダイエット効果

ウォーキングは有酸素運動の1つに挙げられます。
エネルギー代謝がよく、脂肪を効果的に燃焼させ、体脂肪減少につながります。

また、ウォーキングを続けると下腹部や体幹、二の腕の筋力向上につながります。
結果、ヒップアップやウエストサイズの減少、二の腕や肩甲骨周りが引き締まります。

脂肪燃焼効果

前述の通り、ウォーキングは脂肪燃焼できる有酸素運動の1つです。
また運動強度が高くないことも特徴の1つです。
運動強度が中等度までの運動は「糖質」と「脂質」を約半分ずつエネルギー消費します。

運動持続時間が長くなると「脂質」のエネルギー消費量は増加します。
長時間の運動の場合、脂質は総エネルギー消費の約8割を占めるとの報告があります。

健康維持の効果

ウォーキングは生活習慣病予防に効果を発揮します。
毎日30分程度の運動はメタボリックシンドロームの発症を予防するとの報告があります。
また長期にわたる通勤時歩行時間等は高血圧罹患を予防できるとの報告があります。

その他ウォーキングを続けると以下の効果が得られる可能性があります。

効果内容
心肺・血管強化酸素摂取量の増加、血管強化による心臓血管病の予防・持久力向上
脂質燃焼悪玉コレステロール減少、善玉コレステロール増加による脂質異常症や動脈硬化の予防
筋力向上・姿勢改善全身の赤筋増加による体脂肪増加の予防、姿勢改善
骨密度増加骨芽細胞活性化による骨密度増加、骨粗しょう症予防
脳細胞の活性化脳の血流改善による、自己制御機能向上
免疫力増加NK細胞活性化によるがん細胞予防
自律神経改善生活リズムや自律神経改善による快眠、快便効果

出典:国土交通省「第1章「歩く」効果・効用とそれを習慣化する方法の整理

心身のリフレッシュ効果

ウォーキングは感情や精神面に対しリラックス効果が得られます。
ウォーキングを行うと脳の快感ホルモンであるβエンドルフィンの分泌を促進します。
結果、抑うつなど否定的な感情は低下し、肯定的な感情が上昇するとの報告があります。

また、ウォーキングを続けると神経伝達物質の1つであるセロトニンが分泌されます。
ですので、緊張が緩和し心の乱れがほぐれるとの報告があります。
出典:国土交通省「第1章「歩く」効果・効用とそれを習慣化する方法の整理

ウォーキングの目的別の距離と時間

ウォーキングの目的により距離や時間は異なります
具体的には以下の通りです。

健康維持が目的の場合

2022年3月1日、Lancet Public Health という国際的な医学雑誌に米・University of Massachusetts AmherstのAmanda E. Paluch氏らによって実施された研究結果が掲載されました。

内容は1日あたりの歩数と死亡率に関連性があるということでした。

具体的には、60歳以上の成人は1日あたり6,000~8,000歩、60 歳未満の成人は8,000~10,000歩の歩数を歩くことで、死亡率が徐々に低下するという内容です。

厚生労働省が令和元年に実施した国民健康・栄養調査によると、令和元年における20~64歳の歩数平均は、男性7,864歩、女性6,685歩、65 歳以上では男性5,396歩、女性4,656歩ということでした。

どの年代の成人も、死亡リスクを下げるほどの歩数に達していないことがわかります。

1000歩は歩く時間で約10分、距離は600~700mといわれています。
1回10分~15分、約1kmの距離のウォーキングを朝晩2回取り入れましょう。

出典:Lancet Public Health|「a meta-analysis of 15 international cohorts
厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要

ダイエットが目的の場合

ダイエットが目的の場合、脂肪燃焼効果が発揮できる時間と頻度が重要となります。

ウォーキングを20分以上行うと有酸素運動に切り替わり、脂肪燃焼効果があらわれます。
毎日の運動は全身の筋力向上につながり、基礎代謝が高まります。
毎日、1回2km(30分以上)以上のウォーキングを行うことをおすすめします。

また、運動を開始する時間帯を意識することもダイエットを行う上で重要となります。
食事30分前のウォーキングは脂肪燃焼効果を高め、食欲を抑える効果があります。
食事約1時間後のウォーキングは血糖値を抑え、食事による脂肪蓄積を予防します。

ダイエットの目的に合わせ、無理なく時間帯を調整しましょう。

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ウォーキングによる消費カロリーの計算方法

ウォーキングによる消費カロリーを知ることで食事療法やダイエットの指標になります。

ウォーキングによる消費カロリーの計算式は以下の通りです。
運動量(METs(メッツ)×運動時間)×体重×1.05

ウォーキングによるMETsは歩行速度により異なります。
具体的には以下の表の通りです。

速度(km/時)活動内容METs
4.0犬の散歩3.0
4.5-5.1散歩、ほどほどの速さ3.5
5.6速い、運動目的で歩く4.3

以下にウォーキングによる消費カロリーの具体例を挙げます。

  • 60㎏の方がほどほどの速さ(3.5METs)で30分間歩行した場合

3.5METs×0.5時間×60kg×1.05=110.25kcal

  • 50㎏の方が犬の散歩(3.0METs)を1時間行った場合

3.0METs×1時間×50kg×1.05=157.5kcal

健達ねっとECサイト

正しいウォーキングのフォーム

ウォーキングは正しいフォームを身につけるとケガのリスクを減らし運動効果を高めます。
具体的には以下の通りです。

姿勢

頭からつま先まで運動を意識してウォーキングを行うことが大切です。

具体的な姿勢のポイントは以下の通りです。

頭・顎前後左右に傾けず、真上に引っ張られるイメージを持つ、顎を引く
目線まっすぐからやや上向きに見る
背中猫背にならないよう背筋を伸ばし胸を張る
肘は軽く曲げる、手は軽く握る
腹部お腹に軽く力を入れる
臀部お尻を引き締める
足先は進行方向に対してまっすぐ

腕の振り方

肩の力が入ると腕の振りがぎこちなくなります。
ウォーキング中は肩や腕の力を抜きましょう

足の動きに合わせてリズミカルに腕を振ります。
肘を軽く曲げて大きく腕を振ると歩幅は広くなります。

足の運び方

足を効果的に出す方法として腰の回転を意識する必要があります。
腕の振りに合わせて腰の回転をつけると歩幅は広くなり、運動効果が上昇します。

膝を伸ばして歩くと踵から床につくため、歩幅が広がります。
踵から足裏に体重を移動させ、重心をつま先へ移動させます。
最後に体重を親指の付け根へ移動させ、つま先でしっかり蹴るとよいでしょう。

歩幅と歩くスピード

骨盤が倒れて猫背になると歩幅は小さくなり、運動効果が減少してしまいます。
歩幅を大きく取るコツは、おへそに力を入れることです。
おへそに力を入れると、腸腰筋が働き、骨盤を起こし正しい姿勢になります。

歩幅はできるだけ広く取ることを心がけましょう。

歩行スピードは早ければ早いほど運動量が増加します。
しかしウォーキングに慣れない方が歩行スピードを上げるとけがなどの原因になります。

体が慣れるまでは無理のないスピードで開始しましょう。
ウォーキング習慣や体調に合わせて徐々にスピードを上げるよう心がけましょう。

薬の使い方

ウォーキングに適した時間帯

ウォーキングを行う時間帯により得られる効果は異なります
具体的には以下の通りです。

朝のウォーキング

早朝からの運動は脂肪燃焼効果が高まります
前日から長時間食事をとっていないため血糖値が低く効果的に脂肪燃焼できます。

また、朝の運動は体温上昇による基礎代謝を高める作用があります。
ダイエットを考えている方は朝のウォーキングをおすすめします。

朝の散歩は幸せホルモンと呼ばれるセロトニンを活性化させる効果があります。
セロトニンは朝に作られやすく日光浴やリズミカルな運動で活性化します。

朝のウォーキングは日光浴とリズミカルな運動の効果が得られます。
結果、セロトニンを効果的に生成できます。

朝のウォーキングを行う際、注意する時間帯は起床直後です。
起床直後は睡眠中の発汗により脱水状態になりやすく血液がドロドロしています。
そのまま運動を行うと心臓や血管の負担が高くなります。

起床直後は無理せず水分補給やゆっくり体を動かし、徐々に体を慣らしましょう。

夕方のウォーキング

夕方の運動は健康作りに効果的です。
夕方は体温が1番高くなる時間帯で代謝が高まり、ダイエット効果が高まります。
また、体の負担が少ない時間帯の為、生活習慣病予防に最適です。

夜のウォーキング

夜は体力づくりや筋力づくりに効果的な時間帯です。
日中の活動で体がおちついているため、負荷を高めて運動することができます。

また、夜の運動は成長ホルモンの分泌を高めます。
成長ホルモンは疲労回復効果があり運動後と睡眠中に分泌される特徴があります。
夜のウォーキングと睡眠により効果的な疲労回復が得られます。

夜のウォーキングを行う際、注意する時間帯は夕食直後と就寝2時間前です。
食後は胃や腸の消化を助けるため、胃腸に多くの血液が集まります。
食後に運動を行うと胃腸への血流が低下し、消化不良や腹痛の原因になります。

夕食後のウォーキングは最低1時間程度経過してから行いましょう。

夜遅い時間に運動を行うと良質な睡眠が得られにくくなります。
夜体温が下がることで眠気が起こり、良質な睡眠につながります。
しかし、夜遅く運動を行うと体温が高まるため、眠気が起きにくくなります。

結果、寝つきが悪くなり不眠の原因になります。
就寝2時間前は体温を低下させるためにウォーキングを行わないようにしましょう。

ウォーキングに適したシューズの選び方

効果的なウォーキングを行うために適したシューズを選ぶことが重要です。
ウォーキングシューズの選び方のポイントは以下の通りです。

  • 足のサイズより0.5~1.0cm大きな靴を選ぶ

足のサイズをきちんと把握する

可能であればお店においてある測定器を使用し足のサイズを測りましょう。
足のサイズに対し、0.5㎝~1㎝程大きなシューズを選ぶと歩きやすいです。

指1本分の隙間があり、足の指先が余裕をもって動かせる大きさが目安となります。
シューズによって幅の広さは異なります。
足のサイズが合っていても幅が狭かったり大きかったりする場合があります。

前述の測定器を使用し、足の幅を正確に確認する必要があります。
また同じ商品でも複数の幅を取り扱っているメーカーもあります。
お店の方と相談し、サイズと幅の合った商品を選びましょう。

踵のフィット感はシューズの安定性に欠かせません。
安定していないとウォーキングの際踵で着地したときぐらつく可能性があります。

踵の部分が程よい硬さがあり、しっかり包みこまれているものを選びましょう。
また踵の部分の靴底が少し広めで厚みがあると十分に衝撃を吸収できます。

メーカーによりインソールの厚みなどは異なります。
フィット感が少ないとウォーキングの際、疲労の原因になる場合があります。

衝撃を鑑賞するため少し厚めのインソールを選びましょう。
足裏全体を支えるため、土踏まずまでフィットするインソールを選びましょう。

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ウォーキングのまとめ

ここまでウォーキングについてお伝えしてきました。
ウォーキングの要点をまとめると以下の通りです。

  • ウォーキングはダイエットや健康維持など様々な効果が得られる
  • 健康維持目的のウォーキングは毎日朝晩、15分以上、約1kmが目安・ダイエット目的のウォーキングは毎日、30分以上、約2kmが目安
  • 正しいウォーキング方法は姿勢やフォームだけでなくシューズ選びも重要となる

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
  • 食事管理
  • 栄養提供
  • 福祉用具販売
  • 障がい者雇用

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