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最後の「お願い」と思い込みの顛末

注文をまちがえる料理店開催&ドキュメント映画製作へ最後のお願い

9月20・21日原宿にある東急プラザ「ハラカド」5階のレストラン「FAMiRES(ファミレス)」にて「注文をまちがえる料理店」を開店させていただき且つ、国内はもとより世界に向けて「その趣旨」を届けるとともに後世に残すことを目的にドキュメント映画製作を行うことにしました。

その資金確保へクラウドファンディングを取り組ませていただきましたが、それが8月31日23時をもって終了となることから、最後のお願いをさせていただきたく編集者にお願いして本来なら9月1日にアップする原稿を早めに掲載していただくことにしました。

クラウドファンディングは、28日現在1,300万円目標の82%達成度(約1,070万円)となっており、皆様のお力添えを得て「100%まであとわずか(といっても230万円ほど不足)」のところまで押し上げていただいていますが、もうひとまわり周りの方々に広げていただき、目標額を達成させていただければ、ありがたいです。

お力添えをお願いいたします。

▼注文をまちがえる料理店が実現したい、全国みんなで「ま、いっかの日」(READYFOR)
https://readyfor.jp/projects/ORDERMISTAKES_2025

 

思い込み1

海外人材の採用に取り組んでいる事業者は「住まい(寮)」の確保に四苦八苦しているのではないでしょうか。

都市部に限った話かもしれませんが、海外の方が住まえる物件がなかなか無いようです。

それもこれも一部海外からの居住者の迷惑行為が引き起こしたのかもしれませんが、僕らも、ホント困っています。

 

そんなこんな話をしていたとき、ある事業者の海外人材担当者から「面白くて・ありがちで・教訓にすべき話」が出てきました。

寮を確保するために多数の賃貸物件斡旋業者さんに物件の情報提供をお願いしていたようですが、やっと2軒の情報提供を受け、入居対象となる海外からの方に「これでどうかな」と開示したところ、思いもよらぬ反応が返ってきて恥ずかしい思いをしたと言うのです。

入居される予定の海外の方は、すでに日本での在留期間が長い方で、その物件情報を受け取ってすぐに担当者に「この2軒ともダメです」と言い、なんとその理由は「浴槽がないおうちはダメです。お風呂に入りたいんです」と。

 

担当者は、てっきりこの方はお風呂に入る文化がない国から来た方なので「シャワーがあれば大丈夫」と思い込んでいて、本人に「お風呂に入っていますか」と聞く事すらしていなかったようなので、当然のように賃貸物件斡旋業者に「シャワーだけあればいいです」と伝えていたようです。

介護職をやってきていた担当者は「思い込みでアセスメントしてしまいました」と苦笑いしていました。

 

また、この海外からの方がお風呂に入りたい理由が「浴槽につかるようになって疲労の回復度が全然違う」からだと言うから驚きでした。

浴槽につかる習慣がなかった国から浴槽につかる国に来て、その違いを肌感で語るのですから説得力を感じました。

ちなみに担当者は超汗かきで浴槽につかると風呂から上がっても「全身水浸し状態」になるからシャワー派ですが「浴槽につかる効果って本当にあるんでしょうね」と感心していました。

 

思い込み2

先日、ある会社の代表者をご紹介していただくために友人と待ち合わせをしました。

僕の方が早めに到着したのでひと仕事しようと思って喫茶店に入りました。

注文をしてモノを受け取り着席。

さて一口飲んで、パソコンを開いて、ポケットWi-Fiを取り出して作業にかかろうとしたのですがポケットWi-Fiが見当たりません。

ひととおり鞄の中を探しても見つからず「事務所に置き忘れてきたのかな」と思って職員に連絡をして探してもらいましたが「残念ながらありません」と回答がきました。

又、先日の宿泊先に問い合わせても「ない」とのことでした。

 

置き忘れしそうなところを思い返しつつパソコンに向かってみると、僕のポケットWi-Fiにつながっているので「どこかにはあるんやな」と思い改めて探したのですが見当たりません。

喫茶店で恥ずかしながら鞄の中をひっくり返し、全ての袋物を開けて探すも見当たりませんがWi-Fiはつながったままです。

段々と奇妙になり、僕のボスを含めて複数の者に「ポケットWi-Fiが見当たらないのに、そのWi-Fiでインターネットが開ける。どういうこと? 気味が悪いわ」と連絡すると「それは不気味ですね」と返ってきましたので、さらに不気味さが増しました。

ズボンのポケット、上着のポケット、入りそうなところを何度も確認していたので、周りのお客さんは、挙動不審な僕に気味悪がっていたかもしれませんね。

 

「何がどうなっているかわからんけど、ネットがつながるんやから仕事しょ」

そのうち、いつもの開き直りが出てきてひと仕事済ませました。

やがて待ち合わせの時間がきたので(実は1時間間違えていたのですが)待ち合わせ場所に向かって歩きだし、途中トイレに寄り、用を足した後、手を洗い、ズボンの後ろポケットに突っ込んでいたタオル地のハンカチを取り出して「ん?????」となりました。

タオル地のハンカチなので、やや分厚いのですが、それを取り出してなおケツに当たるモノが・・・

「エーッ!!!!」

ケツのポッケに手を突っ込んでみたら、あれだけ他者を巻き込んで大騒ぎしたポケットWi-Fi!が手に当たったんです。

 

ケツのポケットに入っているのは「タオル地の分厚いハンカチ」と思い込んでいた僕は、そのポケットの中まで調べることなく大騒ぎをしていたってことです。

思い込みって恐ろしいですね。

 

思い込み3

もともと関係が非常に良かった職員のガメさん(仮名)とトメさん(仮名)ですが、いつの頃からか疎遠になり、今では「一緒に仕事はできない」「辞めないのなら辞める」とそれぞれが同僚のヨネさん(仮名)に訴えるほど悪化。

それぞれから話を聞くヨネさんも困り果てていました。

それをヨネさんから聞いた統括マネジャーがガメさんとヨネさんと面談した結果、ガメさんは「このまま退職するのはガマンならない。本人に直接言わせてもらう」と言ってくれたのでマネジャー含む3人で話し合いの場を設けることになったそうです。

ガメさんもヨネさんも「周りの人たちから、あなたが私のことをこんな風に言っているというのを聞いているわよ」の応酬で、マネジャーが「お互いに周りから聞いた話で言い合って且つ、今も言った・言わないで言い合っているけど、これまで本人に事実を確認したことあるの?」って投げかけると「ない」とのこと。

これも「あるある話」ですが、どっちもが事実確認もせず周りからの言葉に思い込みをしてしまい、その思い込みで人物像を決めつけてしまい「許せない」となっていいたことが判明しました。

 

マネジャーは、この話し合いをもって二人とも退職になるかもしれない覚悟で挑んだようですが、事実とは無縁の互いの「思い込み・勘違い」だということがわかったことによって、そもそも二人とも「元のように良好な関係で一緒に仕事がしたい」と思っていることまで話を進展させることができ、「つくづく思い込みや勘違い、噂話の恐ろしさを感じました」と言ってくれていました。

同時に「ちょっとしたズレを放置すればするほど取り返しのつかない状況を生むのは国家間の戦争も同じ」で、結局のところ「ヒトは思い込みしやすい」ってことであり、それを前提に思考し行動することで、コトが小さいうちに大きな力で、力尽くし合うことこそ最善の策だとも思いました。

 

思い込み4

関西で開催された競泳大会に学校代表として何人かで出場することになったチビッコですが、連れ合いと一緒に待ち合わせ場所に行ってみると連れ合い含めて「エーッ!」となったそうです。

何と他者は学校の制服で来ているのにチビッコは私服。
他者は学校指定の鞄なのにチビッコはバリバリ水泳選手用の鞄。

極めつけは「親同伴」なのに我が家は「そもそも親同伴の準備なし」。

思い込みって恐ろしいですね。なんの疑いもなく、しでかしてしまいますからね。

 

走りまくり

8月の22日約500キロ走行、23日約500キロ走行、24日約300キロ走行、25日約400キロ走行、26日約450キロ走行、27日約380キロ走行=計2,530キロ/6日間=1日平均約420キロ。

この数字は、僕が車を運転して走った距離ですが、いやァ、この6日間、よく走りました。

僕の中での最高は、20歳代のときに3か月で22,000キロ走行、1か月8,000キロ走行でしたから、その時の1.5倍ほどの勢いで走り切ったことになります。

さすがに26日の夜はくたばりましたし、27日夜は興奮状態が続いていたのかほとんど寝ておらず、かといって時間はあれど頭がボーっとしているのでやらねばならない作業はできず、テレビで映画鑑賞し続けて28日朝を迎え、28日は他社の実践研究発表大会で審査員となり真剣に発表を聞いてくたびれてしまい、この6日間走りまくりの後遺症が出てしまいました。

まだ休養できないので、正月までは走り抜けます。

 

ヒトに同じはないが共通はある

狭いとは言え本州、北海道、四国、九州、沖縄本島以外に14,000もの島が存在する日本ですから「地域による違い」が当然あります。

方言は「違い」の典型でしょうし、同じ「味噌汁」「お雑煮」と呼ばれるものにも違いがありますが、僕はまさかガードレールの色に違いを持たせているとは思いもしませんでした。

写真のように山口県のガードレールは「しろ」ではなく「夏みかん色」なんですよね。

調べると1963年山口県で開催された国民体育祭を機に、県特産の夏みかん色に景観整備の一環として統一されたようですが、かといって県内のガードレール全てがこの色でもないようで、主に県が管轄する道路のようです。

逆に、このガードレールを見て育った人たちは「白いガードレール」を見たときは驚いたんでしょうが、昔は日常生活圏を離れることが少なかったでしょうから、圏外地域に行ってみて初めて違いを知るわけで、楽しかったでしょうし、怖かったでしょうし、驚きの連続だったでしょうね。

僕も小学生の頃、高知から大阪に出てきて初登校した小学校が下足のまま教室に行けたのは驚きでしたし、お雑煮が白みそで具沢山に驚きましたし、何より関西弁に怖さを感じましたもんね。

また、学生の頃、長野県に行ったときに食べた蕎麦の汁が真っ黒でビックリしたし、東京の人とすき焼きをしたときにねぎの白いところを捨てたら怒られましたもんね。

人も暮らしも「同じはない」が「共通はある」ってことに気づいたのは、産まれ育った高知を離れ大阪に出てきた10歳のときでしたね。

山口県の「夏みかん色」のガードレール

 

和田 行男 さん

1987年、日本国有鉄道から介護業界へ転身。1999年には、東京都初となる認知症高齢者グループホーム「こもれび」の施設長に就任した。淑徳大学客員教授。