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トップページ>健康お役立ち記事>生活習慣病>生活習慣病予防のための運動のポイントを解説!運動量の目安は?

生活習慣病予防のための運動のポイントを解説!運動量の目安は?

肥満や生活習慣病は、皆さんにとって関心の高い話題ではないでしょうか。

「生活習慣病は、運動で治せるの?」と疑問を持つことがあると思います。
実は、正しい運動法と生活習慣の改善で防止できます。

今回は「生活習慣病予防のための運動」についての解説をしていきます。 

  • 既に生活習慣病と診断されており、運動を始めたい
  • 生活習慣病を予防する運動を知りたい
  • 生活習慣病を運動と併用して、うまく防止したい

そんな方は、当記事の生活習慣病予防のための運動がおすすめです。

また、運動による生活習慣病予防の根拠についても紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。

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生活習慣病とは

日々の悪習慣が原因となる疾患群のことを生活習慣病と呼びます。
まず、はじめに生活習慣病の原因と疾患の種類についてみていきましょう。

生活習慣病の原因

生活習慣病は、

  • 食習慣
  • 運動習慣
  • 休養
  • 喫煙
  • 飲酒

など、日々の生活習慣が原因で起こります。

悪習慣の積み重ねから発症し、人の健康寿命に大きな悪影響を与えるため注意が必要です。

そのため、ご自身の

  • 食生活
  • 運動
  • 喫煙
  • アルコール摂取

などを見直すことで予防できる病気でもあります。

生活習慣病の種類

前述したとおりで、生活習慣病は日々の生活習慣の蓄積から起こる疾患です。
具体例として挙げられるのは下記のような疾患があります。 

生活習慣生活習慣病の種類
食習慣糖尿病、肥満、高脂血症、高尿酸血症、循環器病、大腸がん、歯周病等
運動習慣脂質異常症、インスリン非依存糖尿病、肥満、高脂血症、高血圧症等
喫煙肺扁平上皮がん、循環器病、慢性気管支炎、肺気腫、歯周病等
飲酒アルコール性肝疾患等

出典: 健康イベント&コンテンツ【生活習慣病を知ろう!】

このように、それぞれの習慣から病気が生み出されるため、生活全般で習慣の改善が必要になるでしょう。

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生活習慣病予防に運動が良い理由

生活習慣病の予防には運動が欠かせません。
なぜなら、運動習慣を継続的に行うと以下のような効果が期待できるからです。 

  • 有酸素運動を行うことで肥満・糖尿病を防げる
  • 代謝が良くなり、肥満・糖尿病の予防につながる
  • 糖尿病の前兆である、耐糖能異常を事前に防止できる
  • 血糖値や脂質、高血圧の改善ができる

 運動することで基礎体力と持久力が向上し、身体活動量が多くなります。

その結果、

  • 有酸素運動による脂肪燃焼
  • 筋力が強化されて代謝が上がる
  • 内臓機能の活性化

などの効果が期待できます。
これらの効果が、生活習慣病の予防につながります。

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生活習慣病予防のための運動量の目安は?

生活習慣病を予防するために必要な運動量の目安は、年齢別で異なります。
ここでは、適切な運動量を達成する方法について解説しますので参考にしてください。

18~64歳の運動量の目安

厚生労働省で定められている身体活動基準では、運動量の目安は下記表のとおりです。 

年齢身体活動(生活活動・運動)運動
18~64歳以上3メッツ以上の強度の身体活動※1を毎日60分(=23 メッツ・時/週)今より少しでも増やす(例えば 10分多く歩く)運動習慣をもつようにする30分以上・ 週2日以上3メッツ以上の強度の運動※2を毎週60分(=4メッツ・時/週)

※1 歩行またはそれと同等以上の身体活動
※2 息が弾み汗をかく程度の運動

65歳以上の運動量の目安

次に、65歳以上の運動量の目安は下記表のとおりになります。 

年齢身体活動(生活活動・運動)運動
65歳以上強度を問わず、身体活動を毎日40分(=10メッツ・時/週)今より少しでも増やす(例えば 10分多く歩く運動習慣をもつようにする30分以上・週2日以上

出典:厚生労働省【健康づくりのための身体活動基準 2013 (概要)

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疾病ごとの運動のポイント

生活習慣病予防には、疾病に合わせた運動をすることも大切なことです。
今回、取り上げていく疾病は以下のとおりです。

  • 糖尿病の予防
  • 脂質異常症の予防
  • 高血圧の予防

 それでは、疾病を予防する運動のポイントについて詳細を見ていきましょう。

糖尿病の予防

糖尿病は、

  • 運動療法
  • 食事による療法
  • 薬物療法

の3本柱で予防が可能です。

特に運動療法を行うことは、

  • 血糖コントロール
  • インスリン抵抗性
  • 血圧低下
  • 心肺機能の改善

などの効果が得られるといわれています。

加えて有酸素運動により、内臓の脂肪細胞が小さくなります。 

  • 肥満の改善
  • 筋肉や肝臓の糖の処理能力向上

をすることで血糖値が安定します。

運動内容運動時間・頻度
有酸素運動:ウォーキング(速歩)・ジョギング・水泳・自転車などのなるべく大きな筋肉を使用する運動や全身運動可能なら毎日で、最低でも週3~5回、運動強度は中レベルの全身を使った有酸素運動を推奨
一般的な運動時間の目安は各20~60分間、計150分以上行う

出典:厚生労働省【糖尿病を改善するための運動 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

脂質異常症の予防

脂質異常症の予防は、なるべく薬物療法に頼らず生活習慣を改善することが必要です。

なぜなら、運動により

  • トリグリセライド(中性脂肪)レベルが低下
  • HDL(善玉)コレステロールレベルが増大

するからです。
血中脂質値にプラスの影響が及びます。
その結果、血中脂質の改善効果が期待でき、脂質異常症を予防できます。

運動内容運動時間・頻度
有酸素運動:ウォーキング、速歩、水泳、スロージョギング(歩くような速さのジョギング)、自転車、ベンチステップ運動など可能なら毎日で、最低でも週3~5回、運動強度は中レベルの全身を使った有酸素運動を推奨
一般的な運動時間の目安は各20~60分間、計150分以上行う

出典:厚生労働省【脂質異常症を改善するための運動 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

高血圧の予防

高血圧治療の基本は、生活習慣の運動療法と薬物治療となります。
まずは、運動をメインに実施し、強度は中レベルの有酸素運動を続けていきましょう。

その結果、血管内皮機能の改善により降圧効果が得られて、高血圧症の予防が期待できます。

運動内容運動時間・頻度
有酸素運動:ウォーキング(速歩)・軽いジョギング・水中運動・自転車・その他レクリエーションスポーツなどできれば毎日、30分以上の運動を目標とする
10分以上の運動であれば、合計して1日30分以上でも問題なし

出典:厚生労働省【高血圧症を改善するための運動 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

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運動を習慣化させるための工夫

運動を習慣化するためには、ゴールを達成する工夫が必要です。

なぜなら、運動不足が生活習慣病へのリスクになると理解していても、自分の意志のみで運動を習慣化することが難しいからです。

生活習慣病を予防したい場合は、下記の運動を定着させるコツを実践しましょう。 

  • 小さな運動習慣を重ねて達成感を得る
  • 友人や家族に、運動することを約束する
  • 運動した成果を日記に記録する
  • 家事や通勤時間をうまく運動時間にする
  • 運動用のウェアや靴を目に見える場所におく

 これらの内容を実行することで、比較的簡単に運動習慣を定着させることができます。
ポイントは、すぐに実行できて達成感を得やすいことです。

薬の使い方

運動以外の生活習慣病予防法

運動以外にも、生活習慣病を予防できる生活改善方法があります。
具体的には、予防できる生活改善方法は、下記のとおりです。 

  • 食生活を見直す
  • 飲酒・タバコを控える
  • 睡眠時間をしっかりとる
  • ストレスをためない

 ここからは、4つの生活習慣予防法について解説していきます。

食生活を見直す

食生活を見直すことも予防に必要なことです。
適正体重(BMI)を把握して、維持できる食生活にすることで肥満を予防できます。

また、野菜や果物からビタミン・ミネラル・食物繊維の摂取も大切で、毎日摂ることで癌や循環器疾患、糖尿病の予防が可能です。

飲酒・タバコを控える

飲酒は、高血圧・糖尿病といった、生活習慣病の危険性があるため注意が必要です。
更に、アルコール依存症におちいると、肥満も考えられます。

また、お酒をやめられない状態はうつ病の可能性もあります。
お酒に依存している限りはメンタルも下がり続けるので控えるようにしましょう。

もう1点のタバコには、ニコチンタールなど非常に多くの有害物質が含まれています。
有害物質の作用により、さまざまな病気を引き起こすといわれています。

生活習慣病へのリスクに関しては、糖代謝や脂質代謝の異常を起こし、糖尿病や脂質異常症などを引き起こすため注意が必要です。

タバコは「百害あって一利なし」のため本数を減らせるように努力しましょう。

睡眠時間をしっかりとる

睡眠時間をしっかり確保することは、生活習慣病を予防する観点でも重要です。

理由は、体の中には体内時計があり、前もってホルモンの分泌や生理的な活動を調節できるからです。
ホルモンや生理的な活動が乱れると、下記のような生活習慣病が発症します。

  • 血糖値をコントロールするインスリンの働きが抑制されて、糖尿病になる
  • 交感神経が優位となって、緊張・興奮を招くことで高血圧状態になる
  • 睡眠不足によって、ストレスで食欲が増大するため肥満になる

だからこそ、「規則正しい生活を送る・朝日を浴びて体内時計を整える」ことや、ベッド・枕などの睡眠環境を整えて睡眠の質を上げることが必要になるでしょう。 

ストレスをためない

ストレスをためないことは、生活習慣病の予防に最適です。

なぜなら、ストレスが増大することに伴い飲酒・タバコ・暴飲暴食などの悪い習慣が増えていく傾向にあるからです。

その結果、高血圧・糖尿病などの生活習慣病になる危険性もあります。
病気のリスクを下げるためにも、適度な運動や趣味でストレス発散をしていきましょう。

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運動による生活習慣病予防の科学的根拠

ここまでに述べたように、生活習慣病の予防には運動も効果的です。
身体活動量に応じて、生活習慣病のリスクが軽減されることが国内外の研究で明らかになっています。

厚生労働省が実施した、システマティックレビューにより選ばれた文献の内容によると下記のような内容が報告されています。

①身体活動量と生活習慣病及び生活機能低下のリスクを解析した結果、身体活動量が1メッツ・時/週増加するごとに、リスクが0.8%減少

②1日の身体活動量の2~3分の増加によって0.8%、5分で1.6%、10分で3.2%のリスク低減が期待できることが判明

この結果から、運動時間しだいで生活習慣病のリスクは下がることがわかります。

そのため、今後の生活習慣病のリスクを下げるためにも、運動時間を増やす工夫が必要になるでしょう。

出典:厚生労働省【運動基準・運動指針の改定に関する検討会 報告書】 

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死因の6割を占める生活習慣病

過去のデータを見ると、2004年時点での生活習慣病での死因は、全体の6割と高い割合を占めていました。

厚生労働省の資料によると、「2020年の死因別割合」の上位は下記の表のとおりです。

病名死亡の割合
悪性新生物27.6%
心疾患15.0%
老衰9.6%
脳血管疾患7.5%
肺炎5.7%

2004年から比べると、生活習慣病による死亡割合は22.5%まで減少しています。
しかし、心疾患は2位、脳血管疾患は4位と、依然として死亡原因の上位に位置しています。
そのため、生活習慣病を予防できる運動は、死因を避ける重要な要素になるでしょう。

出典:厚生労働省【性別にみた死因順位(第10位まで)別死亡数・死亡率(人口10万対)・構成割合

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生活習慣病予防のための運動まとめ

今回は、生活習慣病予防のための運動についてご紹介しました。
生活習慣病予防のための運動についての要点を以下にまとめます。 

  • 年齢ごとの適切な運動を知り、習慣化する工夫をする
  • 有酸素運動のウォーキング、速歩、スロージョギングなどがおすすめ
  • 日々の食生活・飲酒・タバコ・睡眠の改善も有効な手段

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
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