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トップページ>健康お役立ち記事>脳卒中>脳卒中の原因から治療まで詳しく解説|発症を防ぐ健康習慣5選

脳卒中の原因から治療まで詳しく解説|発症を防ぐ健康習慣5選

脳卒中は日本人の死因の上位に食い込む疾患です。
ところで、脳卒中ではどのような症状があらわれるのでしょうか。
また、治療・予防にはどのような方法があるのでしょうか。
本記事では、脳卒中について、以下の点を中心にご紹介します。

  • 脳卒中と脳梗塞の違い
  • 脳卒中の主な原因
  • 脳卒中の前兆・症状・後遺症とは
  • 脳卒中の治療法
  • 脳卒中の予防法

脳卒中について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。

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脳卒中とは|脳梗塞との違い


脳卒中は脳血管障害全般を指す通称です。
一方、脳梗塞とは脳血管が詰まる疾患です。

つまり脳梗塞は、脳卒中というカテゴリーの中の疾患です。
脳卒中には以下のような疾患があります。

  • 脳梗塞
  • 脳出血
  • くも膜下出血

多くの場合、脳卒中になると脳血管・細胞が大きなダメージを受けます。
そのため重篤な症状があらわれたり、治癒後に後遺症が残ったりすることが少なくありません。

命を落とすことも多く、実際に日本では脳卒中は死因の上位に食い込みます。
脳卒中は世界的にみても発症率が高く、年間1700万人以上が発症しています。

世界の人口の死因第2位は脳卒中だとも指摘されています。
ちなみに、脳卒中は英語では「cerebral apoplexy」「stroke」などと呼ばれています。
「cerebrovascular accident」の略で、「CVA」とも呼ばれます。

出典:日本脳卒中協会【世界脳卒中デー(10/29)

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脳卒中の種類


脳卒中の主な疾患をご紹介します。
ぜひ参考にしてください。

脳梗塞

脳梗塞とは、脳血管が詰まるなどして、脳内の血流が停止した状態です。
脳血管が詰まる主な原因は、動脈硬化です。

あるいは、血栓という血の塊が脳血管を塞ぐこともあります。
血管が詰まると、脳細胞が血液・酸素を受け取れなくなるため、次第に壊死します。

脳細胞の壊死の範囲・程度が大きいほど、重篤な症状・後遺症のリスクが高まります。
なお、脳梗塞は発症原因によって、3つのタイプに分類できます。

それぞれの特徴などを解説します。

出典:厚生労働省「
脳血管障害・脳卒中 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

アテローム血栓性脳梗塞

アテローム血栓性脳梗塞は、脳の太い動脈が詰まるタイプです。
頸動脈で起こることもあります。

主要な血管がダメージを受けるため、重篤な症状や後遺症が残りやすいのが特徴です。
なお、血管が詰まる原因としては動脈硬化が代表的です。

動脈硬化では血管が硬く収縮します。
すると血管内部が狭くなるため、血流が止まりやすくなるのです。

あるいは、コレステロールなどの物質が血管の壁に沈着して、血流を塞ぐこともあります。
アテローム血栓性脳梗塞は、高齢者・生活習慣病患者の発症が目立ちます。

生活習慣病とはたとえば、高血圧・脂質異常症・糖尿病などが代表的です。

心原性脳梗塞

心原性脳栓塞症は、心臓で生じた血栓が脳血管に詰まることで発症します。
血栓とは、血の塊です。

血栓は、血液の成分が凝固して生成されます。
特に不整脈・動脈硬化・糖尿病などがある方は、血栓ができやすいと指摘されています。

心臓で生じた血栓は、血流に乗って全身を巡ります。
血栓が脳に到達して脳血管を詰まらせると、心原性脳梗塞脳を発症します。

心原性脳栓塞症では、多くの場合、脳の太い血管が詰まります。
梗塞の範囲・程度が大きいぶん、重大な症状があらわれやすいという特徴があります。

症状が急激にあらわれ、短時間で重症化することも少なくありません。
すこし処置が遅れただけで命を落とすこともあります。

ラクナ梗塞

ラクナ梗塞は脳の細い血管が詰まるタイプです。
多くの場合、脳の深い部分で発生します。

脳には主幹脳動脈という太い動脈が通っています。
主幹脳動脈からは穿通枝(せんつうし)という細い血管が無数に枝分かれし、脳の深い部分に血液を送り届けています。

ラクナ梗塞は、穿通枝が詰まることで発生します。
脳の深部に血液が届かなくなるため、脳細胞が次第に壊死していきます。

一般的に、ラクナ梗塞は、アテローム血栓性脳梗塞などに比べると梗塞範囲がせまいです。
そのぶん急激に症状があらわれたり、悪化したりするリスクは低めです。

なかには、自覚症状がまったくあらわれない場合もあります。
結果、発見が遅れてしまい、気づかないうちに症状がかなり進行していたというケースは少なくありません。

再発しやすいのもラクナ梗塞の特徴です。
ラクナ梗塞の再発を繰り返すと、認知症・嚥下障害などのリスクが高くなります。

脳出血

昔は脳溢血(読み方:のういっけつ)とも呼ばれていました。
脳出血は、脳の血管が破れて脳内に血液があふれ出した状態です。
血管が破れる部位に応じて、以下のようなタイプに分類されます。

  • 皮殻出血:大脳の深部にある皮殻から出血する
  • 視床出血:大脳の最深部にある視床から出血する
  • 皮質下出血:大脳の表面にある膜(皮質)の下から出血する
  • 小脳出血:小脳から出血する
  • 橋(きょう)出血:脳幹から出血する

脳出血の原因の多くは、高血圧です。
血圧が高くなると血管が脆くなるため、破れやすくなるのです。

脳血管が破れると、あふれだした血液が脳神経を圧迫します。
あるいは、血液が固まってできる「血腫」が脳神経を圧迫することもあります。

いずれの場合でも脳神経がダメージを受けるため、重篤な症状があらわれやすくなります。
たとえば頭痛・麻痺のような症状が代表的です。

くも膜下出血

くも膜下出血は脳出血の1種です。
脳表面の「くも膜」の下にある血管が破れて出血します。

特に多いのが、動脈瘤というコブが破裂して出血するパターンです。
高血圧の方や、大量飲酒・喫煙の習慣がある方は、くも膜下出血のリスクが高めです。

くも膜下出血は、多くの場合、ある日突然発症します。
これまで経験したことのないような激しい頭痛があらわれるのが特徴です。

嘔吐や意識障害があらわれることも多いです。
ただし、症状のあらわれ方や程度には個人差があります。

その他

その他の脳血管障害としては、もやもや病が代表的です。
日本で最初に発見された疾患で、ウィリス動脈輪閉塞症とも呼ばれています。

もやもや病では、ウィリス動脈輪という血管がゆっくり閉塞していきます。
ウィリス動脈輪は脳の太い血管につながる細い血管で、輪っかの形をしている点が特徴です。

細い血管が詰まると、脳の太い血管に血液を届けられなくなります。
つまり脳梗塞と同じ状態になるわけです。

あるいは、脳の血管が破れて出血することもあります。
血管が破れる原因は、脳の太い血管に血液を送ろうとして、細い血管に過剰な負担がかかることです。

特に成人のもやもや病は、脳出血を起こすケースが多いです。
もやもや病は原因が判明しておらず、国の難病に指定されています。

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脳卒中の原因になる主な危険因子


脳卒中のリスクを高める主な要因をご紹介します。
予防のためにも、ぜひ参考にしてください。

血圧が高い

高血圧は、脳卒中の最大の危険因子です。
特に脳出血は、高血圧を原因として発症することが多いです。

高血圧とは、血圧が140/90mmHg以上の状態です。
ちなみに血圧とは、心臓が血液を送り出すときに血管にかかる圧力です。

圧力が大きいほど、血管の負担も大きくなります。
負荷に耐えきれずに脳の血管が破れると、脳出血に至ります。

高血圧は動脈硬化を引き起こすことも少なくありません。
動脈硬化が起こるのは、高血圧によって血管に大きな負担がかかるためです。

負荷が大きくなると、それに耐えようとして血管の壁は分厚くなります。
壁が厚くなると、そのぶん血管の内部は狭くなります。

結果、血液が血管内を通過しにくくなるため、脳への血流が悪化します。
最悪の場合は、血流が途中で詰まることもあります。

動脈硬化は血栓の生成ともかかわりがあります。
狭くなった血管内部を血液が無理やり通ろうとすると、血管には傷がつきます。

すると血管の傷を修復しようとして、血液の成分が凝固します。
血液が凝固したものが、いわゆる血栓にあたります。

血栓が血流に乗って脳に運ばれ、血管をふさぐと、脳梗塞に至ります。
高血圧は動脈硬化を引き起こすことで、脳出血・脳梗塞の両方のリスクを高めます。

脳卒中を予防するには、まず危険因子である高血圧を予防することが大切です。

出典:厚生労働省【
脳血管障害・脳卒中 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
出典:厚生労働省【高血圧 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

糖尿病を患っている

糖尿病は、慢性的に血糖値が高い状態です。
原因は、血糖値を下げるホルモン「インスリン」の働きが悪くなることです。

糖尿病は脳卒中のリスクを高めます。
特にリスクが高くなるのは脳梗塞です。

ある研究では、糖尿病がある方は、ない方に比べて、脳梗塞の発症率が2~4倍高いというデータが示されています。

糖尿病が脳梗塞を誘発するのは、動脈硬化を引き起こすためです。
糖尿病になると血液がドロドロになるため、血管が傷つきやすくなります。

すると血液が血管内をスムーズに通過できなくなります。
血流が滞ると脳に血液が届きにくくなるため、脳梗塞という形でさまざまな症状があらわれます。

出典:厚生労働省【
糖尿病 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
出典:【糖尿病と脳卒中の病型との関連について | 現在までの成果 | 多目的コホート研究

脂質異常症を患っている

脂質異常症は、血中の中性脂肪やコレステロールの量が異常になる状態です。
中性脂肪・コレステロールが多すぎる場合や、少なすぎる場合が該当します。

脂質異常症と関わりが深いのは、脳卒中の中でも脳梗塞です。
理由として、脂質異常症が動脈硬化を誘発することが挙げられます。

脂質異常症を長く放置すると、血管の内側には脂質の塊が付着します。
すると血管がダメージを受けるため、壁が分厚く硬化していきます。

血管の壁が分厚くなると、血流が悪化します。
血管の内側に付着した脂質も、血流を滞らせる原因となります。

血流が悪化すると脳に十分な血液が行き渡らなくなるため、脳梗塞のリスクが高まります。
なお、脂質異常症は自覚症状があらわれないケースも少なくありません。

無自覚のまま進行し、脳卒中を発症して初めて脂質異常症に気づく…というケースは多々みられます。

出典:【脂質異常症 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

脳卒中は年齢も関係する

年齢も脳卒中の要因の1つです。
なお、脳卒中の原因・症状などは高齢者・若年者によって若干異なります。

加齢で脳卒中の発症リスクが高まる

脳卒中のリスクは年齢とともに高まります。
リスクが高くなるのは、65歳以上の方です。

加齢によって脳卒中のリスクが高まるのは、血管が老化するためです。
具体的には硬く収縮したり、血流が詰まりやすくなったりします。

あるいは、些細な衝撃で破れるケースも少なくありません。
そのため、高齢になるほど脳梗塞・脳出血の両方に気を付ける必要があります。

若者の脳卒中では脳出血が多い

脳卒中は50歳以下の若い方でも発症します。
10代・20代で発症するケースもゼロではありません。

若年者の脳卒中の内訳は、第1位が脳梗塞、第2位が脳出血です。
ただし、高齢者に比べると脳出血の発症率が高めという点が異なります。

若年者の脳梗塞・脳出血の原因の多くは高血圧です。
ちなみに、高血圧は生活習慣の乱れに起因していることが多いです。

具体的には偏った食事・運動不足・喫煙・大量飲酒などです。
高血圧状態が長く続くと、動脈硬化が進行しやすくなります。

結果、血流が詰まったり、血管が破れたりして脳卒中に至ります。
なお、若年者の脳卒中は、そのほかの全身疾患に起因することも少なくありません。

たとえば以下のような疾患が代表的です。

  • 椎骨動脈解離
  • 卵円孔開存
  • モヤモヤ病
  • 線維筋性異形成

 

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脳卒中が発症する仕組み


脳卒中の発症の流れをご紹介します。
脳卒中は、治療が早いほど、重症化や後遺症のリスクを低減できます。

早期発見・早期治療につなげるためにも、ぜひ発症の流れを把握しておきましょう。

脳卒中の前兆|当てはまるものがないかチェック!

脳卒中は、本格的な発症に先駆けて、前兆症状があらわれることがあります。
前兆症状があらわれた時点で適切な治療を受ければ、その後の重症化や後遺症のリスクを下げられます。

脳卒中の前兆症状について具体的にみていきましょう。

顔面の左右どちらかが麻痺する

脳卒中では、前兆として顔面に麻痺があらわれることがあります。
麻痺は多くの場合、顔面の左右どちらかにのみあらわれます。

具体的な症状には以下があります。

  • 顔面の左右どちらかが歪んでいる
  • 笑顔を作ったときに、どちらかの口角が下がっている
  • どちらかの唇の端からよだれが落ちる

呂律が回らなくなる

脳卒中の前兆では、言語障害があらわれることがあります。
言語障害は、構音障害と失語症の2種類に分けられます。

構音障害は、口・のどの筋肉の異常などによって言葉が出てこなくなる状態です。
具体的な症状は以下の通りです。

  • ろれつが回らない
  • 話し方がぎこちない

一方、失語症とは言葉の意味を理解できない状態です。
構音障害と異なり、身体的な機能には異常がないことが多いです。

  • ヒト・モノの名前が出てこない
  • 言葉が出てこず「あー」「うー」のような発言が増える
  • 他人の言葉の意味を理解できない
  • 読み書きができなくなる

激しい頭痛を感じる

脳卒中では、前触れとして激しい頭痛に襲われることがあります。
これまで経験したことのないような強烈な頭痛が突然あらわれるのが特徴です。

ただし、痛みの程度には個人差があります。
なかには、軽い頭痛で済む方もおられます。

頭痛とあわせて嘔吐・吐き気・めまいなどがある場合は、脳卒中の可能性が高いです。
原因不明の頭痛がある場合は、念のため病院を受診してください。

片目が見えない、違和感がある

脳卒中の前兆では視覚機能にも異常があらわれます。
多くの場合、症状があらわれるのは片側の目のみです。

具体的な症状は以下の通りです。

  • 片目が見えない
  • 片目に違和感がある
  • 視野の一部が欠ける
  • ものが二重映しにみえる

まっすぐ歩行できない

脳卒中の前兆があらわれると、歩行に支障が出やすくなります。
たとえば以下のような症状が代表的です。

  • 立ったときに身体が左右どちらかに傾く
  • 体のバランスがとれず、転倒やつまずくことが増える
  • まっすぐ歩いているつもりだが、左右どちらかに進路が逸れる

片側の手足に力が入らない

身体的な麻痺は、代表的な脳卒中の前兆症状です。
顔面麻痺と同じく、身体の左右どちらかにのみあらわれることがほとんどです。

具体的な症状は以下の通りです。

  • 両腕を胸の前に上げてキープすると、左右どちらかのみ自然と下がる
  • 手に力が入らず、箸・茶碗が持てない
  • 歩くときに片足を引きずる
  • 片側の手足がしびれる
  • 片側の手足の感覚がない

身体の片側にのみ異常があらわれた場合は、脳卒中の前触れである可能性が高いです。
たとえ症状が短時間で消えたとしても、放置はせず、すぐに病院を受診してください。

脳梗塞が発症する仕組み

脳梗塞は脳血管が詰まったり塞がったりすることで発症します。
脳血管が詰まる原因としては動脈硬化が代表的です。

動脈硬化が起こると、血管の壁が分厚く硬化します。
すると血管内部が狭くなるため、血流が滞るようになります。

血流が著しく低下したり、停止したりすると、脳細胞が十分な酸素を受け取れなくなります。

酸素を受け取れなくなった脳細胞は、次第に壊死します。
すると脳機能が著しく低下するため、身体にはさまざまな不調があらわれます。

たとえば運動機能を司る脳機能が壊死した場合、重大な運動障害があらわれます。
具体的には半身麻痺や歩行障害などが代表的です。

なお、壊死した脳細胞は2度と再生しません。

脳出血、くも膜下出血が発症する仕組み

脳出血・くも膜下出血は、血管が破れることで発症します。
代表的な原因は高血圧です。

慢性的に高血圧になると、血管には大きな負担がかかります。
簡単にいえば、血管が脆くなってしまうのです。

脆くなった血管に、高血圧状態が続くと、血管はやがて負荷に耐えきれなくなります。
具体的には血管が裂けたり、破れたりします。

血管の裂け目から血液が脳内にあふれ出した状態が、脳出血です。
特にくも膜の下から出血した場合は、くも膜下出血と呼ばれます。

脳内にあふれ出した血液は、脳神経を圧迫します。
あるいは、血腫が脳神経を圧迫することもあります。

血腫とは、あふれ出した血が凝固してできる塊です。
いずれも脳神経が大きなダメージを受けるため、さまざまな症状があらわれます。

あらわれる症状は、出血部位や出血の程度によって異なります。

FASTチェックとは

FASTチェックとは、脳卒中の疑いがある場合、すぐに病院へ来てほしいという願いが込められた言葉です。
FASTは、脳卒中の可能性が高いと考えられる初期症状をあらわしています。

脳卒中の初期症状がみられる場合、早く病院へ行くことで治療の選択肢が増えます。
場合によっては、症状が緩和される可能性もあります。

そのため、些細な症状でも早く病院へ行くことが大切です。

脳卒中の前触れ「一過性脳虚血発作(TIA)」とは

TIAとは、手足の麻痺など脳梗塞と同じ症状が一時的にみられ、24時間以内に自然に消失することをいいます。
24時間以内と示されていますが、基本は30分以内に消失することがほとんどです。

しかし、24時間以内に症状が消失しても画像診断で脳梗塞が見つかることもあります。

また、症状があらわれていなくても脳梗塞がみられることもあるため、TIAか脳梗塞か明確に区別できるわけではありません

大切なのはTIAが起きた場合、いずれ本格的な脳卒中の発作を起こす可能性が高くなるということです。
症状が消えても消えない場合も関係なく、緊急を要する疾患として対処することが重要です。

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脳卒中の検査方法


脳卒中の検査では、まず問診が行われることが一般的です。
問診とは、医師が患者に対し、症状などの聞き取りを行うことです。

問診によって脳卒中の可能性が高いと判断された場合は、より詳細な検査に移行します。
脳卒中の主な検査方法をご紹介します。

血液検査を行う

脳卒中の検査では血液検査を行います。
主な目的は、脳卒中の危険因子の有無を調べることです。

たとえば血液検査で糖尿病や脂質異常症が発見された場合、脳卒中のリスクが高いと判断されます。

胸部エックス線を行う

胸部のレントゲン検査を行います。
目的は心臓の異常の有無などを調べることです。

心疾患がある場合は、心原性脳塞栓症などのリスクが高いと判断されます。

心電図を見る

心電図は、心拍に乱れがないかを調べる方法です。
主な目的は心疾患の発見です。

たとえば心拍に乱れがある場合、心房細動が疑われます。
心房細動があると血栓が生成されやすいため、心原性脳塞栓症のリスクが高いと判断できます。

画像検査を行う

脳卒中の検査として代表的なのが、脳画像検査です。
主な脳画像検査は以下の4つです。

CT検査(コンピューター断層撮影検査)

頭部にエックス線をあてて、脳内の様子を画像化する方法です。
脳血管の出血や、詰まり・閉塞の有無を視覚的に確認できます。

CT検査は、出血を伴う疾患の検査に適しています。
具体的には、脳出血・くも膜下出血の発見に向いています。

CT検査では、出血は白く映ります。
つまりCT画像で白い範囲が大きいほど、大量に出血していると判断できます。

ちなみにCT検査で脳梗塞を発見したい場合は、発症から24時間以上の時間を置く必要があります。

MRI検査(磁気共鳴検査)

MRI検査は、磁気を利用して脳内の様子を画像化する方法です。
CT検査に比べると、細部まで精密に調べられるのが特徴です。

MRI検査は、脳梗塞の検査に向いています。
画像の精度が高いため、脳の深部に発生した小さな梗塞の発見も可能です。

MRI検査では脳出血も検査できます。
ただし、MRI検査はCT検査と比べると、検査時間が長めです。

一方、脳出血は緊急の処置が必要です。
つまり、一刻も早く脳出血かどうかの見極めを行わなくてはいけません。

そのため脳出血の可能性がある場合は、MRI検査の前にCT検査を行うことが一般的です。
CT検査の段階で脳出血が発見できれば、すみやかに治療に移行できるためです。

反対に、CT検査で異常が発見されない場合は、MRI検査によってより精密な脳検査を行います。

なお、MRI検査は体内に金属がある方は利用できません。
たとえばペースメーカーがある方が該当します。

MRA検査(MRアンギオグラフィー検査)

MRAは磁気を利用して脳血管を画像化する方法です。
MRIと異なるのは、脳血管の検査に特化している点です。

MRIは脳全体を画像化します。
一方、MRAでは血流の電気信号を処理することで、脳血管のみを立体的に画像化します。

脳全体ではなく、脳血管にのみ焦点をあてるため、血管の梗塞・裂け目などをいち早く発見できる可能性が高いです。

MRA検査は、脳の太い動脈の梗塞・閉塞の発見に向いています。
あるいは、未破裂の脳動脈瘤の発見にも高い成果を発揮します。

動脈瘤とは脳血管にできるコブのことで、破裂するとくも膜下出血を引き起こします。

脳血管造影検査

カテーテルという細い管を使い、頭部の血管に造影剤を流し込む方法です。
造影剤が脳血管内を移動する様子を観察することで、脳血管の異常の有無を調べます。

血流を視覚的に確認できるため、梗塞・裂け目の部位を精確に検査できるのが特徴です。
ただし脳血管に管を通すため、血管損傷などのリスクが高くなります。

また、造影剤によって腎臓などに異常があらわれるリスクも存在します。

薬の使い方

脳卒中症状と後遺症


脳卒中の主な症状と後遺症をご紹介します。
ぜひ参考にしてください。

片側の手足が麻痺したりしびれたりする

麻痺は、脳卒中を代表する症状です。
後遺症として残ることもあります。

多くの場合、麻痺は身体の左右どちらかにのみあらわれます。

  • 手足の先がしびれて痛い
  • 手足の先の感覚がなくなる
  • 片側の手に力が入らず、箸・茶碗・コップなどを落とすことが多い
  • 歩行中に足がもつれる
  • 片側の口からひっきりなしによだれがこぼれる
  • 食べ物が口の端からこぼれる

言葉を発しづらくなる

脳卒中では言葉にも障害があらわれます。
言葉の意味は理解できるものの、口などに麻痺があって話せない場合は構音障害と呼ばれます。

反対に、身体機能に問題はないものの、言葉の意味に問題がある場合は失語症に該当します。

  • 舌がもつれて、なにを言っているのか分からない
  • 言葉の意味を理解できず、話の内容が支離滅裂になる
  • 言葉がうまく出てこず、「あー」などの発言が増える
  • 他人が何を言っているのか正確に理解できない
  • 本や新聞の意味を理解できない
  • 文章が書けない

歩行が難しくなる

脳卒中では、歩行に支障が出ることも多いです。
手足に力は入るものの、まっすぐに歩くことが難しくなります。

  • 立つときにバランスが取れず、身体が左右どちらかに傾く
  • 歩幅が小さくなって小刻みにしか歩けない
  • 歩行中にふらつく

頭痛やめまいを感じる

脳卒中では頭痛・めまいなどの症状があらわれることが多いです。
頭痛・めまいは前兆としてあらわれることもあります。

  • 急激に激しい頭痛がある
  • 目の前がぐるぐる回っているような感覚
  • 足元がふわふわと浮いているような感覚

頭痛は後遺症としてあらわれることもあります。
後遺症としてあらわれる頭痛は、視床痛であることがほとんどです。

視床痛は脳卒中の発症から数か月経った頃あらわれることが多いです。
特徴は、脳卒中の発生部位と反対側に、激しい痛みがあらわれる点です。

視床痛は「ヒリヒリ」「やけどのような痛み」「針でつつかれるような痛み」と表現されることが多いです。

視床痛は、触覚・気温差・心理的ストレスなどに大きな影響を受けます。
たとえば風が吹いただけで、頭にヒリヒリするような痛みを感じることがあります

吐き気を催し嘔吐する

吐き気・嘔吐も脳卒中の代表的な症状です。
吐き気とあわせて頭痛・めまいがある場合は、脳卒中が強く疑われます。

死に至ることもある|脳卒中の死亡率

脳卒中は、最悪の場合は死に至ることもあります。
死亡リスクは、症状を長く放置するほど高まります。


厚生労働省の調査によると、令和2年の脳卒中による死亡者数は10万2,956人でした。
死因に対する死亡率は7.5%です。

国立循環器病センターの発表によると、脳卒中のうち、もっとも死亡率が高いのはくも膜下出血です。

以下は、入院30日内における脳卒中患者の死亡率の内訳です。

  • 脳梗塞:4.4%
  • 脳出血:16.0%
  • くも膜下出血:26.6%

出典:厚生労働省【令和2年(2020) 人口動態統計月報年計(概数)の概況
出典:国立循環器病センター【脳卒中の予後(死亡率)と脳卒中専門医師数の関係について -ビックデータを用いて初めて可視化に成功―|プレスリリース

脳卒中の治療方法


脳卒中の治療方法をご紹介します。
ぜひ参考にしてください。

脳梗塞の治療

まずは脳梗塞の治療法をご紹介します。
脳梗塞の治療は、発症後の経過時間によって異なります。

脳梗塞急性期

脳梗塞急性期とは、発症後1~2週間を指します。
なお、発症後4.5~6時間程度を超急性期と呼びます。

急性期の代表的な治療法をご紹介します。

血栓溶解療法


血栓溶解療法はt-PA治療とも呼ばれています。
t-PA治療は、脳梗塞発症後4.5時間以内に有効な治療法です。

t-PA治療では、血栓を溶かして脳の血流を再開させます。
具体的には、注射を使って、脳の静脈内に血栓を溶かす薬剤を投入します。

脳細胞が壊死する間に血流を再開できれば、重大な症状や後遺症を回避できます。

急性期抗血小板療法

血栓の生成を防ぐための治療法です。
具体的には、血液を凝固させる血小板の働きを抑制します。

治療の目的は、脳梗塞の再発を防ぐことです。
血管内に血の塊ができるのを防ぐことで、血流が再び停止するのを予防します。

抗血小板療法では、血小板を抑制する薬剤を経口で投与することが一般的です。
利用される薬剤には以下があります。

  • アスピリン
  • チクロピジン
  • シロスタゾール

経口投与が難しい場合、オザグレルを点滴注射することもあります。

脳動脈・血管内再開通療法

血管内治療などとも呼ばれます。
血管内にカテーテルという細い管を通して、血栓を取り除く治療法です。

血管内治療は、t-PA治療が適用できない方や、t-PA治療の効果が十分でない方に用いられることが一般的です。

ただし、血管内治療が利用できるのは発症後6~8時間以内です。
血管内治療として代表的なのは、血栓回収療法や局所血栓溶解療法です。

血栓回収療法は、カテーテルを血管に挿入して、血栓を絡めとったり、吸引したりする方法です。

たとえばメルシーリトリーバーや、ペナントブランなどがあります。
血栓回収療法が利用できるのは、基本的に発症後8時間以内です。

対して局所血栓溶解療法とは、血栓を溶かす薬剤を注入する方法です。
カテーテルを使って、梗塞部位に直接薬剤を流し込みます。

局所血栓溶解療法は、原則として発症後6時間以内に利用できます。

脳梗塞慢性期

慢性期は、急性期の次の段階です。
具体的な期間は個人差がありますが、発症後2週間~半年が目安です。

脳梗塞慢性期の治療は、再発防止に重きが置かれます。
たとえばリハビリや、原因疾患の治療などが代表的です。

脳梗塞は、高血圧・糖尿病・脂質異常症などが原因で発症することも少なくありません。
脳梗塞を治療するには、まず原因疾患を治療する必要があります。

ちなみに糖尿病などの生活習慣病を治療するには、生活習慣の見直しが重要です。
具体的には、医師や栄養士などの指導の下、栄養バランスのよい食事・適度な運動・禁酒・禁煙などに努めます。

場合によっては、薬物療法が併用されることもあります。
利用される医薬品は、疾患や症状の程度によって異なります。

再発防止のための抗血小板療法

抗血小板療法は、動脈硬化がある方に用いられることが一般的です。
抗血小板療法とは、医薬品によって、血小板の働きを抑える治療法です。

具体的には、血管内に血栓ができるのを防ぐことで、脳梗塞を予防します。

抗凝固療法

抗凝固療法は、血栓の生成を防ぐ薬剤を服用する方法です。
心房細動などの心疾患がある方に利用されることが一般的です。

抗凝固療法に利用される医薬品には、たとえば以下があります。
ビタミンK拮抗薬(ワーファリン)
ダビガトラン(プラザキサ)

頸動脈内膜剥離術

頸動脈内膜剥離術は外科手術の1種です。
利用されるのは、頸動脈に動脈硬化・狭窄などがある場合などが一般的です。

頸動脈内膜剥離術では、頸動脈を切り開いて、血管の病変などを切除します。
具体的には、動脈硬化によって分厚くなった部分を取り除き、血管内部を拡張します。

ちなみに頸動脈とは、首から頭部に至る太い動脈です。
頸動脈が動脈硬化を起こすと、頭部への血流が滞りやすくなります。

つまり、脳梗塞のリスクが高まるのです。
実際に頸動脈の狭窄によって脳梗塞に発展するケースは少なくありません。

そこで治療・再発予防として、頸動脈内の狭窄を取り除く手術を行うわけです。
頸動脈から頭部への血流が確保されるため、脳梗塞の再発リスクを低減できます。

脳出血の治療

脳出血の主な治療法をご紹介します。
脳出血の治療法は、薬物療法と外科手術の2種類があります。

薬物療法

薬物療法は、症状が軽度の場合に利用されることが一般的です。
主な治療法をご紹介します。

血圧を管理する

脳出血の原因の多くは高血圧です。
そのため治療の際は、血圧を正常に維持することに重点が置かれます。

具体的には、血圧を下げる薬剤を投与します。
血圧降下剤は、脳出血の発症直後に用いられることが多いです。

脳の出血を止めるために、止血剤が併用されることもあります。
なお、血圧管理のためには日常生活の見直しも大切です。

具体的には、医師や栄養士などの指導の下、食事の栄養バランスの改善・適度な運動・禁酒・禁煙などを行います

脳のむくみをとる

脳出血が起こると、あふれ出した血液によって脳がむくみやすくなります。
脳がむくむとは、脳が膨らむことです。

しかし脳は頭蓋骨に守られているため、一定のサイズを超えることはできません。
頭蓋骨内いっぱいに脳が膨らむと、脳の一部が圧迫されて壊死します。

最悪の場合は、死に至ることもあります。
そこで、脳のむくみを解消するために、抗浮腫剤などが投与されます。

外科手術

脳出血では外科手術が行われることがあります。
外科手術は、出血が激しい場合に選択されることが一般的です。

開頭して血液や水を取り除く

開頭とは、その名の通り、頭部を切り開く手術法です。
頭部を切開して頭蓋骨を取り外し、脳にたまった血液や水分を取り除きます。

出血量が多い場合などに選択されます。

内視鏡を入れて血液や水を取り除く

頭蓋骨に小さな穴をあけて、そこから小型のカメラや吸引管を脳内に入れる治療法です。
具体的には、脳の様子を画像で確認しながら、吸引管で脳内の血液・水分を吸い出します。

内視鏡手術は、開頭手術に比べると、身体への負担が小さいのがメリットです。
ただし、血腫が大きい場合などは除去できないこともあります。

くも膜下出血の治療

くも膜下出血の治療法をご紹介します。
くも膜下出血の場合は、以下のどちらかが選択されることが一般的です。

脳動脈クリッピング術

開頭して、脳動脈瘤からの出血を止める方法です。
脳動脈瘤とは脳の血管にできるコブです。

くも膜下出血の多くは、脳動脈瘤が破裂することで起こります。
つまり、くも膜下出血を治療するには、脳動脈瘤からの出血を止める必要があるのです。

そこで選択されるのが脳動脈クリッピング術です。
出血部位に金属製のクリップをはめることで、血管の破れを閉じます。

止血用のクリップは、そのまま脳内にとどめ置かれることが一般的です。
脳内に残ったままでも特に問題はありません。

脳動脈瘤コイル塞栓術

脳動脈瘤に金属製のコイルをはめ込んで、破裂・出血を防ぐ方法です。
開頭はせず、足の付け根からカテーテルを通して、脳にコイルを届けます。

頭部を切開しないため、身体への負担が少ない点がメリットです。
利用対象者は、基礎疾患・高齢などが理由で、全身麻酔がかけられない方などです。

ちなみに脳動脈瘤コイル栓塞術では、術後にコイルがズレたり飛び出したりするリスクがあります。

コイルが動くと、脳梗塞の原因になることもあります。
そのため術後は、定期的に検診を受けてコイルの様子を確認する必要があります。

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脳卒中後遺症を改善するリハビリテーション


脳卒中の後遺症は、リハビリによって改善が期待できます。
脳卒中のリハビリについて、3段階に分けてご紹介します。

急性期は廃用症候群の予防を目指す

急性期のリハビリの目的は、廃用症候群の予防です。
廃用症候群とは、過度な安静によって身体機能が低下することです。

寝たきり状態によって運動の機会が減ると、手足の筋肉が衰えやすくなります。
治療が完了するころには足腰がすっかり弱ってしまい、自力で立ったり歩いたりできなくなるケースは少なくありません。

よって脳卒中の発症後は、リハビリによって、なるべく手足の筋肉を維持する必要があるのです。

急性期のリハビリは、原則として脳卒中の発症後48時間以内に開始します。
主なリハビリ内容は以下の通りです。

  • 関節可動域訓練:手足を動かして、関節の硬直を防ぐ
  • 離床訓練:自力で座る・立つための訓練
  • 歩行訓練:自力で歩く訓練

回復期に日常で使う機能を取り戻す

回復期は急性期の次の段階です。
発症後3か月~半年程度が一般的な期間です。

回復期のリハビリの目的は、日常生活への復帰です。
具体的には、食事・入浴・排泄など、日常生活に必要な身体機能の強化を行います。

たとえば以下のようなリハビリが代表的です。

  • ADL訓練:食事・入浴・排泄・着脱などの訓練
  • 摂食・嚥下訓練:自力で食事を摂るための訓練
  • 失語のリハビリ:円滑な会話や読み書きをするための訓練

 

維持期はよりよい身体の機能を目指す

維持期は退院後のことです。
自宅・介護施設などで実際に日常生活を送りながら、身体機能の維持を目指します。

維持期は、基本的に病院外でのリハビリとなります。
そのため、自宅などをあらかじめリハビリに適した環境に整えておく必要があります。

たとえば、自宅内の段差を無くしたり、廊下・風呂場に手すりを設置したりするバリアフリー工事が代表的です。

また、維持期には積極的に身体を動かす必要があります。
体力・筋力の低下を防ぐためです。

特に周囲がサポートしすぎると、本人が身体を動かす機会が減少します。
たとえ時間がかかっても、本人が自力でできる家事・動作は、できる限り本人の力だけでやり遂げましょう。

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脳卒中患者の生存率は?

脳卒中の5年以内の生存率について、調査した結果があります。
調査の対象は、1998年4月~1999年3月に脳卒中を発症し、栃木県で登録された5千81人です。

調査の結果、5年生存率は62.3%となっています。
また、病型別ではくも膜下出血は54.9%、脳出血は57.9%、脳梗塞は62.8%となっています。

さらに、性別での致死率は男性38.5%、女性36.7%となっています。
脳卒中患者の生命予後の改善策は、急性期治療の充実と慢性期脳梗塞の肺炎に対する対策が重要とされています。

脳卒中患者の後遺症が残らない確率は?

脳卒中患者の完治する方の割合はおよそ20%で、73%の方は後遺症が残り、死亡する方は7%となっています。

とくに脳卒中の中でも脳梗塞は、最初は軽症でも何度か再発を繰り返すうちに後遺症が重くなっていきます。
また、最悪の場合、死亡することもあります。

しかし、後遺症は血管の損傷により血液の流れが止まった部位によって、引き起こる障害は変わってきます。

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脳卒中患者の平均余命は?

ボスニア・ヘルツェゴビナの病院で行われた研究では、5年後の生存率を分析しました。
対象は脳梗塞または脳出血を起こした836人です。

発症後1年目は脳出血患者の38%が生存しており、さらに5年後には脳出血患者の24%が生存しています。

したがって、脳出血患者のおよそ4分の1の方が5年後も生存していたという結果になります。
また、脳出血を起こした方の5年後の死亡率の原因には、高齢、高血圧、糖尿病などが考えられます。

脳卒中治療ガイドラインから学ぶ予防法5選


脳卒中学会が提案している脳卒中治療ガイドを参考に、脳卒中の予防法をご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
出典:脳卒中学会【[追補2019]

太っている人は減量する

肥満は脳卒中の原因の1つです。
肥満は糖尿病・脂質異常症に発展しやすいためです。

いずれも動脈硬化を誘発しやすいため、ひいては脳卒中のリスクも高まります。
肥満の方は、減量に努めましょう。

食生活に原因あり?

脳卒中の原因は食生活にあることも少なくありません。
脳卒中を予防するための食事のポイントをご紹介します。

糖質を過剰に摂らない

糖質の摂りすぎは肥満につながります。
あるいは、糖尿病を引き起こすこともあります。

糖尿病は動脈硬化のリスクを高めます。
脳血管が動脈硬化を起こすと、脳梗塞・脳出血に発展しやすくなります。

脂質を控える

脂質の摂りすぎには注意しましょう。
脂質の過剰摂取は中性脂肪値・コレステロール値を上昇させ、ひいては動脈硬化を引き起こすためです。

動脈硬化は脳卒中の代表的な原因の1つです。

食塩摂取量を抑える

塩分の摂りすぎにはくれぐれも注意する必要があります。
塩分には血管を収縮させて血圧を上昇させる作用があるためです。

つまり、高血圧のリスクを高めるのです。
高血圧状態が長く続くと、動脈硬化が起こりやすくなります。

塩分の1日の摂取量目安は、男性で9g、女性で7.5g未満です。
すでに高血圧を患っている場合は、1日6gを目安にしましょう。

出典:厚生労働省「塩分の取りすぎに注意:農林水産省

有酸素運動を習慣づける

適度な運動は脳卒中予防に効果的です。
運動すると全身の血行がよくなるため、血圧が下がりやすくなります。

脳卒中予防におすすめなのは、特に有酸素運動です。
ウォーキング・散歩・水泳・サイクリングなどに取り組みましょう。

禁煙と受動喫煙の回避を行う

喫煙は脳梗塞のリスクを上昇させます。
たばこの煙に含まれるニコチンは、血圧を上げたり、動脈硬化を引き起こしたりする作用があるためです。

自身に喫煙習慣がない方でも、受動喫煙の頻度が高い場合は、やはり脳梗塞のリスクが高まります。

脳卒中予防のためには、喫煙・受動喫煙を避けることが大切です。

アルコールを飲みすぎない

大量の飲酒は脳卒中のリスクを上昇させます。
アルコールには、血圧を上昇させる作用があるためです。

血圧が高くなると、動脈硬化のおそれが高まります。
高血圧・動脈硬化のリスクは、飲酒量に比例すると指摘されています。

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脳卒中まとめ


ここまで、脳卒中の原因から症状、健康習慣についてお伝えしてきました。
脳卒中の要点を以下にまとめます。

  • 脳卒中は脳血管障害の総称で、脳梗塞は脳卒中に含まれる疾患の1つ
  • 脳卒中の主な原因は、高血圧・生活習慣病・加齢など
  • 脳卒中の前兆・症状・後遺症とは、麻痺・言語障害・頭痛・視覚の異常など
  • 脳卒中の治療法は疾患によって異なるが、外科手術によって脳の梗塞・狭窄を取り除いたり、薬物によって血圧・脳のむくみを改善したりする方法が代表的
  • 脳卒中を予防するには、減量・食事の見直し・適度な運動・禁酒禁煙といった生活習慣の改善が大切

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
  • 食事管理
  • 栄養提供
  • 福祉用具販売
  • 障がい者雇用

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