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健達ねっと>健康・生活>体の不調>【ウイルス性胃腸炎の潜伏期間は?】原因となる病原体や感染経路、予防策を徹底解説!

【ウイルス性胃腸炎の潜伏期間は?】原因となる病原体や感染経路、予防策を徹底解説!

「ウイルス性胃腸炎の潜伏期間について知りたい」
「ウイルス性胃腸炎にかかったときの適切な対応が知りたい」
自分や家族がウイルス性胃腸炎にかかってしまった方の中には、このように悩む方も多いのではないでしょうか。

ウイルス性胃腸炎は、ウイルスが胃腸に侵入したときに引き起こされる胃腸炎で、下痢や嘔吐などの症状を伴います。

本記事では、ウイルス性胃腸炎について以下の点を中心に解説します。

  • ウイルス性胃腸炎の潜伏期間
  • 原因となる病原体や症状
  • ウイルス性胃腸炎の感染経路と予防策

ウイルス性胃腸炎の詳細や予防策にご興味のある方はご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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ウイルス性胃腸炎とは?

ウイルス性胃腸炎とは?

まず、ウイルス性胃腸炎について紹介します。

ウイルス性胃腸炎とは、病原体となるウイルスが胃腸に侵入することで発症する胃腸炎です。
子どもだけでなく、大人も感染する病気で、感染力が強いといった特徴があります。

発症後は数日から1週間程度かけて症状が改善していきますが、症状の初期では吐き気が強く、30分~1時間おきに嘔吐することもあるため、脱水症状にも注意が必要です。

感染性胃腸炎についてより詳しく解説していますので、こちらの記事も合わせてお読みください。

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ウイルス性胃腸炎の潜伏期間

ウイルス性胃腸炎の潜伏期間

次に、ウイルス性胃腸炎の潜伏期間についてご紹介します。

ウイルス性胃腸炎の潜伏期間は、一般的に1~3日程度ですが、具体的な日数は病原体によって異なります
ウイルス性胃腸炎の主な病原体となるウイルスの種類と具体的な潜伏期間については、以下の通りです。

  • ノロウイルス…1~2日
  • ロタウイルス…2~4日
  • アデノウイルス…3~10日

感染したウイルスの種類によっては、潜伏期間が長期になる場合があります。
家族や周りの人にうつさないためにも、症状が落ち着いた後も感染予防対策をしっかりと行うことが重要です。

ウイルス性胃腸炎の原因となる主な病原体

ウイルス性胃腸炎の原因となる主な病原体

次に、ウイルス性胃腸炎の原因となる主な病原体についてご紹介します。

ウイルス性胃腸炎の原因となる主な病原体は、以下のウイルスです。

  • ノロウイルス
  • ロタウイルス
  • アデノウイルス

①ノロウイルス

ウイルス性胃腸炎の原因となる主な病原体の1つ目は「ノロウイルス」です。
ノロウイルスとは、非常に強い感染力を持ち、ヒトの腸管で増殖するウイルスです。

ノロウイルスの流行期は、11月~3月の冬場で、感染が増えると自治体が感染性胃腸炎警報を発令することがあります。

また、ヒトの腸管で増殖したウイルスは、便として排出されますが、下水を通じて海に流れ込み、カキやアサリなどの二枚貝に蓄積されます。
魚介類に蓄積されたノロウイルスは、中心部までしっかり加熱調理することで死滅しますが、感染者が使用したトイレなどを介して感染するケースもあるため、日頃の感染予防対策が大切です。

②ロタウイルス

2つ目は「ロタウイルス」です。
ロタウイルスとは、生後半年〜2歳までの乳幼児に感染しやすいウイルスです。
わずかな量のウイルスが体内に入るだけで感染するため、非常に強い感染力を持ち、3~5月に流行します。

また、ロタウイルスの感染経路は、感染者の便を触った後に食事などを行い、体内にウイルスが侵入する糞口感染と呼ばれる経路です。
赤ちゃんのおむつ交換や排泄物を処理するときに、ロタウイルスが手や身体に付着する可能性があるため、おむつ交換などの際は使い捨て手袋を着用することをおすすめします。

③アデノウイルス

3つ目は「アデノウイルス」です。
アデノウイルスとは、胃腸や呼吸器、目などに症状を引き起こすウイルスです。

アデノウイルスの感染割合は未就学児が多く、年間を通じて流行しているといった特徴があります。

また、アデノウイルスの感染経路は、飛沫感染や接触感染、糞口感染の他にも、プールなどの汚染水を介して感染することがあります。

感染を広げないためにも、体調が悪いときは、プールや温泉などの入浴は控えた方が良いでしょう。

アデノウイルスについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事も合わせてお読みください。

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ウイルス性胃腸炎の主な症状

ウイルス性胃腸炎の主な症状

ここでは、ウイルス性胃腸炎の主な症状についてご紹介します。

ウイルス性胃腸炎にかかった患者には、以下の症状が見られます。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 発熱
  • 腹痛

特にロタウイルスによって引き起こされる胃腸炎は、乳幼児に強く症状があらわれ、重症化しやすいのが特徴です。

また、重症化して嘔吐や下痢が続くと、体内の水分や塩分が失われてしまい、脱水症状が見られることもあります。
脱水症状が重度の場合、けいれんや脳症などの合併症を引き起こすリスクが高まります。
そのため、吐き気がひどくて水分補給ができないときは、医療機関で点滴を行う必要があります。

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ウイルス性胃腸炎の検査方法

ウイルス性胃腸炎の検査方法

ここでは、ウイルス性胃腸炎の検査方法についてご紹介します。

ウイルス性胃腸炎の検査方法には、主に以下の3種類があります。

  • 迅速検査
  • 血液検査
  • 尿検査

ウイルス性胃腸炎が疑われる場合は、一般的に便を採取して検査キットにかける迅速検査を行います。
迅速検査では、15分程度で陽性/陰性の結果がわかり、ウイルスの種類まで特定できるため、様々な医療機関で利用されています。

一方、血液検査や尿検査は、血液や尿を採取して検査しますが、ご高齢で口径摂取ができない方や、脱水症状が見られる方に対して行われます。

ウイルス性胃腸炎の診断は、これらの検査と「どのような食事を摂取したか」などの医師の問診を用いて総合的に判断されます。

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ウイルス性胃腸炎発症後の治療法

ウイルス性胃腸炎発症後の治療法

次に、ウイルス性胃腸炎発症後の治療法についてご紹介します。

ウイルス性胃腸炎の治療法は、整腸剤や吐き気止めの薬を用いた対症療法が一般的です。
即効性のある特別な治療法はないため、基本的には医療機関から処方された薬を服用し、安静に過ごすしかありません。

また、ウイルス性胃腸炎発症後は、下痢や嘔吐によって、体内から水分が排出されてしまうため、こまめな水分補給が大切です。
水分補給を行うときは、水道水ではなく、ナトリウムやカリウムなどの電解質が入ったスポーツドリンクなどの飲料を少量ずつこまめに摂取しましょう。

ウイルス性胃腸炎発症後の出社/登校の目安

ウイルス性胃腸炎発症後の出社_登校の目安

ここでは、ウイルス性胃腸炎発症後の出社/登校の目安をご紹介します。

ウイルス性胃腸炎発症後の出社/登校の目安については、明確な定めがありません
そのため、基本的には自己判断で出社/登校を行うことになります。

また、周囲への感染リスクを考慮すると、症状が改善するまでは出社/登校を控える必要がありますが、飲食業などの場合は就業規則で出勤停止期間を定めている場合があります。

具体的な出社/登校の目安は、職場や学校などに確認するのが良いでしょう。

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ウイルス性胃腸炎を疑うときの受診の目安

ウイルス性胃腸炎を疑うときの受診の目安

ここでは、ウイルス性胃腸炎を疑うときの受診の目安についてご紹介します。

ウイルス性胃腸炎を疑うときの受診の目安は、主に以下の症状があらわれたときです。

  • 吐き気がひどく、水分補給や食事が困難
  • 嘔吐や下痢が翌日まで続く
  • 脱水症状がある
  • 元気がなく、ぐったりしている

乳幼児の場合は、上記に加えて38度以上の発熱が見られる場合も受診が必要です。

また、症状が悪化し、激しい腹痛や意識障害などが見られる場合は、早急に医療機関を受診しましょう。

休日や深夜の場合は、自治体のホームページなどを確認し、休日診療や救急外来を行っている医療機関を受診してください。

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ウイルス性胃腸炎の感染経路

ウイルス性胃腸炎の感染経路

ここでは、ウイルス性胃腸炎の感染経路についてご紹介します。

ウイルス性胃腸炎の代表的な感染経路は、以下の3つです。

  • 経口感染(ウイルスに汚染された食品を食べる)
  • 接触感染/糞口感染(感染者の便が手に付着し、食事などによって口に入る)
  • 空気感染(乾燥した嘔吐物を吸い込む)

ウイルスに汚染された食品には、十分に加熱調理されていないカキなどの貝類や、感染者が作る食事などが挙げられます。

また、感染者の便や嘔吐物を処理する中でウイルスが手に付着してしまい、食事中にウイルスを体内に入れてしまうケースもあります。

ウイルス性胃腸炎の原因となる病原体は、感染力の強いウイルスが多いため、感染者が近くにいる場合は、徹底した感染症予防が大切です。

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ウイルス性胃腸炎の感染予防対策

ウイルス性胃腸炎の感染予防対策

最後に、ウイルス性胃腸炎の感染予防対策をご紹介します。

  • 手洗いとうがいを徹底する
  • 嘔吐物や便には触れない
  • マスクを着用する
  • 塩素系漂白剤で消毒する
  • 室内を換気する
  • タオルや食器は共有しない
  • トイレの蓋を閉めて流す

①手洗いとうがいを徹底する

ウイルス性胃腸炎の感染予防対策の1つ目は「手洗いとうがいを徹底すること」です。
ウイルス性胃腸炎の原因となるノロウイルスやロタウイルスは、アルコールへの耐性があるため、水で洗い流す予防策が効果的とされます。

また、ノロウイルスやロタウイルスは感染力が強いため、少量のウイルスでも胃腸炎の症状を引き起こす可能性があります。

手のしわや爪の間、手首までしっかり洗い、喉に付着したウイルスはうがいで洗い流すようにしましょう。

②嘔吐物や便には触れない

2つ目は「嘔吐物や便には触れないこと」です。
感染者の嘔吐物や便にはウイルスが付着しているため、素手で触った場合、ウイルスが体内に侵入するリスクが高まります。

感染者の嘔吐物や便の処理を行うときは、以下のポイントを押さえることで、ウイルスが手や身体に付着するのを防げます。

  • 使い捨てのエプロンやマスク、手袋を着用
  • ふき取るときは新聞紙やペーパータオルを使う
  • ふき取りに使用した新聞紙などは二重にしたビニール袋に入れて捨てる

また、子どもがいる場合は、嘔吐物や便に触れないよう、別室に移動させるなどの対応が必要です。

③マスクを着用する

3つ目は「マスクを着用すること」です。
マスクを着用することで、以下の感染予防が可能です。

  • 会話時の飛沫感染
  • 乾燥した嘔吐物を吸い込む空気感染

使用後のマスクは、ビニール袋に入れて捨てることで、ゴミ箱を掃除する際に手にウイルスが付着するのを防げます。

また、感染者自身もマスクを着用し、家族や周りの人に感染を拡大させないことも必要です。

④塩素系漂白剤で消毒する

4つ目は「塩素系漂白剤で消毒すること」です。
先ほどもお伝えした通り、ノロウイルスやロタウイルスはアルコール耐性があるため、アルコールを使用した消毒ではウイルス除去の効果がありません

ノロウイルスやロタウイルスに対しては、市販の家庭用塩素系漂白剤を使用して消毒を行う方法が効果的とされます。

また、感染者の嘔吐物や便などが衣類に付着した場合は、塩素系漂白剤に10分以上つけ置きし、他の衣類と分けて洗濯しましょう。
塩素系漂白剤につけ置きできない衣類などの場合は、スチームアイロンを当てたり、85度以上の熱水に1分間以上つけ置きしたりすることでウイルスが死滅します。

⑤室内を換気する

5つ目は「室内を換気すること」です。
室内にはウイルスなどを含む空気が滞留するため、定期的に換気することで感染予防ができます。

室内の換気をするときは、1時間に2回以上、5分間窓を開け、ウイルスが滞留する空気を排出するよう心がけましょう。

⑥タオルや食器は共有しない

6つ目は「タオルや食器は共有しないこと」です。
感染者が使用したタオルや食器には、ウイルスが付着しているため、共有すると感染リスクが高まります。
タオルや食器は、清潔なものを個別に用意して使用しましょう。

また、家族に感染者がいる場合は、使い捨て皿や紙コップを使用したり、使い終わった食器を熱湯消毒したりするなどの感染予防が大切です。

⑦トイレの蓋を閉めて流す

7つ目は「トレイの蓋を閉めて流すこと」です。
胃腸で増殖したウイルスは、便と一緒に排出されます。
そのため、トイレの蓋を閉めないまま流すと、ウイルスが便器の外に飛び散ってしまい、感染リスクが高まります。

トイレを使用するときは、蓋を閉めて流す癖をつけ、日頃から感染予防を行いましょう。

ウイルス性胃腸炎を疑うときは早めに医療機関を受診しよう

ここまでウイルス性胃腸炎の詳細と予防策についてご紹介しました。
要点を以下にまとめます。

  • ウイルス性胃腸炎の潜伏期間は、一般的に1~3日程度だが、感染したウイルスによって潜伏期間が異なる
  • 原因となる病原体にはノロウイルス/ロタウイルス/アデノウイルスがあり、症状には下痢や嘔吐、発熱などを伴う
  • ウイルス性胃腸炎の感染経路は、経口感染/接触感染/空気感染に大別され、感染を防ぐには、手洗いうがいの徹底や、トイレの蓋を閉めて流すなどの日頃の対策が大切

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
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