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【2026年最新】令和7年度補正予算「医療・介護等支援パッケージ」完全ガイド|賃上げ・物価高騰・DX補助金を網羅

2026年(令和8年)を目前に控え、医療・介護・障害福祉の現場は、かつてない「経営の危機」に直面しています。
長引く物価高騰による利益の圧迫、他産業への人材流出、そして2025年問題のピークによる需要急増です。

これらに対し、政府は 令和7年度(2025年度)補正予算 において、総力を挙げた緊急支援策「医療・介護等支援パッケージ」を閣議決定しました。
これは、通常の報酬改定とは別枠で、即効性のある財政支援を行うものです。

本記事では、この支援パッケージの「3つの柱(賃上げ・物価高騰・DX)」の詳細、想定される補助金額、申請スケジュール、そして採択されるために今すぐ準備すべきポイントを、5,000文字のボリュームで徹底解説します。

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「医療・介護等支援パッケージ」とは? 制度の全体像

医療・介護等支援パッケージ イメージ

なぜ「補正予算」なのか? 緊急性の背景

通常、国の予算は4月から始まる「当初予算」で動きます。
しかし、昨今の急激な物価上昇や、2024年の春闘で全産業平均5%を超える賃上げが実現したことによる「医療・介護業界の賃金格差」は、翌年度を待っていられない緊急課題です。

そのため、政府は年度の途中に追加で予算を組む「補正予算」を活用し、 即効性のある現金給付や補助金 として現場に届けるパッケージを策定しました。

対象となる3分野と事業所

本パッケージは、公定価格(国が価格を決めているため、コスト増を価格転嫁できない産業)で運営される以下の3分野が対象です。

  • 医療分野: 病院、有床・無床診療所、歯科診療所、薬局、訪問看護ステーション
  • 介護分野: 特別養護老人ホーム、老健、デイサービス、訪問介護、サ高住、グループホーム等
  • 障害福祉分野: 障害者支援施設、就労継続支援事業所、グループホーム等

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【柱1】人材確保・処遇改善(賃上げ)支援の詳細

人材確保・処遇改善 イメージ

2024年度の報酬改定で新設された「ベースアップ評価料」ですが、事務負担の重さや制度の複雑さから、取得を見送っている中小事業所が少なくありません。
今回のパッケージでは、ここをテコ入れします。

ベースアップ評価料の「未届出」事業所への伴走支援

賃上げ原資となる加算を取れていない事業所に対し、社会保険労務士などの専門家を派遣し、就業規則の改定や賃金規定の見直し、届出書類の作成を無料でサポート(伴走支援)する事業が展開されます。
「計算が複雑で諦めていた」という事業所にとっては最大のチャンスです。

若手・中堅職員への重点配分とキャリアパス構築

全産業と比較して、特に賃金格差が大きいのが「若手・中堅層」です。
離職を防ぐため、経験年数や資格に応じたキャリアパスを構築し、それに基づいて賃上げを行う事業所に対して、一時金や研修費用の助成が手厚くなります。

賃上げ促進税制との併用

補助金だけでなく、賃上げを行った企業に対する法人税の減税措置(賃上げ促進税制)についても、医療・介護法人が使いやすいよう周知・運用の柔軟化が図られます。
赤字法人であっても、「繰越控除」の活用などが検討されています。

【柱2】物価高騰・エネルギー価格対策の詳細

電気・ガス代の高騰は、24時間空調が必要な入院・入所施設にとって死活問題です。

「重点支援地方交付金」による直接給付

国から都道府県に配られる「重点支援地方交付金」の推奨メニューとして、医療・介護施設への支援が明記されています。
都道府県によって名称は異なりますが、以下のような給付が行われます。

  • 定額給付型: 1事業所あたり一律〇〇万円
  • 規模連動型: 病床数×〇万円、定員数×〇千円
  • 車両支援: 訪問系サービスのガソリン代高騰に対し、車両1台あたり〇万円

食材費の「価格転嫁できない分」の補填

介護施設や病院給食における食材費の高騰分について、利用者への負担増(食費の値上げ)を抑制するため、上昇分を公費で補助する制度です。
例:給食1食あたり20円〜50円の補助など

省エネ設備更新への補助(LED・高効率空調)

「高騰した光熱費を払うための支援」だけでなく、「光熱費自体を下げるための投資」も支援対象です。

  • 高効率空調機への更新
  • 照明のLED化
  • 窓の断熱改修(二重窓など)

これらの工事費用の1/2〜3/4程度を補助するメニューが、各自治体で公募されます。

【柱3】生産性向上(DX・ICT・ロボット)支援の詳細

DX・ICT導入 イメージ

人手不足を「人の採用」だけで解決するのは不可能です。
今回のパッケージでは、テクノロジー導入への補助率や上限額が、通常よりも大幅に拡充される見込みです。

介護ロボット・見守りセンサー導入の上限額引き上げ

夜勤職員の負担軽減に直結する「見守りセンサー」や、腰痛予防のための「移乗支援ロボット」の導入支援です。

  • トレンド: 単なる機器購入だけでなく、Wi-Fi環境整備や、センサーと連携するインカム、タブレット端末まで「パッケージ導入」する場合に補助額が上乗せされます。

医療DX:サイバーセキュリティ対策への緊急助成

近年急増している医療機関へのランサムウェア(身代金ウイルス)被害を受け、セキュリティ対策への補助が新設・強化されます。

  • 対象経費: オフラインバックアップシステムの構築、ネットワーク分離装置、VPNルーター、セキュリティソフトの導入、職員向けセキュリティ研修費用など。
  • 要件: 2024年度から義務化された「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」への対応が必須となります。

「協働化・大規模化」によるバックオフィス統合支援

小規模な法人が単独でシステム投資をするのは困難です。
そのため、複数の社会福祉法人や医療法人が連携し、「人事・給与・会計システムをクラウドで共有する」「タスクシェアリングを行う」といった取り組みに対し、システム改修費やコンサルティング費用が補助されます。

都道府県が窓口!申請スケジュールと手続き

このパッケージ予算は、国会で成立した後、 各都道府県に交付され、そこから各事業所へ公募 されます。

公募開始はいつ? 2026年1月〜3月の動き

補正予算の成立時期によりますが、実務的なスケジュールは以下の通り予想されます。

  • 2025年12月〜2026年1月: 国の補正予算成立、都道府県への通知
  • 2026年1月〜2月: 都道府県議会での予算承認
  • 2026年2月〜3月: 【重要】各都道府県で申請受付開始(期間が短いので注意!)
  • 2026年3月〜4月: 交付決定、支給開始

「地域医療介護総合確保基金」との関係

多くの事業は、消費税財源の「地域医療介護総合確保基金」に、補正予算で追加のお金を流し込む形で行われます。
そのため、情報の掲載場所は 都道府県庁の「医療政策課」「高齢福祉課」などのウェブサイト にある「基金事業」のページになることが多いです。

採択率を上げるための事前準備 3ステップ

補正予算事業は「早い者勝ち」や「期間が極端に短い(2週間など)」ケースが多々あります。
公募が出てから動いては間に合いません。

ステップ1:見積もりの事前取得

ICT機器や省エネ設備は、業者に見積もりを依頼しても数週間かかることがあります。
「補助金が出たらすぐに発注したい」と伝え、仮の見積書(導入計画)を今のうちに作成しておきましょう。

ステップ2:GビズIDプライムの取得

行政手続きのデジタル化に伴い、補助金申請はオンライン(jGrants等)のみという自治体が増えています。
GビズIDプライム のアカウント発行には、印鑑証明書の郵送などが必要で、2週間程度かかります。
まだ持っていない法人は、今すぐ取得してください。

ステップ3:県の担当部署ページのブックマーク

Google検索で「〇〇県 医療 物価高騰」「〇〇県 介護 生産性向上」と検索し、担当課のページをブックマークします。
また、都道府県のメールマガジンやLINE公式アカウントがあれば登録し、更新通知を受け取れるようにしましょう。

よくある質問(Q&A)

Q1. 賃上げ支援は、ボーナス(一時金)でも対象になりますか?

A. 制度によりますが、国の方針としては「毎月の給与(ベースアップ)」への配分を推奨しています。
ただし、補正予算による緊急支援金などは、一時金としての支給も認められるケースが多いです。
各都道府県の要綱を必ず確認してください。

Q2. 昨年度にICT補助金をもらいましたが、今年も申請できますか?

A. 基本的には可能です。
ただし、「同じ機器の買い替え」は対象外となることが多いです。
「前回は見守りセンサーだったが、今回はインカムと記録ソフトを導入する」といったように、別の目的・機器であれば採択される可能性が高いです。

Q3. 個人経営のクリニックや小規模な訪問介護所も対象ですか?

A. はい、対象です。
法人格(医療法人、社会福祉法人、株式会社等)は問われないことがほとんどですが、保険医療機関・介護保険指定事業所としての指定を受けていることが前提となります。

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まとめ:情報は「待つ」のではなく「取りに行く」

令和7年度補正予算「医療・介護等支援パッケージ」は、現場の窮状を救うための緊急措置です。
しかし、この支援金は「申請した事業所だけが受け取れる」ものであり、黙っていても振り込まれるものではありません。

【今すぐやるべきアクション】

  • 自施設の課題(光熱費が高い、記録業務に時間がかかる等)をリストアップする。
  • 解決するための設備・システムを検討し、業者に見積もりを依頼する。
  • 都道府県のホームページを週に1回はチェックする体制を作る。

制度を賢くフル活用し、2026年の荒波を乗り越える強固な経営基盤を構築しましょう。

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