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認知症発症に年齢は関係ある?関係の深いアルツハイマー型を徹底解説

認知症は高齢者の病気と思われがちですが、認知症になりやすい年齢はよく知らないという方も多いのではないでしょうか。

一口に高齢者といっても、認知症の有病率は年齢別に異なりますし、高齢者以外の方でも発症リスクは0ではありません。

本記事では、認知症と年齢の関係について、解説します。

  • 高齢者と若年者の年齢別の認知症有病率
  • 認知症高齢者の増加傾向
  • 若年性認知症と原因
  • 高齢者と若年者の認知症の特徴の違い
  • 早期発見による認知症の治癒の可能性

ぜひ本記事を最後までお読みください。

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年齢別の認知症有病率

高齢者と若年者の認知症有病率について、それぞれ年代別に見ていきます。

【高齢者の年齢別の認知症有病率】
65歳以上の方の認知症有病率と、傾向について解説します。
まず、以下のデータをご覧ください。

年齢(歳)全体(%)男性(%)女性(%)
65-692.92.83.8
70-744.113.94.9
75-7913.611.714.4
80-8421.816.824.2
85-8941.435.043.9
90-9461.049.065.1
95以上79.550.683.7

出典:厚生労働科学研究費補助金 認知症対策総合研究事業 
「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応」(平成21~24)

65歳~69歳では、全体の有病率は2.9%と、認知症を発症する方は人口の3%程度です。
しかし、同じ年代でも女性の有病率は3.8%と、発症率がやや高いことが分かります。

つづく70歳前半では、全体の有病率は4%程度、女性も5%程度と、認知症有病率はゆるやかに推移しています。
一方、75歳~79歳では、全体の有病率は13.6%です。
前段階の70~74歳に比べると、有病率はおよそ3倍に跳ね上がっています。

次の80歳~84歳では、有病率はさらに上昇し、全体の約2割に認知症発症が見られます。
さらに85歳~89歳では、80歳前半の約2倍の方が、認知症を発症しています。

90歳~94歳では全体の約6割、95歳以上では約8割が認知症を発症しています。

つまり80歳代では3人に1人、90歳以上では2人に1人が認知症を発症する計算です。

有病率にとくに急激な増加がみられるのが、75歳~79歳です。
単純な有病率で言えば、認知症発症者数は、全体の約1割程度です。
しかし、70歳代前半に比べて、有病率が約3倍であることは、注目すべき点です。

次に大きな変化が見られるのは、85歳~89歳です。
80歳前半に比べると、認知症の発症リスクが2倍になることが分かります。

次に、年齢別の男女比についても、簡単に見ていきましょう。
全体の傾向として、男性よりも、女性の方が認知症発症率が高くなっています。

とくに80歳以降は、男女の有病率の差は著しくなります。
90歳以降の有病率は、男性が約5割であるのに対し、女性は約7割~8割以上と、とても多くの方が認知症を有しています。

以上のデータから、認知症の有病率は、高齢になるほど高くなるということが分かります。
とくに女性は、男性と比べて、認知症の発症率が高いです。

【若年者の年齢別の認知症有病率】
独立行政法人「東京都健康長寿医療センター」の調査(2017年度~2019年度)では、64歳未満の若年者の認知症有病人数は、3万5700人と推計されました。
人口10万人あたりの有病率は、50.9人です。

2006年~2008年におこなわれた同様の調査では、有病人数は3万7800人で、人口10万人あたりの有病率は47.6人でした。
2017年~の調査では、2006年~の調査より、有病者数が減少した背景には、少子高齢化があります。

つまり、若年者の数が減ったにも関わらず、有病率が上昇していることから、若年者の認知症発症率が増加していることが分かります。
なお、2006年~2008年の調査で、厚生労働省は、若年性認知症の推定発症年齢を、平均51.3歳程度と発表しています。

以下は、2006年~2008年の調査結果をもとに、人口10万人あたりの有病人数の大まかなデータです。

年齢(歳)10万人あたりの有病人数(人)
18-190.8
20-295.1~5.8
30-395.9~8.9
40-4914.8~27.1
50-5951.7~115.1

出典:厚生労働省「若年性認知症の実態と対応の基盤整備に関する研究」の調査結果の概要

以上のデータから、40歳以降は、有病率の上昇率が著しいことが分かります。

とくに50歳以降は、有病率が倍増しており、認知症の発症リスクが高くなっています。

増加する認知症高齢者

認知症高齢者は、世界的な増加傾向があります。
世界保健機関(WHO)の発表によると、全国の認知症有病者数は現在約3560万人です。
さらに2030年には6570万人、2050年までに1億1540万人の方が認知症を発症すると推定されています。

認知症高齢者が増加している背景には、医療の発展等に伴う高齢化があります。
認知症は、年齢が上がるにつれ、発症リスクが高まるためです。

とくに日本では急激な高齢化が進んでおり、現在は高齢化率23%を超える超高齢社会を迎えました。
よって、高齢者の割合が多い日本社会では、認知症高齢者の顕著な増加が見られます。

厚生労働省研究班の大規模研究によると、2012年時点で、実際の認知症高齢者数は462万人で、有病率は15%でした。
65歳以上の高齢者のうち、7人に1人が認知症高齢者にあたります。

その後の調査では、有病者数は、2025年には約700万人、2080年には約850万人にのぼると推計されました。
割合で言えば、2050年には5人に1人、2080年には4人に1人の計算です。

同調査では、「MCI(軽度認知症)」の有病者数にも触れられました。
MCIは認知症の前段階であり、認知症に移行する確率の高い障害です。

2012年時点で、MCIを患う高齢者は推計400万人です。
つまり、将来的に認知症を発症するリスクのある高齢者が、2012年時点で400万人存在しています。

このように、高齢化をたどる日本では、認知症高齢者の数は、ますます増え続けると予測されます。

若年性認知症とは

認知症は、年齢が高くなるにつれ、発症率が高まる病気です。
しかし実際には、64歳未満の非高齢者でも、認知症になることがあります。

64歳未満で発症する認知症は、若年性認知症と呼ばれます。

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若年性認知症の原因疾患

若年性認知症も、高齢者と同じく、原因疾患によってさまざまなタイプに分けられます。
若年性認知症の主な原因疾患には、アルツハイマー型認知症、血管性認知症、前頭側頭型認知症があります。

アルツハイマー型認知症

若年性認知症の原因疾患のうち、もっとも大きな割合を占めるのが、アルツハイマー型認知症です。
2017年〜2019年に日本医療研究開発機構(AMED)認知症研究開発事業によって実施された調査によると、全体の52.6%を占めています。

アルツハイマー型認知症の原因は、脳に異常たんぱくが蓄積することです。
症状としては、「物忘れ」や「判断力の低下」などが目立ちます。

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血管性認知症

原因疾患のうち、2番目に大きな割合を占めるのが、血管性認知症です。
全体の17.1%にあたります。
なお、過去の調査では、若年性認知症の原因の第1位となったこともあります。

血管性認知症は、脳卒中や脳出血などの、脳血管障害に伴って起こります。
脳が損傷を受けた部位によって、認知機能の低下の仕方や程度が異なるため、症状の強さに波がある点が特徴です。

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前頭側頭型認知症

前頭側頭型認知症は、若年性認知症の原因の3位です。
全体の9.4%を占めます。
他の認知症に比べて、若年層での発症率が高いのが特徴です。

前頭側頭型認知症の原因は、何らかの原因で前頭葉と側頭葉が委縮することです。
顕著な症状は人格変貌、社会性の欠如などで、物忘れはさほど目立ちません。

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高齢者の認知症と若年性認知症の違い

高齢者と若年者の認知症の特徴の違いについて、解説します。

発症年齢

一般的に認知症とは、65歳以降の高齢者が発症する病気です。
認知症は高齢者がなるものというイメージがあるのも、このためです。

一方、若年性認知症は、64歳未満の若い世代が発症する認知症です。
発症平均年齢は50歳前後であるため、いわゆる「働き盛り」の方が発症するのが、高齢者の認知症と異なる特徴です。

男女比

高齢者と若年者の認知症では、男女比に逆転が見られます。

高齢者による認知症では、女性のほうが有病者数が多いです。
一方、若年性認知症では、男性のほうの発症率が高いです。

経済的問題

若年性認知症は、高齢者の認知症と異なり、経済的問題が顕著です。

若年性認知症の発症者の多くは、50歳前後の働き盛りの方です。
一家の大黒柱が、認知症をきっかけとして、職を失うことも少なくありません。

ある日突然収入がなくなれば、家族全体の死活問題となります。
さらに若年性認知症の場合は、配偶者の収入減少のリスクも高いのが特徴です。
配偶者も時として、介護のために、仕事を辞めざるを得ない状況に追い込まれるからです。

このように、若年性認知症は、働き盛りであるにも関わらず、唐突に収入がなくなるというリスクが高いです。
そのため、すでにリタイア後の高齢者の認知症と異なり、一気に経済困窮しやすいという特徴があります。

認知症は早期発見で治る?

認知症は、基本的に完治は見込めません。
しかし治療次第では、進行を遅らせることは可能です。

とくに早期段階で発見できれば、重篤化の予防や、症状の軽減の可能性が高まります。
その後の人生設計を考えるゆとりが生まれるのも、認知症の早期発見のメリットです。

また、認知症の中には、手術で治るタイプもあります。
同じく早期発見が完治のポイントとなるため、気になる症状があれば、年齢に関わらず、早めに病院を受診することが大切です。

認知症は予防が命

認知症は進行性の疾患であるため、一度発症すると完全な治癒は見込めません。
そのため認知症は、そもそも発症しないこと=予防が大切です。

認知症の予防方法をご紹介します。

社会的交流を増やす

社会的交流や他人とのコミュニケーションは、脳の活性化を期待できます。
他者と関わることは、様々なことへの興味をかき立てたり、新しい発見があったりするものです。

また、コミュニケーションを取る上では、相手の顔色を読むことや、受け答えへの配慮が欠かせません。

いずれも脳をフル回転させるため、脳の老化防止に役立ちます。

生活習慣の改善を行う

生活習慣全般を見直すことは認知症予防の上で重要です。
理由は生活習慣の予防になるためです。

生活習慣病は認知症のリスクを高める要因です。
特に動脈硬化は脳血管を痛めるため、認知症を誘発しやすい疾患です。

糖尿病・肥満・高血圧なども間接的に認知症リスクの上昇につながります。
いずれも動脈硬化を伴いやすいためです。

生活習慣病は生活習慣の乱れが原因であることがしばしばです。
認知症予防のためにも、生活全体を見直して生活習慣病を予防しましょう。

バランスの取れた食事を摂る

様々な食品をバランスよく食べることが大切です。
食品の種類を増やすことで、脳が必要とする栄養をまんべんなく補給できるためです。

特に認知症予防効果が高いのは、魚・野菜・果物などです。
魚に含まれるDHA/EPAは、脳機能をサポートする栄養です。

野菜・果物に含まれるビタミン・ミネラルは、活性酸素を取り除く作用があります。
活性酸素は血管・細胞をサビさせる物質で、認知症の原因の1つです。

適度な運動を行う

適度な運動は2つの観点から認知症予防に役立ちます。
1つは全身の血行促進です。

脳の血流改善が期待できるため、脳機能が正常に保たれやすくなります。
2つ目は運動自体が脳の刺激となるためです。

運動する際には、脳の運動領域が活性化されます。
つまり運動とは身体だけでなく頭も使う行為なのです。

認知症予防に効果が高いのは有酸素運動です。
有酸素運動とは、息切れしない程度に続けられる運動を指します。

具体的にはウォーキング・散歩などがおすすめです。

認知症発症と年齢の関係まとめ

ここまで、認知症の発症と年齢に関する事柄についてお伝えしてきました。

  • 高齢者では、75歳以降の認知症有病率が急激に増加する
  • 若年者は、50歳以降の認知症有病率が高い
  • 認知症高齢者は、2025年には5人1人と推定される
  • 若年性認知症の主な原因は、アルツハイマー型認知症、血管性認知症、前頭側頭型認知症
  • 高齢者と若年者の認知症では、発症年齢の若さ、男女比の逆転、経済的困窮の度合いが異なる
  • 認知症の早期発見により、重篤化や症状の軽減を期待できる

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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