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トップページ>健康お役立ち記事>栄養>フラボノイドが多く含まれる野菜とは?効果と目安摂取量を紹介

フラボノイドが多く含まれる野菜とは?効果と目安摂取量を紹介

フラボノイドは、野菜や果物に含まれる栄養素です。
フラボノイドには、抗酸化作用やデトックス作用があります。

そもそも、フラボノイドを多く含む野菜にはどのようなものがあるのでしょうか。
野菜や果物によって、含まれるフラボノイドが違うのをご存知でしょうか。

本記事では、フラボノイドが多く含まれる野菜について以下の点を中心にご紹介します。

  • フラボノイドが多く含まれる野菜とは
  • フラボノイドの効果
  • フラボノイドの効果的な摂り方

フラボノイドについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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フラボノイドとは

フラボノイドは、ポリフェノールの一種です。
天然に存在する有機化合物群の総称になります。

フラボノイドは、化学構造の違いによって分類することができます。

  • フラボノール類
  • フラボン類
  • カテキン類
  • フラバノン類
  • アントシアニン類
  • イソフラボン類

6分類の中でも化学構造の違いでさらに分類され、4,000種類以上になります。

フラボノイドは、野菜や果物などの色素や苦味、辛味の成分になります。
野菜や果物などの植物が、外的刺激から身を守るためにつくり出している物質です。

植物が自身を守るためのフラボノイドですが、人体に対しても生理調節機能があります。
そのため、特定機能成分として注目されています。

フラボノイドはビタミン様物質として「ビタミンP」ともよばれています。

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フラボノイドが多く含まれる野菜

代表的なフラボノイドの種類と効果について、以下の表にまとめました。
多く含まれる野菜も紹介していきます。

名称種類効果・働き多く含まれる野菜
イソフラボンイソフラボン類・更年期障害改善効果

・女性ホルモン分泌量の調整

・前立腺がんの予防

・大豆

・葛

・レッドクローバー

ケルセチンフラボノール類アレルギー症状の抑制・たまねぎ

・りんご

・パセリ

カテキンカテキン類・強力な抗酸化作用

・生活習慣病の予防

・活性酸素の抑制

・緑茶

・あずき

・抹茶

・ココア

アントシアニンアントシアニン類・視機能改善効果

・抗酸化作用

・眼病の予防や改善効果

・ブルーベリー

・黒豆

・カシス

・紫キャベツ

セサミンフラボノール類・肝臓の機能を高める効果

・二日酔いや動脈硬化、がんの予防

・ごま

・ごま油

テアフラビンタンニン類・カテキン以上の機能性

・抗酸化作用

・血流改善効果

・インフルエンザ予防効果も期待

・紅茶

・ウーロン茶

ヘスペリジンフラバノン類・ビタミンCのコラーゲン生成作用を促進

・血管、肌、骨の強化

・血流改善

・シミやしわの改善効果も期待

・ゆず

・温州みかん

・レモン

ルテオリンフラボン類・抗肥満作用

・抗アレルギー作用や抗炎症作用

・抗糖尿病としての作用も期待

・ピーマン

・春菊

・セロリ

ナリンギンフラバノン類・食欲抑制作用

・血栓を予防し血流を改善

・抗アレルギー作用

・グレープフルーツ

・はっさく

タンニンポリフェノール類・収斂作用

・下痢の改善効果

・れんこん

・ゲンノショウコ

・渋柿

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フラボノイドの主な効果

フラボノイドにはさまざま種類があり、効果もさまざまです。
代表的な効果について説明していきます。

抗酸化作用

多くのフラボノイドが持っている作用で、野菜や果物のほとんどに含まれています。
抗酸化作用によって活性酸素が除去されます。

活性酸素が増えることで、さまざまな生活習慣病が引き起こされます。
シミやしわも、活性酸素による酸化が原因で起こります。

フラボノイドの抗酸化作用によって活性酸素を除去します。
活性酸素が除去されると、老化や生活習慣病の予防につながります。

免疫力を整える

緑茶や紅茶に含まれるカテキンやテアフラビンには、強力な抗酸化作用があります。

強力な抗酸化作用は免疫力を高めることにもつながります。
免疫力が高まるとがん細胞の増殖を抑えることもできます。

他にもゆずやレモンに含まれるヘスペリジンには、抗ヒスタミン作用があります。
ヒスタミンを抑えてアレルギーを抑えることで、免疫力を整えることにつながります。

アンチエイジング

アンチエイジングは老化防止のことであり美容だけでなく健康面全体に役立ちます。
視覚機能においてはアントシアニンが眼精疲労や眼病予防に役立ちます。

アントシアニンはブルーベリーに多く含まれます。
他にも紫芋や赤たまねぎ、紫キャベツなどの赤紫色の野菜に多く含まれています。

他にもヘスペリジンはビタミンCをサポートします。
ビタミンCをサポートすることにより、シミやしわの予防になります。

ストレス緩和

パセリやセロリに含まれるフラボノイドには、神経の鎮静作用があります。
過敏になっている神経を和らげてストレスを緩和させます。
そのため、抗不安作用や精神安定作用につながります。

動脈硬化の予防

アントシアニンやケルセチンには、血小板凝集抑制作用があります。
また血管を強くする作用があります。

ケルセチンはたまねぎの外皮に多く含まれています。
他にもブロッコリーやモロヘイヤなどの野菜にも多く含まれます。

血液がサラサラになり血管もしなやかに強くなることで、動脈硬化予防に効果があります。

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フラボノイドの目安摂取量

フラボノイドは、日本人の食事摂取基準において摂取量は決められていません。
摂取量の目安として1〜3g/日程度が推奨されています。

フランス人に動脈硬化や心筋梗塞が少ない理由は、赤ワインを多く飲むためと考えられています。

フラボノイドの摂取量と疾病の発症率との相関性を調査した研究は、世界中で多数あります。

研究では、心筋梗塞やがん・糖尿病とフラボノイド摂取量には逆相関が認められています。
しかし、疾病が予防できる量がどのくらいなのかは明らかにされていません。

日本人の1日のフラボノイド摂取量は、平均して数100mgと推定されています。

野菜や果物も意識的に摂取している方も多くいます。
また、日本では味噌や豆腐などの大豆食品から摂取していることも考えられます。

忙しくて野菜や果物をあまり食べていないという方は意識的に摂取してください。

健達ねっとECサイト

フラボノイドを効率よく摂取するには

フラボノイドは水溶性であるため体内にとどまる時間が短く、一度に多くの量を摂取しても過剰分は排泄されてしまいます。

また、水溶性で体内にとどまる時間が短いため、効果が発揮されるのは食後のみになります。

フラボノイドの効果を最大限に出すためには、常に血中に存在するのが理想的です。
そのためには、事ごとに野菜や果物を数種類ずつ摂取する必要があります。

フラボノイドにはたくさんの種類があります。
異なる作用をもつフラボノイドを摂取することで、さまざまな効果が得られます。

さまざまな野菜や果物をバランスよく食事ごとに摂取することをおすすめします。

薬の使い方

フラボノイドにより予防できる病気

フラボノイドを摂取することでさまざまな病気を予防することができます。
それぞれ具体的に説明していきます。

糖尿病

フラボノイドを多く摂取すると、2型糖尿病の発症リスクが低下します。
フラボノイドの中でも、フラボンとアントシアニンが糖尿病予防に効果があります。

フラボンとアントシアニンはインスリン抵抗性が改善されます。

また、フラボノイド類にはアディポネクチンを改善する作用もあります。

アディポネクチンというホルモンは、脂肪組織から分泌されます。
分泌されたアディポネクチンはインスリン感受性を亢進します。

アディポネクチンはにんじんやオクラなどの緑黄色野菜によって分泌が促進されます。

フラボノイドを摂取することでインスリン抵抗性が改善され、感受性が亢進します。
そのため血糖値が低下し糖尿病予防に効果を発揮します。

他にも、柑橘類に含まれるフラボノイドがインスリン分泌細胞に働きかけます。
インスリン分泌が促されて血糖値改善の効果があります。

高血圧

フラボノール、アントシアニンの摂取量が多いことで血圧の上昇を抑制します。
また、ケルセチンは血管内皮細胞のダメージを防ぎ、末梢血管をしなやかに拡張させます。

フラボノイドを摂取することで、血管が強化されしなやかになります。
血小板凝集抑制作用をもつフラボノイドもあり、血液がサラサラになります。

しなやかな血管と血液がサラサラになり血流が改善することで、高血圧予防につながります。

動脈硬化

フラボノイドには、血管を強化する働きがあります。
また悪玉コレステロールの排泄を促し、高脂血症を改善する効果もあります。

血小板凝集抑制作用もあり血液がサラサラになります。
血管がしなやかになり、高コレステロールが改善することで動脈硬化予防につながります。

脳卒中

研究では、フラボノイドを多く摂取する女性に脳卒中が減少する結果が報告されています。

脳卒中の原因には、高血圧や動脈硬化があります。

フラボノイドを摂取することで、高血圧や動脈効果を予防できます。
さらに、抗酸化作用や抗炎症作用があり脳卒中予防につながっています。

がん

ほとんどのフラボノイドには、抗酸化作用があります。
抗酸化作用による活性酸素の除去によって、がん予防に効果を発揮します。

また、フラボノイドには、遺伝情報を含むmRNAを調整する機能があります。
mRNAを調節することで、がん細胞の増殖を抑制することが期待できます。

他にも、フラボノイドにはがん細胞致死作用、放射線増感作用が報告されています。

フラボノイドにはがん予防効果が期待されています。
また、既存の抗がん剤効果増強・副作用軽減なども期待でき研究が進められています。

認知症

フラボノイドを多く摂取することで、認知症リスクが低くなります。
認知機能の低下には、抗酸化物質の不足が関わっていると考えられています。

ほとんどのフラボノイドには抗酸化作用があります。
そのためフラボノイドを摂取することで認知症予防につながります。

研究では、フラボノイドを約600mg/日摂取する群と、約150mg/日摂取する群を比較しています。
多く摂取する群は、少ない群に比べて認知症リスクが20%低くなります。

また、フラボノイドは、神経細胞を保護して壊れることを防ぎます。
脳血管の血流を改善する作用もあります。

フラボノイドにより、脳機能が衰えることを予防できる可能性があります。
さらに、脳機能の衰えを予防することは認知症リスクを低下させることにつながります。

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大豆イソフラボンの発がんリスク

フラボノイドには、がん抑制効果などさまざまな健康効果があります。
健康効果の中には、研究で明らかにされているものが多数あります。

しかし、未だ研究段階であり、全ての作用や効果が明らかにされているわけではありません。
特に大豆イソフラボンと乳がんなどの関連性については対立する意見があります。

乳がんなどはエストロゲンに感受性の高いがんです。
動物を用いた実験においてがん発生リスクは次のような報告がされています。

  • 大豆イソフラボンを与えたラットでは腺がん組織重量が増加した
  • 大豆イソフラボンを与えたラットでは子宮重量が増加した
  • 大豆イソフラボンを与えたマウスでは乳がんによる腫瘍の増大を認めた

しかし、実験はいずれも動物を用いています。
そのため、人体においても同じような結果を示すという報告はされていません。

一方で、大豆イソフラボンが乳がん発生リスクを低減するという報告もあります。
大豆イソフラボンは女性エストロゲン分泌量を調整する作用があります。

大豆イソフラボンによって過剰なエストロゲン分泌が抑えられることになります。
つまり、大豆イソフラボンにはエストロゲン作用と抗エストロゲン作用があります。

抗エストロゲン作用はありますが、有益性や有害性は結論が出ていません。
そのため、米国がん学会では大豆イソフラボンのサプリメントに警告を出しています。

大豆イソフラボンを更年期障害予防や美容目的で摂取している方は多くみられます。
しかし、人体に有益か有害か結論が出ていません。

特定の成分のみを多量に摂取せず、バランスよく摂取することが健康への第一歩です。

出典:食品安全委員会「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方」

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フラボノイドの野菜のまとめ

ここまで、フラボノイドが多く含まれる野菜についてお伝えしてきました。
フラボノイドが多く含まれる野菜の要点をまとめると以下の通りです。

  • フラボノイドは種類によって多く含まれる野菜が異なる
  • フラボノイドには抗酸化作用や生活習慣病予防に効果がある
  • フラボノイドの摂り方は、さまざまな種類の野菜を食事ごとにこまめに摂取する

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
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  • 障がい者雇用

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