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トップページ>健康お役立ち記事>高齢者の病気>白内障の検査とセルフチェック方法|検査費用と手術の判断基準を説明

白内障の検査とセルフチェック方法|検査費用と手術の判断基準を説明

目の病気として代表的なのが白内障です。
白内障を早期に発見するには、異変に気づいた時点で検査を受けることが大切です。

ところで、白内障の検査とはどのようなものなのでしょうか。
本記事では、白内障の検査について、以下の点を中心にご紹介します。

  • 白内障の検査はどこで受けられるのか
  • 白内障の検査とは
  • 白内障の手術前に受ける検査
  • 白内障の検査にかかる費用相場

白内障の検査について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。

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白内障とは

白内障とは、目の水晶体が白く濁る疾患です。
多くの場合、ものが見えづらくなります。

水晶体とは、目の中でレンズのような働きをする部位です。
主な役割は、外からの光を集めてピントをあわせることです。

加齢などによって水晶体が濁ると、眼球内には光が入りにくくなります。
するとピントが合いづらくなるため、ものが見えにくくなります。

白内障の主な症状は以下の通りです。

  • 目がかすむ
  • 視力が低下する
  • ものがボケてみえる
  • 視界が暗い
  • 光をまぶしく感じる
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白内障の検査ができる病院はどこ?

白内障が疑われる場合、病院で検査を受けましょう。
白内障の検査に対応しているのは「眼科」です。

基本的に眼科であれば、どこで受診してもかまいません。
最寄りのクリニック・病院など、ご自身が通いやすいところで検査を受けてください。

白内障は手術で治療できることがあります。
ただし、白内障の手術はすべての眼科が対応しているとは限りません

手術に対応していない眼科では、手術を前提としない治療が一般的です。
つまり、手術を受けられない可能性が高いのです。

白内障の手術を視野に入れている方は、最初から手術対応可能な眼科を受診するのが無難です。

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白内障の診断・手術前・術後の検査方法

白内障の検査・手術の流れをご紹介します。
検査・手術を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

白内障を診断するための検査

まずは白内障かどうかを診断するための検査をします。
主な検査は以下の通りです。

視力検査

白内障の検査では、まず視力検査することが一般的です。
視力の低下は、白内障の代表的な症状であるためです。

視力検査は、裸眼・矯正視力の両方で行います。
矯正視力とは、メガネやコンタクトレンズを装着した状態の視力です。

白内障では目のレンズ自体が濁るため、矯正しても視力はさほど上がりません。
つまり矯正視力が著しく低下している場合は、白内障の可能性が高いと診断されます。

コントラスト検査

コントラスト検査は、白内障の有無・程度を調べるための検査です。

視力検査に似ていますが、日常生活に近いコントラスト下で検査するため、通常の視力検査とは異なります。

コントラストとは明暗の対比のことです。
コントラストがハッキリしているほど、ものは見えやすくなります。

通常の視力検査では、白い背景に黒の文字が表示されています。
白黒がはっきり分かれているため、コントラストは100%に近い状態です。

つまり、白内障がある方でも、ある程度見えやすい環境が整っています。
一方、コントラスト検査では、あまり明暗がはっきりしていない画像などを使って見え方を検査します。

たとえば表示される文字が薄かったり、白っぽかったりします。
白内障の方は明暗の感度が低下しているため、同じ画像でも明暗が変わるとものが見えづらくなります。

具体的には、色彩が薄くなったり、視界全体がまぶしく光って見えたりします。
つまりコントラスト検査で視力の低下が認められる場合、白内障の可能性が高いというわけです。

コントラスト検査では、通常の視力検査と同じく、裸眼・矯正視力の両方を調べることが一般的です。

細隙灯顕微鏡検査

細隙灯顕微鏡検査は、眼科医が患者の眼球を目で見る検査です。
具体的には、特殊な装置を使って細い光の束を患者の眼球に当てます。

光をあてることで、目・眼球の異常を視認できます。
異常とはたとえば、角膜の傷結膜炎の炎症などが代表的です。

白内障と診断されるのは、水晶体に白い濁りがある場合です。

眼圧検査

眼圧を調べるための検査です。
眼圧が高い場合、白内障以外の病気の可能性があります。

眼圧とは、目の硬さのことで、眼球内の房水によって生じる圧力を指します。

房水は眼球内を循環する水分のことで、眼球の形を維持する役割があります。
眼球内での栄養や老廃物の運搬も担っています。

房水の量が増えると、眼圧が高くなります。
すると視神経が房水に圧迫されるため、視覚・視野に異常をきたしやすくなります。
代表的な病気は緑内障です。

一方、白内障は眼圧とはあまり関係がありません。
よって目に不調があり、かつ眼圧が高い場合は、白内障以外の病気と診断されるケースが多いようです。

眼底検査

眼球の中の異常を調べる検査です。
白内障以外の病気を発見するのが目的です。

眼底検査では、特殊な装置を使って、眼科医などが患者の眼球の中を検査します。
具体的には、視神経・網膜・硝子体などの様子を観察します。

視神経などに異常が認められた場合、白内障以外の病気と診断される可能性が高いようです。

白内障の手術前に行う検査

白内障の手術前に行う主な検査をご紹介します。
白内障の手術は、濁った水晶体を取り除いて、かわりに人工レンズを挿入する方法が一般的です。

適切なサイズ・度数の人工レンズを用いるために、手術前には目の形状などを調べる必要があります。
具体的にどのような検査をするのか解説します。

角膜形状解析

角膜の形・厚み・カーブの角度・乱視の有無などを調べる検査です。
角膜とは、黒目部分のことです。

検査の目的は、白内障の手術で用いるレンズの形を決めることです。
なお、角膜形状解析では、特殊な装置で光を眼球に照射し、角膜の形をスキャンします。

眼軸長検査

眼球の長さを調べるための検査です。

具体的には、角膜頂点から網膜までの距離を調べます。
検査の目的は、白内障の手術で用いるレンズの度数を決定することです。

眼軸長検査には「光学的眼軸長測定器」と「超音波Aモード眼軸長測定器」の2種類があります。

光学的眼軸長測定器は、特殊な装置で光を照射し、眼球をスキャンする方法です。
目に直接触れないため、痛みなどはほとんどありません。

超音波Aモード眼軸長測定器ではチップを目に当てて検査します。
直接目に触れる検査であるため、点眼麻酔します。

角膜内皮細胞計測

角膜の内にある内皮細胞の数を調べます。
内皮細胞には、角膜の水分量を調節する役割があります。

水分量が適正であれば、角膜は透明さを維持できます。
一方、水分量が異常になると、角膜に濁りなどが発生します。

内皮細胞が極端に少ない場合、白内障の手術が受けられない場合があります。

白内障の手術前には、手術に適応しているかどうかを調べるために、必ず角膜内皮細胞の数を検査する必要があります。

内皮細胞の状態によっては、水晶体の交換以外の方法で白内障を手術することもあります。
たとえば、角膜移植が代表的です。

なお、内皮細胞計測では、特殊な装置で眼球をスキャンします。
目に直接触れることはないため、痛みはほとんどありません。

VERIONでの検査

VERIONでの検査は、乱視を矯正したい方向けの検査です。
具体的には、角膜の屈折角度や乱視の程度などを計測します。

あるいは、最適な角膜の切開位置や、レンズを固定すべき位置なども計測できます。
検査結果に基づいて精密な手術計画を立てることで、術後の視力を向上できます。

VERIONでの検査は、特殊な装置を使って眼球を調べます。
目には直接触れないため、痛みなどはほとんどありません。

白内障の手術後に行う検査

白内障の手術後は、メンテナンスも兼ねて、さまざまな検査をします。

白内障を手術すると、時間が経過してから目に不調が出ることもあります。
不調をいち早く発見・改善するためにも、検査は定期的に受けましょう。

視力検査

視力に問題がないかを確認します。
白内障の手術後は、視力が回復することが一般的です。

術後に視力低下がある場合、手術の効果が十分に得られていない可能性があります。
あるいは、白内障以外の病気が隠れているケースもあります。

細隙灯顕微鏡検査

眼球に光を照射して、眼球の異常を確認します。
水晶体の白濁が消えていれば、手術は成功したと判断できます。

眼底検査

特殊な装置を使って、視神経・網膜・硝子体などの様子を確認します。
視神経などに異常がある場合、白内障外の病気を患っている可能性が高くなります。

角膜内皮細胞検査

角膜の内皮細胞の様子を確認します。
内皮細胞の水分量・数が正常であれば、白内障手術は成功したと考えられます。

角膜曲率半径測定

角膜曲率半径測定は、角膜のカーブの角度を測定する検査です。
検査の目的は、近視・遠視・乱視の有無や程度を診断することです。

角膜曲率半径測定では、特殊な装置で角膜の様子を観察します。
検査の際は、眼球に軽い風圧がかかります。

屈折検査

屈折検査では、目のピントが正常であるかを調べます。
具体的な検査項目は、角膜のカーブの角度・水晶体の厚み・眼軸の長さなどです。

屈折検査の結果が正常であれば、視力も正常です。
反対に、屈折検査で異常が出た場合は、見え方に問題が生じています。

つまり白内障が根治していない可能性や、他の病気の可能性が疑われます。

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白内障のセルフチェック方法

白内障のセルフチェック項目をご紹介します。
もし当てはまる項目がある場合、念のため眼科で詳しい検査を受けてください。

  • 年齢が50歳以上である
  • 目が疲れやすい
  • 目が見えにくい
  • 目がかすむ
  • 左右の目で見え方の差が大きい
  • 明るい場所や光を異常にまぶしく感じる
  • 片目を閉じると二重映しにみえる
  • 距離感がつかめず、転倒することが増えた
  • 老眼鏡がなくても、手元のものがよく見えるようになった
  • メガネを替えたが見えづらさが改善されない
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白内障の検査にかかる費用の目安

白内障の検査にかかる費用は、検査内容・病院などによって異なります。
なお、視力検査・眼圧検査などの一般的な検査であれば、費用はトータルで3,000円が相場です。

自己負担1割の方であれば、1,000円前後が平均的です。

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白内障を手術する判断基準

白内障の手術を受けるタイミングは、個人によって異なります。
もし日常生活に支障が出ていない場合は、すこし様子を見てもよいでしょう。

ただし、白内障は、進行すると失明のおそれがあります。
また、重度の白内障になると手術が受けられない可能性もあります。

つまり白内障の手術は、受けるならば早い段階がおすすめです。
特に日常生活で不自由さを感じている場合は、手術を検討すべきタイミングといえます。

たとえば以下のような問題がある場合は、手術を検討してもよいでしょう。

  • 目が見えづらく、転倒することが増えた
  • 新聞やテレビが見えづらい
  • 仕事に支障が出ている
  • 老眼が改善された

特に老眼が改善されたと感じる場合は、手術の検討がおすすめです。
老眼が改善されたと感じる場合、核白内障の可能性があるためです。

核白内障は、進行すると手術そのものが難しくなる場合があります。
核白内障が見つかった場合は、日常生活に支障がなくても、できれば手術を受ける方がよいでしょう。

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白内障を予防するには

訪問介護

白内障の予防法をご紹介します。
ぜひ目の健康にお役立てください。

紫外線・ブルーライトをカットする

白内障を予防するには、紫外線・ブルーライト対策が欠かせません。
白内障とは、水晶体が白濁する現象です。

白濁の原因は、水晶体のタンパク質が酸化することです。
タンパク質の酸化の原因として代表的なのが、紫外線・ブルーライトです。

紫外線・ブルーライトは活性酸素を生み出すことで、水晶体のタンパク質を変性させます。
水晶体の酸化を防ぐには、紫外線・ブルーライトをカットすることが大切です。

具体的にはサングラス・ブルーライトカット用のメガネなどを装着して目を守りましょう。
また、日差しの強い屋外では帽子・日傘を利用するのもおすすめです。

食生活を見直す

白内障は日頃の食生活とも関わりがあります。
たとえば糖質・脂質を摂り過ぎている方は白内障のリスクが高くなります。

過剰な糖質・脂質は、体内での活性酸素の発生原因となるためです。
特に糖質が生み出すAGEsという物質は、水晶体に蓄積しやすいため、白内障のリスクを高めます。

白内障予防のためには、糖質・脂質の摂取をほどほどにすることが大切です。

抗酸化作用がある成分の摂取

水晶体の酸化を防ぐには、抗酸化作用のある食品を食べるのも良い方法です。
抗酸化作用とは、体内の活性酸素を取り除く作用のことです。

抗酸化作用がある栄養・食品の例を以下に挙げます。

  • ビタミンC:レモン・いちご・ブロッコリー
  • ベータカロチン:にんじん・かぼちゃ
  • ルテイン:にんじん・かぼちゃ
  • ゼアキサンチン:ほうれん草・ブロッコリー・柿

適度な運動

白内障予防のためには、適度な運動も必要です。
適度な運動は、糖尿病予防になるためです。

糖尿病は白内障を誘発する原因です。
ちなみに糖尿病になりやすいのは、肥満気味の方・運動不足の方・食生活が偏っている方です。

糖尿病を予防するには、食事を見直し、適度に身体を動かすことが大切です。
なお、糖尿病予防には有酸素運動がおすすめです。

たとえばウォーキング・散歩・サイクリングなどがあります。

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限られた技師だけができる白内障の検査

白内障の検査の1つにOCT検査があります。
OCT検査とは、光干渉断層計という装置を使って、網膜を断層状に撮影する方法です。

断層状とは簡単にいえば、輪切りにした状態です。
網膜の内部まで詳細に観察できるため、視神経の様子や網膜のむくみ、眼球内の出欠の有無を詳細に確認できます。

なお、OCT検査の結果から正確な診断を下すためには、眼科全般に関する深い専門知識が求められます。

そのためOCT検査は、眼科医療の教育を受けた技師しか実施できません
つまり、すべての眼科・技師が対応しているわけではありません。

OCT検査を希望する場合は、対応している眼科を受診する必要があります。
OCT検査に対応しているかどうかは、HPなどで調べられることもあります。
出典:厚生労働省【安全性等に関するその他の意見

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白内障の検査のまとめ

ここまで、白内障の検査についてお伝えしてきました。
白内障の検査の要点を以下にまとめます。

  • 白内障の検査は全国の眼科で受けられるが、手術を希望する場合は、あらかじめ手術に対応している眼科の受診が望ましい
  • 白内障の検査は、視力検査・眼圧検査・細隙灯顕微鏡検査・コントラスト検査が一般的
  • 白内障の手術前には、レンズの形・厚さを決定するための検査を受ける
  • 白内障の検査にかかる費用は病院によって異なるが、おおむね3,000円前後

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
  • 食事管理
  • 栄養提供
  • 福祉用具販売
  • 障がい者雇用

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