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トップページ>健康お役立ち記事>花粉症>花粉症のシーン別の対策|悪化させない対策と免疫力を上げる方法

花粉症のシーン別の対策|悪化させない対策と免疫力を上げる方法

春頃になると花粉症で鼻水や涙など症状がみられて困る方は多いです。
飲み薬など花粉症対策はありますが、状況や状態に応じた対応はあまり知られていません。

花粉症の状況に応じた対策とは何なのでしょうか?
花粉症になりやすい人の特徴とは何なのでしょうか?

本記事では花粉症の対策について以下の点を中心にご紹介します。

  • 花粉症のシーン別の対策とは
  • 花粉症を悪化させない対策とは
  • 花粉症になりやすい人の特徴とは

花粉症の対策について理解するためにも参考にしていただければ幸いです。
ぜひ、最後までお読みください。

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花粉症とは

花粉症とは、植物の花粉が原因で様々な症状を起こす季節性アレルギー疾患の1つです。

人間の体は免疫反応があり、体内に侵入した花粉を異物と認識し排除しようとします。
通常は特段症状がみられませんが、花粉を浴び続けると突然免疫反応が過剰になります。
結果、花粉が体内に侵入すると以下のようなアレルギー症状が出現します。

  • 鼻のかゆみやくしゃみ:花粉を体外に排出するための反応
  • 鼻づまり:花粉を体内に侵入させないための反応
  • 鼻水:花粉を洗い流す反応
  • 目のかゆみ:目から花粉を排出するための反応

出典:環境省「Ⅰ.花粉症とは

花粉症の原因となる花粉の種類と時期は様々です。
具体的には以下の通りです。

花粉の種類飛散時期(ピーク時期)生育地域
スギ2月上旬~4月下旬(3月ごろ)全国
ヒノキ3月中旬~5月中旬(3月下旬~4月ごろ)全国
カモガヤ(イネ科)5~7月ごろ道端や草地
ネズミホソムギ(イネ科)5~7月ごろ河川敷や公園
ススキ(イネ科)8~10月ごろ山野
カナムグラ8~10月ごろ道端や荒れ地
ブタクサ8~10月ごろ道端や河原
ヨモギ8~10月ごろ市街地や道端など
ハンノキ1~3月ごろ山野、湿地、沼など

 

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花粉症のシーン別の対策

花粉症予防のためには外出先や帰宅時、家の中など状況に応じた対策が重要です。
具体的には以下の通りです。

外出時の対策

外出時は直接花粉にさらされる環境になります。
花粉の接触や侵入を防ぐために以下の4つの対策があります。

出典:環境省「Ⅲ.花粉症の予防と治療

服装

衣類の素材が綿や毛、フリースなどの場合、摩擦力が強いため花粉がつきやすくなります。
反対にポリエステルやレザーなどの場合、摩擦力が弱いため花粉がつきにくいです。
外出時は摩擦力の少ない衣類を着用しましょう。

しかし、衣類に対するアレルギーがある方は化繊によるかゆみが出現する場合があります。
上記の場合肌着は天然繊維を着用し、上着に摩擦力の少ない衣類の着用をおすすめします。

髪や頭皮の花粉付着を予防するために、帽子を着用することをおすすめします。
衣類同様、表面の摩擦力が少ないポリエステルやレザー製を選びましょう。

メガネ

目から花粉が侵入すると、目のかゆみや涙の原因になります。
花粉の侵入を防ぐために、メガネを着用しましょう。
花粉症対策用のメガネは目元の侵入を防ぐ防御カバーがついているためおすすめします。

通常のメガネを着用すると花粉量は約40%減少できるとの報告があります。
また、防御カバーのついたメガネを着用すると花粉量は約65%減少できるとの報告があります。

コンタクトレンズを着用している方は注意が必要です。
花粉症を発症するとみえにくさに加え目のかゆみや充血が強くあらわれます。
花粉症の季節はコンタクトレンズからメガネに切り替えることをおすすめします。

マスク

マスクの着用は、口や鼻からの花粉侵入を防ぐ方法として効果があります。
マスクを着用すると花粉の侵入する量が3分の1以下に減少できるとの報告があります。
顔にフィットし、息がしやすい種類を選択しましょう。

マスクの内側にインナーマスクを着用すると花粉の減少効果が高まります。
インナーマスクは市販のガーゼとコットンで簡単に作成することができます。
インナーマスクを着用すると花粉の99%を除去できるとの報告があります。

静電気

静電気はホコリや花粉を引き寄せる働きがあります。
外出中服がこすれると、静電気が発生し多くの花粉を付着させる可能性があります。
また、花粉だけでなくウイルスも引き寄せるため風邪の原因につながります。

静電気を予防するために外出前に静電気防止スプレーを使用しましょう。
コートやスラックスなどの袖はこすれやすいため、しっかりスプレーしましょう。

衣類を洗濯するとき、柔軟剤を使用すると摩擦力が減少し静電気発生を抑えます。
普段から柔軟剤を使用して洗濯するよう心がけましょう。

帰宅時の対策

外出先から帰宅すると衣類などに花粉がついている可能性があります。
帰宅時の対策として、花粉を家に持ち込まないことが重要となります。

具体的には以下の3つの対策があります。

衣類などの花粉を落とす

室内に花粉を持ち込まないために、玄関前で衣類や髪の花粉を落とすことが大切です。
手で帽子やカバン、コートなどについた花粉を払い落とします。

衣類用粘着ローラーを使用すると払いきれなかった花粉を除去することができます。

洗濯

帰宅後はすぐ衣類を洗濯しましょう。

洗濯の際、柔軟剤を使用すると静電気発生を抑え花粉の付着を減らすことができます。
洗濯物を干す際は花粉の付着を予防するために室内干しか乾燥器を使用しましょう。

うがいと洗顔

外出後は顔や鼻、喉に花粉が付着している可能性があります。
帰宅後はすぐうがいと洗顔をして花粉を落としましょう。

顔をこすりすぎると肌を傷つけ花粉が侵入する可能性があるため丁寧に洗顔しましょう。
帰宅後すぐ入浴やシャワーを浴びると全身の花粉を落とせるためおすすめします。

家での対策

家の中への花粉の侵入を防ぐことが花粉症の予防につながります。

また花粉症にならないスキンケアも大切です。
具体的には以下の2つの対策があります。

換気と掃除

窓を開けて換気すると、室内に大量の花粉が流入します。
掃除などで窓を開けるときは短時間で10cm程度開く程度に留めましょう。

窓を空けるとき、レースカーテンをすると室内への花粉の流入を防ぐことができます。
レースカーテンを使用すると、花粉の流入が約4分の1に減少するとの報告があります。

保湿

鼻や目、喉以外に皮膚から花粉が侵入するとアレルギー症状があらわれる場合があります。
乾燥肌などバリア機能が低下していると、容易に体内に花粉が侵入しやすくなります。

日頃から肌を保湿してバリア機能を整えることでアレルギー対策につながります。
保湿のタイミングは入浴後に行うと肌が整いやすいためおすすめします。

花粉症を悪化させないための対策

日常生活を規則正しく整えることで花粉症の予防につながります。
栄養バランスを整えて体内の刺激を少なくすることが重要です。

具体的には以下の通りです。

バランスの良い食事をする

花粉症は免疫力が低下すると発症しやすくなります。
腸内の善玉菌を増やすと、腸内環境が整いアレルギー発症を改善させることができます。
また、バナナなどに含まれるオリゴ糖は乳酸菌のエサになるため一緒に摂取しましょう。

キノコやゴボウなどに含まれる食物繊維は腸内環境を整える働きがあります。
青魚に含まれるDHAやEPAはアレルギー誘発物質のヒスタミンを抑える働きがあります。

お酒を控える

アルコールは花粉症を悪化させる要因の1つになります。
アルコールは血管拡張作用があるため、鼻づまりや充血の原因になります。
また、アルコールはアレルギー誘発物質のヒスタミンを発生させる原因になります。

花粉症の時期はできる限りアルコールを控えましょう
アレルギー予防効果のある緑茶や甜茶、ルイボスティーを飲むことをおすすめします。

喫煙を控える

タバコも花粉症を悪化させる要因の1つになります。
タバコに含まれる煙は鼻粘膜を刺激し、鼻づまりなどの原因になります。

お酒同様花粉症の時期は禁煙するよう心がけましょう。

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花粉への免疫を上げる対策

花粉症はアレルギー疾患の1つで、免疫力が低下すると症状があらわれやすくなります。
免疫力を高めることで花粉症予防につながります。

具体的には以下の通りです。

乳酸菌

体内の免疫細胞と腸内細菌は密接に関連しています。

腸内の多種多様な細菌は、腸内フローラという細菌の種類ごとに塊を形成します。
健康な腸内ではビフィズス菌など善玉菌の腸内フローラが多く形成されています。
善玉菌は前述の通りアレルギー予防に効果を発揮します。

様々な要因で善玉菌が減少すると腸内フローラのバランスが崩れます。
結果、花粉症を含むアレルギー症状があらわれる原因になります。

乳酸菌はビフィズス菌同様善玉菌に含まれます。
ヨーグルトなど乳酸菌を含む食品を摂取すると花粉症症状が緩和するとの報告があります。
花粉症の時期は毎日ヨーグルトなど乳酸菌を含む食品を摂取することをおすすめします。

食物繊維

腸は免疫機能の60%以上になっているといわれています。
前述の通り腸内環境を整えることでアレルギー症状を緩和させることができます。

食物繊維はビフィズス菌など善玉菌の餌になります。
食物繊維を摂取すると、善玉菌の活動を活性化させ腸内フローラを整えることができます。

また食物繊維を含む食品は植物性食品に多く含まれ、ビタミン類も豊富に含んでいます。
ビタミン類の内、カボチャなどに含まれるビタミンAは免疫細胞の働きを活性化させます。

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花粉症治療による対策

花粉症を抑えるために医療機関で治療する方法があります。
内服薬による治療や外科治療など様々です。

具体的には以下の通りです。

薬事治療

アレルギーの症状を抑えるために内服による治療法があります。

具体的な治療薬の種類と効果、副作用は以下の通りです。

薬の種類薬品例効果欠点・副作用
抗ヒスタミン薬ザジテン、タリオンヒスタミンの生成を抑制し、くしゃみや鼻水を抑える眠気
抗ロイコトリエン薬オノン、プランルカスト血管拡張を抑え、鼻閉を改善即効性が乏しく、何日か続けて飲む必要あり
点鼻ステロイド薬ナゾネックス、リノコート鼻閉やくしゃみ、鼻水を改善連用すると効果が乏しくなる
ステロイド点眼薬フルメトロン点眼薬目の充血や目のかゆみなどの改善眼圧が高いと使用できない

 

アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)

舌下免疫療法はアレルゲン免疫療法の1つです。

アレルゲン免疫療法はアレルギーの原因物質(アレルゲン)を慣れさせる治療法です。
アレルゲンを徐々に体内に取り入れることでアレルゲンに対し免疫を作ることができます。

舌下免疫療法の方法はアレルゲン配合薬を舌の下に含んで飲み込みます。
毎日続けることで徐々に免疫力を高めることができ花粉症予防につながります。
舌下免疫療法を続けると約8割の方が症状の改善がみられたとの報告があります。

現在、スギ花粉に対する治療薬としてシダキュアがあります。
注意点として、治療に3~5年がかかります。
また、毎日治療薬を飲み続けなければ効果がみられません。

手術による治療

内服薬や舌下免疫療法などで効果が少ない場合は手術による治療法があります。
花粉症に対し手術することで鼻づまりやくしゃみを改善させることができます。

具体的な手術内容やメリット、デメリットは以下の通りです。

手術名適応方法メリットデメリット
鼻腔粘膜焼灼術(レーザー治療)軽症~中等症鼻腔粘膜にレーザーを当て粘膜を収縮させた状態にする侵襲が少ない、70~90%で有効再発の可能性あり、1年~数年で元に戻る
粘膜下下鼻甲介骨切除術重症下鼻甲介粘膜下の骨を除去し、鼻腔を拡大させる鼻づまり改善効果が強い、再発が少ない数年で鼻閉が戻る場合がある
後鼻神経切断術重症下鼻甲介の奥の神経を数本切断し、アレルゲンの過敏反応を抑制させるくしゃみ、鼻水の改善効果が強い副作用として鼻の中が乾燥する場合がある

 

薬の使い方

花粉症になりやすい人の特徴とならないための対策

花粉症を発症しやすい人には類似した特徴があります。

具体的には以下の通りです。

  • 花粉症以外のアレルギー疾患がある
  • 遺伝的要因(家族に花粉症などアレルギー疾患がある)
  • 若年齢
  • 女性
  • 睡眠時間が短い

花粉症にならないための対策として、花粉に接する時間を短くすることが重要です。
前述の通り、外出先ではマスクやメガネ、帽子を着用しましょう。
衣類は表面の摩擦の少ないポリエステルなどを選びましょう。

また、外出から帰った後、衣類についた花粉を落とし、家に入ったらすぐうがいや洗顔をして花粉を落としましょう。

花粉症の対策のまとめ

ここまで花粉症の対策についてお伝えしてきました。
花粉症の対策の要点をまとめると以下の通りです。

  • 花粉症対策として外出先では吸い込まない、帰宅後は持ち込まない対策が重要
  • 花粉症を悪化させないために乳酸菌や食物繊維を積極的に摂取する
  • 花粉症になりやすい人の特徴はアレルギー疾患がある、遺伝性などがある

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
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  • 障がい者雇用

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