人間ドックは、健康診断の1種です。
また人間ドックは、法律で義務付けられた健康診断とは違う任意の健康診断です。
人間ドックの費用は個人負担なのでしょうか?
人間ドックはどの位が相場費用なのでしょうか?
本記事では人間ドックの費用について以下の点を中心にご紹介します。
- 人間ドックの費用は自己負担について
- 人間ドックの補助金・助成金について
- 人間ドックの相場費用について
- 人間ドックの費用は経費計上できるかについて
人間ドックの費用について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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人間ドックとは
人間ドックとは、病気の予防や早期発見・早期治療のために全身を対象に行われる検査です。
労働安全衛生法に基づいた法定健診と違い、任意の健康診断です。
人間ドックは法定検診に比べ検査項目も多く、オプション検査を追加することもできます。
人間ドックは、法定検診だけではわからない病気を早期発見できる検査といえます。
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人間ドックの費用は自己負担
人間ドックを受けるには、費用が必要です。
人間ドックの費用について、以下の2点をご紹介します。
人間ドックの費用は自己負担
人間ドックの費用は、全額自己負担が原則です。
人間ドックの目的は、現在の健康状態を検査して病気の予防・早期発見にあるからです。
健康保険の適用対象外
人間ドックは、健康保険の適用外で任意の自由診療に該当します。
人間ドックは病気の予防・早期発見を目的としており、治療を目的としていないからです。
人間ドックで使える補助金・助成金
人間ドックでは健康保険は適用対象外ですが、以下の補助金・助成金が使えます。
- 国民健康保険
- 社会の保険
- 民間の保険
それぞれの保険の適用範囲(条件)についてご紹介します。
国民健康保険
国民健康保険に加入している場合、人間ドックの費用に補助金・助成金制度が使えます。
人間ドックの補助金・助成金の申請は、市区町村へ申請します。
ただし、国民健康保険料の滞納がないことが条件になります。
以下は、東京都で人間ドック補助金・助成制度がある自治体と概要の抜粋です。
【東京都で人間ドック補助金・助成制度がある自治体(抜粋)】
東京都 | 助成額(上限) | 対象年齢 |
荒川区 | 脳ドックのみで受信料の50%(上限20,000円) | 40歳以上 |
大田区 | 8,000円 | 40~74歳 |
渋谷区 | 8,000円 | 40~74歳 |
品川区 | 8,000円 | 40歳以上 |
台東区 | 20,000円 | 満35歳以上 |
昭島市 | 人間ドック・脳ドックどちらかで20,000円 | 75歳以上 |
青梅市 | 20,000円 | 30歳以上 |
清瀬市 | 受信料の50%(上限20,000円~30,000円) | 満30歳以上 |
人間ドックの補助金・助成制度は市区町村によって実施の有無や各種条件が異なります。
詳細は住居地の各市区町村へ確認しましょう。
社会の保険
所属の健康保険協会もしくは健康保険組合に加入している方は、人間ドックの一部の費用補助を受けられる場合があります。
補助の制度は、所属の健康保険協会もしくは健康保険組合によって各種条件が異なります。
補助制度の詳細は、所属の健康保険協会もしくは健康保険組合に確認しましょう。
民間の保険
民間の保険会社では、人間ドック費用の割引サービスが保険に付帯している場合があります。
契約先の保険会社にて、人間ドック費用の割引サービスの有無を確認しましょう。
人間ドックの相場費用
人間ドックには、「日帰りコース」と「宿泊コース」があります。
人間ドックの相場費用を、「日帰りコース」と「宿泊コース」に分けて説明します。
日帰り
一般的な日帰り人間ドックの相場費用は、以下のような検査項目で3〜6万円です。
費用はオプションによっても変わります。
身体測定 | 血圧 |
心電図 | 眼 |
聴力 | 呼吸機能検査 |
胸部X線 | 上部消化管(X線もしくは内視鏡) |
腹部超音波 | 血液検査 |
尿検査 | 便 |
内科診察 | 乳酸(オプション) |
前立腺(オプション) | C型肝炎(オプション) |
婦人科検診(オプション) |
1泊2日
1泊2日の人間ドックの相場費用は、検査項目によりますが10万円以上になる場合もあります。
1泊2日の人間ドックでは、「日帰りコース」の検査項目を2日に分けてより多くの検査を行います。
追加する検査項目は、以下のようなものが多いようです。
喀痰検査 | 骨密度測定 |
血糖負荷試験 | 胸部CT検査 |
負荷心電図 | ホルター心電図 |
また、がんや脳梗塞などを詳しく調べる場合は以下のような検査も加わります。
- 頭部MRI/MRA検査
- 肺ドック
- エコー検査(乳腺や前立腺)
- PET-CT検査
人間ドックの費用は経費に計上できる?
人間ドックの費用は、軽費に計上できるのでしょうか。
ここでは人間ドックの費用について、以下の3つのケースを説明します。
福利厚生費で経費計上が可能
人間ドックの費用は、福利厚生費で経費計上が可能です。
人間ドックの費用を福利厚生費で計上するための条件は、以下の通りです。
- 全従業員に、人間ドックを含む健康診断受診の機会を与えていること
- 受診した従業員全員の費用を、直接診療機関へ支払っていること
- 常識の範囲内の費用であること
経費に計上できないケース
人間ドックの費用が、経費に計上できないケースがあります。
人間ドックの費用を経費に計上できないケースは、以下のような場合です。
- 役員のみを対象とした人間ドックの場合
- 宿泊付きの高額(常識の範囲外)な人間ドックの場合
- 高額なオプション検査の場合
個人事業主の場合
個人事業主の場合は、人間ドックの費用は原則経費計上はできません。
健康診断の実施が法人と違い、個人事業主には義務付けられていないからです。
ただし、従業員を個人事業主が雇っている場合は、経費計上することができます。
人間ドックの費用は医療費控除の対象外
人間ドックの費用は、医療費控除の対象になりません。
人間ドックを実施する目的は、病気の予防・早期発見にあります。
人間ドックは、治療を行うことが目的になっていないので医療保険が適用されません。
ただし、以下のような治療の場合は、人間ドックの費用も含めて医療費控除の対象となります。
- 人間ドックの結果重大な病気が発見され、かつ人間ドックの診断に引き続き発見された病気の治療を行う
上記の場合は、人間ドックが発見された病気の治療に先だって行われた診察と判断されるからです。
人間ドックの費用のまとめ
ここまで人間ドックの費用についてお伝えしてきました。
人間ドックの費用についての要点を以下にまとめます。
- 人間ドックの費用は健康保険の適用外で全額自己負担が原則
- 人間ドックには、国民健康保険・社会保険・民間の保険で使える補助金・助成金がある
- 人間ドックの相場費用は日帰りで3~6万円、1泊2日ではオプションにもよるが10万円以上になる場合もある
- 人間ドックの費用は、福利厚生費として計上できるが、条件があるので注意が必要
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。