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トップページ>健康お役立ち記事>生活習慣病>肥満の定義とは?肥満が引き起こす病気から改善方法まで徹底解説

肥満の定義とは?肥満が引き起こす病気から改善方法まで徹底解説

肥満は、体重が過剰で健康に悪影響を及ぼす状態です。
肥満とされる体格指数(BMI)の基準値があり、BMIが25以上を軽度肥満、BMIが30以上を中等度肥満とされています。

そもそも、肥満とはどのような健康状態なのでしょうか?
また、肥満であると健康上どのような影響が懸念されるのでしょうか?

本記事では、肥満について以下の点を中心にご紹介します。

  • 肥満の基準とは
  • 運動や食事で肥満を解消するにはどうしたらよいか
  • 肥満のデメリットや、肥満を解消するメリットは
  • 肥満の原因とは

肥満について理解するためにも、参考として頂ければ幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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肥満の基準

BMI(体格指数)は、身長と体重を使って計算されます。
以下が計算方法です。

  • BMI = 体重(kg) ÷ (身長(m))^2

例えば、身長が1.7m、体重が70kgの場合、BMIは70 ÷ (1.7)^2 = 24.2となります。

BMIの基準値は、以下の通りです。

  • 18.5未満: 低体重
  • 18.5以上25未満: 普通体重
  • 25以上30未満: 軽度の肥満
  • 30以上35未満: 中等度の肥満
  • 35以上40未満: 重度の肥満
  • 40以上: 極重度の肥満

ただし、BMIは肥満度を正確に評価するための指標とはなり得ません。
筋肉量や骨量を考慮できないことから、体格や体型など個人差がある場合は別の方法を併用することが望ましいとされています。

WHOの基準

世界保健機関(WHO)は、BMI(体格指数)に基づく肥満の定義を設けています。
BMIが30以上の場合、肥満と定義されますが、以下のように詳細な分類があります。

  • BMIが30以上、35未満の場合:Obase 1
  • BMIが35以上、40未満の場合:Obase 2
  • BMIが40以上の場合:Obase 3

肥満は、以下のような健康問題を引き起こす可能性が高いため、早期に対処することが重要とされます。

  • 心血管疾患
  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 関節痛
  • 睡眠時無呼吸症候群

適切な食事と運動、必要に応じて医師の指導を受けた治療が有効です。

日本肥満学会の基準

日本肥満学会は、日本人の肥満の基準を定めており、BMI(体格指数)が25以上の場合、肥満と定義されています。

  • BMIが25以上、30未満の場合:肥満(1度)
  • BMIが30以上、35未満の場合:肥満(2度)
  • BMIが35以上、40未満の場合:肥満(3度)
  • BMIが40以上の場合:肥満(4度)

ただし、BMIの値だけで判断するのではなく、腹囲の測定値やその他のリスク因子も考慮されます。

腹囲が男性で85cm以上、女性で90cm以上の場合は中心性肥満とされ、代謝症候群のリスクが高くなるとされています。

肥満は、健康リスクの増加と関連しているため、早期に対処することが重要です。

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運動で肥満を解消する方法

運動は肥満解消に非常に有効です。
運動はカロリー消費を促進し、体脂肪を減らすことができます。

肥満の人が運動を続けるためには、無理なく継続できるような運動を選択することが大切です。
以下に、手軽に始められ、毎日続けられるような運動のアドバイスを記します。

ウォーキング

ウォーキングは、手軽に始められ、毎日続けられる運動です。
歩幅は普段の歩きと同じくらいで、歩く速度を徐々に上げることで有酸素運動としての効果が期待できます。

1日30分から1時間程度を目安に行うとよいでしょう。

ジョギング

ジョギングは、ウォーキングよりも強度の高い有酸素運動です。
初めての人は、ウォーキングから徐々にジョギングに移行することをおすすめします。

ジョギングは20分以上を目安に行い、最初は週に2〜3回から始めるのがよいでしょう。
徐々に回数や時間を増やしていくことで、無理なくステップアップできます。

水中歩行

水中歩行は、肥満の人にもおすすめの運動です。
水中では体重が軽くなるため、関節に負担をかけずに有酸素運動を行えます。

プールや温泉施設での水中運動プログラムに参加することをおすすめします。

スローピング

スローピングは、急な坂道をゆっくりと上り下りする運動です。
自然な動きで運動でき、ウォーキングよりもカロリー消費が高いとされています。

最初は5分程度から始め、徐々に時間を延ばしていくとよいでしょう。

ダンベル運動

ダンベル運動は、筋肉を鍛えることで基礎代謝を上げられます
肥満解消に効果的な運動として、スクワットや腕立て伏せ、シットアップなどにダンベルを使って行うことがおすすめです。

最初は軽い重量から始め、徐々に重量を増やしていきましょう。

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食事で肥満を解消する方法

規則正しい食事

肥満を解消するためには、規則正しい食事が大切です。1日3食をきちんと摂り、一度に食べる量は腹八分目程度に抑えます。
また、間食を控えることも重要です。

食事内容については、野菜や果物を多く摂り、脂質や糖質の摂取量を減らすことが効果的です。
タンパク質を多く含む食材も積極的に取り入れましょう。

また、水分をしっかりと摂ることも忘れずに行いましょう。
以上のような食生活を維持することで、肥満解消につながります。

バランスのよい食事

肥満を解消するためには、バランスのよい食事を心がけることが大切です。
具体的には、単品の食事で終わらず、

  • 野菜
  • 果物
  • 汁物
  • サラダ

などの副菜を添えることが重要です。

丼ものや麺類などの主食に、色とりどりの野菜を加えたり、味噌汁やスープを飲むことで、栄養バランスを整えられます。
また、タンパク質や脂質、糖質をバランスよく摂取するために、魚や肉、豆類などの食材を適度に取り入れましょう。

バランスのよい食事を心がけ、適切なカロリー摂取量を守ることで、健康的な体重に戻せます。

積極的に摂りたい食べ物

肥満を解消するためには、

  • 野菜
  • 海藻
  • きのこ類

を積極的に摂ることが大切です。

特に海藻は、低カロリーでありながら食物繊維の量が豊富なので、腹持ちがよくダイエットにも効果的です。

また、野菜については、1日350g以上を目安に食べることが理想です。
ただし、イモ類やかぼちゃ、とうもろこしなどは糖質が多いため、食べ過ぎると血糖値や中性脂肪を増やす原因となります。

そのため、バランスよく野菜を選んで摂取することが大切です。
色とりどりの野菜を取り入れることで、様々な栄養素をバランスよく摂取できます。

食べる時間のポイント

食事で肥満を解消するためには、食べる時間にも注意が必要です。
夕食を遅く食べると、特に22時から2時の間に体内時計に関係するタンパク質であるBMAL1の分泌量が増加するため、脂肪を溜め込むことが知られています。

そのため、夕食はできるだけ早めに摂るようにし、22時以降はなるべく食事を控えることが大切です。
どうしても夜遅くに食事する場合は、夕方に軽食を摂っておくことで夜の食事量を減らすようにしましょう。

また、夕食の前に運動することで、脂肪燃焼効果を高められます。
食べる時間にも注意を払いながら、適切な量の食事を摂取することで、肥満を解消できます。

控えたい食べ物

食事で肥満を解消するためには、控えたい食べ物にも注意が必要です。
脂肪分の多い食べ物は、高カロリーであり、肥満の原因になります。

具体的には、以下のような食品などが挙げられます。

  • 揚げ物
  • フライドチキン
  • ハンバーガー
  • チーズ
  • マヨネーズ
  • バター

また、清涼飲料水やジュース、スポーツドリンクなどは、糖分が多く含まれているため、肥満の原因になります。

さらに、砂糖を多く含む以下のようなお菓子やスイーツなども、高カロリーで肥満の原因になります。

  • チョコレート
  • アイスクリーム
  • ケーキ

これらの食べ物をできるだけ控え、バランスのよい食事を心がけることが、肥満解消のために必要です。

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肥満のデメリット

皮下脂肪による病気

肥満には様々なデメリットがありますが、その1つに皮下脂肪による病気が挙げられます。

肥満による体重増加で、特に下半身の皮下脂肪が増えることで、膝や股関節、背骨などに負担がかかり、痛みが発生することがあります。
これを変形性膝関節症といいます。

また、のど周りの皮下脂肪が増えることで、気道が狭くなります。
これにより、いびきや睡眠時無呼吸症候群といった呼吸障害が発生することもあり注意が必要です。

これらの症状は、肥満が長期化するほど悪化していく可能性が高く、健康を損なう原因になります。
そのため、肥満解消に向けて、適切な食事や運動習慣の改善が必要です。

内臓脂肪による病気

内臓脂肪は、腹部に蓄積される脂肪のことで、皮下脂肪よりも健康被害が大きいとされています。

内臓脂肪が多い人は、

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 脂質異常症
  • 冠動脈疾患
  • 脳卒中
  • がん

などの生活習慣病にかかりやすくなるといわれています。

内臓脂肪は、脂肪細胞から遊離脂肪酸やサイトカインといった物質が放出されることで、体内の代謝機能を乱し、炎症反応を引き起こすことが原因とされています。
内臓脂肪が増えると、インスリンの分泌が不十分になり、糖尿病を引き起こすこともあります。

また、高血圧は、内臓脂肪が原因となって、血管が硬くなり、血圧が上昇することが原因とされています。
脂質異常症は、内臓脂肪によって、中性脂肪やコレステロールが増加することが原因とされています。

これらの疾患は、生活習慣の改善によって改善できます。

異所性脂肪による病気

肥満によって異所性脂肪が蓄積すると、様々な病気のリスクが高まります。
例えば、肝臓に脂肪が溜まると脂肪肝になり、進行すると肝硬変や肝がんになる可能性があります。

また、膵臓に脂肪が溜まるとインスリンの分泌が阻害され、糖尿病のリスクが高まります。
さらに、血管壁に脂肪が溜まると動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患のリスクが高まります。

このように、異所性脂肪は健康に多くの影響を与えるため、肥満を解消することが重要です。

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肥満を解消するメリット

病気のリスクを低くする

肥満解消により、内臓脂肪が減少し、

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 脂質異常症

などの病気のリスクが低下します。
また、肥満が原因で発生する病気のリスクも下がります。

体が動かしやすくなる

肥満解消により、体重が減少することで、関節や筋肉にかかる負担が軽くなり、運動能力が向上します。
これにより、日常生活が楽になり、健康的な生活が送りやすくなります。

見た目が変化する

肥満解消により、体重が減少することで、体のサイズや形状が変化し、スタイルがよくなったり、肌の調子がよくなったりすることがあります。
また、自信がつくことで、精神的にもプラスの影響があります。

食費が節約できる

肥満解消には、適切な食事と運動が必要です。
適切な食事には、健康的な食品が欠かせません。

肥満解消に向けての食生活改善は、無駄な食品の買い物を減らし、食費の節約にも繫がり一石二鳥です。

薬の使い方

肥満の原因

暴飲暴食

過剰なカロリー摂取によって、内臓脂肪が蓄積されることで、様々な疾患のリスクが高まることが知られています。

具体的には、以下のような疾患が挙げられます。

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 脂質異常症
  • 心臓病
  • 脳卒中
  • 痛風
  • 肝臓の脂肪肝
  • 胆石症

不規則な生活

食事や睡眠のリズムが乱れることで、肥満だけでなく、様々な疾患のリスクが高まることが知られています。
例えば、以下のような疾患のリスクが上がる可能性があります。

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 心臓病
  • 脳卒中
  • 胃潰瘍
  • うつ病
  • 不眠症
  • 認知症

ストレスや寝不足

ストレスや睡眠不足が続くことで、ホルモンバランスが乱れ、肥満だけでなく、様々な疾患のリスクが高まることが知られています。

例えば、以下のような疾患のリスクが高まります。

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 心臓病
  • 脳卒中
  • うつ病
  • 不眠症
  • 認知症
  • がん

現代人の肥満は自己責任ではない

肥満は、自己責任であるという考え方は誤っています。
現代社会では、外的要因や内的要因など様々な要因が複合的に作用して、肥満が引き起こされています。

肥満は個人の自己責任だけで解決できる問題ではありません。
社会や環境の変化による外的要因や、遺伝的な要因などの内的要因も含めた複合的な要因が背景にあることを考慮する必要があります。
出典:JASSO【肥満と肥満症:日本肥満学会

外的要因

外的要因としては、以下が挙げられます。

  • 食生活の変化
  • 運動不足
  • ストレス
  • 睡眠不足

具体的には、公共交通機関の普及による歩行量の減少、食品加工技術の進歩による高カロリー食品の普及、貧困などが、社会的要因の一例です。

内的要因

内的要因としては、遺伝的な要因やホルモンの分泌異常、生活習慣の違いなどがあります。
例えば、食事に対する満腹感をコントロールするホルモン「レプチン」の分泌量が少ない人は、同じ量の食事を摂取しても満腹感が得られません。

このような遺伝因子を背景に、過剰な食べ過ぎにつながることが知られています。

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間違ったダイエットに気をつけよう

薬ダイエットには、副作用や健康被害が生じることがあります。
また、薬に頼っていると食生活の改善や運動不足の解消について手を抜いてしまうこともあるため、根本的な解決にはつながりません。

過度な食事制限ダイエットは、以下のようなリスクがあります。

  • 栄養失調
  • 身体の機能低下
  • 食欲増進
  • リバウンド

健康な食事と運動によるライフスタイルの改善が、持続的で効果的なダイエットにつながります。

無理なダイエットによって健康を損ねることは、最終的には逆効果となってしまいます。

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肥満に関するよくある質問

肥満と生活習慣病の関係は?

肥満は、生活習慣病のリスク因子の1つです。
肥満によって、以下のような病気の発症リスクを高めます。

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 脂質異常症
  • 心血管疾患

脂肪が溜まるメカニズムは?

脂肪が溜まるメカニズムは、エネルギー摂取量が消費量を上回った場合に、余ったエネルギーが脂肪として蓄積されることによって起こります。

いびきがひどいのはなぜですか?

肥満の場合、のど周りの脂肪が気道を圧迫して、呼吸時に振動していびきを引き起こすことがあります。
また、肥満は睡眠時無呼吸症候群(SAS)のリスク因子の1つであり、いびきと共にSASを引き起こすことがあります。

食べなければ痩せますか?

適切な食事制限を行わない場合、逆に基礎代謝が低下して、体重が減りにくくなることがあります。
また、無理な食事制限は栄養失調や健康被害を引き起こすことがあるため、健康的なダイエット方法が必要です。

肥満だと生理不順になりますか?

肥満は、女性の生理不順や不妊の原因の1つとして考えられています。
肥満によって女性ホルモンの分泌量が増え、生理不順や排卵障害を引き起こすことがあります。

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肥満のまとめ

ここまで肥満についてお伝えしてきました。
肥満の要点をまとめると、以下の通りです。

  • 肥満の基準は、WHOは「BMIが30以上」、日本肥満学会は「BMIが25以上」という基準をそれぞれ設けている
  • 運動や食事で肥満を解消するには、「ウォーキング、ジョギング、水中歩行、スローピング、ダンベル運動」などを無理なく続け、「規則正しい・バランスのよい」食事を適切な時間帯に行うことが重要
  • 肥満のデメリットとしては「皮下脂肪・内臓脂肪・異所性脂肪による病気のリスクが高まること」があり、肥満を解消するメリットとしては「病気のリスク低下、体の動かしやすさの向上、見た目の変化、食費の節約」がある
  • 肥満の原因は「暴飲暴食・不規則な生活・ストレスや寝不足」があり、現代社会では、外的要因や内的要因など様々な要因が複合的に作用して、肥満が引き起こされている

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
  • 食事管理
  • 栄養提供
  • 福祉用具販売
  • 障がい者雇用

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