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トップページ>健康お役立ち記事>栄養>アラニンにはどんな効果がある?|多く含まれる食品と摂取方法も紹介

アラニンにはどんな効果がある?|多く含まれる食品と摂取方法も紹介

アミノ酸といえば必須アミノ酸が注目されがちです。
しかし非必須アミノ酸にも重要な役割があります。
健康に欠かせない代表的な非必須アミノ酸がアラニンです。

アラニンにはどのような働き・効果を期待できるのでしょうか?

本記事では、アラニンについて、以下の点を中心にご紹介します。

  • アラニンの健康効果
  • アラニンによる副作用のリスク
  • アラニンを効率的に摂るコツ

アラニンについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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アミノ酸とは

アミノ酸はたんぱく質の原料です。
たんぱく質は、20種類のアミノ酸が連なって構成されています。

たんぱく質は、生き物の血液・筋肉・骨・内臓などを構成する物質です。
つまりたんぱく質の原料であるアミノ酸も、生き物の身体を作るのに欠かせない成分です。

20種類のアミノ酸のうち、体内でも合成されるものは非必須アミノ酸と呼ばれます。
対して、体内で合成できないアミノ酸を必須アミノ酸と呼びます。

出典:厚生労働省【アミノ酸 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

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アラニンには2種類ある

アラニンは非必須アミノ酸です。
アラニンにはαアラニンβアラニンの2種類があります。

αアラニンとβアラニンの違い・それぞれの特徴についてご紹介します。
なお、単純にアラニンという場合は、αアラニンを指すことが一般的です。

アルファとベータの違いは構造式

αアラニンとβアラニンの最も大きな違いは、構造式です。
αアラニンは、カルボキシ基から見てα位にアミノ基を持ちます。
対して、βアラニンはカルボキシ基から見てβ位にアミノ基を有します。

なお、βアラニンはα-アラニンの構造異性体に分類されます。

αアラニンは体細胞に多い

αアラニンは、体内のほぼすべてのたんぱく質中に存在します。
具体的には、筋肉・皮膚・血液・内臓などの体細胞に存在しています。

αアラニンの主な役割は糖代謝のサポートです。
糖代謝とは、糖をエネルギーとして利用する仕組みです。

βアラニンは筋肉中に存在する

βアラニンは主に筋肉中に存在します。
なお、βアラニンは天然由来のアミノ酸でもあります。

βアラニンの主な役割は、パントテン酸の合成です。
補酵素と結合して神経伝達物質として働く一面もあります。

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アラニンの健康効果

アラニンにはさまざまな健康効果が期待できます。
代表的な健康効果を紹介します。

エネルギー産生を助ける

アラニンには体内でのエネルギー産生を助ける効果があります。
アラニンは、グルコースの原料となるためです。

グルコースとは糖のことです。
グルコースは体内のエネルギー源として消費されます。

グルコースは基本的に食事から摂取されます。
しかしグルコースの摂取量が少ない場合や消費が激しい場合は、体内のグルコースが不足します。

体内のグルコースが減少すると、肝臓に送られるのがアラニンです。
アラニンは肝臓でグルコースに作り替えられ、身体のエネルギー源として消費されます。

アラニンからグルコースを生み出す仕組みは糖新生と呼ばれています。

グルカゴン分泌を促して低血糖を防ぐ

アラニンには低血糖を防ぐ効果があります。
理由は、アラニンにはグルカゴンの分泌を促進する作用があるためです。

グルカゴンは血糖値を上昇させるホルモンです。
具体的には、グルカゴンは肝臓に溜まったグリコーゲンの分解を促進します。
分解されたグリコーゲンはグルコース(糖)になります。

低血糖状態になると、アラニンが血中に放出されます。
アラニンはグルカゴンの分泌を促進することで、肝臓でのエネルギー産生を促進します。
すると血中に糖が増えるため、血糖値を維持しやすくなるのです。

肝機能を改善する

アラニンは肝臓のエネルギー源として消費されます。
そのため適切に摂取することで、肝機能を改善する効果が期待できます。
肝機能改善とは、脂肪肝・肝硬変などの肝機能障害の予防・改善のことです。

ラットを使った実験では、アラニンには一定の肝臓の再生効果が認められました。
とくにグルタミンと合わせて利用すると、より高い効果を得やすくなります。

出典:米国政府の公式ウェブサイト【Effect of combined alanine and glutamine administration on the inhibition of liver regeneration caused by long-term administration of alcohol

アルコールの代謝を改善する

アラニンは肝臓でのアルコール代謝をサポートして、悪酔い・二日酔いを回復させます。
理由は、アラニンは肝臓にあるオルニチン回路をサポートするためです。

オルニチン回路とは、肝臓でアルコールを分解する回路のことです。
オルニチン回路の過程では、NAD+とNADHという補酵素が発生します。

NAD+は、アルコールの分解を促進する酵素です。
一方NADHは、簡単にいえばNAD+の抜け殻です。
アルコールの分解スピードを遅くする作用があります。

アラニンはオルニチン回路内のNADHをNAD+に戻す働きをします。
NAD+が増えるとアルコール分解がスムーズになるため、悪酔い・二日酔いの回復につながります。

肌をきれいにする

アラニンには肌を健やかに保つ作用もあります。
主な理由は2つあります。

1つめは、アラニンは元々、肌の角質層に存在する天然保湿因子(NMF)の主要成分であるためです。

天然保湿因子とは、肌の潤いを保つ成分です。
天然保湿成分の量が十分であると、肌はみずみずしく保たれます。
さらに肌表面のバリア機能も強化されるため、肌荒れなどが起こりにくくなります。

2つめの理由は、アラニンはコラーゲンの原料になるためです。
コラーゲンは肌に潤い・弾力を出す成分です。
コラーゲンが多いほど、肌は美しく若々しい印象になります。

持久力を高める

アラニンには運動中の持久力を高める作用も期待できます。
理由は、体内の糖代謝を活性化させるためです。

運動時は、体内のグルコースがエネルギー源として消費されます。
アラニンは肝臓でグルコースに生まれ変わることで、運動エネルギーに変換されます。

つまり適切にアラニンを摂取すると、体内で効率的にエネルギーが生み出されやすくなるのです。
簡単にいえば疲れにくくなるため、持久的な運動が可能になります。

疲れを減らす

βアラニンは疲労を回復するのに役立ちます。
アラニンは糖代謝をサポートしてエネルギーの産生を助けるためです。

特に役立つのが、運動中の筋肉においての疲労減少・回復です。
なぜアラニンが筋疲労を抑制するかというと、カルノシンの原料となるためです。

カルノシンはβアラニンとヒスチジンで構成される物質です。
乳酸の生成を防ぐことで、筋肉の疲労を軽減します。

食品中で旨味と甘味を呈する

アラニンは食品の味をよくする効果もあります。
そもそもアラニンをはじめアミノ酸は、食の旨み成分でもあるからです。

アラニンには強い甘み・旨みがあります。
そのため、出汁として活躍してくれる成分でもあります。
たとえばかつお節・貝類などは、アラニンが豊富な食品の1つです。

脳機能を改善する

βアラニンには脳機能の改善効果も指摘されています。
理由の1つとして、アラニンが神経伝達物質として働くからです。

神経伝達物質とは、脳の指令を各器官に伝える物質です。
脳神経伝達物質が減少すると、脳の指令がうまく伝わりにくくなります。
脳の指令が伝わらなくなった状態が、いわゆる認知機能が低下した状態=認知症です。

βアラニンは神経伝達物質として働くことで、脳の神経伝達を助けます。
結果として、認知機能の維持・向上を助けるのです。

久山町研究では、血中のβアラニン濃度が高いほど認知症になりにくいという結果が出ています。

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アラニン摂取の副作用

アラニンは健康に役立つ成分です。
しかし、摂取するにあたって副作用などのリスクはあるのでしょうか。

ここからはアラニンの副作用について紹介します。

アミノ酸過剰摂取による健康被害は少ない

アラニンをはじめアミノ酸は、過剰摂取しても副作用のおそれはほとんどありません。
アミノ酸はもともと体内に存在する成分であるためです。
たとえ過剰摂取しても、余剰分は尿や便として体外に排出されます。

ただし、副作用の可能性はもちろんあります。
たとえば、腎臓・肝臓などの内臓疲労が指摘されています。

アミノ酸は腎臓・肝臓で分解・消費されるためです。
大量に摂取すると分解が追いつかなくなり、内臓に負担をかけるおそれがあります。

アラニンフラッシュを避けるには

基本的にアラニンなどのアミノ酸による副作用の心配はいりません。
なお副作用ではないものの、アラニンにはアラニンフラッシュがある点に留意してください。

アラニンフラッシュとは

アラニンフラッシュは、βアラニンの摂取後に、肌がピリピリする現象です。
個人差はありますが、摂取後5分〜10分であらわれることが一般的です。

アラニンフラッシュのメカニズムは解明されていません。
なお、アラニンフラッシュによる健康被害はあまりないとされています。

複数回に分けて飲む

アラニンフラッシュが健康被害をもたらすことはまずありません。
症状自体も時間の経過とともに治ります。

しかし、ピリピリした感覚を不快に感じる場合もあるでしょう。
アラニンフラッシュを予防するには、βアラニンの摂取回数を分けるのがおすすめです。
複数回に分けて摂取することで、血中のβアラニン濃度の急激な上昇を防げるためです。

健達ねっとECサイト

アラニンアミノトランスアミナーゼとは

アラニンアミノトランスミナーゼ(ALT)は糖新生に欠かせない酵素です。
ALTについてご紹介します。

糖新生で糖質以外からエネルギー源を作る

ALTには糖新生を正常に維持する働きがあります。
糖新生とは、糖質以外からエネルギー源を作り出す仕組みです。
糖質以外のものとは、たとえばアラニンが代表的です。

体内のグルコースが不足すると、肝臓はアラニンをグルコースに作り替えます。
アラニンから作られたグルコースは血中に放出され、エネルギー源として消費されます。

アミノ基転移酵素の働き

ALTはアミノ酸基転移酵素の一種です。
アミノ酸基転移酵素とは、簡単にいえば、アミノ酸を合成する酵素です。

アミノ酸基転移酵素の中でもALTの代表的な働きは、糖新生の原料を作ることです。
糖新生の原料とは、すなわちアラニンです。

ALTは、筋肉においてグルタミン酸からアラニンを生み出す働きを担います。
ALTで合成されたアラニンは、血液に乗って肝臓に運ばれます。

肝臓に運ばれたアラニンは糖新生によってグルコースに変換され、身体のエネルギー源になります。
肝臓でアラニンはピルビン酸の供給源となり、糖新生に利用されるのです。

ビタミンB6がアミノ酸からの糖新生に必要

アミノ酸からの糖新生にはビタミンB6が必要です。
ALTは、ビタミンB6と結合しなければ活性化できないためです。

ビタミンB6が少なくなると、ALTがうまく働けません。
すなわち糖新生が行われにくくなるため、疲れやすいといった症状が出やすくなります。

薬の使い方

アラニンを多く含んでいる食品

アラニンは、人間の体内で生成されるアミノ酸の一つで、筋肉のエネルギー源です。
しかし、体内だけでなく、食事からもアラニンを摂取することができます。

以下がアラニンを豊富に含む食品です。

 アラニンの含有量を比較する食品の一覧表

食品アラニンの含有量
ぶた、ゼラチン9300 mg
かつお(加工品、削り節)4400 mg
かつお(加工品、かつお節)4300 mg
あまのり(ほしのり)4200 mg
大豆たんぱく(分離大豆たんぱく)3600 mg
カゼイン2700 mg
湯葉(干し)2500 mg
しろさけ(すじこ)2400 mg
しらす干し(半乾燥品)2400 mg
高野豆腐2400 mg
小麦たんぱく(粉末状)2100 mg
小麦はいが2100 mg
すけとうだら(タラコ、生)1700 mg
きな粉(脱皮大豆)1700 mg
きな粉(全粒大豆)1700 mg
だいず、全粒(日本産、乾)1600 mg
だいず、全粒(中国産、乾)1500 mg
だいず、全粒(米国産、乾)1500 mg
くじら(赤肉、生)1400 mg
くろまぐろ(赤身、生)1400 mg

出典:WholeFoodCatalog【アラニンを多く含む食品

アラニンが豊富な動物性食品

アラニンは、特に動物性食品に多く含まれています。例えば、豚のゼラチンには9300mg、かつおの削り節やかつお節にはそれぞれ4400mgと4300mg、そしてすけとうだら(タラコ、生)には1700mgのアラニンが含まれています。また、くじらの赤肉やくろまぐろの赤身にも、それぞれ1400mgのアラニンが含まれています。

これらの動物性食品は、アラニンが豊富で筋肉のエネルギー供給に重要な役割を果たします。

アラニンが豊富な植物性食品

アラニンは動物性食品だけでなく、植物性食品にも含まれています。例えば、あまのり(ほしのり)には4200mg、大豆たんぱく(分離大豆たんぱく)には3600mg、湯葉(干し)や高野豆腐にはそれぞれ2500mg、小麦たんぱく(粉末状)や小麦はいがには2100mg、そしてきな粉(脱皮大豆や全粒大豆)やだいず(全粒、乾)にはそれぞれ1700mgから1600mgのアラニンが含まれています。

これらの植物性食品は、アラニンの摂取源としてベジタリアンやビーガンの方々にとっては、これらの植物性食品からアラニンを摂取することが重要になります。

アラニンを効率よく摂るコツ3選

アラニンを効率よく摂取するためのコツを紹介します。
ぜひ参考にしてください。

運動直前にアミノ酸を摂る

アラニンは運動の直前に摂るのがおすすめです。
理由は筋肉の分解を防ぐためです。

運動中にグルコースが不足すると、骨格筋を分解してアラニンが作られます。
つまりアミノ酸不足の状態で運動すると、筋肉の減少が進んでしまいます。

一方、体内に十分なアラニンがあれば筋肉の分解は防げます。
そのため、運動前に十分なアラニンを補給しておくことが大切です。

さらに運動直前のアラニン摂取には、運動能力・持久力の向上も期待できます。
アラニンは肝臓でグルコースに変換され、エネルギーとして利用されるためです。

運動後30分以内にたんぱく質を摂る

運動後30分以内にたんぱく質を摂取するのもおすすめです。
運動直後はたんぱく質の吸収率が高まっているためです。

たんぱく質は消化後にアミノ酸に分解されます。
つまり、運動後のたんぱく質摂取は、効率的なアミノ酸の摂取につながります。

たんぱく質の摂取は、筋肉痛や筋肉疲労の軽減からもおすすめです。
運動直後に吸収されたたんぱく質は、運動による筋肉ダメージの修復に回されるためです。

タンパク質と糖質を合わせて摂る

筋肉をつけるためにたんぱく質を摂取する方も多いでしょう。
実は筋肉を増やすにはたんぱく質だけでなく、糖質も同時に摂るのがおすすめです。

主な理由をご紹介します。

筋肉の分解を防ぐ

たんぱく質と糖質を同時に摂取すると、筋肉の分解の防止を期待できます。
糖質は筋肉のエネルギーとして消費されるためです。

特に運動中は筋肉中のエネルギーの消費が進みます。
エネルギーがなくなると、次は筋肉が分解されてエネルギー源として利用されます。
筋肉の分解を防ぐには、エネルギーの原料である糖を補給することが大切です。

一方、たんぱく質は筋肉の原料です。
原料の補給は、良質な筋肉作りに欠かせません。
たとえ筋肉が分解されても、原料を補給すれば新しい筋肉がスムーズに作られやすくなります。

インスリンの作用で筋合成量が増える

たんぱく質のアミノ酸のうち、アルギニンはインスリンの分泌を促進します。
インスリンは、血中の糖を筋肉に取り込むことで血糖値を下げるホルモンです。

つまりインスリンが多いほど、筋肉にスムーズに糖が移行しやすくなります。
すると筋肉の疲労回復がスムーズに行われるため、効率的な筋増強が期待できます。

出典:厚生労働省【3 高齢者

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アラニンまとめ

ここまで、アラニンについてお伝えしてきました。
アラニンの要点を以下にまとめます。

  • アラニンの健康効果は、肝機能の保護や改善・運動パフォーマンスの向上・肌を健やかに保つなど
  • アラニンによる副作用で内臓に負担をかける可能性があるが、健康被害は少ない
  • アラニンを効率的に摂るコツは、運動直前・運動後30分以内に糖質と摂取する

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
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