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トップページ>介護お役立ち記事>在宅介護>在宅医療で出来ることは何がある?他の医療方法と比較して徹底解説!

在宅医療で出来ることは何がある?他の医療方法と比較して徹底解説!

在宅医療は、自宅や施設内で医療や看護を受けられるシステムです。
高齢などにより通院や入院が難しくなると、在宅医療が選択肢となります。
では、在宅医療はどのような内容になっているのでしょうか。

本記事では、在宅医療について以下の点を中心にご紹介します。

  • 在宅医療について
  • 在宅医療で出来ることとは
  • 在宅医療で出来ないこととは

在宅医療について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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在宅医療とは

在宅医療とは具体的にどのような医療の形態なのでしょうか?
以下で詳しくみていきましょう。

医療を受ける場所

在宅医療とは、自宅で治療・療養を続けていくことをいいます。
在宅医療には「人生の最期まで住み慣れた我が家で過ごせる」という利点があります。

そのため、病院ではなく、在宅での治療を望まれる方もいるのです。

頻度

在宅医療の頻度は、月1~4回程度が目安で、平均としては月2回程度です。
ただし、患者の状態や病気の進行具合によって異なります。

在宅医療は、患者にとって通院の負担が減ったり、自宅という安心感があるため、精神的な負担も軽減されます。

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在宅医療で出来ること

在宅医療は、患者にとって心強い支援手段です。
では、在宅医療では具体的にどのようなケアや治療が行われるのでしょうか。
ここでは、在宅医療で出来ることについてみていきましょう。

定期的な訪問診療と緊急時の往診

在宅医療には、定期的な「訪問診療」と緊急時の「往診」があります。
訪問診療は、定期的に医師や看護師などの医療従事者が自宅に訪問します。
医師が患者の健康状態をチェックしたり、薬の処方や検査の指示をしたりします。

一方、往診は、緊急時にのみ行われる在宅診療です。
患者の自宅などに医師が出向いて診察や治療を行います。

褥瘡・創傷処置

在宅医療での褥瘡・創傷処置は、患者の状態に合わせたケアが必要です。
褥瘡は、発赤のみの場合はワセリン塗布やフィルム材貼付、深度がある場合は専門家による処置が必要です。

創傷処置については、洗浄や消毒、ドレッシング交換などがあります。
在宅医療では、患者や家族が自宅で行うことが多いため、正しい方法を学ぶことが大切です。

検査

在宅医療での検査は、血液検査や尿検査、エコー検査などです。
血液検査や尿検査は、採取した検体を持ち帰り検査に提出します。

結果は数時間から翌日の間に判明します。
エコー検査は、携帯型のエコー機器があるため、自宅で受けられます。

ただし、在宅医療では、病院と比べて設備が限られているため、全ての検査が可能というわけではありません。

内服薬の処方、管理、指導及び注射

内服薬の処方、管理、指導及び注射は、在宅医療において行われる医療行為の1つです。
具体的には、患者が自宅で内服薬を服用する際には、医師から処方された薬を正しく管理することが大切です。

また、注射については、在宅自己注射指導管理料が対象となる薬剤に限り、保険適用となります。

疼痛ケア

在宅医療は、患者の痛みをコントロールすることが大切です。
痛みの原因によって、対処法が異なりますが、医療用麻薬を用いることで、在宅でも痛みのコントロールは可能です。

また、在宅看護での疼痛の管理についても、さまざまな原因で起こる痛みに対して

  • 局所的な対処法
  • 心理的なアプローチ

などがあります。

疼痛ケアは医師や看護師と相談しながら、患者に合った方法をみつけることが大切です。

身体の状態に応じた医療の指導管理

ここからは、身体の状態に応じた医療の指導管理についてみていきましょう。

悪性腫瘍

悪性腫瘍の治療においても、患者の身体の状態に応じた医療の指導管理が必要です。
在宅医療では、患者は自宅で過ごす時間が長くなります。
そのため、家族や介護者と共に、患者の身体の変化を見逃さず、早期発見・早期対応が必要です。

また、在宅医療では、患者と家族や介護者とのコミュニケーションが重要です。
患者や家族の不安な気持ちを抱えている場合は、それを受け止め、適切なアドバイスを行うことが大切です。

自己注射

自己注射する場合は、患者や家族・介護者が正しい方法で行えるよう、指導が必要です。
また、自己注射の際は、衛生面にも注意が必要です。

自己注射の際には、使用する器具や薬剤の種類によって異なります。
基本的には、手洗いや消毒し、使用済みの針や注射器は捨てるようにしましょう。

膀胱留置カテーテル・自己導尿

膀胱留置カテーテルは、膀胱にカテーテルを留置することで、尿を排出する方法です。
自己導尿は、カテーテルを自分で挿入し、自分で取り外す方法です。

在宅医療においては、膀胱留置カテーテルや自己導尿を行う場合もあります。
しかし、正しい方法で行うことが重要です。

また、膀胱留置カテーテルや自己導尿を行う際には、衛生面にも注意が必要です。
使用済みの器具は、適切な方法で処理しましょう。

在宅酸素療法

在宅酸素療法とは、慢性呼吸不全や慢性心不全などの患者に対して行います。
身体の中の酸素濃度がある一定のレベル以下に低下している患者に対して酸素を吸入で投与する治療法です。

在宅酸素療法を行う場合、医師や看護師から指導を受け、正しい方法で行うことが重要です。
また、在宅酸素療法を行う際には、機器の取り扱いや衛生面にも注意しましょう。

看取り

看取りとは、自宅で最期を迎えられるように、医師や看護師が自宅に訪問し、患者と家族を支援するサービスです。
家族が患者の意思を確認し、医師から指導を受け、正しい方法で行うことが重要です。

また、在宅看取りを行う際には、機器の取り扱いや衛生面にも注意が必要です。

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在宅医療と他の方法の比較

在宅医療は、患者の生活をより快適にするための重要な選択肢です。
しかし、在宅医療と他の方法とは、どのような違いがあるのでしょうか。
以下でそれぞれ具体的にご紹介いたします。

医療の提供方法

ここでは、医療の提供方法についてみていきましょう。

在宅医療

在宅医療とは、自宅に医師や看護師、薬剤師などの医療職が出向いて行われる医療行為のことです。
医療の提供は、医師、看護師などの医療職によって行われます。

病院(入院)

病院での入院では、医師や看護師、薬剤師などの医療職が、患者に対して必要な医療を提供します。
入院は、患者の状態に応じて、適切な治療法を選択し、投薬や手術などを行います。

安心して治療を受けられるように、スタッフが一丸となって、きめ細やかな医療サービスを提供しています。

介護施設

介護施設では、医師や看護師、薬剤師などの医療職が、利用者に対して必要な医療を提供します。
介護施設では、利用者の健康管理や生活面でのサポートも行います。
また、介護施設によっては、外部の医療機関で受ける治療や検査を受け入れることも可能です。

介護施設で行われる医療行為には、点滴や輸血、処置などがあります。
介護施設に入居する場合は、事前に施設によって提供される医療サービスを確認しましょう。

患者への介護

ここからは、患者への介護についてみていきましょう。

在宅医療

自宅で療養している患者に対して

  • 家族
  • 介護士
  • ヘルパー

などによって、生活面でのサポートを行います。
在宅医療は、入院が困難な患者や入院中の患者さんが退院後に自宅で治療を受ける場合などに利用されます。

また、外部の医療機関で受ける治療や検査を受けることもあります。

病院(入院)

入院している患者に対して、医師や看護師、薬剤師などの医療職が必要な医療を提供します。
病院では、患者の健康管理や生活面でのサポートも行われます。
入院する場合は、事前に入院先の施設によって提供される医療サービスを確認しましょう。

介護施設

介護施設では、利用者の健康管理や生活面でのサポートを行います。
病院とは異なり、介護職員が利用者の生活面でのサポートを主に担当します。
看護師は、医療面でのサポートが主な担当です。

患者のプライベート空間

ここでは、患者のプライベート空間の違いについてご紹介いたします。

在宅医療

在宅医療は、患者に合わせた診療を提供します。
そのため、患者さんのプライベート空間を尊重されます。

病院(入院)

病室には、テレビ、冷蔵庫などが備えられており、快適に過ごせるように配慮されています。
また、病室によってはトイレやシャワーなども備えられており、自分で身の回りのことを行えます。

介護施設

介護施設では、プライバシーを保ってプライベートな空間を守ることが大切です。
個室を利用することで、一人ひとりのプライバシーを尊重できるでしょう。

生活空間

以下からは、生活空間の違いについてみていきましょう。

在宅医療

生活空間は段差やトイレ・お風呂のつくりなどにより、生活時に障害につながることがあります。
在宅医療は住み慣れた我が家で過ごせるというメリットから、在宅医療を希望する方もいます。

病院(入院)

病院での入院は、病棟、病室、病床の環境が重要です。
病棟には性別や年齢、生活習慣などによって分けられていることが求められます。
また、病室には個室や相部屋などがあり、希望や症状に合わせた部屋を利用することも大切です。

介護施設

介護施設は、利用者が快適に過ごせるような環境づくりが求められます。
居室には個室や相部屋などがあり、利用者の症状に合わせた部屋を利用することも可能です。

また、共用スペースには食堂やリビングなどがあります。
交流を深めたり、リラックスしたり出来るような空間づくりも必要です。
さらに、介護施設には入浴施設やトイレは、快適に過ごせるような環境づくりが求められます。

家族との距離

家族との距離の違いについてご紹介いたします。

在宅医療

在宅医療は、患者が自宅で治療を受けられます。
そのため、家族との距離が近くなり、家族のサポートが受けやすくなります。

病院(入院)

一般的に、入院中の患者に対して、1日1回、原則2名までなど、面会の条件があります。
ただし、状況により、面会制限が設けられている場合もあります。

介護施設

介護施設に入居している方の家族が面会するために、介護施設側が設けた時間帯に面会が可能です。
介護施設によって異なりますが、一般的には、15時~17時の時間帯を設定している施設が多いようです。

費用

ここからは、費用の違いについてみていきましょう。

在宅医療

在宅医療は、入院に比べて費用が安く済む場合があります。
しかし、具体的には要介護度やケア内容によって異なりますので、一概にはいえません。
また、公的な医療保険を活用することで、自己負担額を抑えることもできます。

病院(入院)

入院費用は、入院日数や治療内容によって異なります。
また、公的医療保険を利用することで、自己負担額を抑えられるでしょう。
また、高額療養費制度や医療費控除などの制度を利用することで、負担を軽減することもできます。

介護施設

介護施設の費用は、施設の種類や地域によって異なります。
介護付き有料老人ホームの場合、入居費用や月額費用が発生します。
また、介護保険サービスを受ける場合には、自己負担金が発生することもあるでしょう。

以上のように、費用は施設やサービスによって異なります。
そのため、詳細については、お住まいの地域の介護施設を調べてみることをおすすめします。

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在宅医療の費用

在宅医療を受けるためには、費用がかかります。
ここでは、在宅医療の費用について詳しくご紹介いたします。

訪問診療代

在宅医療の費用は、訪問診療代や医療保険によって異なります。
医療保険が適用される場合、1ヵ月に2回の訪問診療は、

  • 1割負担は約7,000円
  • 3割負担は約2万円

となります。

以上のように、在宅医療の費用は、訪問診療代や負担割合によって異なります。

臨時の医療費・薬代

医療費・薬代は、通院・入院のときと同じように医療保険が適用されます。
また、費用は負担割合によっても変わります。

介護サービスにかかるお金

介護サービスには、介護保険が適用されます。
介護保険は要介護度に応じて、介護サービスを受ける方の自己負担額が決まります。
自己負担額は、要介護度が高いほど多くなるのです。

その他

在宅医療には、その他、訪問看護や訪問リハビリなどがあります。
訪問看護は、看護師が自宅を訪問し、点滴や褥瘡の処置などを行います。
訪問リハビリは、理学療法士や作業療法士が自宅を訪問し、運動や日常生活動作のトレーニングなどを行います。

また、在宅医療には、介護保険でカバーされない費用もあるため、注意が必要です。
たとえば、介護サービス外の費用などがあります。

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在宅医療で出来ないこと

在宅医療は自宅や施設で医療を受けられる便利な方法です。
しかし、一部の状況では限定された範囲でしか対応できません。
ここでは、在宅医療で出来ないことについてご紹介いたします。

大がかりな手術

在宅医療では、大規模な手術は行われません。
在宅医療は、病院以外の場所で行われる診療の一形態です。
高齢化に伴い通院が難しくなった患者が、在宅で医療を受けることを希望するケースが増えています。

ただし、在宅医療には制約があり、大規模な手術は行われません。
在宅医療は、自宅などでの医療を提供するものであり、病状や治療に合わせて適切にケアすることが目的です。

医療器械を使う検査

在宅医療では、一部の医療器械を使用した検査は行えません。
MRIやCTなどの画像診断装置は自宅で利用できません。

在宅医療は一部の検査はできないものの、専門家のサポートを受けながら適切なケアを受けられるのです。

血液透析

在宅医療で行えない理由は、血液透析は専門的な知識と技術が必要なためです。
また、患者の状態によっては、合併症が生じる可能性があります。
そのため、医療機関で行うことが望ましいとされています。

しかし、在宅血液透析(HHD)という方法もあります。

薬の使い方

在宅医療のメリット・デメリット

自宅で必要な医療を受けられるのは大きなメリットです。
一方で、在宅医療にはいくつかの課題も存在します。
ここからは、在宅医療のメリットやデメリットについて詳しく解説していきます。

患者側のメリット・デメリット

ここでは、患者側のメリット・デメリットについてご紹介いたします。

メリット

・自宅で過ごしたい希望が叶えられる
在宅医療によって患者さんが自宅で過ごしたいという希望を叶えられます。
在宅医療は
  • 通院が困難な方
  • 入院が必要なくても病気や怪我で安静にしなければならない方

に対して、医師や看護師が自宅を訪問して診療する医療の形態です。
在宅医療によって、患者は自分の都合に合わせて診療を受けられます。

・通院の負担が軽減される
在宅医療は、通院の負担を軽減するために有益な選択肢です。
自宅で医療を受けることで、通院の煩わしさや移動の負担を軽く出来ます。
自宅での医療が出来ることで、快適さや安心感を得られます。

デメリット

・常に医師や看護師がいないため不安になりやすい
在宅医療は、自宅で診療を受けられる反面、常に医師や看護師がいない状態です。そのため、不安になりやすい傾向にあります。
しかし、在宅医療は、患者の状態を定期的にチェックするために、訪問診療や訪問看護を行います。

また、在宅医療においては、患者が自分の体調を把握し、適切な対処を行うことが必要です。
そのため、患者自身が主体的に治療に取り組むことが大切です。

・最先端の治療が受けにくい

在宅医療は、最先端の治療を受けることが難しいです。
最先端の治療は、専門的な設備や技術が必要であるため、自宅で受けることは難しい場合があります。
そのため、最先端の治療を必要とする場合は、専門的な施設で治療を受ける必要があります。

医師側のメリット・デメリット

ここからは、医師側のメリット・デメリットについてみていきましょう。

メリット

・チームで患者をみることが出来る
在宅医療は、医師だけでなく、看護師や薬剤師などの専門家がチームを組んで、患者の診療を行います。
そのため、患者の状態をより正確に把握でき、適切な治療を提供できます。
・患者の増減の波を一定にできる
在宅医療において、医師はチームで患者を診察します。
そのため、患者の増減による診察の波を一定に出来ます。

デメリット

・24時間で対応しなければならない
在宅医療は、医師が24時間対応しなければならないというデメリットがあります。
そのため、医師には負担がかかるでしょう。
・家までの移動時間がかかる
医師側のデメリットは、家までの移動時間がかかることが挙げられます。
また、在宅担当医師数は、在宅医療を受けられる患者数に対して不足している傾向にあります。

家族側のメリット・デメリット

ここでは、家族側のメリット・デメリットについてご紹介いたします。

メリット

・通院時の負担が減る
在宅医療は、患者・家族の通院負担が減ることが挙げられます。
高齢の方は、何かしらの持病を抱えている場合が多く、定期的に病院やクリニックへ通院されている方が多いです。

しかし、在宅医療では、自宅で診察を受けられるため、通院時の負担が軽減されます。
また、在宅医療は、患者・家族にとって精神的な安心感をもたらすこともあります。

・費用面を抑えられる
在宅医療は、通院費用や交通費、食事代など、患者・家族が負担する経済的な負担を軽減できます。
また、在宅医療は、入院費用よりも安価であることが多いです。
医療保険の適用範囲も広いため、費用面でのメリットが大きいです。

デメリット

・介護や看護の負担が大きくなる
在宅医療を受ける場合、家族が介護や看護を行う必要があります。
そのため、負担が大きくなることがあります。
しかし、在宅医療は、患者・家族の希望によって、訪問看護師や介護士などの専門家によるサポートを受けられます。
・積極的な治療が出来ない
積極的な治療が出来ないというデメリットもあります。
しかし、患者・家族の希望によって、専門家によるサポートを受けられます。

在宅医療は、入院治療と比較して、患者の状態が安定している場合に適しています。
そのため、急患や救急搬送が必要な場合は、入院治療が必要になることがあります。

在宅医療の対象となる人や病気とは

在宅医療の対象となる人や病気には限定や制約があります。
では、どのような条件を満たす必要があるのでしょうか?

対象となる人

保険診療上の定義は、「在宅で療養を行っている患者であって、疾病、傷病のために通院による療養が困難な者」となっています。
在宅医療は、入院医療や外来医療に次ぐ第3の医療として、多くの人に受け入れられるようになってきました。

対象となる病気

ここからは、対象となる病気についてご紹介いたします。

悪性腫瘍のターミナル期

悪性腫瘍のターミナル期とは、余命がわずか数ヶ月程度である場合です。
このような場合、在宅医療が選択されることがあります。

在宅医療は、患者が自宅で治療を受けられるため、家族も安心して看護や介護ができます。ただし、専門的な知識や技術が必要であるため、医師や看護師などの専門家によるサポートが必要です。

神経難病

神経難病は、神経系に障害を持つ難病のことを指します。
神経難病には

  • 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
  • 多発性硬化症(MS)
  • パーキンソン病
  • アルツハイマー型認知症
  • 脊髄小脳変性症

などがあります。

神経難病の場合、在宅医療が選択されることがあります。

褥瘡

褥瘡は、長期間同じ姿勢で寝たり座ったりすることで、皮膚や筋肉が圧迫され、血流が悪くなって出来る傷のことです。
褥瘡は、高齢者や寝たきりの方、身体障害者などに多くみられます。

褥瘡になってしまうと、治癒に時間がかかるだけでなく、重篤化することもあります。
そのため、早期発見・早期治療が必要です。
在宅医療においても、褥瘡の治療が行われます。

慢性疾患

在宅医療の対象患者はいろいろあります。
特に、循環器疾患・認知症・脳血管疾患を抱える患者の割合が大きいです。

日常的に医療処置が必要な人

以下では、日常的に医療処置が必要な人についてご紹介いたします。

自宅での看取りを希望している

自宅での看取りを希望している場合は、在宅医療の対象となります。
在宅医療には限界があり、重度の患者には対応できない場合もあります。

病院から退院したが、自宅での療養が必要な人

患者の状態によって、退院後の通院が困難と思われる場合は、退院時に在宅医療を考える必要があります。
在宅医療に変える場合は、入院先の病院の介護相談窓口や地域連携室などが相談にのってくれます。

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在宅医療を受ける前に確認すること

在宅医療を受ける前には、いくつかの重要な確認事項があります。
これらを把握することで、効果的かつスムーズな在宅医療の受け入れが可能です。
ここでは、在宅医療を受ける前に確認することについて、ご紹介いたします。

医療を受ける目的

在宅医療を受ける前には、医療を受ける目的を明確にすることが大切です。
たとえば、自宅での療養が必要な場合や、通院が困難な場合などがあります。
また、在宅医療には、訪問診療や訪問看護、リハビリテーション、介護などが含まれます。

本人と家族の気持ちを確認する

本人と家族の気持ちを確認することについてみていきましょう。

本人の気持ち

在宅医療を受ける前には、本人の気持ちを確認することが大切です。
本人の気持ちを確認することで、在宅医療に対する不安や心配事を解消できます。

また、在宅医療は、自分自身や家族が主体的に行うことが求められます。
そのため、本人の意思や気持ちを尊重し、共有することが大切です。

家族の気持ち

在宅医療を受ける前に家族と話し合い、家族の協力があることを確認することが大切です。在宅医療は、本人の自宅にいたいという気持ちを実現させるためのものです。
しかし、家族が無理をして体調を崩すと、在宅医療が成り立たなくなる場合があります。

在宅医療での家族の役割は、患者の傷みやストレスの軽減を手助けし、心地よい生活を送るのをサポートすることです。

緊急時の応急処置や連絡を確認する

在宅医療を受ける際に、緊急時の応急処置や連絡先などを確認することが大切です。
在宅医療では、緊急時に速やかに対処することが困難なことが多くあります。
そのため、応急手当の方法や、緊急時の連絡先を家族や介護者に指導しておく必要があります。

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在宅医療が受けられる条件や受け方

在宅医療を受けるためには、特定の条件や受け方が存在します。
これらを理解することで、効果的に在宅医療を利用できます。
以下から、それぞれ具体的にご紹介いたします。

在宅医療を受けられる条件

在宅医療を受ける条件は、病気や怪我により通院が困難な場合に受けられます。
また、

  • 患者本人の同意があること
  • 事前相談で在宅医療が必要だと認められていること

が条件になります。

保険診療上、在宅医療の対象は「在宅で療養を行っている患者であって、疾病、傷病のために通院による療養が困難なもの」とされています。

受けるための手続き

以下では、在宅医療を受けるための手続きをみていきましょう。

在宅主治医を選ぶ

まず、在宅主治医を選びます。
医師に相談して紹介してもらうか、入院中の方は病院の医療ソーシャルワーカーにアドバイスをもらいます。

介護保険の準備

在宅医療を受けるためには、介護保険の申請が必要です。
介護保険は、介護が必要な高齢者の治療や介護などにかかる費用を社会全体で支援する保険制度です。
介護保険は、40歳以上の人が加入者、つまり被保険者となり、サービス事業者が提供する介護サービスを利用出来ます。

ケアマネージャー選びとケアプランを作成する

ケアマネージャーを選び、ケアプランを作成する必要があります。
ケアマネージャーは、介護保険サービスを受ける上で欠かせない存在です。

ケアプランとは、介護保険を使ったサービスを利用する際に作成する計画です。
ケアプランに沿って介護サービスを受けます。

在宅主治医と病院の連携

在宅主治医は、病院と連携して診療内容や治療方針を決定します。
また、在宅医療には、訪問看護師や介護士などの専門職が関わります。
これらの専門職とも連携し、患者さんに合ったケアプランを作成します。

在宅医療の開始

ケアマネジャーや、病院のソーシャルワーカーなどに相談をし

  • 利用相談
  • 事前面談
  • 利用申込書

の提出などが必要です。

在宅医療を受けるためには、まずかかりつけ医に相談し、診断書をもらう必要があります。その後、保険請求書や訪問看護師の指示書などを提出することで、在宅医療が開始されます。

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在宅医療を選択肢にいれておくべき理由

在宅医療を選択肢に入れることで、自宅で快適に過ごせます。
ここでは、在宅医療を選択肢にいれておくべき理由についてご紹介いたします

通院が難しくなったとき

在宅医療は、通院が困難な方や、入院が必要なくても治療が必要な方にとっては、大変便利です。
在宅医療にすることで、月4回だった通院回数が月1回で済むようになれば、負担も減ります。

また、在宅医療は、患者の自己決定を尊重できる点でも魅力的です。

病院の退院後の生活

在宅医療は、病院での治療が終わった後、自宅での治療を受けられる医療です。
退院後の生活において、自宅で治療を受けられるため、入院よりも費用が安くなります。
また、自宅での治療は、家族と一緒に過ごせます。

在宅医療によくある質問

在宅医療によくある質問には、どのようなものがあるのでしょうか。
以下でそれぞれみていきましょう。

訪問日以外に体調が悪くなった時はどうすればよい?

訪問日以外に体調が悪くなった場合は、24時間365日対応している訪問診療機関に連絡します。
訪問診療機関では

  • 往診
  • 経過観察
  • 救急搬送の指示

など、患者さんの体調の変化に応じた対応を行っています。

また、定期的な訪問診療を行っている場合は、定期訪問日以外に具合が悪くなった場合でも往診をしてくれる場合があります。

一人暮らしでも訪問診療は受けられますか?

一人暮らしでも訪問診療を受けられます。
訪問診療の対象となる患者は、自宅などで療養中であり、1人では通院が困難な方です。

通っている病院が異なっても受けられますか?

異なる病院でも在宅医療は受けられます。
ただし、在宅医療を受けるためには、医師の診断書が必要であり、その診断書に基づいて保険適用が決まります。

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在宅医療のまとめ

ここまで、在宅医療の情報を中心にお伝えしました。
要点を以下にまとめます。

  • 在宅医療とは、自宅で治療・療養を続けていくこと
  • 在宅医療で出来ることは、定期的な訪問診療と緊急時の往診、褥瘡・創傷処置など
  • 在宅医療で出来ないことは、大がかりな手術、医療機器を使う検査、血液透析

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
  • 食事管理
  • 栄養提供
  • 福祉用具販売
  • 障がい者雇用

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