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トップページ>介護お役立ち記事>在宅介護>介護のおむつ交換はどうやるの?準備から手順まで幅広く解説!

介護のおむつ交換はどうやるの?準備から手順まで幅広く解説!

高齢化が進む日本において、年々増加している家族間の介護。
家族や介護者は、たくさんの心配事を抱えているはずです。

中でもおむつ交換をする際には、何を用意する必要があるのか、自分に上手くできるのかなど、気になるポイントがあるでしょう。

今回は、介護のおむつ交換について以下の点を中心にご紹介します。

  • 介護のおむつ交換に必要なもの
  • 介護のおむつ交換の方法
  • 介護のおむつ交換で注意すべきポイント

在宅介護の心配事を解消するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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介護のおむつ交換には何が必要?


この記事を読んでいる方には、これから仕事などで介護に関わっていく方も、現在家族の介護をされている方もいらっしゃるかもしれません。

心身ともにエネルギーを必要とする介護ですが、特に大変な作業としておむつ交換が挙げられるのではないでしょうか?

おむつ交換には何が必要か、どの手順で使用するか詳しく解説していきます。

介護用エプロン

おむつ交換の前に介護エプロンを付けておきましょう。

介護用エプロンは、介護者側の衣服が排泄物で汚れるのを防いでくれます。

衛生面を考えて、使い捨てのものを選択することがおすすめです。

使い捨ての手袋

おむつ交換の前に付けておきましょう。

おむつ交換をする際、手が直接排泄物に触れて汚れるのを防いでくれます。

素材は、洗剤や漂白剤などに強いプラスチックやビニールがおすすめです。

トイレットペーパー

ビニール袋とセットでおむつ交換の前に用意しておきましょう。

被介護者の方の陰部を洗浄する前に、トイレットペーパーで拭いておくと、その後の作業がスムーズになります。

使い終わったら、すぐにビニール袋に入れて処分するようにしましょう。

陰洗用のボトル(お湯)

おむつ交換の前に用意しておきましょう。

陰部を洗うためのボトルのことです。
陰洗ボトルとして市販のものもありますが、ペットボトルで簡易的に作ることもできます。

この陰洗用ボトルは、持ち運びできる手持ちのシャワーというイメージです。

ペットボトルで作る場合は、適温のぬるま湯を入れて、キャップに複数の穴を空けます。
穴の開いたキャップの方を下に向けて、中のぬるま湯をシャワー代わりにして陰部や身体の汚れを洗っていきます。

火傷防止のため、介護で使用する前に、実際に自分の手にかけて温度をチェックするのを忘れないようにしましょう。

ポットなどで熱湯を作った場合は、水で快適な温度になるように調整してください。

石鹸

おむつ交換の前に用意しておきましょう。

陰洗用ボトルと一緒に使用し、おむつの中の汚れを洗うために使います。

陰洗用のタオル

おむつ交換の前に、適度な熱さのお湯で濡らしてから絞ったものを用意しておきましょう。

陰洗用ボトルを使うことで陰部や身体が濡れてしまうため、タオルでしっかり拭き取りましょう。

布団やベッドが濡れることを防止するだけではなく、被介護者の方の肌荒れやむれの防止にも繋がります。

手指用消毒液

おむつ交換の前に用意して、交換後すぐに使えるようにしておきましょう。

ビニール手袋などでカバーしていても、排泄物を扱う作業は衛生的にリスクが高いです。

手袋が破れていた場合も踏まえ、おむつ交換が終わったらしっかり丁寧に手指用消毒液でも消毒を行いましょう。

新しいおむつと尿取りパッド

おむつ交換の前に用意して、交換後すぐに使えるようにしておきましょう。
使用済みのおむつを処分した後は、できる限りすぐに新しいおむつに交換することが大切です。

新しいおむつの中に、新しい尿取りパッドもセットしておきましょう。

新聞紙

おむつ交換の前に用意しておきましょう。

おむつ交換をしている際、被介護者の方の下に敷けばベッドや布団が汚れるのを防いでくれます。

また、使用済みのおむつを新聞紙でくるめば捨てる際の処理もスムーズになります。

塗り薬や軟膏(必要であれば)

必要であれば、おむつ交換の前に用意して、交換後すぐに使えるようにしておきましょう。

長時間おむつを着用していると、肌が荒れてしまうこともあります。

肌のトラブルがある場合、洗浄後に塗り薬や軟膏を使用して保湿をしましょう。

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介護のおむつ交換の方法とは?


ここまで、介護のおむつ交換に必要なものを説明しました。

実際におむつ交換をするとなると、どのような手順でやればいいかご存知でしょうか?

以下で工程を細かく分けて、それぞれ解説していきます。

おむつを外す

新しいおむつに交換する前に、古いおむつを外します。

排泄物を扱うため、おむつを外される側の自尊心を尊重しつつ、介護者の衛生面や身体にも気を付けることが大切です。

以下で細かく見ていきます。

声を掛けながらベッドの高さを調整する

「おむつ」というワードを恥ずかしいと感じる被介護者の方もいらっしゃるため、「ここ交換しますね」「ここ綺麗にします」というようにオブラートに包みながら声をかけましょう。

また、介護者が腰を痛めない高さにベッドを調整しましょう。

体位変換しやすいように腕を組んでもらう

おむつ交換では何度か体位を変更する必要があります。
腕を組んで仰向けの状態になってもらい、体位を変えやすいようにしてもらいましょう。

新しいおむつ・尿取りパッドを用意する

新しいおむつの内側に尿取りパッドをセットしておきます。
この際パッドは、ずれないようにギャザーの中にしっかりと入れ込んでおきましょう。

古いおむつのテープを外す

被介護者の方が仰向けの状態で、身体の側面の古いおむつのテープを外します。
おむつが被介護者の方のお尻の下に敷かれている状況になるので、側面と前面をあけられます。

洗浄・清拭を行う

古いおむつのテープを外して、陰部を洗える準備をしたら、実際に陰洗用ボトルで陰部を洗っていきます。

用意しておいた陰洗用ボトルやタオル、石鹸を使って陰部を洗浄・清拭します。

洗浄・清拭の際の尿路感染症を防ぐため、陰洗用ボトルのお湯は上から下、清拭の方向は性器から肛門にかけて行いましょう。

新しいおむつを付ける

古いおむつを除く準備、陰部を清潔にしたら、次に新しいおむつに交換していきます。

新しいおむつを古いおむつの横に置く

新しいおむつと尿取りパッドは、被介護者の方のお尻の横に置いて、広げて準備しておきましょう。

膝を立てて横向きにする

被介護者の方のお尻が古いおむつの汚れた部分から離れるように、膝を立てて横向きになるよう体勢を変えます。

古いおむつを半分に丸める

古いおむつの片方の側面が、被介護者の方のももの下にある状態で、被介護者の方の身体を持ち上げます。

それから被介護者の方のももの下を通して古いおむつを半分に丸めます。

新しいおむつを古いおむつの下に入れる

被介護者の方の横に置いてあった新しいおむつを、身体の半分くらいの位置まで下に入れます。

被介護者の体位変換を行う

膝を立てて横向きになった姿勢は変えず、そのまま反対側に寝かせます。

古いおむつを取り出す

古いおむつが被介護者の方のお尻の方にある状態になるので、その古いおむつを取り出して、新聞紙やビニールでくるんで除けておきましょう。
このときに洗浄の漏れがあれば拭き直します。

被介護者の体勢を仰向けに直し、おむつを整える

以下の流れに沿っておむつを整えます。

  1. 被介護者の方の体勢を仰向けに直し、足をまっすぐ伸ばしてもらいます。
  2. 近くに設置していた新しいおむつを被介護者の方のお尻の真下になるように移動させます。
  3. 広げていた新しいおむつの前方部分を引っ張りあげ、側面のテープを貼り付けます。
  4. おむつの位置を整えて、新しいおむつとの交換は完了です。

更衣介助を行う

おむつ交換が終わったら、脱いでいた服の更衣介助を行います。

この際服がしわにならないように、しっかり伸ばすようにします。

古いおむつを処理する

交換した古いおむつは、おむつ交換で使用した手袋やトイレットペーパーなどと一緒に新聞紙やビニール袋に入れて捨てます。

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おむつ交換で注意すべきポイント


ここまで介護のおむつ交換に必要な準備や手順について記載しました。

しかし、実際に介護でおむつ交換をするとなると一筋縄ではいかないことがあるでしょう。

ここではおむつ交換を行う際の注意するポイントについて解説していきます。

おむつ交換に適した環境作りを行う

もしご自身がおむつ交換をされる立場であれば、周囲から丸見えという状況は嫌なはずです。

被介護者の方も同様に、おむつ交換はできる限りされたくないという方もいらっしゃいます。

しっかりと周りからシャットアウトされた環境で、なるべく少ない回数で済ませるようにしましょう。
また、少ない回数で済ませることは、介護をする側にとっても労力を節約できます。

介護者の方にとって重労働であるおむつ交換の機会が減ることに加えて、夜間のおむつ交換によって目が覚めてしまうという事態も防げます。

適宜声掛けを行う

おむつ交換を行う際、急におむつを外されたりお湯をかけられたりすると、被介護者の方は驚いてしまいます。

おむつを交換する前だけでなく、作業のたびに都度「身体に触れますね」「お湯をかけますね」というように声かけをしましょう。

おむつを重ね使いしない

排泄物が多いという理由で、おむつや尿取りパッドを重ね使いしている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、アウター同士、インナー同士を重ねても吸収量は変わりません。

逆に、おむつを重ねてそれぞれがずれてしまうことで、排泄物が漏れてしまう可能性もあるため、おむつの重ね使いはしないようにしてください。

羞恥を煽る言葉は使用しない

おむつ交換は、被介護者の方にとっても羞恥を感じる作業です。

陰部や排泄物は、直接的にその方のプライバシーにかかわるものです。
自分の陰部や排泄物を見られることに、抵抗を感じる方もいらっしゃいます。

「おむつを交換しますね」というように、「おむつ」というワードで羞恥心をあおらないようにするなど、些細な言葉遣いにも気を付けるといいでしょう。

そして当たり前ですが、排泄物を扱うため、介護をする側もされる側も衛生面で気になることがあるはずです。

しかし、「くさい」「汚い」という言葉は被介護者の方の自尊心を傷つけてしまうので、使わないように注意してください。

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おむつは引っ張らない

新しくおむつを交換しても、寝返りによっておむつの位置がずれてしまうことがあります。
その際におむつを引っ張って直そうとすると、摩擦でおむつに触れている部分の肌トラブルに繋がってしまうかもしれません。

おむつの位置がずれたら、無理に引っ張らずに体位変換をするようにしましょう。

おむつは毎日交換する

排泄物が無いから、吸収力に優れているからという理由で、長時間おむつの交換をしないと衛生的に良くありません。

使い捨てのおむつと言えど、一般の下着と同じ扱いをしましょう。

ずっと同じおむつを付けていることで、肌がむれたり荒れたりしてしまいます。

交換時に皮膚の状態を確認する

寝転がったままの時間が長いと、床ずれを起こす可能性があります。

放置しておくと悪化してしまうので、おむつ交換時に定期的に確認するようにしましょう。

また、介護時のさまざまな技術についても解説していますので、こちらも合わせてご参考ください。

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おむつ交換を上達させるには?


上記でおむつ交換についての注意点を記載しました。

もしかしたら、すでにおむつ交換も毎日している方で、なかなかおむつ交換が上手くいかないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

おむつ交換を上達させるためにできることを記載していきます。

経験のある介護士に教えてもらう

自己流でおむつ交換を行って上手くいかない場合、経験のある介護士に助言を求めることもひとつの手段です。

知り合いに介護士がいればその方に聞くこともできますが、知り合いの介護士がいない場合はネットの情報を参考にするのもいいでしょう。

使用するおむつについて知る

おむつと一言で表しても、同じメーカーのものだけでも多くの種類があります。

たくさんあって迷ってしまうかもしれませんが、以下のようにタイプごとに分類して考えるとわかりやすいかもしれません。

尿漏れや便漏れの軽重度

漏れが軽度であった場合は、おむつではなくパッドで済むこともあります。

吸収できる量と漏れ具合の目安などはメーカーのホームページなどに記載してあるので、ぜひ参考にしてみてください。

また、性別によっても対象になるおむつが異なるため、その人の性別にあったおむつを知っておくことも大切です。

利用者の身体の状態

ずっと寝ている、座れる、立てる、介助ありで歩ける、自力で歩けるというように、その利用者の方の身体の状態によっても、メーカーがおすすめするおむつは異なります。

一度おむつについて検索し、その人にぴったりのおむつを探してみてはいかがでしょうか?

利用者について知る

「使用するおむつについて知る」と共通する点があるかもしれませんが、被介護者の方の飲食量や排せつ量を知ることも大切です。

「排せつ量に比べて尿取りパッドが小さく、尿がおむつから漏れてしまった」というような事態を防ぐためにも、利用者に合ったおむつを選べるようにしましょう。

健達ねっとECサイト

使用済みのおむつはどう処理する?


上記で使用済みのおむつを処分する手順について記載しました。

しかし、新聞紙やビニール袋に入れた後のおむつはどのように処理すればいいでしょうか?

ここで詳しく説明していきます。

基本的な処理手順

基本的な手順は以下の通りです。

  1. まずは使用済みおむつが可燃ゴミか不燃ゴミかを調べておく
  2. 使用済みおむつに付着した便をトイレに流しておく
  3. 新聞紙やビニール袋に入れたおむつを消臭機能付きゴミ箱などに入れて、ゴミの日に出す

いくら便をできる限りトイレに流しても、ゴミの日に出すまで悪臭が漂うこともあるでしょう。

おむつのニオイを消す消臭剤を使ったり、新聞紙にしっかりくるむことでインクの防臭効果を利用したり、ニオイや衛生面の対策をすることも大切です。

やってはいけない処理の仕方

外出先のトイレやゴミ箱に捨てることは控えてください。

外出先で排せつがあったことを考えて、使用済みおむつを持ち帰るためのビニール袋を携帯するようにしましょう。

また、おむつやパッドはトイレに流すことはできないため注意してください。
万が一おむつを洗濯機に入れてしまった場合、ポリマーなどが広がり取り除くことが難しいので、脱衣の際は気を付けましょう。

薬の使い方

介護のおむつ交換のまとめ

まとめ
ここまで介護のおむつ交換についてお伝えしました。
要点を以下にまとめます。

  • おむつ交換には、介護用エプロンや使い捨ての手袋、トイレットペーパー、陰洗用のボトル(お湯)などが必要
  • おむつ交換の流れは、「おむつを外す」「洗浄・清拭を行う」「新しいおむつを付ける」「更衣介助を行う」「古いおむつを処理する」
  • おむつ交換では、「おむつ交換に適した環境作り」「交換時の皮膚状態の確認」などを心掛ける

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
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  • 栄養提供
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  • 障がい者雇用

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