「いりごま」「すりごま」「練りごま」など、ごまは身近な食品ですね。
ごまは「セサミン」としてサプリでも知られています。
ごまは、たくさんの栄養素の宝庫だということをご存じでしょうか。
本記事では、ごまの栄養について以下の点を中心にご紹介します。
- ごまに含まれる栄養
- ごまの効果や効能とは
- ごまの旬とは
ごまの栄養について理解するためにもご参考にしていただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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ごまに含まれる栄養
ごまは、ごまの種子が食用となった食品です。
- 黒ごま
- 白ごま
- 金ごま
- 茶ごま
などがあります。
栄養的には、ほぼ同じと考えて良いでしょう。
ごまに含まれる栄養素について、ご紹介します。
脂質
ごま100gに含まれる脂質は、半分以上の54.2gにもなります。
脂質は、効率の良いエネルギー源として働く栄養素です。
たくさん摂ってしまうと肥満の心配がありますが、脂質は細胞膜の材料などには欠かせません。
ごまの脂質のほとんどが、健康に良いとされる不飽和脂肪酸です。
たんぱく質
ごま100gに含まれるたんぱく質は、20.3gです。
たんぱく質は3大栄養素のひとつで、筋肉や臓器といった体を構成する栄養素です。
さらにたんぱく質は、体の機能をコントロールする酵素やホルモン、免疫細胞の材料にもなります。
ごまに含まれるたんぱく質は、
- 解毒作用のある「メチオニン」
- メラニン色素の産生を抑える「システイン」
など良質なたんぱく質で構成されています。
カルシウム
ごま100gに含まれるカルシウムは、1200mgです。
ごまに含まれるカルシウムは多く、牛乳の11倍にもなります。
カルシウムは骨の材料となって、骨を丈夫にする栄養素です。
また、カルシウムは神経を安定させるためにも必要な栄養素です。
鉄分
ごま100gに含まれる鉄分は、9.9mgです。
鉄分は、ヘモグロビンの重要な構成成分となる栄養素です。
ヘモグロビンは、全身に酸素を供給する働きをします。
鉄分が不足するとヘモグロビンも減少して、体が酸素不足となってしまいます。
貧血の原因のほとんどが、鉄分不足とされています。
とくに、女性は生理などで鉄分を損失しやすいので、意識的に摂りたい栄養素です。
亜鉛
ごま100gに含まれる亜鉛は5.9mgです。
亜鉛は、たんぱく質が合成されるときに働く栄養素です。
亜鉛は、成長や傷の修復などに欠かせません。
また、味覚を正常に維持し、血糖値を下げるインスリンの合成にも必要な栄養素です。
リノール酸
ごま100gに含まれるリノール酸は22000mgです。
リノール酸は、体内で作ることができない「必須脂肪酸」です。
細胞膜の成分となり、体内の組織を維持して免疫力を高める栄養素です。
オレイン酸
ごま100gに含まれるオレイン酸は19000mgです。
オレイン酸は、善玉コレステロールはそのままに、悪玉コレステロールを減らす働きがあります。
オレイン酸は体内で作り出すことができる栄養素で、酸化しにくい性質があります。
出典:文部科学省「食品成分データベース」
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ごまで得られる効果・効能
ごまの栄養素は、さまざまな面から健康を支えています。
具体的に見ていきましょう。
肝機能を高める
ごまに含まれるセサミンは、脂溶性の抗酸化成分です。
強い抗酸化作用があり、体内の酸化を防ぐ働きがあります。
臓器の中でも肝臓は、活性酸素が多く発生する場所です。
肝臓に発生した活性酸素を取り除いて、肝臓を守ります。
また、セサミンは肝機能の働きを活発にして、有害物質であるアセトアルデヒドの分解を促進します。
コレステロール値を下げる
ごまに多く含まれるリノール酸やオレイン酸は、不飽和脂肪酸です。
不飽和脂肪酸は、血管壁に張り付いた悪玉コレステロールを取り除き、血管を浄化して血流を良くします。
また、ごまに含まれるビタミンEやセサミンにも同じ効果があります。
肌や髪の健康を保つ
ごまに含まれるビタミンEやセサミンは、肌の健康に欠かせない栄養素です。
ビタミンEやセサミンには、以下のような作用があります。
- 強い抗酸化作用を持ち、肌を紫外線から守り、シミが肌に残ることを防ぐ
- コラーゲンの産生をサポートし、肌のハリやみずみずしさのキープに役立つ
- 血管の状態を整えることにより、頭皮や毛根に栄養が届きやすくなる
- メラニン色素の生成を促す栄養素が豊富なため、白髪予防になる
美容に気を付けたい方は、毎日の食卓にごまを取り入れたいですね。
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美味しいごまの選び方
和食には欠かせないごまですが、そのほとんどを海外からの輸入に頼っています。
ごまは、全般的に表面がふっくらしたもの、肉厚なものが良質とされています。
市販のごまには以下のような種類があります。
用途や好みに合わせて選ぶと良いでしょう。
- 乾燥させた「乾燥ごま」
- 乾燥ごまを煎った「煎りごま」
- 白ごまの皮を取って乾燥させた「むきごま」
- 煎ったごまをペースト状にした「練りごま」
ごまは、硬い皮に包まれており、そのままでは栄養が吸収されません。
ごまの栄養を十分に吸収するなら、すりごまや練りごまがおすすめです。
ごまを使ったアレンジレシピ
ごまをもっと手軽に、毎日の食事に取り入れることができるレシピを紹介します。
ぜひ参考にご覧ください。
セサミトースト
香ばしい匂いが食欲を誘うレシピです。
給食メニューとして子どもにも大人気です。
<材料>
- 食パン 1枚
- アーモンド粉 2g
- バター 10g
- 上白糖 5g
- 煎りごま(白) 2g
- 煎りごま(黒) 1g
<作り方>
- アーモンド粉、煎りごまを混ぜておきます。
- 食パンにバターを塗って、アーモンド粉、煎りごまを均等にまぶします。
- オーブンに入れて焼き目を付ければ完成です。
ごまみそ焼きおにぎり
ごまみその風味がクセになるおにぎりです。
冷めてもおいしいので、行楽シーズンにおすすめです。
<材料>
- 米2カップ分の温かいご飯
- 塩 少々
- 青のり 大さじ1
- 削りかつお 1袋(3g)
(ごまみそ)
- みそ 100g
- 白ねりごま 大さじ2
- 白すりごま 大さじ2
- みりん、砂糖 各大さじ2~3
<作り方>
- ごまみその材料をすべて鍋に入れて、弱火で3分ほど混ぜて練ります。
- 温かいご飯に塩を混ぜます。
- ご飯を半分にして、それぞれ青のりと削りかつおを混ぜます。
- 3~4個のおにぎりを作り、半面にごまみそを薄く塗ります。
- オーブントースターで、ほんのりと焼き色がつくまで焼いて完成です。
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旬のごまは栄養価が高い
普通のスーパーでは、生のごまを見かけることはあまりないでしょう。
ごまは、1年草で草丈は1mほどになります。
実の中にたくさん種を付け、熟成すると種が飛び出します。
ごまの旬は、9~10月頃になります。
ほとんどが輸入ですが、鹿児島県、茨城県、栃木県などで栽培されています。
旬のごまは香りが良く、栄養分も豊富です。
とくにごまに含まれるリノール酸やオレイン酸は、空気に触れると酸化しやすい栄養素です。
旬の新鮮なごまを楽しみましょう。
ごまの栄養に関するよくある質問
ごまの栄養に関するよくある質問には、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、ごまの栄養に関するよくある質問に答えていきます。
ゴマは体の何にいいの?
ごまは、体のさまざまな部分にいい効果をもたらします。
ごまに含まれる不飽和脂肪酸は、血液をサラサラにして動脈硬化や心筋梗塞の予防に役立ちます。
また、ゴマリグナンは、抗酸化作用があり、老化防止や免疫力の向上に効果的です。
さらに、ごまに含まれるカルシウムや鉄分は、骨や歯の健康や貧血の予防に必要なミネラルです。
いりごまとすりごまどっちがいいの?
いりごまとすりごまは、原料は同じですが、加工方法が違います。
いりごまは生のごまを炒ったもので、すりごまは加熱したごまをつぶしたものです。
どちらも栄養価は同じですが、消化吸収が良いのはすりごまです。
いりごまは香ばしくて食感が楽しめますが、すりごまはクリーミーでコクがあります。
どちらがいいかは、お好みや料理に合わせて選ぶといいでしょう。
ごまのデメリットは?
ごまは栄養豊富な食べ物ですが、食べ過ぎるとデメリットもあります。
ごまは脂質が多く含まれており、カロリーが高いので、太る可能性があります。
また、皮脂分泌が増えてニキビができることもあるでしょう。
さらに、ごまは消化に時間がかかるので、腹痛や下痢を引き起こすこともあります。
そのため、食べ過ぎに注意しましょう。
ゴマは1日何グラム食べるといいか?
ごまは1日に大さじ1〜2杯(約10〜20g)を摂るのがおすすめです。
これくらいの量なら、肥満や栄養過多のリスクが少なく、健康増進効果が期待できます。
ごまはさまざまな料理に合わせて食べることができます。
消化吸収を高めるためには、すりごまやごま油などに加工したものがおすすめです。
ごまの栄養まとめ
ここまで、ごまの栄養について紹介してきました。
ごまの栄養の要点を以下にまとめます。
- ごまには「脂質」「たんぱく質」「ミネラル」などの栄養素が含まれる
- ごまは、肝機能を高め、コレステロール値を下げ、肌や髪の健康を保つ
- ごまの旬は、9~10月
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。