「キヌアにはどのような栄養があるのか気になる」
「キヌアはどんな人に向いている食品なの?」
現在、キヌアとはどのような食品なのかについて調べている方の中には、このように考えている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、キヌアの栄養について、以下の点を中心に詳しく解説します。
- キヌアに含まれている栄養
- キヌアを食べる際の注意点
- キヌアの摂取がおすすめな人の特徴
キヌアの栄養やメリットについてご興味のある方はご参考いただけますと幸いです。
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キヌアは栄養価の高い食べ物
まずは、キヌアの栄養素について解説します。
キヌアはヒユ科アカザ亜科の植物で、分類上はほうれん草の仲間となっており、擬穀類と呼ばれている食べ物です。
キヌアは、タンパク質のほかに食物繊維やマグネシウム、鉄などのミネラル、ビタミンB群などの栄養素を含んでいます。
原産地は南米アンデスで、栄養価の高さから母なる穀物として重用されているほか、21世紀の主要食とNASAが評価し、日本でも注目されている食べ物です。
さらに、厳しい環境でも育つため、飢餓問題や栄養失調、貧困問題の解決にも役立つと、世界中で栽培が行われています。
また、キヌアの種類はホワイトキヌアのほかに、ホワイトキヌアよりもポリフェノールが多いレッドキヌア、さらにそれよりもポリフェノールの多いブラックキヌアの3種類です。
キヌアはネットではもちろん、スーパーなどでも販売されており、手軽に購入できます。
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キヌアに含まれる成分
次に、キヌアの含まれる成分についてご紹介します。
キヌアには、タンパク質やアミノ酸のほか、以下のような成分が含まれています。
- 鉄
- 亜鉛
- 葉酸
- ポリフェノール
- 食物繊維
- ビタミンB
- ビタミンE
- カリウム
- マグネシウム
- カルシウム
スーパーフードと呼ばれている通り、豊富な栄養素が含まれています。
キヌアは精白米よりも栄養価が高く、タンパク質は精白米の約2倍、鉄は約5倍、カリウムは約6倍、カルシウムは約9倍です。
また、キヌアにはアミノ酸の中でも人体で作り出せない、必須アミノ酸を多く含んでいます。
この必須アミノ酸の含有量のバランスを示すアミノ酸スコアが、100に近いほどバランスが良いとされています。
精白米が約72、小麦は約43、トウモロコシは約34に対し、キヌアは約89とアミノ酸のスコアが非常に高い食品です。
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キヌアを食べるメリット
続いて、キヌアを食べるメリットを5つご紹介します。
- 貧血や骨粗しょう症の対策
- 血糖値上昇の抑制
- 生活習慣病の予防
- 肌荒れやダイエット効果
- むくみ対策
メリット①|貧血や骨粗しょう症の対策
キヌアを食べるメリットの1つ目は「貧血や骨粗しょう症の対策ができること」です。
キヌアは鉄分を多く含んでいるため、貧血の解消に効果が期待できます。
鉄分は酸素を体中に運搬するヘモグロビンを作るのに、欠かせない成分です。
また、赤血球を作る助けをする葉酸も含んでいるため、キヌアは貧血に効果的とされる食べ物です。
さらに、キヌアにはカルシウムも含まれているため、骨粗しょう症などカルシウム不足で起きる病気の予防が期待できます。
また、カルシウムの吸収をサポートするビタミンB、タンパク質なども含んでいるため、1度で骨の形成に必要な栄養素を摂取できます。
貧血の症状で悩む人や、骨粗しょう症の予防をしたい人は、ぜひキヌアを取り入れてみてください。
メリット②|血糖値上昇の抑制
2つ目は「血糖値上昇の抑制ができること」です。
キヌアは、血糖値の上昇を抑える低GI食品に分類されるため、食後の急激な血糖値の上昇を抑えてくれます。
また、血糖値のコントロールに関係するマグネシウムやビタミンBも含んでおり、血糖値を安定させる効果を期待できます。
血糖値が安定していると空腹感が抑えられるため、間食や食べ過ぎを防ぐ効果も期待できるでしょう。
糖尿病の人など、血糖値の数値が気になる人は、キヌアを食事に取り入れると血糖値の上昇を抑えられるでしょう。
メリット③|生活習慣病の予防
3つ目は「生活習慣病の予防ができること」です。
生活習慣病である、がんや心疾患、脳血管疾患などの病気は、高血圧や肥満などによって罹るリスクが高まります。
これらの生活習慣病の元になる症状の予防には、キヌアが有効的とされます。
キヌアには食物繊維やミネラル、抗酸化物質など生活習慣病の予防に必要な栄養素が、豊富に含まれています。
キヌアの摂取によって、腸内環境の改善やコレステロール値の低下など、生活習慣病につながる症状を抑える効果が期待できるでしょう。
また、体の免疫力向上の効果も期待できるため、健康維持を意識している人にはおすすめの食品です。
メリット④|肌荒れやダイエットへの効果
4つ目は「肌荒れやダイエットへの効果が期待できる」です。
キヌアは血糖値の上昇を抑える低GI食品のため、血糖値を一定に保ってくれる働きがある食品です。
血糖値の変動幅が少ないと、食欲を抑えられるため、間食や食べすぎを防ぎ、ダイエットにつながります。
また、キヌアは調理をするとカサが倍以上に膨れるため、低カロリーで満腹感も得やすくなっています。
さらに、食物繊維も豊富なため、腸内環境が改善され、便秘の解消も期待できるでしょう。
そのほか、肌を綺麗にするために必要なビタミンB、コラーゲンの生成に必要なタンパク質も豊富です。
ダイエットや肌荒れに悩む人は、ぜひ一度キヌアを食事に取り入れてみてください。
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メリット⑤|むくみ対策
5つ目は「むくみ対策ができること」です。
キヌアには、摂りすぎた塩分を調整してくれるカリウムも含まれています。
カリウムは利尿作用や血行を促進させる効果があるとされ、体内の水分とナトリウムのバランスを整えてくれます。
そのため、むくみ対策の効果が期待できるでしょう。
また、カリウムが不足すると、脱力感や食欲不振につながる可能性もあるため、ぜひ積極的に摂取しましょう。
キヌアを食べる際の注意点
次に、キヌアを食べる際の注意点について以下の3つをご紹介します。
- キヌアのアレルギー反応があることを知っておく
- 便秘になる可能性がある
- 高カリウム血症や高マグネシウム血症に注意する
注意点①|キヌアのアレルギー反応があることを知っておく
キヌアを食べる際の注意点の1つ目は「キヌアのアレルギー反応があることを知っておくこと」です。
健康的な食品のキヌアですが、人によっては摂取をすると雑穀アレルギーの反応が出る場合があります。
症状は一般的な食物アレルギーと同様に、蕁麻疹や呼吸困難などがほとんどです。
また、キヌアの表面に付着しているサポニンによって、体調を崩す場合もあります。
サポニンはほとんどの場合は除去されていますが、残留している場合もあるため、調理前に水に付けておきましょう。
キヌアを食べて少しでも体に異変を感じたら、すぐに食べるのはやめて、症状がひどい場合は医師へ相談しましょう。
注意点②|便秘になる可能性がある
2つ目は「便秘になる可能性があること」です。
キヌアは不溶性食物繊維が豊富に含まれているため、適量を摂取すれば、血圧の低下や血糖値の上昇を抑制するなどの効果が期待できる点がメリットです。
しかし、不溶性食物繊維は摂りすぎるとビタミンやミネラルの吸収も抑えたり、下痢や便秘、胃痛などの痛みが出たりといった問題が起こります。
また、元々便秘の人が不溶性食物繊維を摂りすぎると、便のかさが増してしまい、より腸内の動きを悪化させる可能性もあります。
過剰摂取によって体調不良とならないよう、目安摂取量を守って食べるようにしましょう。
注意点③|高カリウム血症や高マグネシウム血症に注意する
3つ目は「高カリウム血症や高マグネシウム血症に注意すること」です。
特に、現在、腎臓に問題があるとして服薬している人は注意が必要です。
キヌアには、100gあたりカリウム約580mg、マグネシウム約180mgと、精白米の約6倍にあたる量が含まれています。
通常、身体に不要なカリウムやマグネシウムは腎臓から排出されますが、腎臓の働きが悪い人や特定の薬を飲んでいる人は、排出がうまくいかない場合があります。
高カリウム血症や高マグネシウム血症の主な症状は、吐き気やしびれ、脱力感、低血圧などです。
重篤化すると心臓にまで影響を及ぼす可能性もあるため、キヌアを食べた後に、身体に不調が出た場合は、食べるのはやめましょう。
キヌアの摂取がおすすめな人
ここでは、キヌアの摂取がおすすめな人についてご紹介します。
特に、キヌアがおすすめなのは、以下のような特徴や悩みを持っている人です。
- ダイエットをしている人
- 美容面にこだわりたい人
- 糖尿病の人
- 小麦や米粉のアレルギーを持っている人
- 妊娠中の人
- 生活習慣病の予防をしたい人
- 貧血気味の人
キヌアは葉酸を含んでいるほか、血糖値の上昇を抑える効果もあるとされ、妊娠中の人にもおすすめです。
また、キヌアは穀物ではなく擬穀物に分類される食品のため、小麦や米のアレルギーを持っている人でも食べられるでしょう。
さらに、キヌアは栄養価が高いため、大人はもちろん成長期の子供にとっても欠かせない成分を豊富に含んでいます。
美容面を意識したい人はもちろん、生活習慣病など健康を意識したい人は、ぜひキヌアを食べてしてみてください。
キヌアの基本の食べ方
次に、キヌアの基本的な食べ方について解説します。
キヌアの食べ方
キヌアは生のままでは食べられないため、調理が必須です。
まずは、十分に水洗いをしたうえで、炊飯器で炊くか鍋で茹でるか、電子レンジで調理をしましょう。
炊飯器で炊く場合は、水とキヌアを同量入れてスイッチを入れるだけで、炊きあがります。
お米と一緒に炊く場合は、米3:キヌア1の量で炊くとふっくらとした仕上がりになります。
茹でる場合は、沸騰したお湯で10分ほど茹でるだけのため、簡単です。
電子レンジを使う場合は、耐熱容器にキヌア1:水3の割合で入れて、ラップをしたら600Wのレンジに約10分、しゃもじなどで上下を返してさらに600Wで約10分加熱します。
加熱が終わった後に、ラップをしたまま10分ほど蒸らせば、完成です。
キヌアの目安摂取量
キヌアの1日の摂取量は、加熱前で約20g、加熱後は約100gが目安です。
お茶碗1杯程度を目安にすると、わかりやすいでしょう。
キヌアに含まれている不溶性食物繊維は、100gあたり約4.7gでかなり豊富に含まれています。
あまり摂りすぎると便秘などの問題が起きる可能性があるため、量を調節しながら食べるようにしましょう。
1度に大量に摂取するよりは、適切な量を守って、週に複数回食べるといった方が効果を期待できます。
キヌアの保存方法
ここでは、キヌアの保存方法について解説します。
キヌアは栄養価が高い食べ物のため、他の雑穀と比較すると虫が付きやすく、腐りやすい食品です。
そのため、保存をする際は真空状態になる容器に入れておくようにしましょう。
賞味期限内であれば、常温でも保存できます。
ただし、常温での保存に不安がある人や、真空ではない通常の容器を使用する場合は冷蔵庫で保存するようにしましょう。
また、開封後は賞味期限内であっても、できる限り早い内に食べるようにしましょう。
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キヌアの栄養まとめ
ここまでキヌアの栄養についてご紹介しました。
要点を以下にまとめます。
- キヌアにはタンパク質や必須アミノ酸のほか、鉄や葉酸、カリウム、カルシウムなど豊富な栄養が含まれている
- キヌアを食べる際にはアレルギー反応が出る可能性があること、便秘になる場合がある、高カリウム血症や高マグネシウム血症の可能性があるなどの注意点を知っておく
- キヌアはダイエットを意識している人や、美容に気をつけたい女性はもちろん、糖尿病や小麦アレルギーの人におすすめ
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。