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健達ねっと>介護お役立ち記事>「介護」の一言が険悪ムードに?親の心を解きほぐす「ナッジ」の魔法

「介護」の一言が険悪ムードに?親の心を解きほぐす「ナッジ」の魔法

「お母さんももう歳だし、そろそろ介護が必要だと思うの。」

娘さんの何気ない一言が、お母様の表情を硬くしました。

「失礼ね!まだそんな年じゃないわ!介護なんて必要ない!」

語気を強めるお母様。娘さんは心配そうに眉をひそめます。なぜ、お母様はこれほどまでに「介護」という言葉に拒否反応を示すのでしょうか?

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親の心をのぞくと…「まさか自分が?」という心理

そこには、高齢者が抱えがちな心理、「自分はまだ大丈夫」という楽観性バイアスや、自身の能力を過大評価してしまう自信過剰バイアスが働いていると考えられます。特に、「歳だから」という言葉は、ご自身が心の奥底で感じ始めているかもしれない衰えに触れられたように感じ、強く否定したくなるのかもしれません。

娘さんは、直接的な「介護」という言葉が逆効果だと悟り、アプローチを変えることにしました。それは、相手に抵抗感を与えることなく、良い方向へと促す心理テクニック**「ナッジ」**を活用した作戦です。

「そうだ、お母さん。母の日のプレゼントに、気持ちの良いマッサージのチケットを贈ろうと思うんだけど、どうかな?」

先ほどの険悪な空気は一変。「あら、嬉しいわ。ありがとう」と、お母様の表情がパッと明るくなりました。

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ここがポイント!「介護」の前に「心地よさ」をプレゼント

娘さんの作戦の鍵は、いきなり「介護サービス」を提案するのではなく、まずはお母様が純粋に喜ぶであろうマッサージのチケットを贈ることで、警戒心を解いたことにあります。

もし、マッサージを受けた後で「これも、もしもの時のための介護サービスの訪問リハビリの一つなんだよ」とさりげなく伝えてみたらどうでしょうか。直接的な「介護」という言葉の重みが和らぎ、お母様も抵抗感なくサービスを受け入れられるかもしれません。

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高齢者の心に寄り添う、一歩先のコミュニケーション

高齢者にとって、「介護」という言葉は、自立心の喪失や老いを意識させる、受け入れがたい響きを持つことがあります。しかし、年齢を重ねるごとに、誰かの手を借りる必要が出てくるのは自然なことです。

大切なのは、頭ごなしに介護を押し付けるのではなく、高齢者の自尊心に配慮し、その気持ちに寄り添いながら、少しずつ理解を深めていくことです。今回の例のように、相手の心を尊重した言葉を選び、さりげない提案から始めることが、よりスムーズな関係へと繋がるのではないでしょうか。

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周囲のサポートも、安心への架け橋

高齢者ご本人の気持ちに寄り添うことはもちろん、家族や周囲のサポートも不可欠です。介護に関する正しい知識を身につけ、地域包括支援センターなどの相談窓口を積極的に活用することで、より適切なサポート体制を築くことができるでしょう。

「介護」という言葉がもたらす心の壁。それを乗り越えるためには、相手の気持ちに寄り添い、一歩引いた提案から始める「ナッジ」の視点が、温かい解決の糸口となるかもしれません。

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介護のことになると親子はなぜすれ違うのか

親が高齢になり、「介護」を考えるとどんどん出てくる家族のお悩み――――
親子だから、家族だからこそのすれ違い――――

もう、悩まなくていいんです!
介護をラクにする相手に伝わるコミュニケーション術が親に効く!
行動経済学と福祉社会学、看護の専門家がそれぞれの家族介護経験と専門知識、
ノーベル経済学賞を受賞した「ナッジ(※1)」を用いてみなさまを解決へ導きます。

本書では、8家族の事例を紹介し、それぞれの親が持つ「わかってはいるけど、できない心理(高齢者によく見られる認知バイアス)」が親子のすれ違いに関係していると解説しています。

この「認知バイアス(※2)」に対して、著者3名が自らの家族介護経験と専門知識、そして「ナッジ」を用いて解説しています。

※1:直訳すると「そっと後押しをする」「ひじでつつく」という意味の英語。
2017年にノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラー博士が提唱した理論で、
「ついそうしたくなる心理」をくすぐって、直感的に望ましい行動をしたくなる仕掛けを指す。
※2:人の脳が持つ、自分に都合よく、解釈を歪めてしまう習性。

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リズム習慣

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
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