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健達ねっと>介護お役立ち記事>愛の家グループホーム実践症例>「施設に入っても、買い物も料理もあきらめない」。地域とつながり、役割を持つことで取り戻した“当たり前の日常”【愛の家グループホーム熊谷広瀬】

「施設に入っても、買い物も料理もあきらめない」。地域とつながり、役割を持つことで取り戻した“当たり前の日常”【愛の家グループホーム熊谷広瀬】

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はじめに:認知症になっても「社会」の一員であり続けるために

  • 「グループホームに入居したら、もう買い物には行けない」
  • 「危ないから、料理や生き物の世話はさせてもらえない」

ご家族やご本人の中に、そんな諦めや不安はないでしょうか?
確かに、安全面への配慮は必要ですが、過度な制限は生活の意欲を奪い、認知症の進行を早めてしまうこともあります。

埼玉県にある「愛の家グループホーム熊谷広瀬」が実践しているのは、施設の中にいても「社会参加」を諦めないケアです。
厚生労働省も示している通り、他者と交流したり、役割を持って体験したりすることは、認知症予防や進行抑制において非常に効果的です。

今回は、地域の人々やボランティア、そして「金魚」まで巻き込んで(!?)、入居者様の「当たり前の生活」と「笑顔」を取り戻した、同ホームの温かい取り組みをご紹介します。

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「自分で選んで買う」ワクワク感。移動販売車の活用

なかなか自由な外出が難しい入居者様にとって、大きな楽しみとなっているのが「お買い物」です。
愛の家グループホーム熊谷広瀬には、毎週火曜日にウエルシア薬局の「移動販売車」がやってきます。

車椅子でも、気兼ねなくショッピング

販売車が到着すると、ホームの前はたちまち賑やかな商店街に早変わり。
車椅子の方も、スタッフのサポートを受けながら商品の前へ向かいます。

  • 「今日はどのお菓子にしようかな?」
  • 「孫にこれを買ってあげたい」

ただ必要なものを渡されるのと、自分の目で見て、手に取って選ぶのとでは、脳への刺激も満足感も全く違います。
「店員さんと会話をして、商品を選び、お金を払う」。
この一連の社会活動を通じて、入居者様は「生活者」としての感覚を生き生きと発揮されています。

外部の風をホームへ。ボランティアとの交流

ホームの中だけで生活が完結してしまうと、どうしても人間関係が固定化し、刺激が少なくなってしまいます。
そこで熊谷広瀬では、積極的に外部ボランティアの方々を招き入れています。

音楽が心をつなぐ

  • ハーモニカ鑑賞: 月に一回、地域のボランティアさんによる演奏会を開催。懐かしい音色に合わせて歌詞カードを目で追い、声を出すことは、口腔機能の維持
  • ピレーネ(音楽)鑑賞会: 歌うことが好きな入居者様が多く、身体全体を使ってリズムを取り、弾ける笑顔

会が終わった後、入居者様がボランティアの方と握手をし、「ありがとうございました!」とお礼を伝えるシーンがあります。
外部の方と触れ合うことで、社会的な孤立を防ぎ、「地域住民の一員である」という実感を持つことができるのです。

「世話をされる」だけじゃない。役割と責任が表情を変える

認知症ケアにおいて、「何かをしてもらう(受動)」ばかりではなく、「何かをしてあげる(能動)」機会を作ることは、自尊心を守るために非常に重要です。

金魚の飼育係

ホームの水槽には、優雅に泳ぐ金魚たちがいます。
エサをあげたり、水槽の掃除を手伝ったりするのは入居者様の役割です。

「お腹すいたか?」「きれいにしような」 言葉なき生き物と触れ合うことで、責任感や思いやりの感情が自然と引き出され、優しい表情が見られます。

おやつ作りで発揮される「潜在能力」

フロア行事として行われる「どら焼き」や「お饅頭」作り。
ここでは、スタッフが驚くような光景が広がります。

「餡(あん)を生地で包む手つきがプロ級」 「焼き加減を見極める目が真剣そのもの」
かつて家庭で料理をしていた頃の記憶や技術(潜在能力)は、認知症になっても身体が覚えています。

みんなで協力して作り、それを食べる。
「おいしいね」「上手だね」と言い合う体験は、協調性を育むとともに、「私にもまだできることがある」という大きな自信につながります。

まとめ:諦めていた「日常」の中に、笑顔の源泉がある

愛の家グループホーム熊谷広瀬の取り組みから見えてくるのは、「特別ではない、当たり前の日常」の大切さです。

  • 好きなものを選ぶ(買い物)
  • 人と会って話す(ボランティア交流)
  • 生き物を育てる(金魚)
  • 料理を作る(おやつ作り)

これらは全て、入居前には当たり前に行っていたことでした。
その「当たり前」を、スタッフのサポートや地域の協力を得て一つひとつ実現していくこと。

それが、入居者様の「最高の笑顔」を引き出す一番の近道でした。
母の日には、ケーキとプレゼントを囲んで、満開の笑顔が咲きました。

これからも愛の家グループホーム熊谷広瀬では、地域の中に溶け込み、入居者様一人ひとりの「やりたい」「できる」を支える自立支援ケアを続けてまいります。

愛の家グループホーム 熊谷広瀬

〒360-0833埼玉県熊谷市広瀬800-18
アクセス
秩父鉄道 ひろせ野鳥の森駅 より徒歩5分
熊谷商業高校より徒歩7分
※敷地内に駐車場(無料)も完備しております

ホーム長のご挨拶

初めまして、愛の家グループホーム熊谷広瀬のホーム長、柳瀬と申します。

私は『毎日笑顔で過ごせるホーム』・『介護のプロとして意識出来るホーム』・『ご家族も幸せにできるホーム』をモットーとして日々取り組んでいます。

認知症がドラマになったりニュースで取り上げられるようになったりと、世の中の認知度が上がっています。
皆様からの期待の声も確実に大きくなっている中、熊谷広瀬を選んでよかった!と思っていただけるよう私たちも日々勉強会や資格取得を実施し、さらなる期待に応えられるよう精進しています。

入居者様もご家族様も安心していただける様満足度No.1を目指してまいります!

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
  • 食事管理
  • 栄養提供
  • 福祉用具販売

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