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はじめに:グループホームの駐車場で、何かが起きている…
認知症のグループホームと聞いて、皆さんはどのような光景を思い浮かべるでしょうか?
日当たりの良いリビングでのお茶会、穏やかな折り紙の時間…。
もちろん、それも大切な日常の一コマです。
しかし、埼玉県にある「愛の家グループホーム熊谷石原」では、そんな穏やかなイメージを(良い意味で)裏切る、熱気あふれるイベントが開催されました。
それは、ホームの駐車場を会場にした「BBQ大会」、そしてスタッフたちがプライドをかけてぶつかり合う「ガチンコ相撲大会」です。
今回は、入居者様もスタッフも、そして近隣のホーム長たちまでも巻き込んで大爆笑と感動を生んだ、この「伝説の一日」をクローズアップしてご紹介します。
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「ただやるんじゃ面白くない」スタッフの遊び心が爆発
事の発端は、5月の爽やかな気候の中でのスタッフ同士の会話でした。
「5月は天気もいいし、BBQやろうよ!」 「外で食べるのもいい気分転換になりそう!」 ここまではよくある話です。
しかし、熊谷石原のスタッフはそこでは止まりません。
「そのまま外でレクもやりましょう!」 「ただやるんじゃなくて、せっかくだから他のホームのホーム長さんに参加してもらう?」
「マンネリ化を防ぎたい」「もっと盛り上げたい」という想いが連鎖し、企画はいつしか「近隣の愛の家グループホームを巻き込んだ合同イベント」へとスケールアップしていきました。
いざ尋常に勝負! 駐車場に現れた「特設土俵」
当日、ホームの駐車場にはブルーシートと畳で作られた立派な「特設土俵」が出現しました。
そして、そこに現れたのは、「西の海」「岩の富士」「アンパン山」といった四股名(しこな)を背負った力士たち…もとい、男性スタッフや近隣ホームのホーム長たちです!
入居者様も大興奮の取組
「はっけよい、のこった!」 行司の掛け声とともに、服の上から簡易まわしを締めた大人たちが、本気で組み合います。
普段は優しい笑顔でケアをしているスタッフが、必死の形相で土俵際を踏ん張る姿に、観客席(という名の車椅子スペース)の入居者様は大興奮。
紫色の応援ポンポンを振り回し、 「頑張れー!!」 「負けるなー!!」 と、黄色い声援が飛び交います。
勝負が決まるたびに湧き起こる拍手と爆笑。
そこには、認知症がある方もない方も関係なく、ただ目の前の勝負に熱狂する一体感がありました。
青空の下で食べるご飯は、なぜこんなに美味しいのか
熱戦の合間には、もちろんメインのBBQも楽しみました。
炭火で豪快に焼かれるお肉、香ばしいソースの香りが食欲をそそる焼きそば。
普段は食が細い方も、外の風を感じながら、賑やかな雰囲気の中で食べると、不思議と箸が進みます。
- 「美味しいねえ」
- 「あんたも食べなよ」
この日は、普段関わることがない他ホームのホーム長やスタッフとも交流することができました。
「初めまして」の人と話し、挨拶をする。
こうした社会的な刺激は、入居者様の脳にとっても最高のリハビリテーションになります。
また、スタッフにとっても「他のホームの取り組みを知る」という新鮮な学びの場となりました。
「お祭り」だけじゃない。365日の丁寧な日常
BBQ&相撲大会のような「非日常の爆発力」も熊谷石原の魅力ですが、それを支えているのは、日々の穏やかな積み重ねです。
- 季節を楽しむ: お正月の豪華なおせち、春の桜餅、七夕のゼリー、敬老会の釜飯など、食を通じて感じる季節の移ろい
- 役割を持つ: 庭で育てた野菜の収穫や、取り込んだ洗濯物をたたむ作業といった立派な「生活リハビリ」。入居者様の自信を支える、「やってもらう」だけでなく「やってあげる」喜び
- ハロウィンやクリスマス: 骸骨の仮装やサンタクロースなど、恥じらいを捨てて楽しませるスタッフの全力の姿勢と、熊谷石原の伝統芸
まとめ:準備は大変。でも「やってよかった」
BBQ機材の準備、土俵の設営、他ホームとの調整…。
これだけのイベントを行うのは、正直なところ準備がとても大変です。
スタッフも振り返りで「準備が大変なこともありますが」と本音を漏らしています。
しかし、それ以上に「その過程を含めて皆が楽しめる時間を共有できた」こと、そして「環境を変えることで見られた入居者様の新しい表情」は何にも代えがたい財産になりました。
「次はどんなことをして、皆さんを笑わせようか?」 愛の家グループホーム熊谷石原のスタッフたちは、今日もワクワクしながら次の「企み」を考えています。
愛の家グループホーム 熊谷石原

アクセス
JR高崎線 熊谷駅から秩父鉄道に乗り換え
石原駅 下車徒歩5分
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ホーム長からのご挨拶

閑静な住宅地に一般家庭的な色合いの平屋の建物となっており、近隣の住宅との違和感のない作りとなっております。
入居者様が自分の家で気兼ねなく生き生きと自分らしく過ごせ、又ご家族には実家に帰ってきたと思えるような環境作りに努め、入居者様や職員がいつも明るく元気に家族のように過ごし、温かい雰囲気を醸し出し訪れた方々が、来訪時より安心してより元気になって帰られるような雰囲気つくりを心掛けております。
そしてホームのスローガンは「手を掛けずに 目を掛ける」。
入居者様がホームで、また住み慣れた地域の方々の力をお借りしながら、自立した生活ができ、安心して穏やかな時間が流れ自分らしく生活できる第2の家造りを目指しております。






