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健達ねっと>認知症を学ぶ>認知症の検査>認知症疾患医療センターとは?役割や受診の流れを解説します!

認知症疾患医療センターとは?役割や受診の流れを解説します!

「認知症疾患医療センター」とは、認知症疾患における識別診断や医療機関の紹介などを行う機関です。
家族や身近な方に認知症と思しき症状が現れたときのため、認知症疾患医療センターについて知ることはとても重要です。

今回は認知症疾患医療センターについて、以下の項目を中心に解説します。

  • 認知症疾患医療センターの類型
  • 認知症疾患医療センターの役割
  • 認知症疾患医療センターの受診の流れ

認知症疾患医療センターを使用するときのために、正しい知識を身に着けましょう。
ぜひ最後までご覧ください。

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認知症の症状

認知症疾患医療センター

認知症を発症すると、以下をはじめとしたさまざまなことが要因となり、認知機能が低下します。

  • 脳が病気になっている
  • 脳内で障害が起こっている

そして、認知機能が低下すると、以下のようなことが起こります。

  • もの忘れ
  • 見当識障害
  • 理解力や判断力の低下
  • 家事や仕事などができなくなる など

具体的な症状については以下をご参照ください。

〇中核症状

数分前に起こったことを忘れる

同じことを何度も言ったり聞いたりする

今いる場所や現在の時間・季節等を把握できなくなる

ものをしまうことを忘れたり、約束したことを忘れたりする

慣れている場所だが迷子になってしまう

同じものを何度も買ってしまう

(以前までは利用していたが)ATM等の使い方が分からなくなる

身の回りのことをするのに時間がかかったりできなくなったりする

おしゃれに気を使わなくなったり季節に合わない服装をしたりする

失禁や食べこぼし等が認められる回数が増える

〇行動・心理症状

  • 不安や恐怖を感じる
  • 寂しがる
  • 何をすることも億劫に感じる
  • 以前は好きだった音楽などの趣味やテレビ番組などに興味を示さなくなる
  • 誰もいないのに人がいるように見える(幻視)
  • 自分のものを盗られたと妄想してしまう など

上記の症状が現れるようになると、日常生活に支障が出る恐れがあるので注意しましょう。

厚生労働省:「認知症」

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認知症疾患医療センターとは

認知症疾患医療センター

認知症疾患医療センターとは、認知症の方やその家族が、住み慣れた地域で安心して生活できるために設置された機関です。

一定の要件を満たした医療機関が認知症疾患医療センターとして認定されています。

認知症疾患医療センターでは、認知症に関する詳細な診断、行動・心理状態(BPSD)や合併症への対応、相談などを行っています

また、地域の病院や介護・福祉施設と連携し、認知症の方やその家族と、専門的な医療を提供する機関とを結びつける役割も担います。

物忘れの相談から診断、治療、介護、保険申請の相談まで、認知症患者やその家族がワンストップで支援を受けられる点が、認知症疾患医療センターの強みです。

なお、認知症疾患医療センターでは、認知症についての専門家の育成や、地域に対する認知症の啓蒙活動も積極的に行われています。

認知症疾患医療センターの類型

認知症疾患医療センター認知症疾患医療センターは、規模や在籍人員などに応じて、基幹型、地域型、診療所に分けられます。
ここからは、認知症疾患医療センターの類型について詳しく解説します。

なお、これから解説する内容は、厚生労働省が発表した平成28年12月末日の情報となります。

基幹型

基幹型の認知症疾患医療センターは全国に15箇所存在します。
基本的な活動圏域は都道府県圏域です。

なお、基幹型の認知症疾患医療センターには、空床の確保が命じられています。

これは、後に紹介する地域型や診療所型の認知症疾患医療センターに、入院の必要がある患者が訪れた際、彼らを受け入れられるようにするためです。

医療機関

基幹型の認知症疾患医療センターは、総合病院に設置されています

総合病院とは患者100人以上の収容施設を持ち、診療サービスや施設などに課せられた条件を満たしたうえで、都道府県知事の承認を得た施設のことを指します。

人員配置

専門医が1名以上、専任の臨床心理技術士が1名、専任の精神保健福祉士または保健師等が2名以上在籍しています。

なお、臨床心理技術士とは、指定の大学院を修了し、1年以上の臨床経験を経てから資格試験を受けることで、初めて名乗ることができる専門職です。

民間資格ではありますが、心理関係の資格では最も知られているものの一つです。

また、精神保健福祉士とは、心に病を抱えた人がスムーズに生活を営めるようにサポートを行う専門職です。
こちらは名乗るために国家資格を必要とします。

検査体制

CT、MRI、SPECTによる検査が可能です。
SPECTの使用は、他の医療機関との連携確保で対応することもできます。

CTやMRIとは、患者の身体内部の詳細な情報を知ることができる装置です。
認知症の診断では、脳全体に使用されます。

また、SPECTとは放射性医薬品という微量な放射能が出る薬を注射し、注射した薬の動きをシンチレーションカメラで撮影することで、患部の状態を調べられる検査方法です。

CT、MRIの使用より、高速かつ鮮明に患部の状態を把握できることがSPECTの利点です。
SPECTも認知症の診断では、脳全体に使用されます。

地域型

地域型の認知症疾患医療センターは全国に335箇所存在します。基本的な活動圏域は二次医療圏域です。

二次医療圏域とは、複数の市区町村で構成された区域で、救急医療を含む一般的な入院治療が完結するように設定された区域を指します。

医療機関

地域型の認知症疾患医療センターは単科精神科病院等に設置されています。

人員配置

専門医が1名以上、専任の臨床心理技術者が1名、専任の精神保健福祉士または保健師等が2名以上在籍しています。

検査体制

CT、MRI、SPECTによる検査が可能です。MRI、SPECTの使用は、他の医療機関との連携確保で対応することもできます。

診療所型

診療所型の認知症疾患医療センターは全国に25箇所存在します。
基本的な活動圏域は二次医療圏域です。

医療機関

診療所型の認知症疾患医療センターは診療所に設置されています。

なお、診療所とは入院設備がなく、外来医療を中心に行い、軽い病気か入院治療の必要性がある重い病気かを判断する医療機関を指します。

名前に「医院」や「クリニック」と入った医療機関が基本的には診療所です。

人員配置

専門医が1名以上、看護師、保健師、精神保健福祉士、臨床心理技術士等が、1名以上在籍しています。

診療所では先述した役割を兼務している方が在籍している場合もあります。

検査体制

CT、MRI、SPECTによる検査が可能です。CT、MRI、SPECTの使用は、他の医療機関との連携確保で対応することもできます。

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認知症疾患医療センターの役割

認知症疾患医療センター

ここからは、認知症疾患医療センターの役割について詳しく解説します。

医療相談

認知症の専門知識を持つ精神保健福祉士等が、本人、家族、地域に密着している関係機関からの医療相談を担当します
状況に応じて、適切な医療機関等への紹介も行います。

認知症の診断

認知症自体の診断だけでなく、日常生活の状況や他の疾患等も踏まえ、総合的な診断を行います
そして、診断結果を関係機関と共有し、医療・福祉・介護等の支援を行います。

診断結果に基づき、患者本人や家族と相談した上で、治療方針が決定されます。
この時、臨床心理士は認知症の重症度評価を行い、患者本人や家族を継続的にフォローします。

また、病状に応じて日々の診察を行う医療機関の紹介や、介護、生活支援までの体制を整える役割もあります。

行動・心理症状への対応

行動・心理症状(BPSD)がみられる場合は、治療や入院の受け入れ、対応可能な医療機関の確保を行います
また、身体的な合併症がみられる場合も、治療体制を確保します。

地域連携を推進

医療・介護・生活支援の体制をスムーズに構築するために、地域における関係者が連携をうまくとれるようなネットワーク作りを行います。
家族会など非公式な団体ともネットワークを作ります。

人材育成

認知症についての専門知識・経験を有する医師、看護師を育成する役割があります。
かかりつけ医など、地域に密着した医療従事者の認知症対応能力向上のために研修会も行います。

情報発信

認知症に関する正しい知識を地域に広めるため、講習会や認知症予防普及の啓蒙活動を行います
地域での連携性を強固なものにするため、協議会の組織化や運営を行う場合もあります。

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認知症疾患医療センターを受診する流れ

認知症疾患医療センター

ここからは、認知症疾患医療センターを受診する流れを詳しく解説します。

認知症疾患医療センターを探す

まず、地域包括支援センターに連絡します
地域包括支援センターの連絡先については、地方自治体のホームページから確認することができます。

地域包括支援センターからの指示に従って、認知症疾患医療センターへの受診を行いましょう。

かかりつけ医に紹介状を書いてもらう

地域包括支援センターは認知症疾患医療センターと連携しているため、適切な機関を紹介してもらえます。
ただ、認知症疾患医療センターの受診には、かかりつけ医からの紹介状や、事前の受診予約などが必要なこともあるため注意しましょう

詳しいことは、住んでいる地域の認知症疾患医療センターや、かかりつけ医に問い合わせることをおすすめします。

薬の使い方

認知症かなと思ったら

認知症疾患医療センター

認知症かなと思ったら、まずは普段の様子を把握している「かかりつけの医療機関」へ相談しましょう。
かかりつけ医が必要であると判断すると、以下の医療機関や診療科へ紹介されます。

  • 認知症疾患医療センター
  • 脳神経内科
  • 精神科
  • 脳神経外科
  • 老年科 など

ちなみに、認知症にはさまざまな種類があります。
そのため、発症している認知症の種類によって対応方法や治療方法も異なります。

認知症は放置していると進行する疾患です。
認知症の進行を抑えるためにも、介護者は自己判断で対処しないように注意してください。

また、生活の中に介護が加わるため、介護者が無理をしすぎてしまうこともあります。
介護者のためにも認知症の患者本人のためにも、適度な介護サービス利用を心がけましょう。

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家族が認知症疾患医療センターに行きたがらない場合

認知症疾患医療センター

認知症の症状に気づき、不安を感じるのは認知症の患者本人です。

そのため、理解力などは落ちているものの、感情面は傷つきやすくなっています。
「認知症の疑いがあるから病院へ行こう」とストレートに言っても行きたがらない場合が多いです。

このような時には、「たまには健康診断をうけましょう」というような軽い理由をつけて医療機関につれていき、専門医に診断してもらう方法があります。

また、通院中の疾患があるなら、それを口実にかかりつけ医から専門医を紹介してもらう方法も有効です。

どちらの方法で患者本人を連れ出すにしても、家族側と病院側の間で事前の打ち合わせ、うまい連携が必要です。
先述した方法を行う場合は、病院側に相談し準備した上で実行するようにしましょう。

なお、上記のような手段を尽くしても、患者本人のプライドが高く、なかなか病院へ行きたがらない場合もあります。

その場合は、本人以外の家族の診察を理由に、病院へ同伴してもらう方法や、訪問医療を依頼して診断してもらう方法もあります。

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認知症疾患医療センターの支援終結の考え方

認知症疾患医療センター

「認知症疾患医療センターでの家族支援終結の考え方」についてのアンケートによりますと、「明確な終結はない」と答えたセンターが66%と、もっとも多い傾向でした。
現代の医学では、ほとんどの認知症は完治させることは難しいとされています。
そのため、「明確な終結はない」と答えざるを得なかったというのが実情といえます。

次に多いのが「他の医療機関に紹介しつながった場合は終結」と答えたセンターが20%でした。

このアンケートは、認知症介護研究・研修仙台センターが発行している「認知症疾患医療センターにおける診断後支援事例集」に掲載されているデータです。

出典:認知症介護研究・研修仙台センター「認知症疾患医療センターにおける診断後支援事例集」

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認知症疾患医療センターのまとめ

認知症疾患医療センター

ここまで認知症疾患医療センターの類型、役割、受診の流れなどを中心にお伝えしてきました。
要点を以下にまとめます。

  • 認知症疾患医療センターは、規模や在籍人員などによって、基幹型、地域型、診療所型に分けられる。
  • 認知症疾患医療センターは認知症の相談、診断から専門的な治療を施す機関の紹介などをワンストップで行う。
  • 認知症疾患医療センターを受診するために、まずは地域包括支援センターに連絡する。
  • 必要に応じてかかりつけ医への紹介状の作成依頼や、認知症疾患医療センターの予約を行う。

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
  • 食事管理
  • 栄養提供
  • 福祉用具販売
  • 障がい者雇用

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