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トップページ>健康お役立ち記事>高齢者の病気>緑内障に用いられる目薬の種類と副作用|副作用を軽減する方法を説明

緑内障に用いられる目薬の種類と副作用|副作用を軽減する方法を説明

緑内障は失明の恐れがありますが自覚症状がほとんどない病気です。
緑内障の治療は目薬の点眼が中心になります。

緑内障にはどのような目薬があるのでしょうか?
緑内障の目薬には副作用はないのでしょうか?

本記事では緑内障の目薬について以下の点を中心にご紹介します。

  • 緑内障に用いられる目薬の種類について
  • 緑内障の目薬の分類について
  • 緑内障の目薬による副作用について

緑内障の目薬について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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緑内障とは

緑内障とは視神経に障害が起こり視野が狭くなったり、部分的に見えなくなる病気です。
視神経は目から入ってきた情報を脳へ伝達する働きをします。

眼圧が高くなることによって視神経の働きが障害され、緑内障が発症することになります。
ただし、眼圧が正常範囲でも起こる「正常眼圧緑内障」もあります。

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緑内障に用いられる目薬の種類

緑内障の治療に用いられる目薬には以下のようなものがあります。

  • プロスタグランジン関連薬
  • β遮断薬
  • 炭酸脱水素酵素阻害薬
  • α2刺激薬
  • αβ遮断薬
  • Rho阻害薬
  • EP2受容体作動薬

それぞれの目薬の特徴についてご紹介します。

プロスタグランジン関連薬

以下にプロスタグランジン関連薬の薬効、用法・用量をまとめます。

【薬効】
プロスタグランジン関連薬は眼圧を上げる眼房水の排出を促進します。
眼房水の排出で眼圧を下げることにより緑内障の悪化を防ぐ目薬です。

【用法・用量】
1回1滴、1日2回点眼します。

β遮断薬

以下にβ遮断薬の薬効、用法・用量をまとめます。

【薬効】
β遮断薬は眼房水の産生に関わるβ受容体を遮断する目薬です。
β受容体を遮断することで眼房水の産生を抑え、眼圧を下げ緑内障の悪化を防ぎます。

【用法・用量】
1回1滴、1日2回点眼します。

炭酸脱水素酵素阻害薬

以下に炭酸脱水酵素阻害薬の薬効、用法・用量をまとめます。

【薬効】
炭酸脱水酵素阻害薬は眼房水の産生に関わる炭酸脱水酵素の作用を抑制する目薬です。
炭酸脱水酵素の作用を抑制することで眼房水の産生を減少させ、眼圧を下げ緑内障の悪化を防ぎます。

【用法・用量】
それぞれの用法・用量は以下の通りです。

  • トルソプト点眼薬:1回1滴、1日3回点眼
  • エイソブト点眼薬:1回1滴、1日2回点眼

α2刺激薬

以下にα2刺激薬の薬効、用法・用量をまとめます。

【薬効】
α2刺激薬はα2受容体への刺激作用により眼房水の産生を抑え排出を促進させます。
眼房水の産生を抑え排出を促進することで、眼圧を下げ緑内障の悪化を防ぎます。

【用法・用量】
レーザー照射1時間前及び照射直後に手術した目に1滴ずつ点眼します。

αβ遮断薬

以下にαβ遮断薬の薬効、用法・用量をまとめます。

【薬効】
α遮断作用とβ遮断作用の両方を持った目薬です。
眼房水の産生を抑え排出を促進することで眼圧を下げ緑内障の悪化を防ぎます。

【用法・用量】
1回1滴、1日2回点眼します。

Rho阻害薬

以下にRho阻害薬の薬効、用法・用量をまとめます。

【薬効】
Rho阻害薬は眼房水の排出などに関わるRhoキナーゼという酵素を阻害する目薬です。
Rhoキナーゼを阻害すると眼房水排出が促進され、眼圧が下がり緑内障の悪化を防ぎます。

【用法・用量】
1回1滴、1日2回点眼します。

EP2受容体作動薬

以下にEP2受容体作動薬の薬効、用法・用量をまとめます。

【薬効】
EP2受容体作動薬は眼房水の排出に関わるプロスタノイド受容体中のEP2受容体を刺激する目薬です。
EP2受容体が刺激されると眼房水排出が促進され、眼圧が下がり緑内障の悪化を防ぎます。

【用法・用量】
1回1滴、1日2回点眼します。

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緑内障の目薬の分類

緑内障の目薬は以下の2つに分類されます。

  • 眼房水の排出を促進するもの
  • 眼房水の産生を抑制するもの

それぞれについてご紹介します。

眼房水の排出を促進するもの

眼房水の排出を促進する目薬は以下のようなものがあります。

  • 交感神経刺激薬
  • 交感神経遮断薬(α遮断薬)
  • 副交感神経刺激薬
  • プロスタグランジン関連薬
  • Rho阻害薬
  • EP2受容体作動薬

眼房水の産生を抑制するもの

眼房水の産生を抑制する目薬には以下のようなものがあります。

  • 交感神経遮断薬(β遮断薬)
  • 炭酸脱水酵素阻害薬
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緑内障の目薬による副作用

緑内障の目薬による副作用は目薬の種類によっても違います。
主な目薬の副作用について以下の通りご紹介します。

【プロスタグランジン関連薬】
眼の局所への副作用として以下のようなものがあります。

  • 色素沈着
  • 多毛
  • 充血
  • 角膜障害

【β遮断薬】
眼の局所への副作用として充血、結膜炎、かゆみ、異物感などがでる場合があります。
全身に対する副作用として、以下のような症状がまれにあらわれることがあります。

  • 気管支喘息
  • 気管支の麻痺
  • 動悸
  • 不整脈

【炭酸脱水酵素阻害薬】
眼の局所への副作用として刺激感、異物感、結膜炎などがでる場合があります。

【α2刺激薬】
眼の局所への副作用として角膜炎、充血などがでる場合があります。

【αβ遮断薬】
眼の局所への副作用として結膜充血、色素沈着などがでる場合があります。
全身に対する副作用として高血圧、頻脈がでる場合があります。

【Rho阻害薬】
眼の局所への副作用として結膜充血、結膜炎、眼瞼炎などがでる場合があります。
全身に対する副作用として発疹、紅斑がまれにでる場合があります。

【EP2受容体作動薬】
眼の局所への副作用として以下のようなものがあります。

結膜充血角膜肥厚
虹彩炎痛み
刺激感角膜上皮障害
健達ねっとECサイト

緑内障の目薬による副作用を軽減する方法

緑内障点眼薬を使用していると目の周りの肌荒れや色素沈着が起こる場合があります。
眼の周りの肌荒れや色素沈着を軽減する以下のような方法があります。

  • 点眼前に気になる部位に皮膚の保護剤を薄く塗布する
  • 正しい方法で点眼する
  • 点眼後に洗顔やおしぼりでふき取る

保護剤を先に塗ることにより、薬剤の肌へのしつこい付着が改善されます。
また、洗顔やティッシュでのふき取りが楽になり、目の周りの肌を保護できます。
色素沈着や目の周りの肌荒れの予防・改善効果が期待できるので試してみましょう

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薬の使い方

目薬の正しいさしかた

点眼薬の効果をだすためには、正しいさしかたがあります。
正しく点眼をすることで以下の効果が得られます。

  • 点眼薬の眼内移行を促す
  • 点眼薬の全身移行を防ぎ副作用を軽減する

以下に正しい点眼方法をご紹介します。

点眼前に手を洗う点眼薬の容器の先をまつ毛に触れない
点眼は1回1滴点眼後は静かに瞼を閉じ両目の中心を押さえる
目の周りにあふれた薬液は拭き取る手についた薬液は洗い流す
複数の点眼薬使用時は間隔を5分以上あける

緑内障の目薬のまとめ

ここまで緑内障の目薬についてお伝えしてきました。
緑内障の目薬についての要点を以下にまとめます。

  • 緑内障の治療には眼圧を下げるためのプロスタグランジン関連薬、β遮断薬、α刺激薬など数種類の目薬がある
  • 緑内障の目薬は眼房水の排出促進と産生を抑制する2種類に分類される
  • 緑内障の目薬の副作用は眼の局所がほとんどであるがまれに全身への副作用もある

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
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  • 障がい者雇用

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