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トップページ>認知症を学ぶ>認知症の治療>認知症の予防にアロマが効果的?気になる効果と活用方法を徹底解説!

認知症の予防にアロマが効果的?気になる効果と活用方法を徹底解説!

認知症の方の非薬物治療法として、「回想療法」や「音楽療法」があります。
その他に、「芳香療法」であるアロマセラピーがあることを知っていますか?
今回はアロマ療法について、以下の点を中心にご紹介します。

  • 認知症にアロマが効果的な理由や期待できる効果
  • 認知症に効果のあるアロマの種類
  • 認知症に対するアロマの活用方法と活用時の注意点

日常生活にアロマ療法を取り入れるためにも、参考にしていただけると幸いです。
ぜひ最後までご覧ください。

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認知症に対するアロマ療法とは

認知症,アロマ

アロマ療法とは、名前の通りアロマオイルを用いる治療法です。
想療法や音楽療法などに比べると、そこまで代表的な治療法ではありません。
しかし、簡単に実践できるということからアロマ療法が話題になってきています。

アロマは医療の世界では注目されており、様々な治療においての研究が進んでいます。
今回は、アロマと認知症の関係を詳しく解説していきます。

認知症に対する他の治療法について詳しく知りたい方は、こちらの記事も一緒にお読みください。

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認知症にアロマが効果的な理由

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海馬とは、脳の中の記憶をつかさどる部位です。
海馬がダメージを受けると記憶障害を引き起こします。
この記憶障害が認知症の最初の症状だと思っている方が多いですが、実際には嗅覚障害です。

海馬がダメージを受けるよりも前に、匂いの情報を脳に送る「嗅神経」がダメージを受けています。
しかし、嗅覚を刺激することで新しい神経細胞が海馬で作られるため、認知症予防に繋がります。

認知症に対するアロマの効果

認知症,アロマ

認知症の治療法として行われるアロマ療法ですが、一体どんな効果があるのでしょうか。
こからは、認知症に対するアロマの効果をご説明します。

記憶が蘇る

私たちの脳には、様々な役割を果たす器官が存在しています。
その内、匂いの情報を感じ取る器官が「嗅覚野」です。

嗅覚野と繋がりを持つ器官が記憶をつかさどる「海馬」です。
嗅覚野と海馬はとても近い場所にあります。

そのため、匂いによって嗅覚野を刺激できれば海馬まで刺激が届くのです。
以下が、匂いによる刺激によって記憶が蘇る例です。

  • 香水や柔軟剤の匂いで特定のだれかを思い出す
  • 食べ物や植物の匂いで過去に行った場所やお店を思い出す
  • 嗅いだ匂いがきっかけで楽しかった出来事を思い出す

行動・心理症状の改善

アロマ療法に使用される精油にはリラックス効果があります。
そのため、認知症の行動・心理症状の1つである「不穏」や「興奮状態」などの改善が期待できます。

また、睡眠障害の改善にも効果があります。
肉体的な症状の改善だけではなく、精神的な症状の改善にも効果があるのがアロマ療法です。

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認知症に効果的なアロマ

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種類によってアロマの香りや効果は全く違います。
認知症の方の中には、昼夜逆転している方が多くみられます。

そのため、昼と夜で使用するオイルを使い分けることで生活リズムを整えることにも繋がります
ここからは、認知症に効果のあるアロマを昼と夜に分けてご紹介します。

昼に使用する認知症に効果的なアロマ

昼に使用する認知症に効果的なアロマは、以下の2つです。

  • ローズマリー
  • レモン

ローズマリーとレモンには集中力を高め、記憶力を強化する効果があります。
特にレモンなどの柑橘系の香りは交感神経を刺激するため、思考能力や運動能力を高める働きもあります。

夜に使用する認知症に効果的なアロマ

夜に使用する認知症に効果的なアロマは、以下の2つです。

  • ラベンダー
  • スイートオレンジ

ラベンダーとスイートオレンジは鎮静作用が高く、心身をリラックスさせる効果があります
就寝前には副交感神経を優位に働かせ、活性化された脳を休めリラックスさせてくれます。

昼と夜に分けて効果的なアロマをご紹介しましたが、昔から嗅ぎ慣れた匂いにも効果があります
嗅ぎ慣れた匂いは嗅覚機能を刺激し、記憶を回復させます。

自分に合ったアロマを見つけ、アロマ療法の効果を高めましょう。

健達ねっとECサイト

認知症に対するアロマ活用方法

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日常生活にアロマ療法を取り入れようと思うと、どんな方法があるのでしょうか。
ここからは、認知症に対するアロマの活用方法をご紹介します。
どれもすぐに実践できる活用方法なので、ぜひ試してみてください。

ハンカチ

ハンカチにアロマオイルを1滴垂らし、部屋に置くだけでアロマの香りを十分感じることができます
1滴だけなので、匂いを強く感じ過ぎることはありません。

リビングや自分の部屋といった日頃よく過ごす場所や、寝る前の枕元などに置いておくと良いでしょう。
また、外出する際に洋服のポケットに入れておくことも1つの方法です。

マグカップ

マグカップに熱湯を注ぎ、アロマオイルを2、3滴垂らすだけでディフューザー代わりになります
マグカップからの蒸気とアロマオイルの成分が部屋に広がり、心地良い空間で過ごすことができます。
ハンカチと同様に日頃よく過ごす場所に置いておけば、いつでもアロマの香りを感じることができます。

マスク

マスクでもアロマを活用することができます
作り方はとても簡単です。

密封できる袋の中にマスクを5枚ほど入れます。
その中にアロマオイルを1滴垂らしたコットンを入れ、一晩置いておくだけで完成です。

それだけでマスクに良い香りが染み込み、マスクを付けるだけで匂いを感じることができます。
アロマオイルの香りが強くなり過ぎないように、コットンがマスクに触れることは避けましょう。

薬の使い方

アロママッサージは認知症予防に効果あり!

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アロマオイルを使用したマッサージが、認知症予防に有効です。
アロママッサージは、アロマの香りを楽しみながら、触れ合うことでコミュニケーションや安心感を得られます。

マッサージで使うアロマオイルは原液では使えません。
キャリアオイルと呼ばれるものにアロマオイルを混ぜて使います。
マッサージ用オイルは、アロマオイルの濃度が1%以下になるようにキャリアオイルに混ぜます。

マッサージ用オイルを使って、手や足などをマッサージすることで、香りを楽しみながら血行促進効果もあります。

しかし、皮膚にオイルをつけながらマッサージするので、皮膚の弱い方は注意しましょう。
事前に二の腕の内側にオイルをつけてパッチテストを行ってから、マッサージすると良いでしょう。

アロマを使うことで、介護する側も介護される側も気分よく過ごせます。

認知症予防に効果的なアロマグッズ

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認知症予防に効果的なアロマが取り入れやすくなるグッズを二つご紹介します。

アロマペンダント

アロマペンダントを使うことで、手軽にアロマを取り入れることができます。
アロマペンダントは電源や場所を問わず使用できるため、とても便利です。

アロマペンダントはいくつか種類がありますが、木製やステンレス製のペンダントの中にフィルターが入っています。

ペンダントのフィルターの中にアロマオイルを垂らして使用します。
また、小さな瓶の中にアロマオイルを垂らして使うものもあります。

アロマペンダントは出かけることが多い午前中に使用するのがおすすめです。
朝、ペンダントにアロマオイルを垂らして、本人の首にかけます。
香りの持続時間はペンダントの種類によりますが、しばらくの間は香りを楽しめます。

アロマスプレー

アロマスプレーも手軽にアロマを楽しめるため、おすすめです。

アロマスプレーの作り方は、無水エタノール10mlにアロマオイル(精油)を入れて、軽く振って混ぜます。
精製水40mlを入れて良く振るとアロマスプレーの完成です。

基本的に、精油は水に溶けないため使用前に良く振って使用しましょう。
アロマスプレーは、部屋の空間やカーテンなどにかけることで香りを楽しめます。

また、劣化防止のために暗所に保管し、1ヶ月ほどで使い切るようにしましょう。

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認知症予防にアロマを活用する注意点

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ここまでアロマの効果や活用方法をご紹介しましたが、アロマ療法には注意点もあります。
以下の点に気をつけながら、アロマ療法を上手に行いましょう。

光毒性

光毒性とは、日光に当たることで炎症などの肌トラブルが起こることです。
アロマオイルに含まれる一部の成分が紫外線に反応することで起こります。

しかし、光毒性があるアロマオイルは一部だけです。
主に柑橘系の果物の皮を圧搾して抽出したアロマオイルに光毒性があります。

  • グレープフルーツ
  • ベルガモット
  • クミン
  • レモン

上記のアロマオイルは光毒性があるので注意が必要です。
光毒性のあるアロマオイルは、日中の外出前や外出先での使用は避けましょう。
使用する際は、日光に当たらない就寝前がおすすめです。

皮膚の刺激

アロマオイルに含まれている成分は何十倍、何百倍にも濃縮されています。
そのため作用がとても強く、皮膚の刺激にはとても注意が必要です

原液で直接肌に使用すると刺激が強すぎてしまい、「肌の赤み」「痒み」「ヒリヒリとした痛み」などを引き起こす危険性があります。
そのため、皮膚に使用する際は薄めて使用することが大切です

万が一肌に付着した場合はすぐに清潔な流水で洗いましょう。
それでも肌に異常がみられた場合は、病院を受診しましょう。

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アロマ療法を始めるタイミング

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「40代や50代から認知症になることはない」と思っている人がいるかもしれません。
しかし、アルツハイマー型認知症の場合、初期症状が出るまで20年間の無症状期があります

もし60代で認知症の初期症状が出たとしたら、40代から認知症が始まっていたということです。
「まだ若いから大丈夫」「自分は絶対にかからない」と過信していると、手遅れになる可能性があります。

認知症を予防する上で早すぎることはありません
生活習慣を見直すことに加え、アロマ療法も40代から始めることをおすすめします。

アロマ療法は日常生活に取り入れやすく、心身共に良い効果をもたらしてくれます。
好きな匂いのアロマや、治療したい部分に効果のあるアロマを使用し、ぜひアロマ療法を取り入れてください。

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認知症とアロマのまとめ

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今回は、認知症のアロマ療法についてご紹介しました。
要点を以下にまとめます。

  • 認知症では記憶障害よりも先に嗅覚障害が現われるため、嗅覚を刺激することが認知症予防に繋がる
  • 認知症に対するアロマの効果は、「記憶が蘇る」「行動・心理症状の改善」などが挙げられる
  • 認知症に効果的なアロマには、「レモン」や「ラベンダー」などがある
  • アロマ療法は、マグカップやハンカチを使って日常的に活用できる
  • 認知症予防にアロマを活用する際は、光毒性や皮膚の刺激に注意が必要
  • 認知症は初期症状が出るまでに長い時間を要することがあるので、40代から予防を始めることが大切

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
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