【最新】睡眠障害で仕事の居眠り・ミス…解雇(クビ)になる?法律上の扱いと回避策・最新治療法を解説

「仕事中に激しい眠気に襲われて居眠りをしてしまう」「頭がボーっとして重大なミスを連発してしまった」といった悩みを抱えていませんか?

日本の成人において、約5人に1人が何らかの睡眠障害を抱えていると言われています。特に40代・50代は、仕事の責任の増大や加齢による睡眠の質の低下、自律神経の乱れなどが重なり、睡眠障害を発症しやすい世代です。

「このままでは解雇(クビ)にされてしまうのでは……」と不安に思う方も少なくありません。

本記事では、睡眠障害による仕事上のリスクや解雇に関する法律・労務上の考え方、解雇を回避するための具体的な対策、最新の治療法から適切な診療科の選び方まで徹底解説します。

この記事の重要ポイント
  • 病気による居眠りは即解雇にならない:睡眠障害や精神疾患、過酷な労働環境が原因の居眠り・ミスの場合、会社側は直ちに解雇することはできず、配慮や治療の機会を与える必要があります。
  • 自己判断で放置せず「診断書」を提出:単なる怠慢と誤解されないためにも、医療機関を受診して医師の診断書を会社(上司・人事・産業医)へ提出することが最優先です。
  • 休職制度と傷病手当金の活用:仕事に支障が出るほど悪化している場合は、休職して治療に専念する選択肢があります。条件を満たせば給与の約2/3が補償される「傷病手当金」が受けられます。
  • 最新の治療法:依存性の極めて低い「オレキシン受容体拮抗薬」などの新薬や、薬に頼らない「認知行動療法(CBT-I)」により、安全に改善を目指せます。
目次

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睡眠障害とは?不眠症・過眠症などの種類と仕事へのリスク

睡眠障害とは、睡眠の量や質に問題が生じ、日中の心身の機能や生活に深刻な支障をきたしている状態を指します。

主に以下の3つのタイプに分けられます。

睡眠障害の主な3つのタイプ
  1. 十分な睡眠がとれない ───────> 不眠症
  2. 活動時間帯に強烈な眠気が生じる ─> 過眠症(ナルコレプシー等)
  3. 睡眠中に不快感や異常運動が起こる ─> 睡眠時無呼吸症候群(SAS)、睡眠関連運動障害など

代表的な「不眠症」の4つの症状タイプ

睡眠障害の中で最も頻度が高い「不眠症」は、症状によって4つに分類されます。

不眠症のタイプ症状の特徴
入眠障害布団に入っても30分〜1時間以上寝つけない
中途覚醒夜中に何度も目が覚め、その後なかなか眠れない
早朝覚醒起きようと思っている時間より2時間以上早く目が覚めてしまう
熟眠障害睡眠時間は足りているはずなのに、ぐっすり眠れた感覚が得られない

睡眠障害がもたらす仕事上のリスク

単に「睡眠不足で眠い」というレベルを超え、以下のようなリスクが生じます。

  • 集中力・注意力の著しい低下による入力ミス・書類作成ミス
  • 判断力の鈍化による重要な意思決定の誤り
  • 運転や作業中の居眠りによる重大な交通事故・労働災害
  • 情緒の不安定化による職場でのコミュニケーション障害

これらが重なると、本人の評価が下がるだけでなく、企業に損害を与えるリスクが高まります。

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仕事中の居眠りやミスで解雇(クビ)される?法律上の考え方

仕事中の居眠りや不始末が原因で、実際に会社から解雇されることはあるのでしょうか?結論から言うと、「居眠りの原因が何であるか」によって法律上の扱いは大きく異なります。

解雇(クビ)の成立条件の違い
  • 本人の落ち度(夜更かし・酒の飲み過ぎ・単なる怠慢)
    └─> 改善指導や懲戒処分を経て「解雇」が認められる可能性がある
  • 病気や労働環境(睡眠障害・うつ病・過度な長労働)
    └─> 会社側は直ちに解雇できず、配慮や療養(休職)を行わせる義務がある

1. 「病気(睡眠障害)」や「過酷な労働」が原因の場合

労働契約法や判例法理に基づき、疾病(睡眠障害・過眠症・うつ病など)や過度な長時間労働・深夜残業が原因で起こる居眠り・パフォーマンス低下を理由に即座に解雇することは「解雇権の濫用」となり、無効とされるのが原則です。

会社(雇用主)には、従業員が安全かつ健康に働けるよう配慮する「安全配慮義務」があります。従業員が睡眠障害を患っている場合、会社は業務量の調整、配置転換、または休職による療養の機会を提供しなければなりません。

2. 「本人の落ち度(怠慢など)」が原因の場合

前夜の深酒やゲーム・動画鑑賞による夜更かしなど、本人の自己管理不足や怠慢による居眠りの場合は、勤務態度不良として注意・叱責・減給などの懲戒処分の対象となります。何度も指導されたにもかかわらず改善しない場合は、最終的に解雇が認められるケースがあります。

睡眠障害によるクビ・処分を回避するための5つの緊急対策

睡眠障害の影響で仕事に支障が出ている場合、放置しておくと「単なる勤務怠慢」と判定されて処分を受ける危険があります。クビや不利益処分を避けるために、以下の手順で対処しましょう。

1. 医療機関を受診し「診断書」を取得して会社へ提出する

最も重要な対策は、医師による診断書を取得し、会社へ明確に病気であることを伝えることです。
診断書を提出することで、会社側は「疾病による不調」として扱わざるを得なくなり、安易な解雇や懲戒処分を防ぐことができます。提出先は直属の上司、人事部、または社内の産業医です。

2. 周囲(上司・同僚)に状況を話し、業務サポートや配慮を依頼する

隠そうとすればするほど、居眠りした際に「不真面目な社員」という印象を与えてしまいます。
「現在、睡眠障害の治療を受けており、服薬や症状の影響で一時的に眠気が生じることがある」と事実を伝え、ミスを防ぐための二重チェックや、一時的な業務負担軽減のサポートを依頼しておきましょう。

3. 「休職制度」を活用して治療に専念する

業務を続けながらの治療が難しい場合は、休職制度を利用して一定期間仕事を休み、治療と生活リズムの立て直しに専念します。
就業規則に定められた休職期間中であれば、解雇されることは原則ありません。

【経済的支援】傷病手当金の活用

業務外の病気(睡眠障害や精神疾患)で連続して4日以上休業した場合、加入している健康保険から直近の支給開始前12ヶ月間の平均月給の約2/3が支給される「傷病手当金」(最長1年6ヶ月)を受け取ることができます。お金の心配を減らして治療に専念できます。

4. 生活習慣と睡眠衛生を見直す

厚生労働省が公表している「健康づくりのための睡眠ガイド」等に基づき、自力でできる生活習慣の改善に取り組みます。

  • 毎日同じ時間に起床し、朝の太陽光を浴びて体内時計をリセットする。
  • 就寝前1〜2時間はスマートフォンやパソコンの画面(ブルーライト)を見ない。
  • 就寝前のカフェイン・アルコール・喫煙を避ける。
  • ぬるめのお湯(38℃〜40℃)に浸かり、深部体温が下がるタイミングで就寝する。

5. 不当解雇を告げられた場合は労働局や弁護士へ相談する

万が一、睡眠障害であることを伝えているにもかかわらず「明日から来なくていい」「退職届を書きなさい」などと不当解雇や退職勧奨をされた場合は、安易に同意せず、労働局の総合労働相談コーナーや弁護士などの専門家へ相談してください。

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睡眠障害の治し方:薬物療法・非薬物療法・睡眠衛生指導

睡眠障害の治療は、医療機関において「薬物療法」と「非薬物療法」を組み合わせて行われます。

1. 薬物療法(最新の治療薬)

医師の処方のもと、睡眠薬や睡眠導入剤を用いて睡眠パターンを改善します。

かつて主流だったベンゾジアゼピン系睡眠薬は、ふらつきや依存性のリスクが指摘されていました。しかし近年では、脳の覚醒システムを抑える「オレキシン受容体拮抗薬(デエビゴ・ベルソムラなど)」や、自然な眠気を誘う「メラトニン受容体作動薬」が登場し、依存性が非常に低く安全に休薬を目指せる治療が主流となっています。

ご注意

※薬物療法のゴールは「薬がないと眠れない状態」ではなく、最終的に薬なしで質の高い睡眠が得られるようになることです。

2. 非薬物療法

薬を使わず、あるいは薬と併用して根本的な改善を目指す方法です。

  • 不眠症に対する認知行動療法(CBT-I):
    「眠らなければいけない」という強い焦りやプレッシャー(認知の歪み)をほぐし、「少し眠れなくても大丈夫」と受け止め方を変えることで、心身の緊張を和らげる心理療法です。
  • 高照度光療法:
    朝起きてから専用の器具を用いて5,000〜10,000ルクスの強い光を浴びることで、ずれてしまった体内時計を強制的にリセットし、朝型のリズムを取り戻す治療法です。

3. 睡眠衛生指導

医師から睡眠や生体リズムに関する正しい知識を学び、眠りを妨げる環境や行動パターンを修正していく指導です。

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睡眠障害は何科を受診すればいい?症状・タイプ別の選び方

「睡眠の悩みはどこへ相談すればいいのか分からない」という方は、症状に合わせて受診先を選びましょう。

症状別・推奨される診療科一覧

睡眠障害のタイプ主な症状・悩みおすすめの診療科
不眠症寝つけない、夜中に目が覚める、熟睡感がない精神科・心療内科・一般内科
過眠症・ナルコレプシー夜間寝ているのに日中に強烈な眠気が襲う睡眠外来・精神科・脳神経内科
睡眠時無呼吸症候群(SAS)大きないびき、睡眠中に息が止まる、朝の頭痛呼吸器内科・耳鼻咽喉科・睡眠外来
睡眠関連運動障害睡眠前や睡眠中に足がムズムズする、勝手に動く脳神経内科・内科
概日リズム睡眠障害朝起きられず、就寝・起床時間が極端に遅れる精神科・心療内科・睡眠外来

どこへ行くべきか迷う場合や、近所に専門外来がない場合は、まずは「かかりつけ医(一般内科)」を受診して相談し、必要に応じて専門病院への紹介状を書いてもらうのがスムーズです。

【補足】デスクワークによる「首こり・肩こり」も睡眠障害の原因に

40代以上のデスクワーカーに多いのが、「首こり・肩こり」から生じる睡眠障害です。

パソコンやスマホの長時間の使用により首や肩が凝り固まると、頭部への血流が滞ります。すると自律神経のうち身体を緊張・覚醒させる「交感神経」が優位になりやすくなり、夜になっても副交感神経へスイッチが切り替わらず、不眠を引き起こす原因となります。

ストレッチや適度な運動、入浴で首周りを温めることも、質の良い睡眠を取り戻す重要なアプローチです。

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会社側(上司・人事)が睡眠障害の社員に気づいた場合の適切な対応

部下や同僚に「最近仕事中の居眠りが多い」「ミスが急増している」といった様子が見られる場合、企業側にも適切な対応が求められます。

  • 労務環境・業務負担の見直し:長時間労働や特定社員への業務集中がないか確認し、業務量を調整する。
  • 医療機関(精神科・睡眠外来)や産業医への受診勧奨:本人が「迷惑をかけたくない」と無理をして抱え込まないよう、早期受診を促す。

健康な状態を取り戻してもらうことが、結果として企業の生産性向上やリスク管理につながります。

まとめ:睡眠障害は病気。隠さず早期治療と会社連携でキャリアを守ろう

睡眠障害による居眠りやミスと、解雇リスクについてまとめます。

  • 睡眠障害が原因の居眠りで即クビ(解雇)になることは通常ない。
  • 「単なる怠慢」と誤解されないよう、医師の「診断書」を取得して会社へ提出することが最重要。
  • 症状が重い場合は休職制度や傷病手当金を利用して治療に専念できる。
  • 安全性・依存性の低い最新の薬物療法や認知行動療法で改善が可能。

睡眠障害は根性や気合で解決できる問題ではなく、適切な医療介入が必要な疾病です。一人で悩んでキャリアを諦める前に、まずは医療機関を受診し、正しく会社と連携して健やかな生活を取り戻しましょう。

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