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トップページ>健康お役立ち記事>栄養>納豆に含まれる栄養と効果・効能|納豆のレシピを紹介

納豆に含まれる栄養と効果・効能|納豆のレシピを紹介

納豆は、日本独特の発酵食品です。
そんな納豆は、昔から栄養価の高い食べ物として親しまれてきました。

納豆には、どのような栄養素があるのでしょうか。
本記事では納豆の栄養について以下の点を中心にご紹介します。 

  • 納豆にはどのような栄養素があるのか
  • 納豆はどのような効果・効能があるのか
  • 糸引き納豆と挽き割り納豆の違いとは

納豆の栄養について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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納豆に含まれる栄養

「畑のお肉」と呼ばれる大豆を発酵させた納豆は、大豆にはない栄養素がたくさんあります。
それぞれの栄養素を見ていきましょう。

レシチン

大豆に含まれるレシチンは、すべての動植物の細胞に存在する栄養素です。
レシチンは、細胞膜や生体膜、脳、神経を形成する重要な栄養素としての働きがあります。

レシチンは、細胞が栄養を取り込むことをサポートし、善玉コレステロールの材料にもなります。
そのため、動脈硬化などの生活習慣病予防に効果が期待できます。

レシチンは、卵などからも摂取することができます。
しかし、脂質やコレステロールを気にする方は、低脂肪高たんぱくの納豆がおすすめです。

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ミネラル

納豆には、たくさんのミネラルが含まれています。
とくに骨や歯の材料となるカルシウムが豊富に含まれています。

さらに、カルシウムの吸収をサポートするマグネシウムも含まれ、効率的に栄養を摂取できます。

納豆1パック(50g)に含まれるミネラル

  • ナトリウム 1mg
  • カリウム 330mg
  • カルシウム 45mg
  • マグネシウム 50mg
  • リン 95mg
  • 鉄 1.65mg
  • 亜鉛 0.95mg
  • 銅 0.31mg
  • セレン 8μg
  • クロム 0.5μg
  • モリブデン 1.45μg

将来の骨粗しょう症予防のためにも、若いうちから納豆を積極的に食べましょう。

ビタミン

納豆に含まれる栄養素として、ビタミン類も注目です。
とくに納豆に多く含まれるビタミンKは、骨へのカルシウム定着を促す働きがあります。
また、出血時に血液を凝固させ止血する働きもあります。

このほかにも疲労回復に効果のあるビタミンB群が豊富に含まれています。
さらに抗酸化作用の強いビタミンEも含まれており、まさに長寿の食べ物といえるでしょう。

納豆1パック(50g)に含まれるビタミン

  • ビタミンE 0.25mg
  • ビタミンK 300μg
  • ビタミンB1 0.04mg
  • ビタミンB2 0.28mg
  • ナイアシン 0.55mg
  • ビタミンB6 0.12mg
  • 葉酸 60μg
  • パントテン酸 1.8mg
  • ビオチン 9.1μg

イソフラボン

納豆に含まれる栄養素にイソフラボンがあります。
イソフラボンは、ポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用がある栄養素です。
納豆の原料となる大豆には、イソフラボンが豊富に含まれています。

イソフラボンは、女性ホルモンに構造が似ているのが特徴です。
女性は、更年期になると女性ホルモンであるエストロゲンが激減します。

すると、骨粗しょう症やうつ病、イライラなど不調に陥ることがあります。
イソフラボンを日常的に摂取することにより、こうした更年期障害の緩和効果が期待できます。

納豆1パック(50g)に含まれるイソフラボンは、36.75mgです。

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ナットウキナーゼ

大豆が原料である納豆ですが、大豆と栄養的に最も違うのがナットウキナーゼの存在です。
ナットウキナーゼは、納豆菌によって生み出された酵素で、ネバネバの正体です。

ナットウキナーゼには、血栓の元となるたんぱく質を分解する働きがあります。
また、血行を促進して肌細胞を活性化する働きもあります。

ナットウキナーゼは酵素のため、熱には弱い性質をもっています。
納豆を食べるときには、加熱しない方が栄養的にはよいでしょう。

食物繊維

納豆の原料である大豆には、食物繊維がたっぷりと含まれています。
レタスやキャベツ100gには2g程度しか食物繊維は含まれていません。

しかし大豆100gには6.7gもの食物繊維が含まれています。
食物繊維は腸内環境を整えて、便秘改善の働きがあります。

納豆1パック(50g)に含まれる食物繊維は 3.35g

便秘に悩んでいる方は、1日1パックの納豆を食べるようにしましょう。

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大豆サポニン

大豆サポニンは、泡立ちやすい特徴があり、大豆に水をかけるとサポニンが溶けだし泡立ちます。
大豆特有のえぐみ、渋みは大豆サポニンが由来しています。

大豆サポニンは、抗酸化作用の強い栄養素です。

また、大豆サポニンは、体内の脂質の酸化を抑え代謝を促進するため、中性脂肪の吸収を抑制します。
このことから大豆サポニンは、生活習慣病の予防に積極的に摂りたい栄養素といえます。

大豆ペプチド

大豆ペプチドは、納豆菌によって大豆たんぱくが分解されて作られた成分です。
たんぱく質を作るアミノ酸が結合した状態で、分子量が小さいのが特徴です。
たんぱく質よりも吸収されやすく、疲労回復、コレステロール低下などの働きがあります。

大豆たんぱく

たんぱく質は、身体を作る重要な栄養素です。
もちろん、肉や魚などの動物性たんぱく質も重要ですが、カロリーが気になるところです。

納豆の原料となる大豆たんぱくは、必須アミノ酸のバランスがよく、良質なたんぱく質です。
さらに大豆たんぱくは、高たんぱく、低カロリーとなっています。

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納豆で得られる効果・効能

納豆は、体によいとよくいわれています。
また、健康のために納豆を食べるという方も多いでしょう。
納豆の発酵パワーが生み出す効果や効能を詳しく見ていきましょう。

腸内環境を整える

納豆に含まれる納豆菌と食物繊維によって、腸内環境を整える効果が期待できます。
納豆菌は、腸内環境においては善玉菌としての働きをします。
また食物繊維は、善玉菌のエサとして善玉菌を増やす役割をしています。

免疫力アップ

納豆に多く含まれる大豆たんぱく、鉄、亜鉛は免疫力をアップさせる働きがあります。
また、食物繊維は腸内環境を整えますが、腸内環境がよくなることでも免疫力がアップします。

血栓の予防

納豆独特の酵素である「ナットウキナーゼ」には、血液をサラサラにする働きがあります。
血液をサラサラにすることにより、血栓ができにくくなる効果が期待できます。
また、血圧を下げる効果や血行を促進する効果などがあります。

骨折の予防

納豆に含まれる栄養素のひとつにビタミンKがあります。
ビタミンKは、カルシウムを骨に定着させる働きがあり、骨折予防に必要な栄養です。

納豆には、カルシウムも多く含まれています。
ビタミンKと一緒に摂取することで、より強い骨を作ります。

更年期障害の改善

納豆の原料である大豆には、豆イソフラボンという独特の栄養素があります。
この大豆イソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンと構造が非常に似ています。
そのため、更年期障害のひとつである「ホットフラッシュ」などの改善に効果を発揮します。

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血糖値の上昇を抑える

納豆の栄養素としてペクチンがあります。
ペクチンには、血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。

さらに納豆には、食物繊維「グルコマンナン」などが含まれ、粘りが強いほど血糖値を抑えることがわかっています。

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納豆をとりすぎるデメリット


前述の通り、納豆は体を整える様々な栄養素が含まれています。
しかし、納豆を取りすぎると体内に悪影響を及ぼす可能性があります。

具体的には以下の通りです。

納豆菌の過剰摂取

納豆菌は生命力が強く、胃酸など過酷な環境でも死滅せず腸内まで届きます。

前述の通り、納豆菌は悪玉菌を減らし腸内を整える作用があります。
しかし食べすぎると腸内に納豆菌が増殖し、腹痛や吐き気の原因になります。

大豆イソフラボンの過剰摂取

イソフラボンは女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きがある成分です。
過剰に摂取すると乳がんや子宮筋腫などの病気を発症させる可能性があります。

1日のイソフラボン摂取量の上限値は70~75mgに設定されています。
納豆1パックは約35mgイソフラボンが含まれているため、2パックが上限となります。

ビタミンKの過剰摂取

ビタミンKは骨を強くするだけでなく血を固める成分があります。

納豆はビタミンKが豊富に含まれ、また体内で多量のビタミンKを作り出します。
ナットウキナーゼと反対の作用がありますが、血栓などの原因になりません。

しかし、抗凝固剤であるワーファリンを服用している場合は要注意です。
ビタミンKはワーファリンの作用を弱めてしまう可能性があります。
ワーファリンを服用している方は絶対納豆を摂取しないようにしましょう。

セレンの過剰摂取

セレンは微量ミネラルの1つです。
抗酸化作用が強く、細胞や血管などの老化を予防する効果があります。
また、セレンは食欲や疲労改善に働く甲状腺ホルモンの代謝に関わる酵素の構成成分です。

セレンの上限量は納豆約40パック分に相当します。
納豆のみではセレンの過剰摂取にはなりません。
しかしセレンを含む食品やサプリメントと一緒に摂取すると過剰摂取の可能性があります。

セレンを過剰摂取すると以下の症状がみられる場合があります。

  • 脱毛
  • 爪の変形
  • 胃腸障害(嘔吐、下痢)
  • 頭痛
  • 神経過敏、しびれ

プリン体の過剰摂取

プリン体は細胞の角を構成する核酸の主成分になります。
プリン体は様々な食品に含まれ、エネルギー代謝など体内でも作られます。

プリン体の量が増えると尿酸に分解され、汗や尿などから排泄されます。
しかし、プリン体を過剰摂取すると排泄が間に合わず、体内で尿酸の濃度が高まります。
結果、高尿酸血症を発症し、以下の症状がみられる場合があります。

  • 痛風
  • 腎臓障害
  • 尿管結石

プリン体の上限量は納豆約7パック分に相当します。

セレン同様、納豆のみではプリン体の過剰摂取にはなりません。
しかしプリン体の多い肉類などと一緒に摂取すると過剰摂取の可能性があります。

1日の納豆の推奨摂取量

納豆は高い栄養価が期待できると同時に過剰摂取によるデメリットへの配慮が必要です。
2パックになると他の食事を含めるとイソフラボンの上限値を超える可能性があります。

健康な方の場合は1日1パックを目安に摂取しましょう。

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糸引き納豆と挽き割り納豆の違い

スーパーに行くと「糸引き納豆」と「挽き割り納豆」が売られています。
単に、糸引き納豆を小さく砕いたものを挽き割り納豆と思っている方も多いのではないでしょうか。
この2種類の納豆には、どのような違いがあるのでしょう。

糸引き納豆

一般的に食べられている糸引き納豆は、大豆を洗ったあと蒸してから納豆菌を加えます。
糸引き納豆の特徴は、大豆の歯ごたえを楽しめることです。
栄養としては、エネルギー代謝にかかわるビタミンBが豊富に含まれています。

挽き割り納豆

挽き割り納豆は、大豆の皮を取ってから細かく砕き、納豆菌を加えます。
納豆菌が付着する面積が多くなることから、納豆の強い旨味が特徴となります。
栄養面では、ビタミンKや食物繊維が多くなります。

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納豆を使ったレシピ

納豆はクセの強い食べ物です。
好き嫌いがありますが、ここでは食べやすい納豆レシピをご紹介します。

納豆のカリカリチーズ焼き

子どものおやつやお酒のおつまみにピッタリなレシピです。

<材料>

  • 納豆1パック
  • とろけるチーズ大さじ2
  • 薄力粉大さじ2
  • 水大さじ1
  • パセリ適量
  • あらびき胡椒・塩適量
  • オリーブオイル大さじ2

<作り方>

  • ① 薄力粉、水を混ぜて衣を作ります。
  • ② 衣に納豆、とろけるチーズを混ぜます。
  • ③ フライパンでオリーブオイルを熱し、生地を流し込みます。
  • ④ 中火で焼き、両面きつね色になったら、パセリ、納豆のたれ、ポン酢などで食べます。

挽き割り納豆のビビンバ

納豆に含まれる酵素であるナットウキナーゼは、熱に弱い栄養素です。
以下のレシピは、熱を加えずに食べることができます。

<材料>

  • 挽き割り納豆1パック
  • ほうれん草1/4束
  • もやしひとつかみ
  • にんじん1/4個
  • ゼンマイ30g
  • ごはん茶碗1杯
  • ごま油少々
  • 塩少々
  • コチュジャン少々

<作り方>

  • ① 挽き割り納豆は、一緒に付いているタレを入れてよく混ぜ合わせます。
  • ② ほうれん草、もやし、ニンジン、ゼンマイを食べやすい大きさに切ります。
  • ③ それぞれ下茹でをして、ごま油と塩で和えておきます。
  • ④ 野菜をご飯に盛り付け、挽き割り納豆を仕上げにかけて完成です。
薬の使い方

納豆によるプロバイオティクス

「プロバイオティクス」とは、腸内の善玉菌となるものを直接摂取する方法です。
腸内の善玉菌を増やすためには、2種類あります。
プロバイオティクスを直接摂取する方法と増やす方法です。

直接増やす方法では、善玉菌がある程度腸内にとどまるものの、定着しないことがわかっています。
プロバイオティクスの面では、毎日乳酸菌や発酵食品などを食べる必要があります。
納豆には、このプロバイオティクスとなる納豆菌が含まれています。

また、納豆は食物繊維などが豊富に含まれており、善玉菌を増やすことができます
食物繊維は消化・吸収されることがないため、大腸にまで達することができます。

納豆は、低カロリー・高たんぱくの食品です。
カロリーを心配する方でも、毎日食べるとよいでしょう。

出典:厚生労働省【腸内細菌と健康e-ヘルスネット】

納豆の栄養まとめ

ここでは納豆の栄養について紹介してきました。
納豆の栄養についての要点を以下にまとめます。 

  • 納豆の栄養素には、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、ナットウキナーゼなど
  • 納豆の効果は、腸内環境や血栓予防、更年期障害の改善など
  • 糸引きと挽き割り納豆の違いは、製造工程や食感、栄養素など

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
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  • 介護付有料老人ホーム展開
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