ある日、パートナーから「実家に行ってくれないか?」と切り出されたら、あなたはどう答えますか?
特に、親の介護に関する提案は、夫婦間で温度差が生じやすいテーマです。
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頼られることのプレッシャー…パートナーの本音は?
突然のお願いや「任せたい」という言葉に戸惑いを感じるのは当然です。
パートナーが「君は母さんに気に入られているから」と言ったとしても、急に丸投げされたような気持ちになり、困惑してしまうかもしれません。
断れば「嫁失格」と思われるかもしれない、というプレッシャーも感じるでしょう。
一方、パートナーとしては「親も君に話を聞いてもらうと安心できると思って」といった親切心からの発言かもしれません。
しかし、その意図が相手に伝わらないと、思わぬ誤解や不満が生まれてしまいます。
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ナッジで相手の心に寄り添う伝え方
このようなときこそ、「ナッジ(Nudge)」という手法が効果的です。
相手の意思を尊重しながら、自然に行動を促す方法です。
例えば、急に「実家に行ってくれないか?」と言うのではなく、まずは「もしかしたら、母さんの世話を手伝ってもらうことになるかもしれない」と予告してみるのが良いでしょう。
さらに「できる範囲でいいんだけど」と添えれば、相手も心の準備ができます。
- NG例:「実家に行ってくれないか?」(突然の依頼)
- OK例:「もしかしたら、母さんの世話を手伝ってもらうことになるかもしれない」(予告して心の準備を促す)
介護という言葉を耳にした時、下記のような不安や疑問が頭をよぎりませんか? 親のことが心配だけど、何から始めればいいか分からない… 介護にはどれくらいの費用がかかるのだろう? 仕事や自分の生活と、どうやって両立すればいい[…]
夫婦で協力して、親の介護問題を乗り越えるために
親の介護問題について話し合う際、つい「任せたい」と押し付けてしまいがちですが、相手の心情を理解し、伝え方を工夫することでスムーズな協力体制が築けます。
- 夫婦間で温度差が生じやすいテーマ: 介護に関する提案は、相手にとってプレッシャーとなりやすい
- 頼られることへの戸惑い: 「親も君に話を聞いてもらうと安心できると思って」と言われても、急な依頼は負担に感じやすい
- ナッジで自然に協力を引き出す: 急な依頼ではなく、「できる範囲でいいんだけど」と前置きを添えることで負担感を軽減できる
親の介護問題について話す際は、焦らず、無理のない範囲で協力を求めることを心がけましょう。
相手の負担を軽減しながら、二人三脚で向き合うことが大切です。
介護のことになると親子はなぜすれ違うのか
親が高齢になり、「介護」を考えるとどんどん出てくる家族のお悩み――――
親子だから、家族だからこそのすれ違い――――
もう、悩まなくていいんです!
介護をラクにする相手に伝わるコミュニケーション術が親に効く!
行動経済学と福祉社会学、看護の専門家がそれぞれの家族介護経験と専門知識、
ノーベル経済学賞を受賞した「ナッジ(※1)」を用いてみなさまを解決へ導きます。
本書では、8家族の事例を紹介し、それぞれの親が持つ「わかってはいるけど、できない心理(高齢者によく見られる認知バイアス)」が親子のすれ違いに関係していると解説しています。
この「認知バイアス(※2)」に対して、著者3名が自らの家族介護経験と専門知識、そして「ナッジ」を用いて解説しています。
※1:直訳すると「そっと後押しをする」「ひじでつつく」という意味の英語。
2017年にノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラー博士が提唱した理論で、
「ついそうしたくなる心理」をくすぐって、直感的に望ましい行動をしたくなる仕掛けを指す。
※2:人の脳が持つ、自分に都合よく、解釈を歪めてしまう習性。
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