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健達ねっと>介護お役立ち記事>診断書を取りに行くことを渋る親の反応

診断書を取りに行くことを渋る親の反応

「かかりつけ医の診断書が必要だから、病院に行こう」と伝えても、「病気でもないのに行く必要があるのか?」と返されることがあります。

「本当は病院に行ったほうがいい」と分かっていても、「生活習慣について何か言われるかもしれない」と考えると、足が重くなるのかもしれません。

こうした反応の背景には、「損失回避バイアス」が働いている可能性があります。

「病院で『生活習慣が悪いですね』と言われるのが嫌だ」というネガティブなイメージが浮かび、その場を避けたくなる心理があるのです。

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親の心をのぞくと…「損失回避バイアス」の影響とは?

損失回避バイアスとは、「失敗や損失を避けるために、現状維持を選択してしまう心理的傾向」のことです。

例えば、「病院で生活習慣について指摘されるかもしれない」と考えることで、指摘を受けること自体を損失と捉え、「わざわざ病院に行かなくても大丈夫」と思い込んでしまうのです。

この心理が強まると、「今まで問題なかったから、これからも問題ない」と過去の状態を基準にして安心感を得ようとするため、周囲の助言やアドバイスを受け入れにくくなります。

結果として、生活習慣の見直しのタイミングを逃し、健康問題が深刻化するリスクが高まることも。

損失回避バイアスの克服には、「行かないことで将来失うリスク」にも目を向けることが重要です。

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損失回避バイアスを克服するためには

「病院で生活習慣を指摘されるのが嫌だ」と感じることで、病院に行くことを避けてしまうケースは少なくありません。
このような損失回避バイアスを和らげるためには、「行かないことで失う可能性」にも目を向けてもらうことが効果的です。

例えば、「診断書をもらっておけば、将来の介護サービスがスムーズに受けられるんだって」と伝えることで、「今行かないと損をするかも」と感じるきっかけになります。

損失回避バイアスを克服するには、「何もしないことでどんなリスクがあるのか」を具体的に伝えることがポイントです。

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「ナッジ」で無理なく病院に行くよう促す

このようなアプローチは「ナッジ(Nudge)」と呼ばれます。

ナッジとは、強制せずに、本人の意思を尊重しながら自然に行動を促す方法です。

例えば、病院に行くことを説得しようとすると、「何が何でも行かない」と反発されてしまうことがあります。

そんなとき、以下のような声かけが効果的です。

  • NG例:「診断書をもらうために病院に行かなきゃダメだよ!」
  • OK例:「叔父さんもお隣の山田さんも、診断書をもらってるそうよ」

このように、「みんなもやっている」と伝えることで、相手の抵抗感を和らげつつ自然に行動を促すことができます。

これは「同調バイアス」に基づいたナッジの手法で、説得するよりも相手の心理的負担を軽減させる効果があります。

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親の行動を促す際に意識したいこと

親に対して「病院に行って!」と強く言いたくなることもありますが、「損失回避バイアス」を理解すると、より適切な対応が見えてきます。

重要なのは、正論を押し付けるのではなく、相手の気持ちに寄り添いながら自然に行動を促すことです。

  • 損失回避バイアスに注意する: 指摘されることを「損失」と感じてしまう心理がある
  • 無理に説得せず、会話の流れを作る: 「みんなもやっているよ」と同調バイアスを活用する
  • ナッジを取り入れる: 「命令」ではなく、「提案」や「例え話」で行動を促す

親の反応に戸惑うことがあっても、焦らず、優しく寄り添うことで、相手も自然と行動に踏み出しやすくなります。

 

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