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トップページ>認知症を学ぶ>認知症の方の施設に支払うお金がない?対応方法を細かく解説します。

認知症の方の施設に支払うお金がない?対応方法を細かく解説します。

  • 認知症の方の施設の費用を抑える方法
  • 認知症の方の施設にお金が払えなくなったらどうなるのか
  • 認知症の方の施設に支払うお金がない場合の対処方法

施設の費用を工面するためにも、参考にしていただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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認知症の方の施設とお金とは

認知症の施設入居とお金

認知症の方の介護施設への入所は、家族の介護負担を軽減させるだけではなく、認知症の方にとっても良い刺激になることがあります。

一方で、費用面が気になるという方も多いのではないでしょうか。
実際、在宅介護よりも施設入所の方が費用負担は大きいです。

しかし、種類によっては安く入所できる施設もあり、お金がない方でも制度を利用することで解決できる問題もあります。

認知症の方が施設に入所する場合のメリットについて興味のある方は、こちらもあわせてお読みください。

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認知症の施設入所時に支払うお金がない時の対処方法

認知症の施設入居でお金がない時の対処法

施設入所に関する金銭的悩みの1つが、あと何年施設入所が必要になるかわからないという点です。

施設入所はできたけど、思いのほか長生きしたため貯金も底をつきお金がない…なんてことも起きかねません。
もし来月以降、施設に支払うお金がなくなってしまった時の対応方法も知っておきましょう。

入居一時金0円の施設に移る

今いる施設の月額料金が高額であり、翌月の費用を支払えない場合には、入居一時金のかからない施設へ移動すという方法もあります。
その場しのぎになりますが、補助制度活用のための準備期間にあてることができます。

介護老人保健施設などであれば入居一時金もなく、月々の費用も高くありません。

地方の老人ホームに移る

介護施設の費用は、都市部よりも地方の方が安い傾向にあります。
面会の際の移動が大変になってしまうというデメリットはありますが、月々の金銭的負担を減らすことが可能です。

お金がない場合には選択肢として、地方の介護施設もリサーチしてみましょう。
先々の不安がある場合には、最初から地方の特別養護老人ホームも申し込んでおくと良いかもしれません。

相部屋に変更する

介護施設の場合、通常、個室よりも相部屋の方が安く設定されています。
現在入られている部屋が個室の場合には、相部屋への変更も有効な手段となります。

施設によっては5万円以上違う場合もあります。
お金がない場合には検討してみましょう。

ただし、認知症があることを理由に相部屋にしてもらえない可能性もあるので注意が必要です。

小規模多機能型居宅介護

施設入所を継続したくてもお金がなければそうはいきません。
最悪、在宅介護へ戻ることを余儀なくされる場合もあります。

そんな時には小規模多機能型居宅介護の利用を検討してみましょう。

小規模多機能型居宅介護は、「通い」「訪問」「泊り」を1つの事業所が提供するサービスです。
介護認定ごとに決められた月額利用料を支払うことで、利用回数に上限なくサービスを利用できます。

通いを中心にしながら、訪問や泊りサービスを入れることで介護負担が軽減できます。

お部屋に空きがあれば数週連続で泊りサービスを利用することも可能です。

認知症で施設入居時に支払いができないとどうなる?

認知症の施設入居と費用延滞の影響

もしも、「これ以上施設へ払えるお金がない」という状況になってしまった場合は、正直に施設側へ相談しましょう。

制度の利用によって解決できる場合や、お金を工面できる見込みがあればそのために必要な期間的猶予をもらえるのが一般的でしょう。

また、施設には制度に関する知識を持った相談員がいる場合がほとんどです。
不安要素があれば前もって相談しておくことで、利用できる制度の紹介など解決策を提示してくれることもあります。

「お金がない」と困った場合には、早い段階で施設へ相談するようにしましょう。

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認知症の施設入居の費用を用意できない場合

認知症の施設入居の費用がない場合

費用を抑えるための対策や制度を利用しても、金銭的問題を解決できない場合もあります。
どうしてもお金がない場合にはリバースモーゲージや専門家への相談という方法も考えられます。

リバースモーゲージ

もし、お金がないために施設入所ができないという方は、リバースモーゲージの利用を検討されても良いかもしれません。

リバースモーゲージとは、所有する自宅を担保にお金を借りて、所有者が亡くなった際に自宅を売却しお金を返済する方法です。

所有者が存命中は利子のみの返済となり、亡くなった際に元金を返済する仕組みです。
リバースモーゲージを利用すれば、お金がなくてもまとまった資金の調達が可能になります。

自宅を引き継ぐ身内がいなく、自宅を残しておく必要がない方の場合には効果的に利用ができるかもしれません。

介護や福祉の専門家に相談する

お金がないという悩みを抱えた場合、介護や福祉の専門家に相談するのも1つの方法です。

区市町村の福祉窓口、社会福祉協議会、医療機関には社会福祉士がいます。
お金がない旨を相談することで、制度や安く利用できる施設やサービスを教えてもらうことができます。

また、在宅介護を余儀なくされる場合には、担当ケアマネジャーにお金の悩みも打ち明けておきましょう。

予算に合わせたケアプランを提示してくれます。

健達ねっとECサイト

年金で認知症患者の施設費用を払えるのか

認知症の施設費用と年金
平均的な年金受給額で入居できる老人ホームはあります。
年金で施設費用を払うことができるかについて以下の点から見てみます。

  • 老人ホームの初期費用と月額費用
  • 年金給付額
  • 年金で入居できる施設

老人ホームの初期費用と月額費用

老人ホームの初期費用と月額費用を改めて以下の表にまとめます。

【各種老人ホームの初期費用と月額費用】

種類

初期費用

月額費用

特別養護老人ホーム

0円

5~15万円

介護老人保健施設

0円

8~14万円

介護医療院

0円

9~17万円

ケアハウス

数十万~数百万円

10~30万円

介護付き有料老人ホーム

0~数百万円

15~30万円

住居型有料老人ホーム

0~数百万円

15~30万円

サービス付き高齢者向け住宅

0~数十万円

10~30万円

グループホーム

0~数十万円

15~20万円

老人ホームに入居する場合の費用は以下のようになります。

  • 契約時に支払う初期費用(入居一時金)
  • 月額費用

公共施設はほとんどは初期費用がかかりません。
ただし、ケアハウスや民間施設は高額な初期費用が発生する場合があるので注意が必要です。

年金給付額

令和4年4月分からの年金給付額は以下のようになります。
法律の規定によって、令和4年の年金額は令和3年から0.4%引き下げになっています。

【令和4年4月分からの年金額】

年金

月額

国民年金(老齢基礎年金(満額))

64,816円

厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)

219,593円

出典:日本年金機構【令和4年4月分からの年金額等について

また、令和4年の年金生活者支援給付金の支給額も以下のように改定になっています。
令和4年の改定額は令和3年から0.2%の減額になります。

【支援給付金の給付基準額】

支援給付金

月額

老齢年金生活者支援給付金

5,020円

障害年金生活者支援給付金(1級)

6,275円

障害年金生活者支援給付金(2級)

5,020円

遺族年金生活者支援給付金

5,020円

出典:日本年金機構【令和4年4月分からの年金額等について

年金で入居できる施設

「老人ホームの初期費用と月額費用」の表と年金額から以下のことが言えます。

  • 公的施設の老人ホームは厚生年金であれば年金だけで施設利用が可能
  • ケアハウスは入居一時金がかかるので注意が必要
  • 入所月額費用のほかに医療費、介護保険自己負担分、日用品購入費用は別途必要
  • 公的施設は介護認定の入所条件がある
  • 公的施設は人気が高いため入所待機期間が長い

施設種毎の費用についても解説していますので、こちらもあわせてお読みください。

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認知症患者の施設の費用を抑える方法や制度

認知症患者の施設入居費用を抑える方法

施設入所による経済的負担を減らすためには、できるだけ費用の安い施設に申し込むのが理想です。
しかし、費用の安い施設は人気のため施設に空きがないことも多いです。

認知症対応がない場合もあるため、選択肢は多くありません。
結局、費用の高い施設への入所を余儀なくされることもあります。

そんな時、施設の料金を安くする方法や、補助制度の活用方法を知っておくことで費用を抑えられる場合もあります。

料金を安くする

料金を安くするために、2つの方法が考えられます。

入居一時金を一括で払う

有料老人ホームなどの入居一時金が発生する施設の場合、支払いプランが多様に設定されていることがあります。

たとえば、入居一時金として先々の入居費用をあらかじめ負担しておけば、月額が低くなりトータルとして費用を抑えられる場合があります。

支払いプランについては施設ごとに違いがありますので、資料請求や問い合わせにより事前確認しておくと良いでしょう。

洗濯や買い物は家族がする

施設内で行われる身体介護以外の洗濯や買い物支援は、オプションサービスとして別途料金がかかる場合があります。

家族で協力できる部分があれば余計な出費を抑えることも可能です。

補助制度を活用する

補助制度についても知っておきましょう。
補助制度には医療費控除、生活保護、高額介護サービス制度、自立支援医療制度などがあります。

医療費控除

医療費控除は年間にかかった医療費が一定額を超えた場合、所得控除を受けられる仕組みです。
認知症高齢者であれば専門医への定期的な通院や、症状によっては入院治療を必要とする方もいるでしょう。

また、生計をともにする家族の医療費を払った場合にも対象となります。

手続き方法は、確定申告もしくは電子申告(e-Tax)の2つの方法があります。

生活保護

生活保護は国民の最低生活を保障する制度です。
もし、生計をたてられないほどお金がない場合には、生活保護の対象になるかもしれません。

保護の対象となれば、厚生労働省が決めた最低生活水準から不足分の生活費を受給することが可能です。
医療扶助や介護扶助があるため、お金がない場合でも安心して医療・介護サービスを受けることができます。

ただし、年金や貯金などの所得のほか、車や自宅などの資産を総合的に判断したうえで保護の可否が決められます。

まずはお住まいの地区を所管する福祉事務所へ相談しましょう。

高額介護サービス費制度

高額介護サービス費制度は、お金がない方でも安心して介護サービスを受けられるよう作られた制度です。
所得によって決められた限度額以上の介護サービス費を支払った場合、限度額を超えた分が払い戻されます

区市町村の介護保険窓口で相談しましょう。

※令和3年8月より新たな限度額区分が新設されます。

自立支援医療制度

自立支援医療制度は、精神医療を受けられる方の治療費負担を軽減させるための制度です。

対象となる精神医療には認知症も含まれています。
あくまで入院ではなく通院治療が対象となるため注意が必要です。

一般所得の方の場合、治療費が3割負担から1割負担に変わります。
さらに、負担上限額も定められているため、月々の治療費が限度額を超えた場合に超過分が払い戻されます。

申請は区市町村の障害福祉窓口で行えます。

お金がないために認知症治療を受けられないと悩む場合は、自立支援医療を活用しましょう。

高額介護サービス費に興味のある方は、こちらもあわせてお読みください。

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認知症の方の施設とお金のまとめ

認知症の施設入居と費用のまとめ

ここまで、お金がない場合の介護施設紹介や対策方法などを中心にお伝えしてきました。
要点を以下にまとめます。

  • 月々の医療・介護費用が高い場合は、補助制度の活用を検討する。
  • 施設にお金が払えなくなったら、地方の施設へ移るか相部屋を利用する。
  • 自宅を残す必要がない方におすすめの方法は、自宅を担保にお金を借りられるリバースモーゲージの利用。

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
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  • 食事管理
  • 栄養提供
  • 福祉用具販売
  • 障がい者雇用

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