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トップページ>健康お役立ち記事>栄養失調の原因や症状とは?様々な対処法を解説!

栄養失調の原因や症状とは?様々な対処法を解説!

現在の日本で栄養失調というのは、あまり考えにくいかもしれません。
しかし、実際に栄養失調で命を落としたり、苦しんでいる方が多くいらっしゃいます。
自分では栄養失調だと思っていない方も、実は栄養失調でさまざまな不調の原因となっているかもしれません。

本記事では、栄養失調について以下の内容を中心にお伝えします。 

  • 栄養失調の原因
  • 栄養失調の症状
  •  栄養失調の治療法
  •  新型栄養失調

 ぜひ最後までご覧いただき、現代における栄養失調の理解と早期発見にお役立てください。

栄養に興味がある方は下記の記事も併せてお読み下さい。

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栄養失調とは

栄養失調、または低栄養とは、必要な栄養が取れていない状況のことをいいます。
人間は、食べ物によって必要な栄養素を摂取し、身体を動かすためのエネルギーに返還させて生きています。

人によっては「食べているのだから栄養失調になるはずがない」と思う方もいるかもしれません。
しかし「食べる」ことと「栄養を吸収する」ということは別のもので、食べる量や食べるものによっては栄養失調になっていることもあるのです。

「体重が減った」「顔つきが変わった」「最近疲れる」「風邪をひきやすくなった」「歩く歩幅が狭くなり、転びやすくなった」といったことはありませんか?
もしかすると、栄養失調になっているかもしれません。

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栄養失調の原因

栄養失調というと「貧困で食べられない」と思う方もいるかもしれません。
しかし、貧困以外の原因で栄養失調になる方もいます。

食物の摂取不足

日本のような先進国では、栄養失調よりも栄養過多の人がはるかに多い傾向があります。
それでも貧困や過度なダイエット、摂食障害、高齢による食物の摂取不足などが原因の栄養失調の方が多くいらっしゃいます。

さまざまな病気

栄養失調はさまざまな病気が原因で起こることもあります。
たとえば、消化・吸収の不良や下痢によって栄養素が失われてしまうこともあります。

また、ガンや感染症により通常よりも栄養素が大量に必要になることで、供給が追い付かず栄養失調になることもあります。
さらに、うつ病や摂食障害によって、食事が十分に摂れなくなることもあります。

加齢

加齢が進むと、筋力や意欲の低下が目立ち、買い物やキッチンに立つのも億劫になり、欠食したり、簡単なもので済ませたりすることが習慣化してしまいます。
特に、一人暮らしの高齢者にはこの傾向が強く栄養失調に陥りやすくなります。
また、加齢によって噛む力が衰える・味覚が低下するといった口腔機能の低下や、すぐに下痢や便秘になるといった消化吸収機能の低下も原因にあげられます。

精神的・社会的側面

精神的な側面では高齢者の場合、認知機能の低下によって同じものばかり購入したり、作る料理が限られたりするなどで栄養失調の原因になります。
さらに、配偶者やペットが亡くなることによる精神的なロスで食欲が低下してしまうことも少なくありません。

社会的側面では、孤立が原因となることもあります。
引きこもりや貧困、住んでいる場所が過疎地域の場合、気軽に買い物に行くこともできません。
生鮮食料品を食する機会も少なくなり、インスタント食品などで間に合わせたり、食事を抜いたりするため栄養失調になる方もいます。

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栄養失調の症状

疑問栄養失調が続くと、どのような症状があらわれるのでしょうか。
症状を見逃さず、早期発見につなげることが大切です。 

身体的症状

栄養失調で最も分かりやすい症状が体重の減少です。
見た目も変わってきます。
骨のでっぱりが目立つようになり、皮膚は弾力が失われ、薄くなって乾燥します。
目が落ちくぼんで、毛髪が乾燥してパサパサになり、抜け落ちてしまうこともあります。

高齢者では、骨と皮の間のクッションである筋肉や脂肪がなくなるため、寝ている間や座っているときに皮膚の炎症が起きやすくなります。
皮膚の炎症が悪化すると「床ずれ」になってしまいます。

骨折しやすくなる

栄養失調になると、骨の形成に欠かせないカルシウムも十分に摂取できていないことが多くなります。
カルシウムが十分に摂取できていないと、骨からカルシウム分が体内に補給されるため、骨がスカスカになって骨折しやすくなります。

運動機能の低下

栄養失調によって筋力が衰えると「立つ」「座る」「歩く」といった運動機能が低下します。
運動機能が低下すると動かなくなるので、さらに筋力が衰えるという悪循環に陥ってしまいます。
転倒するリスクが高まり、高齢者の場合には「寝たきり」となる可能性も高くなります。 

免疫力の低下

栄養失調になると、ビタミン類の栄養素も足りなくなります。
ビタミン類は、体内にストックしておくことができない栄養素なので毎日摂取する必要があります。
ビタミンCやビタミンAが極端に少なくなると、免疫力が落ちて風邪を引きやすくなったり、風邪が重症化して肺炎になる危険性が高まります。

栄養失調の症状について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読み下さい。

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栄養失調の治療法

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栄養失調ということがわかったとき、食生活の改善が必要になります。
しかし、消化機能の低下や噛む力の衰えなどがあると無理に食事をとらせることもできません。
どのような治療法で改善していくのでしょうか。

規則正しい食生活を送る

しっかりと噛んで飲み込むことができる、つまり消化吸収できる場合の栄養失調改善は規則正しい食生活を心がけることです。
栄養失調にならないように、さまざまな食品をバランスよく食べ、一日3食を欠食のないようにしましょう。
食べ残しが多いようなら、一回の食事の量を減らして回数を増やすなどの工夫をするといいでしょう。

栄養補助食品

栄養補助食品とは、食事だけでは補給できない栄養素を効率よく摂取できる便利な食品です。
高齢者など、口腔内の機能の低下で固形物がうまく食べることができないという方にとっても栄養補助食品は役立ちます。
ゼリーやドリンクなど食べやすくなっており、高カロリーエネルギー、たんぱく質、ビタミン類など、足りない栄養素を簡単に補給することができます。

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経管栄養

消化機能は正常であるにもかかわらず、何らかの理由で口から食べ物を摂取しにくい場合に経管栄養が施されます。
鼻や口から、胃や腸まで届くカテーテルを挿入し、栄養を直接注入します。
経管栄養によって消化器官の働きを活性化させることができ、全身の免疫状態を改善するなどのメリットがあります。

経管栄養について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読み下さい。

静脈栄養

消化機能が十分でなく、自分で食べ物をうまく消化吸収できない場合には、栄養失調の治療法として静脈栄養が選択されます。

中心静脈栄養法と抹消静脈栄養法の2種類があります。
中心静脈栄養法は、鎖骨下の静脈などからカテーテルを挿入して、高カロリーな輸液を投与します。
末梢静脈栄養法は、点滴で水分電解質の補給、ブドウ糖液などを体内に注入して栄養を補給する治療法です。

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栄養失調で併発する可能性のある病気

栄養失調が続くことで、体調の不具合が起こることもあります。
特に併発する可能性のある病気が「骨粗しょう症」と「貧血」です。
それぞれ見ていきましょう。

骨粗しょう症

日本人は、もともとミネラルが不足しており、その中でもカルシウム不足が深刻だといわれています。
カルシウムは、骨を形成する重要な栄養素ですが、骨は常に修復されているためカルシウムが不足すると骨がもろくなって骨粗しょう症になってしまいます。

特に、過度のダイエットによる栄養失調には注意が必要です。
女性ホルモンが活発に分泌されているときには、カルシウムの吸収率を高めてくれますが、年齢とともに女性ホルモンが減り、更年期になるとカルシウム吸収率が落ちてしまいます。
このとき、若いころにしっかりとカルシウムを蓄積してこなかったツケが骨粗しょう症という形で返ってきてしまうのです。

骨粗鬆症の食事について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読み下さい。

貧血

貧血とは、赤血球に含まれている「ヘモグロビン」の濃度が低下してしまうことです。
血液は、身体全体に栄養だけでなく酸素も供給しますが、その酸素を供給しているのがヘモグロビンなのです。

ヘモグロビンは主に鉄分を含む「ヘム」組織とたんぱく質が結合してできていますが、鉄分が減少するとヘモグロビンも減って酸素を運ぶ能力が低下してしまいます。
貧血になると、疲れやすい、頭が痛い、息切れがする、フラフラとめまいがするなどの症状があらわれます。

薬の使い方

新型栄養失調とは 

最近「新型栄養失調」が問題視されています。
見た目も痩せて見えず、一見元気そうなのに栄養失調?
隠れ栄養失調ともいわれる新型栄養失調について解説します。

原因

新型栄養失調はカロリーは十分足りている、あるいは過剰なのに栄養が足りていない状態です。
具体的には、糖質や脂質の摂りすぎに対して、たんぱく質、ミネラル、ビタミンが圧倒的に不足している状態です。

  • お昼は麺類や丼ものだけで済ませていませんか?
  • お菓子、菓子パンを食事がわりにしていませんか?
  • 揚げ物ばかり食べていませんか?
  • 甘い清涼飲料水を水がわりに飲んでいませんか?
  • 冷凍食品、インスタント食品ばかり食べていませんか?

 もし心当たりがあるようなら、新型栄養失調の可能性が高いでしょう。

症状

新型栄養失調は、特定の栄養素ばかりが過多になり、必要な栄養素が摂取できていない状態です。
栄養素というのは、互いに影響し合って生命活動を維持するものですから、バランスが崩れるとさまざまな症状があらわれます。

糖質ばかり摂取してしまうと、糖質をエネルギーに変えるためのビタミンB1の消費が増えてしまい体内で不足してしまいます。
エネルギーが効率よく供給できないことにより、疲労感、イライラ、肥満につながります。
そのほかにも、貧血、免疫力の低下、冷え性、生理痛、アレルギーなどさまざまな症状の原因となります。

治療法

新型栄養失調の治療法は、とにかく食事のバランスです。
現在の食事内容を見直すことから始めましょう。

朝食は必ず食べるようにする、昼食は和食を中心とした定食にする、同じものを続けて食べない。
これだけでも、食事のバランスを維持することができるでしょう。

厚生労働省でも、健康づくりのための食生活指針では、「主食・主菜・副菜を基本に、食事のバランスを」と提唱しています。

その上で、多彩な食品を組み合わせ、調理方法が偏らないようにして、外食・手作り・調理済み食品を上手に組み合わせる工夫が大切です。

栄養失調診断チェック

栄養失調の診断ができるチェック項目があります。
以下の項目でセルフチェックしてみて下さい。

  • 体格指数(BMI)が18.5未満または標準体重比(%IBW)が90%未満
  • 最近食欲がなく体重も減ってきている
  • 1回の食事量が少ない(食事をしてもすぐにお腹がいっぱいになる)
  • 毎日きちんと朝昼晩の3度の食事がとれていない
  • 食事を簡単に済ませることが多い(パンとコーヒー、かけうどんやソバなど)
  • タンパク質を多く含む食品(魚、肉、卵、大豆製品など)の摂取が少ない
  • 野菜の摂取が少ない
  • 乳製品(牛乳やヨーグルト)や果物をあまり食べない
  • あっさりした食事で済ませてしまいがち
  • 脂肪の多い食品(油を使った料理やマヨネーズ、ごまなどの食品)の利用が少ない
  • 運動をする習慣がない
  • 喫煙習慣がある

1つでも当てはまるチェック項目がある方は、栄養失調になるリスクがあります。
生活習慣や食事の改善が必要です。

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栄養失調まとめ

ここでは、栄養失調について紹介してきました。
その要点を以下にまとめます。

  • 栄養失調の原因は「食物の摂取不足」「病気」「加齢」「精神的影響」「貧困などの社会的側面」など
  • 栄養失調の症状は「痩せる」「骨折しやすくなる」「運動機能の低下」「免疫力の低下」など
  • 栄養失調の治療法は「規則正しい食生活」「栄養補助食品」「経管栄養」「静脈栄養」など
  • 新型栄養失調とは、食生活の乱れなどでカロリーは十分だが、栄養が偏って必要な栄養が摂れていない状態

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
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  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
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